歳を取ったから分かる事…~若さが邪魔をする~

これって…歳を取ったから、感じる事なのかも知れないなぁ~…って思うんです。

鍼灸治療の効果とかね…

漢方薬の効果ってね…

20代…30代の頃は、効果は感じてはいたけど…、正直言って、若い頃は、今、僕の歳になって感じるほどの効果を、体感していなかったような気がするんですよぉ~!

なんて言うか…、

若い頃って、体力が邪魔すると言うか…。

若い頃は、全てを体力でカバーできるというか…。

なにかあっても、回復力がハンパないというか…(^_^;) 

若い頃は、鍼灸治療を受けても、漢方薬を飲んでも、なんとなく効いてる感じはするけど、劇的な変化を体で感じる事が出来ないと思うんです…。

それはなぜかと言うと…

「若いから!」

『若さ』ってエネルギーが、たっぷりある状態だから、鍼灸や漢方薬の補助的な力を必要としないんでしょうねぇ~。でも、歳を取ってくると、若さというエネルギーが無くなってくるから、鍼灸や漢方薬の補助的な力の、ありがたさを感じるようになると思うんです。

西洋医学の薬は、診断がついて、ターゲットが決まれば、ピンポイントに病気や体調不良の原因にアプローチする特性を持っているので、効きの良さは素晴らしいのだけれど、切れ味が良い分、使い過ぎたり、依存してしまうと、身体に対して、諸刃の刃のように、大きなリスクを伴うものなんです。

今の日本って、一人当たりの医薬品消費量が世界トップクラスらしいから、薬に対して、リスクを伴うという事を理解している人って、少ないように思いますねぇ~。

もしくは、頭では理解しているつもりでも、コスパ&タイパの時代で無駄は避けたいし…、すぐに治したいから、藁をもつかむ感じで、頼りたくなってしまうのが、西洋医学の薬なのかもしれません。

なので、西洋医学の薬の場合は、体力があろうが、体力が無かろうが…、若かろうが、老いていようが…、化学的に調合された薬の効能を、どんな人でも感じる事が出来ると思います。ただ…例外としては、生きる力が無いというか、死が迫っている人は、薬が効きにくい状態なので、薬効を感じる事はできませんよね…。

西洋医学の薬と違い、鍼灸治療や漢方薬などの東洋医学的な治療は、全身のバランスを整えて、体に備わっている自然治癒力を高める事で、病気や体調不良を治す特性を持っています。

東洋医学の診断方法は、今のような血液検査や画像診断などが無い時代の医学なので、先人達が考え出した方法として『望・聞・問・切(ぼう・ぶん・もん・せつ)』と言って、治療者が、患者さんの表情や顔色、体系や姿勢など、視覚で情報を得る望診。咳の音とか、声のトーンとか、呼吸音など聴覚で情報を得る聞診。患者さんとの会話から体調を聞き出す問診。脈や、お腹の状態を診たり、手足の冷えや熱感を診たりする切診。これらを組み合わせ、四診合参して身体の状態を総合的に判断し、今…なぜこのような症状が出ているかを探りながら、鍼灸や漢方薬で体のバランスを整えるわけですよね!

もう一言、付け加えるなら、東洋医学の治療は、鍼灸や漢方薬で体のバランスを整えただけでは治療は完成せず…、患者さんに、食事、睡眠、運動、姿勢の矯正など、トータル的な生活改善を実行していただくことで、治療が完成するというか…、治療効果が出るものなんです。…この生活改善を患者さん自身が怠ると、また元に戻り、色々な症状に悩まされる確率が高くなります。

西洋医学の薬を飲み慣れていて…「薬さえ飲めば治る!」という意識で、東洋医学の治療を受けられる人に、ありがちな事なのですが…「鍼灸の治療を受けたり、漢方薬を飲んだから、もう治るだろう!」…と、高をくくって、生活改善をせずに、今まで通りの生活をしていると、「最初は良かったのに、また元に戻った!」…とか、「鍼灸とか漢方とは、あまり効かないよねぇ~!」という感じになってしまい、東洋医学を否定的に捉えてしまいがちになる…。そんな人も多いかなぁ~~~(^_^;)

西洋医学の薬は、多くが、化学合成で構成されていますが、漢方薬は生薬と呼ばれる、自然由来の薬効がある産物を複数組み合わせて構成されているので、化学合成された西洋医学の薬に比べると比較的、漢方薬の方が、体に優しい薬効をもたらします。

ただ…「漢方薬の方が、体に優しい薬効…」…と言っても、カギと鍵穴の関係の如く、病態と薬効がピシャリとハマったら、効果てきめんです。先ほど「漢方薬は優しい薬効…」と書きましたが、薬は薬なので、使い方を間違えれば、当然、副作用はあるので使い方を間違えては駄目ですよねぇ~…(^_^;)

鍼灸に関しては、平たく言えば…刺激療法なので、鍼や灸で体に軽い刺激をあたえる事で、体に備わっている自然治癒力を高めて病気を治すわけです。ですから鍼灸治療において「治りが速い…遅い」「治る…治らない」は、患者さんの身体に備わっている治癒力次第とも言えます。なので、鍼灸の臨床をしていて、色々な患者さんの治療を経験していると、定期的な体のケアというモノの重要性を強く感じるんですよねぇ~。

ここまでの説明を読んだ人の中には…「西洋医学の薬の方が効き目が良いのなら、効き目の良い方を使えば良いじゃん!」…と考える人もいると思います。でもね…効きが良すぎるというのも考え物で、『効きが良い=体の負担が増える』という事も考慮しなければいけないんですよ。

それと…、いくら西洋医学の薬の効き目が良いと言っても、全ての病気に対して西洋医学の薬が効くのか?…というと、そういう訳ではありませんしねぇ~。出来れば、西洋医学の薬に頼らなければいけないような、病気を患う前の段階で治したい。…そう思うんですよねぇ~。

良くある話ですが…、西洋医学の薬が効かないと分かった時点で、人は何に頼るかというと、体に備わっている自己治癒力に頼る事になるんですよ!でも自己治癒力って、体力というか…、生きる力というか…、ある程度、身体が健康体でないと100%の力を発揮できないものなので、やはり日常の食生活だったり、睡眠だったり、運動だったり…日頃の生活が大きく影響するんですねぇ~。

やはり…「いい塩梅」…とでも言いますか…(^_^;)

医学に限らず、全てにおいて、丁度良い加減って、なかなか難しいモノなんですよぉ~。

まぁ~…色々と西洋医学の薬や、漢方薬や、鍼灸に関して書きましたが…、体や薬の専門的な知識を少し学べば、西洋医学の薬も、もともと体に備わっている機能に対して、化学合成で構成された薬効により、強制的にアプローチして、病気を治すという過程を理解できるのですが、その過程を知らないと、薬自体が兵隊さんのように、悪いウイルスや菌と戦って、薬が病気を治していると思っている人も多いでしょうねぇ~。

結局は、体が資本とでも言いますか…、健康な体が最も大切だと、認識するか?認識しないか?…が、その人の人生というか…、健康というか…、しいては寿命にまで関係してくると思うんですよねぇ~。

鍼灸や漢方薬は、強制的ではなく、自然の流れとでも言いますか…、人の体力って人それぞれ違いますから、今、ある物というか、今、身体が保持している体力や、体のエネルギーを使って病気に対処する。一つの原因だけにアプローチするのではなく、全体のバランスを整える事で、身体に備わっている自己治癒力に働きかけて、身体の負担をかけないように、病気を治すのが、東洋医学の治し方だと思います。

イメージとしては…、これは…あくまでイメージですからね…(^_^;) 

西洋医学の薬は強制的に、全とっかえ?総入れ替え?する感じかな。…パソコンで言うと、サポート終了で新しいPCを買い換える感じ…。で…、漢方や鍼灸は、不具合の修正と安定化、セキュリティの強化の為、定期的に行われる、PCのアップデートのような感じで、身体の修正点を改善して身体のバランスを整えて、体調不良を乗り切る感じ…。

…こんな感じでしょうか…。

PCの買い替えや、新機種のスマホに買い換えると、機能が一新しているので、変化を感じやすいけど、毎回、定期的に行われるアップデートって、これと言って変化を実感できませんよね!…(^_^;)

で…、若い頃は、その「身体の修正点を改善して身体のバランスを整えて、体調不良を乗り切る感じ…」って言うのが、あまり実感が無いというか…、分からなかったんですよねぇ~。でも、最近、僕自身…、50代の半ばあたりからか…、鍼灸や漢方の良さを如実に感じるようになったんですよぉ~…(^_^;) 

まぁ~私事ですが、父が漢方医だったもので、漢方薬は体調が優れないと、子供の頃から飲まされてましたし、鍼や灸も30代後半くらいから受けていたので「なんとなく…良いなぁ~」って、感じてはいましたけど、60歳を超えた辺りから、本当に、なくてはならないモノに変貌したというか…、如実に良さを感じるようになったんですよねぇ~。

多分、これは、歳を取って体力が衰えている分、鍼灸や漢方が、カバーしてくれているという事を感じるようになったのでしょう。

…子供の頃って、何があろうと、睡魔には勝てず、眠くなると宿題があろうが、やりたい事があっても寝てしまっていたと思うんです。でも…大人になったら、睡眠より、やらなければいけない事を優先しますし、眠くなったらカフェインが入ったエナジードリンクなどを飲み、24時間働いてでも、やるべき事をやる…(^_^;) 大人になると、そうやって体に無理を強いて、疲れが蓄積して、体のそこかしこで炎症が起こって病気を発症していくんでしょう。

最近、「子供の頃は良く寝れてたのにねぇ~…昔は、朝まで目が覚めずに、ず~と寝れていたけど、最近、歳を取ってくると1~2時間おきに目が覚めたり、夜明けとともに目が覚めてしまい、それ以降は眠れないよぉ~」という話をよく聞きます。

いつも、この話の流れになると「寝るのも体力が必要なんだろうねぇ~」という言葉で、会話に落ちが付くわけなんですが…

冒頭で「若い頃って体力が邪魔する…」「全てを体力でカバーできる…」って書きましたけど、歳を取ると、その体力が無くなってくるので、安定する健康体を維持できなくなってくるんでしょう。…そうすると、全身のバランスを整えて、体に備わっている自然治癒力を高める、鍼灸治療や漢方薬の効果を、凄く感じるようになるんですよねぇ~。

この感覚は、歳を取らないと分からないだろうなぁ~…(^_^;)

若さや体力って、かけがえのないモノではあるのだけれども、限りがあるモノでもあるんですよねぇ~。うがった見方にはなりますが、鍼灸治療や漢方薬の効果を感じるか?感じないか?…の、二者択一で物事を考えるならば、効果を感じれないのは、若さや体力が邪魔をしているから?…もしくは、体が効果を感じる事が出来ないほど疲弊しているか…? …の、どちらかでしょうねぇ~…(^_^;)

まぁ~…薬や治療に頼らずに生活できる事が出来たなら、それが一番良いとは思うのですが、誰でも歳は取りますし、見た目は若く見えても、歳を取れば色々な症状に悩まされるのは、世の常なんでしょうねぇ~。

大病を患い、命にかかわる場合は、病気の原因に対して、強制的にアプローチして治さなければいけないので、その時は、化学合成で構成されていようが、いまいが…、関係なく西洋医学の薬を選択すべきです。…そしてサポートとして、東洋医学で体のバランスを整えるのがベストだと思うんですよね!

ただ…病気や症状が、西洋医学の薬に頼るほどでは無い場合は『身体に無理をさせない』という事も重要事項になるので、バランスを取る事を考慮しなければいけないと思うんですよ!身体に無理させない事を第一に考えるならば、鍼灸治療や漢方薬って、とても理にかなっている治療法だと思うんですよねぇ~。

「西洋医学の方が良い!」とか「東洋医学の方が良い!」…と、拘るのも良いとは思うんですが、その症状や状態を見極めて、西洋医学…東洋医学を使い分けるべきだと思うんですよねぇ~。