現代医学と東洋医学の思考の違い

現代医学と東洋医学の違い…ってね…

一言では説明しにくいし…、簡単に…分かりやすく解説するのは、難しいと思うんです。

見方によっては、同じようなモノにも見えたり、全く別物にも見えたりする…って、感じるんですよね。

まぁ~…僕の私見で現代医学と東洋医学の違いを、患者さんに説明するつもりで解説したいと思います。

まずは「医学」…という言葉が、現代医学にも東洋医学にも付いてますが、病気の原因やケガの原因を探って、病気を治す学問が医学とするならば、ココは現代医学も東洋医学も共通している部分だと思います。

明確な違いがあるとするならば…

現代医学はあらゆるモノ(薬や手術…先進的な医療機器)を使って、早く治そうとする傾向にあり、東洋医学は身体が本来、持ち合わせている身体の治癒力を高める事で治そうとする。…この違いでしょうかね…。

何かの本に書いてあった話しですが…、150年~200年くらい前は、東洋医学も西洋医学も、同じように身体が持ち合わせている治癒力を高めて病気と対峙する感じで、治療を行っていたのですが、現代医学の発展は、戦争で傷ついた兵士を、素早く治して回復させ、再び戦場へ兵士として送り込む事を目的として、…特に外科分野が発展していったらしんですね!

まぁ~…政治家や軍人など…戦争を、やりたい側の立場からすれば、戦争で傷ついた兵士を、東洋医学のように、身体の自己治癒力を高める為に、身体を長期間休ませて、回復を待っていたのでは、戦争も終わってしまい、らちがあかないので、早い回復を求められた…って事なんでしょう。

そもそも、戦争をする事は良くない事なんですが、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な感じで、時代の流れの中、医学の発展に拍車が、かかった背景があったりするみたいです。

ただ…時代背景は、そんな感じですが、医学が進歩していく上で、現代医学には東洋医学には無い優れた部分も多々あります。

手術だったり…、薬品の開発だったり…、つい最近では ips細胞などの再生医療など…、昔は無かった医療技術が進歩して、これらの恩恵を受ける事で、健康な生活に戻れている人も多いと思うんですよねぇ~。

ただ…、

「早く治して欲しい!」「早い社会復帰を!」「元通りに戻して欲しい!」…と、患者さんが現代医学に求めるものが、厳しいモノになればなるほど、攻める感じの治療になりがちなので、その場合、副作用が強かったり、チャレンジ的な治療になれば、予後がどうなるか分からない…という事も、あったりします。

東洋医学は、患者さん…個々の身体に備わっている治癒力を高める事で、病気を治したり、予防したりする事が基本なので、早く治そうにも患者さんの身体の状態が頼りなんですよね!

よく患者さんに説明する際に話す事なんですが…

人間の身体は健康でも、日常の生活を送る上で疲れる事は多々あります。…疲れると、何かと不具合が起きやすくなるものですけど、身体が健康な人ならば、疲れが取れれば、身体の不調もすぐに治るものなんですよね…。

でも…身体が健康体ではない人の場合。疲れた時は、身体の不調が増幅して、…疲れが取れたとしても、身体の不調は改善しないものなんです。

東洋医学的に、病気を治す場合は、症状を取るというより、健康体への身体作りを考えながら、身体のバランスを立て直してもらうようにしつつ、身体に無理のないように症状の軽減を試みるような治療をします。

なので…、治るのに時間は、かかるのだけれど、どちらかと言うと、身体には優しい…というか、自然の流れに沿った治し方なんですよねぇ!

あとは…

年齢的な事も加味して考えないと、いつまでも若い頃と同じパフォーマンスを維持するのは難しいわけで…、どこかで生活パターンの、何かを変えていかないといけなくなる時期が必ずやってきます。

例えば…

新車で車を購入した場合、エンジンも新品で、寒かろうが暑かろうが…どんな状態でもエンジンはかかり、いついかなる時でも走り出す事は可能ですが、古い車になればなるほど、暖機運転が必要になったり…,メンテナンスしないと走れなくなったりするものですよね!

これって、人間の身体も同じなので、ある程度の年齢を超えると、必ずと言っていいほど、身体のメンテナンスが必要になってきます。

そこで、どう考えるか?…なんですが…

身体に無理を強いる治療を選ぶか?…身体に優しい治療を選ぶか?

これは、おのおの…患者さんが、決める事になると思うんですけど…、「早く治りたい!」という意識が強い人だと、身体に無理を強いても、早く治る治療を選択するでしょうし、身体が発する声に耳を傾ける人だと、出来るだけ、治療に於いても無理はしない方を選ぶと思うんです。

先日、アスリート系の患者さんが来られて、治療をしながら色々と話しを聞いたんですが…

その患者さんは、膝が痛くて…、専門医の意見では…「半月板の縫合が可能なら、半月板縫合術で縫合した方がいいけど、無理そうならば半月板の損傷部位を切除する方法を内視鏡で行う…」って説明を受けたらしいんです。手術を経験したアスリート仲間で、半月板の切除をした人は、痛みが無くなり「早く、この手術をしておけば良かった…」と言ってたけど「定期的に水が溜まるっていう人もいたし…」…どうすべきか悩んでいるという内容の相談だったんですねぇ~。

この時、ウチの治療院では、この患者さんに対して、膝に関係している筋肉を緩める治療をしたんです。

理由は、アスリートとして筋トレで鍛える事で、膝に負担がかかっている訳だから、必要以上に膝に負担をかけている筋肉を緩めれば楽になるのでは?…と思ったからなんです。…結果、案の定、治療後は「楽に膝が曲げれる!」と言われてました。

ただ…、その効果は、その時だけなのかも知れませんが、理屈としては筋肉を緩めて、関節にかかっている負担を減らすと良いという理屈は、間違っていないと思うんですよね!

半月板の事に関しては、僕より、専門医の方が、勿論、経験も知識も豊富ですし、現代医学の恩恵を受ける事で、痛みなく膝の曲げ伸ばしが出来て、日常生活を送れるのであれば、手術を受けるべきだと僕は思います。

ただ、アスリートとして膝に負担がかかっているのであれば、今までと同じような筋トレは避けるべきだと思うんですよねぇ~。

僕がアドバイスする場合は、どうしても東洋医学的な思考で話す事になるので、まずは、痛みなく日常生活を送る事を第一義と考えて、その上で、アスリートとしてトレーニングをしたいのであれば、鍛えると言うより、筋肉を緩めて可動域をあげる事で、関節への負担を減らす…新たなチャレンジが必要になってくると思うんですよぉ~。

こういう事を患者さんと話していると、上手に東洋医学と現代医学を使い分ける感覚って持っておくべきだと思うんですよねぇ~。

それと、前にもブログに書いた事があるんですが、現代医学って…、切り札というか…、奥の手というか…、頼りの綱というか…、ラスボス的な必殺技みたいなモノだと思うんです。

何でもそうだと思うんですけど、必殺技のような奥の手は、最初に使うべきモノではないとおもうんですよねぇ~。

現代医学に頼る前に、自らの生活パターンや食事…、適度な運動…の改善をして、健康を維持するようにし…、何か少し不具合を感じたら、東洋医学的な思考で、漢方や鍼灸を利用して対処し、それでもダメなら奥の手の現代医学に頼る。

この流れで生活していくと、健康でいられる時間を確保出来ると思うんですけどねぇ~。
まぁ~若い頃に出来ていた事が出来なくなる不安や…
鍛える事で健康が維持出来ると感じている人に「その鍛え方は、もう無理なのでは?」…って言うのは、なかなか難しいですよねぇ~。

でも、どこかで変えなくてはいけなかったり、新たなチャレンジをしなければいけない時って、必ず来るものだと思うんですよねぇ~。

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