軽いジレンマ…

鍼灸師になってからというもの…、この時期…軽いジレンマに襲われるんですよぉ~。

どういう事かって言うとね…

1月って、初詣で神社にお参りに行ったりしますよね…。

商売繁盛を祈願して十日恵比須神社に行って、福引を引いて「大当たり~!」とか「宝船~!」「福包み~!」と掛け声を掛けられ、福笹とか熊手とか、そろばんや干支の置物をもらうのが、福岡のお正月の始まりって感じなんですが…

鍼灸師になる前だったら、素直に「商売繁盛!」を祈願して、福引も引いてましたけど、鍼灸院が繁盛するって事は、病人が増えるって事だよねぇ~?…って考えると、少し二の足を踏んじゃうんですよねぇ~。まぁ~僕は…家内安全を願ってお参りはしますけどね…(^_^;)

「固い事言わずに…」とか「考えすぎじゃない?」って言われたりもしますが、どうしても『医は仁術』という言葉が、頭から離れないんですよねぇ~。『医は仁術』って言葉を捨ててしまうと「医業って何???」…って感じになってしまい、自分のやってる事に胸を張れないというか…、大事なものが自分の中から無くなっちゃうような気がするんですよ…。

ただ…、鍼灸を生業としている限り、鍼灸治療を施し、対価としていただく代金で、生活をしているわけなので、ある程度の収入がないと生活が出来ないから、儲かるに越した事はないんでしょうが、やはり頭の片隅に『医は仁術』という言葉が門番のように立ちはだかっているんです。

まぁ~…どう考えても、鍼灸で財を成す事なんか到底無理なのは、火を見るより明らかですけどねぇ~…(^_^;) 人それぞれ、年相応の人並な生活はしたいという願望は、誰しも持っているはずですし、やはり、考えを割り切れるか?…割り切れないか?…って事なのかなぁ~…とも思います。

まぁ~割り切った考え方で全てを解決しようとするならば…

僕が神社で商売繁盛を祈願しようが…、祈願しまいが…、人は老いていくものですし、この世の病気が無くなる事はないと思うので、それはそれで、割り切って考えた方がいいんじゃない?

…という考え方がベターなのかな…。

でも…僕は、割り切った考え方が出来ないので、毎年、この時期…軽いジレンマに襲われるんです。

「医は仁術なり…」っていう言葉は、「医は仁術なり、算術にあらず」という、医師は利益を追求せず、患者を救うことを第一義とするべきだという心構えを説いた言葉ですが、近頃は医が算術に傾いている話を時々、聴くんですよねぇ~。

やはり…病院といえども経営しなければいけない訳なので、働いている人達の給料や設備を整える為に、ある程度の利益を生み出さないと、病院も維持できなくなるのは重々承知してます…。

先日、僕の知り合いで、いくつかの病院を掛け持ちで働いているお医者さんと話していた時に「メインで勤めていた病院の院長が代替わりで、息子に変わって以降、必要ないと思われる検査をするように指示されたり、薬を必要以上、処方するように指示されるようになったので、もうあの病院を辞める…」って、話を聞いて、やっぱ…そういう病院もあるのねぇ~…って思いました。

一般人からすると、お医者さんって、絶対的な知識と技術を持っていて、勉強して頭がいい人が就く職業というイメージがあると思うので、お医者さんから「この検査をします…」とか「このお薬は必ず飲んでくださいね!」と言われたら、疑問に思わず従いますよねぇ~。

でも…、全てがそうでないとしても、世の中には「医は仁術」ではなく、利益を生み出すために動く、病院や、お医者さんも、実際には、いるという事を認識しておいた方がよさそうです。

これは、以前、ブログに書いたことがあるんですが、何年前くらいからでしょうか?15~20年くらい前からかな?整骨院に交通事故の旗が、たなびき始めたのは…。『交通事故』っていう旗が店頭でたなびいていたり、「交通事故に遭われた際はご相談ください!」的な広告が、ガラス窓に貼られていたりするのを見るたびに、「交通事故の大売り出しかよ!」って、呆れちゃっていたものですが、近頃は整形外科の玄関先にも『交通事故』の旗がたなびいていたりしますからねぇ~…(^_^;)

もう、「医は仁術」って言葉は過去のもので、「医は算術」となってしまってるのかもしれません。

そう言えば、先日のNHKの朝に放送されている『あさイチ』で医薬品依存の過剰摂取…、いわゆるオーバードーズについて特集を組んでましたねぇ~。

あの番組によると、処方薬のオーバードーズは30歳~50歳代の女性に多いんだそうです…。

確かに、ウチの鍼灸院の患者さんでも、これに該当する女性の患者さんがいて、問診とか、治療中の会話で、体調が悪くなってるのは薬の過剰摂取かなぁ~…と思われる人には「薬の量を減らすように、お医者さんに相談してみたら?」…と、やんわり伝えたりするんですが、薬に頼る事に慣れてしまっている人は、なかなか聞き入れてくれませんもんねぇ~。

「眠れないから…」という事で、敷居が低い睡眠薬から始まり…、薬の量が増えて…だんだん手元に薬が無いと安心できなくなり、色々な病院に通院する事で薬を入手する。…まぁ~これを防ぐために、お薬手帳を普及させているんでしょうが、オーバードーズになる人は、あの手この手を使って薬剤を入手するんでしょうねぇ~。

女性が多い理由としては、心身の異常を感じると、男性より女性の方が病院に行く傾向にあるらしいんですよ!…でもって、社会的な事も加わって、就職氷河期で学歴やキャリアが反映されない事と、子育ての辛さを乗り越える為に、薬で乗り切ろうとする事が、オーバードーズにつながるらしんですよぉ~。

あぁ~…あとね…

ドラッグ・ストアーで買える市販薬でもオーバードーズが増えているらしいんですよねぇ~。…まぁ~これはドラッグ・ストアーが乱立しているって事が原因でしょうねぇ~。

眠るため…とか、生理痛に薬剤を使う際は、用法用量を守れば薬として効果を得られる訳なんだけども、気分を紛らせたり、辛い気持ちを、やり過ごしたい時…、そんな時に、薬でやりすごそうとし始めると、オーバードーズになりやすくなるって事なんでしょうねぇ~。

生活パターンの改善より、生活パターンを変えずに、薬で手っ取り早く治したいという気持ちがある人は要注意でしょう…。

軽いジレンマに話を戻しますが、考えを割り切るか…、1月が過ぎ去るのをジッと待つか…(^_^;) 武士は食わねど高楊枝…と、背に腹は代えられぬ…の、せめぎあいは、永遠の課題でしょうねぇ~。

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