すぐに取れる痛みと、すぐには取れない痛みについて…

ウチの治療院に初めて来られる患者さんで、時々…

「以前、鍼灸治療を受けた事があるんですけど、痛みが一発で取れたんですよぉ~!」

…と仰る方がいらっしゃいます。

この「一発で治った…」とか「一回で治った…」という言葉ですが…

いつも、こういう話を聞く度に、これは素直に、「鍼灸って、とても良い治療法ですね!」…と、患者さんが、鍼灸治療を信頼されている事で、発せられた言葉として受け取っていいのか?

…それとも、言葉の裏を読んで…「以前、行っていた鍼灸院の先生は一発で治す事が出来たけど、あなたは、この痛みを一発で取る事ができますか?」…って、僕の鍼灸の腕前を試しているのだろうか?…(^_^;)…と、勘ぐってしまいたくなる言葉でもあります。

まぁ~…僕の希望としては、前者であって欲しいんですけどね…。(^_^;)

こういう…「一発で…」という話をされた患者さんには、いつも、こんな話しするんです。

「痛みには、すぐに取れる痛みと、すぐには取れない痛みがあるんですよ」…って。

基本的に、鍼灸院に来られる患者さんは、どこかが痛くなって…来られるわけですが、痛みにも色々な種類があり、原因も様々です。

なので、患者さんに、分かりやすく説明したいので、例え話として、筋肉痛の話をします。

筋肉って伸びたり縮んだりするものですけど、ある動作をする時に、伸びるはずの筋肉が、何らかの原因で固くなってしまい、伸びなくなる事で痛みって起こるんですよねぇ~。

筋肉が固くなる原因としては、姿勢が悪かったり…、猫背だったり…、デスクワークで長時間座って仕事をしていたり…、スマホを長時間見続けたり…、まぁ~色々な事が原因で、伸びるはずの筋肉が固くなってしまうんですが…

こんな時は、鍼と灸を使って、固くなっている筋肉を緩めてやると、通常の動作が出来るようになり…

「あっ!痛くない!一発で治った!」

…となるわけです。

でも、筋肉が損傷を起こしている場合は、一発で…という訳にはいきません。

筋肉が損傷しているって事は、例えとして、外傷と言われる、切り傷や、擦り傷が筋肉の中で起こっているのと同じなので…

通常、外傷の切り傷は、止血して出血がとまり、傷が塞がって、痛みを感じなくなるまでには、ある程度の時間が必要な事は、皆さん御存知だと思います。

それと同じ事が、筋肉に中で起こっている場合は、傷が治るまでの時間が、どうしても必要になるから、治療に時間がかかります。

しかも、損傷の度合いにもよりますが、損傷部位が古傷になっていたり、過去に手術で何らかの処置をしないといけないような事があった場合は、完璧に元通りに戻るという事は、なかなか難しいですね…。

ただでさえ、歳を取ると体力も落ちますし、体の再生能力も低下しますしね…。

そこまで酷くなると、日常生活が出来る事を第一に考えて、損傷部位に負荷を与えないように、現状維持に最善を尽くすという事になるんですが、多くの患者さんは、以前のような元気な体を取り戻したいという気持ちを抑えられず、色々な治療を試される方も多いですね…。

何度も、このブログに書いてますけど、人の体って、ある程度の事だったら、自己治癒力で治す事が出来るんですよ!…それには細胞の再生など、時間を要するわけですが、ボーダーラインのようなものがあって、そのボーダーラインを越えなければ、体が持ち合わせている自己治癒力で回復できるんですけど、ボーダーラインを、ちょっとでも超えてしまうと、体の自己治癒力では、どうしようもなくなるので、手術や…、例えば、抗がん剤のような強い薬を使わなくてはいけなくなる。

できれば、ボーダーラインを越えない範疇で、治すように心がけたいものですよねぇ~。

鍼灸治療って、そのボーダーラインを超えないようにする、お手伝いをする治療でもあるんですよね!

「痛くなったから鍼灸治療を受ける…」というのもアリだと思うんですが、日頃からボーダーラインを超えないように、運動して、食事も体に良い食事を心がけて、よく噛み…、睡眠時間を確保して生活する。

…でも、歳を取ると体は老化していきますし、若くても疲れが蓄積すると、そこかしこが痛くなるものです。そんな時、日常生活に鍼灸治療という選択肢を取り入れて生活すれば、回復も早まり、良い歳の取り方が出来るはずなんですよねぇ~。

でも、今の時代は、医療の発展もあり、悪くなっても、薬や手術で何とかなると信じ切っている人が多いので、鍼灸など、時代遅れの代物だと思っている人も少なくないのが現実です。

まぁ~…鍼灸師の僕が言える事は、ボーダーラインを越えないようにすべきだという事に気が付いた人が、鍼灸を生活の一部に取り入れてくれたらいいと思うのと…、このブログを見た人が「生活改善をしてみようかな…」という気持ちになって欲しいな…という、淡い期待をもとに、ブログを書き続けてます。

でも…、そんなに多くの人の目に留まるブログでは無いので、期待薄…ですけどね…(^_^;)

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