先日、鍼灸治療中に70代の患者さんと話しをしていて…
「食事も、腹一杯食べると免疫力が低下するって言いますしね…」
…という話しをしたら、患者さんが…
「えっ!腹一杯食べたらダメなんですか?食べ物をいっぱい食べて、体力を蓄えないと風邪引くから、腹一杯食べなきゃダメだと思ってたんですが…。ホントですか?」…と驚かれたんです。
この情報って、健康を題材にしているTV番組などで、話されている事が多いので、知ってる人は「今さら…何言ってるの?」っていう情報だとは思いますが、あまり御存じない方もいらっしゃるんでしょうねぇ~。
以前…本で…『大河の一滴』だったかな?…五木寛之さんが、20歳代は腹八分目、30歳代は腹七分目、40歳代は腹六分目、50代は腹五分目…と年齢を重ねるごとに食べる量を減らしていき、最後には霞を食べるくらいで身体を維持できれば、それでいい…。というような事が書かれていたように記憶してるんですが、これは理にかなってると思うんですよねぇ~。
戦後の飢餓状態や、経済的な飢餓状態で身体に栄養が行き渡らないような状態であるなら、高カロリー・高タンパクな食事で体力を付けて、健康状態を維持し、免疫力を高めるという理屈は間違っていないと思いますが、今の日本のような、飽食な時代で飢餓状態の人って何%いるのかな?…高カロリー・高タンパクな食事で体力を付けなければいけない日本人って、あまりいないと思うんですよねぇ~
いわゆる…普通の食事を摂っている人、一日に2食…もしくは3食、食事を食べれている人は、腹一杯にしない方が良いという事だと思うんですよね!
一昔前の考え方では「いっぱい食べて!体力付けて!元気で働く!」という感じで、「食べる事は良い事だ!」という考え方が主流だったんだと思いますが、歳を取って、体力が低下している状態の身体に「いっぱい食べろ!」は酷だという事を忘れちゃってるのかもしれませんねぇ~。
まぁ~「いつまでも若く!」…とか「アンチ・エージング…」っていう言葉が合い言葉になっている昨今、歳を取っていても「いっぱい食べて!体力付けて!元気でいる!」という呪文に思考が縛られている人が多いのかも知れません。
なぜ?満腹にならない方が良いのかというと…
現代医学的な理屈で言うと、お腹いっぱい食べると血糖値が上がるので、高血糖の状態が続くと,免疫で働く白血球の働きが低下してしまったり、抗体を作る能力が低下してしまうので、腹一杯食べると免疫力が低下するって事なんですよぉ~~。
例えて言えば…
車もガソリンを満タンにすると、車体が重くなるので、一番効率がいいのは、ガソリンは半分くらい入れて走る方が良いっていう話しを聞いた事がありますが、同じような感じなのではないでしょうかねぇ~。
新車の場合は100%のパフォーマンスを発揮できるので、ガソリンを満タンに入れたとて、なんの問題も無く走る事が出来ますが、10年…20年、同じ車に乗ってるとエンジンの経年劣化にともない、燃費が落ちたり、エンジンの吹き上がりが弱くなったりするものです。…そんな場合、ガソリンを満タンにして走ると、エンジンに負担がかかるわけなんですよね!
1人65kgを想定している4人乗りの車があったとします。その車に165kgの相撲取りが4人乗ったら、確実に重量オーバーになりますよね!基本的には1人65kg設定の4人乗りの車には、165kgの相撲取りは1人しか乗れないんですよね…。
腹一杯、ご飯を食べると言う事は、身体の色々な所に負荷がかかり、機能低下を起こしてしまいがちになる。その機能低下の一つが、免疫…という事なんですよねぇ~。
だから…腹一杯は食べない方がいい。…そういう事なんですよぉ~。
あとは…食事って人間の身体を構成する材料を取り込む作業でもあるので、何を取り込むか?…で、身体が健康でいられるか?不健康になるかが変わってきますよねぇ~。
油っこい食べ物ばかり食べてると、コレステロールが…とか、塩分高めの食事が多いと、腎臓がぁ~…とかね!
また…車に例えて言えば…(^^;)
ガソリンスタンドでレギュラーガソリン仕様の車に、ハイオクを入れても問題は起きませんが、間違って軽油を入れちゃったらエンジンが壊れちゃいますよねぇ~。
最近、何を食べるかによって、身体って変化するよなぁ~。食事って大事だなぁ~って思う事が多くなったんですが、この話しは、また後日、書きますね…(^^;)