ジャーナリング…。 ~徒然なるままに、蝉の鳴く夏…「お試し…」について考えてみた~

暑いですねぇ~…。曇ったりはするんですが、雨が降りませんねぇ~。夕立でも降ってくれると少しは涼しさも感じられるんですけど、無い物ねだりなんですかねぇ~。

何となく「ジャーナリング」というワードが頭に浮かんだので、感じた事を、そのまま書いてみましたよ♪

先日の話しです…

2ヶ月前から耳鳴りの治療で来られている、ある患者さん…。

「体調はどうですか?」と治療前に尋ねてみると、「最近は、家の近所に大きな木があるんだけど、蝉の鳴き声が凄くて、耳鳴りなのか?蝉の鳴き声なのか?…が分からなくなる…(^^;)」…とのこと。

付け加えて…

前回の治療の時に、両肩に皮内鍼を入れておいたんですが「左の肩が凄く柔らかくなった感じがするせいか、左側で感じる耳鳴りも、軽くなってきた…」…とも仰ってました。

治療する側の僕も、少しずつ患者さんの体が変化しているのが分かりますし、…あとは、患者さん御自身が体を動かす…所謂、運動をされるようになると、もっと体の変化を感じられると思うんですよねぇ~。

まぁ~これだけ、気温も高いですし、御本人も「分かってるんですけどねぇ~」と、運動をしなくてはいけない事は理解されているので、治療する側の僕としては…、

あとは…「時を待つ…」…って感じですねぇ~。

そんな、暑い日が続く昨今…、

また別な日に…

新患の患者さんから「お試しで治療を受けたいので、福岡市の鍼灸費助成を使いたい」と、電話で問い合わせがあったので、ウチの治療院の料金体系と、治療にかかる時間の話を説明したんです。

ウチの治療院では通常、初診の場合、問診の時間を含め、約90分くらいの時間をかけて治療しています。これは患者さんの体質や病気の具合、痛みの原因を探るためには、丁寧に問診する事が必要だと考えますし、治療も、弱い刺激の方がいいのか?強めの刺激の方がいいのか?…を、探り探り治療するもので、初診の場合は、これくらいの時間は必要になるんですよねぇ~。

2回目からは約40~50分くらいを目安に治療しますが、なぜ、そこまで時間をかけるのかというと、例えば…患者さんが「痛い」という所に鍼を刺して「はい!終了!」ってな感じでは終われないんですよぉ~。

中には…

「なんで?痛い所に鍼を打ってくれるだけでいいのに!」

…って思われる人がいるかも知れませんが…

例えとして、基本的に肩が痛い人は、背中や腰や首など、色々な要因が重なり、体を酷使したり、姿勢の悪さが原因で、肩が痛くなっている事が多いので、肩だけに鍼を刺したら「はい!おしまい!」という訳にはいかないんですよねぇ~。

なので、ウチの治療では、ある程度の治療時間が必要ですし、その時間に見合った金額を頂いています。

通常、初診の場合は¥5400。2回目からは半年以内ならば¥3900で治療しているのですが、それを「福岡市の鍼灸費助成制度を使ってお試しで…」と言われると、鍼灸費助成制度の場合、ウチの治療院には¥2000しか入らなくなるので、どうしても治療時間を短くしなければいけなくなります。

なので…

鍼灸費助成制度のみで治療を希望される場合は、約15分くらいの治療になってしまうんですね。それを初診で…となると、問診もしっかり出来ない上に、治療時間が短くなる。…正直言って、100%のパフォーマンスを患者さんに提供出来ない状況が生まれるわけです。

それは、治療する側からすると、いくら患者さんが「お試しで…」と言われていても、治療効果を感じてもらえる確率が低い上に「あぁ~鍼灸って、この程度のものなのか…」という判断を下されやすくなる事に、ちょっと…躊躇というか、初診で鍼灸費助成制度を使われるのは、どうかな?…って思うんですよねぇ~。

治療を受けるか?受けないか?は患者さんに決定権があるわけなので「鍼灸費助成を使って、お試しで!」と、ゴリ押しされると、こちら側としては、やるしか無いわけなんですけどね…。

僕が、この『福岡市の鍼灸費助成制度』を上手に使う、使い方を患者さんに提案するのなら…、治療者側の鍼灸師が、患者さんの体質や病状を十分、把握している条件のもとで、使うのが良いと思うんです。

鍼灸費助成制度は月に8回使えるわけですから、例えとして…、

ちょっと専門的な話になりますが、「気」が不足して病気を起こしている場合があるんですね…。

所謂、「真気不足」という状態なんですが、この場合は補法という治療方法を用います。足り無いものを補うという治療です。こういう場合は1回の治療で「ド~ン!」と一気に治療するのではなくて、1回で行う治療を2回、もしくは3回に分けて治療する必要性が生まれてくるんです。

例えとしては、1回の治療で、お灸を何壮もすえるのではなく、1回の量を減らして、週に2回とか3回にわけてお灸をすえる…。

イメージ的には、植物を育てるのに、水や肥料を大量に与えると、根腐れを起こしたり、肥料焼けを起こしたりして枯れてしまいますよね!…そういう事を防ぐ為に適度な水やり、適度な肥料の散布が必要になるのと同じで、治療も一気に行うのでは無く、回数を分けて適度な治療を行う。

こういう治療なら1回15分の治療で十分だと思うんです。鍼灸費助成制度は月に8回使えるわけですから、平均して週2回の治療が受けられます。

なので、こういう治療の場合に鍼灸費助成制度を使うのが良いと思うんですよねぇ~。

「お試し…」についてですが…

近頃は服を買うにも、実物に袖も通さず、ネットで買って、届いた実物が思っていたのと違うと、返品可能だったり、メルカリで売ったりするのが、常識になっている昨今…、「お試し…」は消費者の権利の一つかのように横行しているのが実情だと思いますが、治療で「お試し…」って、なんだか、鍼灸治療、そのものを軽く見られている感じがして、ちょっと閉口してしまいます。

近頃は恋愛に於いても、お試し期間があるとか…、無いとか…、(^^;)

これも時代の流れだと言われれば、それまでなんですが…

何でもかんでも、同じ定規で全ての物事の善し悪しを測るのは、良くないと思うなぁ~。

お土産を選んだり、惣菜を選んだりする時の試食と同じように、鍼灸治療を「お試しで…」って感覚って、どういう感覚なんだろうか?って思うんです。病院に行って、お医者さんに「ネットで、こんな症状には、この薬が良いって書いてあったんですけど、この薬…お試しで使いたいので、処方してもらえません?」…って言うのかね?…(^^;)

あっ!その…、問い合わせの「お試しで…」の患者さんが治療を受けに来られたか?どうか?…ですって?

勿論、来られませんでしたよ!

以前、鍼灸院を開業した当初、鍼灸師の先輩が「電話で施術料を最初に聞く人は、まず来ないと考えていい…」って言ってたのを思い出しますが…、ホントにその通りですわぁ~…(^^;)

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