針灸・健康に関してのエッセイです。
鍼灸取って出し Vol.8
ホームページ 内の『ニュース』『ブログ』の中で、鍼灸や病気や健康に関する事や日頃,思った事などを抜粋して掲載してます。エッセイの感覚で読んでみて下さい。
・正直、キツイなぁ…
2022年12月24日
昨日、お灸で有名な…、 あっ!たしか…こんな言い方をすると「僕はお灸だけじゃないよ!鍼もするよ!」って、よく言ってたっけな…。
灸の本も出版されていて、僕が鍼灸学校に通っていた頃、お金が無かったので、その『深谷灸法』という本を、買わずに…(^^;) 友達が持ってた本を借りて、全部、コピーしてフラットファイルで綴じて、読んだんです。
今でも、そのファイルしたコピー本は、時々覗いて治療に役立てています。
鍼灸の学生の頃に、その本を読んで「福島哲也さんって人が、この本を書かれているんだなぁ~」という記憶だけは頭の片隅に留め置いて、鍼灸師になり9年ほど過ぎた時に、東京で行われている東京九鍼研究会という勉強会に、月イチで福岡から通って1年間、勉強したことがあるんですが、その九鍼研究会の講師の中に、福島先生がいらっしゃったんですよねぇ~。
他の講師に、以前、刺絡学会で御一緒してた先生もいらっしゃったので、先生方と昼飯を同席したり、勉強会の打ち上げで話したりする機会があったんですが、福島先生って、僕と同世代だったんですよねぇ~。同世代で灸のオーソリティーかぁ~…凄いなぁ~…って思ったのを思い出します。
九鍼の実技の時に、僕が2番鍼を出してたら、福島先生が、振り向きざまに「随分、細いのを使ってるんだねぇ~」と笑みを浮かべながら去っていったり…、打ち上げでは結構、べろべろに酔っ払ってたり…(^^;) 福島先生の思い出って、やはり僕の中では、10年前の九鍼の勉強会での福島さんかな…。
先々月、久しぶりに参加した、東京で行われた伝統鍼灸学会の学術大会で,福島先生と話す機会は無かったんですが、学術部セミナーの討論で「日本の鍼っていうのは、優しい鍼…、刺激的に軽い鍼…、って言ってるんですけども、実は江戸期とかは、もっと優しくないというか、毫鍼だけではなくて、三稜針で刺絡したりとか、焼鍼…火鍼を使っていたりとか、員利針…すり下ろし型…アイスピックみたいなヤツ…、打診の鍼…色々な流派があるんですが、…刺入してます。なので、日本の鍼灸が伝統的に優しいかというと、そういう事は無い。…そこの勘違いを世界に発信してしまったのは、ちょっとマズいかな…」…と、福島さんが発表されているのを聴いて、「だよねぇ~」って思ったのが、つい1ヶ月半前くらいの事…。
そんな福島先生が、今月の16日に亡くなられて、先ほど葬式が終わりました…。というツイートが、昨日、知り合いの鍼灸師の先生から送られてきて、ビックリしました。
いつも、知り合いの誰かが亡くなった時には「生きるも日常、死ぬも日常」という桂米朝さんの死生観の言葉を、自分に言い聞かせるようにしているんですが、同世代や自分より若い人が亡くなるのは…正直、キツイなぁ…。
・理屈・成り立ち・手際…
2022年12月13日
先々月に参加した、日本伝統鍼灸学会学術大会は、コロナ禍だったからか、それとも新しい試みなのかは分かりませんが、申し込みした人に期間限定で記録動画のアーカイブ配信が行われているんです。当日、講演は2会場に分かれて同時に行われていたので、アーカイブ配信で講演を聴けなかった先生方の講演を聴いたり、もう一度、聴きたいなと思う先生の講演を、再度聴いたりしているんですが、聴いていて思うのが…
鍼灸に限った事ではないのだけれども…
学ぶ時って…
理屈を学び、成り立ちを知り、あとは手際よく手技がこなせるようにする。
…これが大事なんだよなぁ~って思いました。
手技や技術ばかり長けていたとしても、なぜそこに手技をするのかという理屈を理解していなければ、何の効果も得られないでしょうし、理屈ばかりで頭でっかちになっていても、技術が伴わなければ、期待した効果は得られないでしょう。
成り立ちや歴史を知る事で、自分だけの考えではなく、先人達の考えを自分の中に取り入れる事で、判断材料が増えますし、後々、知識として使えます。
でも…講演している人が、全て正しいか?…というと、そう言う訳ではないので、取捨選択する眼力は必要ですけどねぇ~。(^^;)
理屈や成り立ちを学ぶと、自然と取捨選択する力も付いてくるものですよね!
取捨選択が出来る力が、その人の素質になるんでしょう。
取捨選択せずに、そのまま鵜呑みしがちな人って、所謂、”信者” 的な感じになりがちですし…。(^^;)
鍼灸を学ぶ上で大事な事は、「理屈・成り立ち・手際…」ですよね!
・人生100年時代?生きながらえる事は出来るのかもしれないけれども…
2022年11月30日
先日、TVを見ていたら、カズレーザーが司会をしてた番組だったかな…?老化細胞除去ワクチンの話しをしていて、あるお医者さんが、あと4~5年の内には老化細胞除去ワクチンが完成するという話しをしてましたし、昔に比べて医学は進歩しているので、医学の恩恵にあずかり、今の子供達は長生きするかもって、誰かがラジオで言ってたっけな…。
最近、厚生労働省とか、お国は…「人生100年時代」と言うけれど…
いくら医学が進歩しても、人間の気持ちが追いつかないんじゃないかな?って思うんです。
たとえ、老化細胞除去ワクチンが完成して、100歳以上、長生きできたとしても、今のままだと、「何やっていいか分からない…」って人が、いっぱい出てくるような気がするんです。
この御時世、便利さばかり追及して内容がともなっていない…。たとえば、50歳生きようが、100歳生きようが、それは限られた期間なわけですよね!「限られた期間で、どう生きるか?」っていう事は後回しで、とりあえず長生きできる事を喜ぼう!…そんな感じに見えちゃうんですよねぇ~。
確かに文明の進化で、飛行機や新幹線や車などを使えば、人間が歩いて移動できる距離を遙かに超えた、長距離移動が短時間で可能になりましたけど、ただ乗り物に乗ってるだけでも長距離を移動すると身体に負担がかかっているのを感じますもんね!
やはり人間の身体って限界があって、いくら文明の利器を使って、その限界を突破しても、身体に歪みは生まれるんでしょうねぇ~。
なんとなくですけど…今、100歳近くまで生きてる人って、自分が関わった人で、長く生きられなかった人の分を生きてるように思えるんですよねぇ~。
この10年~20年…、ネット時代で、人との関わりを持たなくなっている…目も合わさない…、挨拶もしない…、電話に出るのが苦手…という事が常識となっている昨今…
人と関わらない分、「長く生きられなかった人の分を生きなければ…」というシチュエーションが希有になっているでしょうし…
今、世間で言ってるような人生100年時代など来ないような気がするんですけどね…。たとえ人生100年時代が来たとしても、中身が空っぽってな事になりはしないだろうか?
・足の浮腫に対する灸
2022年11月26日
週一 ペースで通われる…かと思えば、1ヶ月ほど音沙汰ない時もあったり…最近、連絡無いなぁ~って思っていると、思い出したかのように予約の電話が入る患者さん。
確か…先月、97歳になられたんじゃないかな?
以前から少し、足に浮腫が出たり、浮腫が無くなったりを繰り返していたんですが、患者さん曰く「足が浮腫んでいる時は、寝ていて足がツル事はないんだけれども、浮腫が取れたら、寝ていて足がツったりする」…と仰り、浮腫もさほど酷くはないので、浮腫に対してはコレと言って治療せず、患者さんの訴える肩や腰の治療を重点的にやっておりました。
先週、久しぶりに予約が入り、足の膝から下の浮腫が酷かったので、浮腫について尋ねると、足首が浮腫で痛くて曲げられない…との事。
なんでも、病院から浮腫に対する薬は処方されていて、飲んではいるけど、膝から下の浮腫が取れないらしいんです。
患者さんの話を聴きながら、僕の頭の中で「足の浮腫かぁ~…そう言えば、鍼灸師になり立ての頃…深谷灸法の『お灸で病気を治した話』に書いてあった、浮腫に対するお灸の治療で、80歳くらいの女性の足の浮腫を治した事があったな…、確か…あれは、踵と裏内庭だったよな…」…と昔、行った治療を思い出し、踵と裏内庭にお灸をしたんです。
その日は帰られて、昨日、また治療を受けに来られたんですが、患者さん曰く「前回、足にお灸をした、その夜から浮腫は取れてないけど、足首を動かしても痛くなくなったので、今日もお灸をして欲しい」…との事。
なので、今回はフクラハギにホットパックをしながら、踵と裏内庭に灸をしたんですが、治療が終わった後、患者さん曰く「あぁ~足が、いつもの形に戻ったぁ~」と喜んでらっしゃいました。
基本…血行を良くしてリンパの流れを改善するのに、お灸とホットパックがひと役かった…って感じでしょう。患者さんも年齢が年齢だし、基礎疾患もあるので、浮腫が出ても不思議ではないんですが、深谷灸法の浮腫に対する、お灸って、凄ぇ~なぁ~!
臨床経験19年目ですが、鍼灸師としても改めて、お灸の凄さを感じた次第です。
・偶然を尊ぶ…
2022年11月17日
『映像の世紀 バタフライエフェクト』についで、よく見る番組が『スイッチインタビュー』という番組…。
NHKばかりやないかぁ~い!
いやいや、タモリ倶楽部も見ますし、ホンマでっかTV…とか、にけつ…とかも見ますよ!(^^;)
今回の『スイッチインタビュー』は養老先生とデザイナーの太刀川さんの対談…。面白かったなぁ~。
養老さんの「創造性は追いかけるものではなくて、ひとりでに出て来ちゃうもの…」って言葉も印象に残ったし、ピアノの鍵盤のデザインと、人間の脳の一次聴覚野という所に、音声情報を処理する領域があるらしいんですが、そこの神経細胞はピアノの鍵盤と同じようなデザインで並んでるっていう話し…「へぇ~!!!!!」って感じでした。
後は、現代社会は「バカ」と「挑戦」と「エラー」は排除される…いわゆる、マネージメント出来ないものは排除される社会だけど、今後、2割くらい偶然を尊ぶ事を容認する教育を取り入れなきゃ創造できる人間が育たないというような事を言われてましたねぇ~。
そう言えば、先日、「Stay hungry. Stay foolish.」という言葉についてブログに書きましたが、僕らは子供の頃から、親や学校の先生から、直接的ではないけれど、良い子でいる事を強要されていたと思うんですよねぇ~…でも、大人になったら急に独自性を求められる…。これじゃぁ~戸惑う若者が増えるはずだわなぁ~。
翌日、見た『スイッチインタビュー』で太刀川さんが「もうちょっと早い時期に独自性についての重要性を教えてくれないかな…」というような事を言われていたので、TVを見ながら、ちょっとニンマリしちゃいました。
あぁ~それと道徳教育で「皆で考えましょう!」と教わるけれど「皆で考えるんじゃなくて、考えるのは、あなたの頭です。」と教えないとダメ…。って養老さんが言ってましたねぇ~。確かに!…皆で考えても、考えがまとまる事って、そう無いですもんね!
日本の学問は、あまり方法を教えなかった事が欠点…。方法を教えない教育は意味が無い…。だから学校に行っても意味が無い…ってなっちゃう…って言われてましたね。
確かに学校の授業って詰め込む事ばかりで、方法は教わってないような気がするなぁ~。…いやいや、よく考えれば、子供の頃は、な~んも考えてなかったから、そこまで勉強はしてなかったか…(^^;)
でも、今にして思えば、大人になって、鍼灸の専門学校に通っていた頃に「あの先生の授業は面白いな!」って思う先生の授業って “方法” を教えてくれた先生の授業だったような気がします。
・弘法だから…筆を選ばず…
2022年11月12日
「弘法 、 筆を選ばず…」って諺がありますよね!
弘法大師のように、書に優れている者ならば、筆の善し悪しは関係ないという意味で、技量が優れていれば、道具に左右されない…。 達人の域に達すれば、どのような状況でも失敗しないという意味で使われますよね!
昔の話しですが…
子供の頃、何か趣味の物を買う時、「どれにしようかなぁ~」…と悩んでいたりしたら、親から「弘法 、 筆を選ばず…と言うだろう!道具に左右されているようではダメだぞ!自分を磨け!」と、よく言われてたんですよぉ~。
今にして思えば…「自分を磨け!」…って、子供に禅問答もないもんだと思いますが…(^^;)
親は叱咤激励の意味で言っていたんだと思うんですけど、ちょっと知恵がつき…オジサンになった今にして思えば、「…だから、達人じゃ無い僕らは筆を選ばなければいけない…。」という屁理屈に近い解釈もアリだと思うんですよねぇ~。
良い物を持つという事は悪い事ではないんですが…、まぁ~、何事も練習しないと上達しないわけなので、今となっては…良い物を持っていても、練習しなければ宝の持ち腐れになってしまうという事を、理解してますけどねぇ~。(^^;)
時々、鍼灸の世界で、ある有名な先生から「○○というツボを使う時は、気をつけなければいけない!」というような事を聞いた鍼灸師が「○○っていうツボは気をつけないとダメらしいよ!」と受け売り的に言ってるのを聞いたことがあります。
鍼灸の世界って「弘法 、 筆を選ばず…」なので、同じツボに鍼や灸をするにしても、達人の域に達している鍼灸師の先生がやるのと、達人の域に達していない鍼灸師が鍼や灸をするのでは、効果も違えば、危険度も変わるわけですよね!
達人は効果を出す事も出来るけれど、そのツボを使う危険度も分かるので注意しながら治療する。
達人ではない鍼灸師は、そのツボを使っても、なかなか効果を出すことが出来ないので、深入りしすぎて、やらなくてもイイ事をやっしまい、事をややこしくしてしまいがち…。なので鍼灸師になりたての頃は、諸先輩方から「やり過ぎに注意!足らない位がちょうど良い!」と教わります。
人を治療する場合、誰がやっても簡単に効果が出せる症状と、なかなか効果を出しづらい症状がありますから、病の程度如何によって、治療者側の腕が試されるわけです。
僕の性格なのかも知れませんが…
偉い先生が言うから…「そのツボは危険だ!」と、受け売り的に知ったかぶりしている人をみると、ついつ天邪鬼的に揚げ足を取りたくなってしまい…、「あなたは、もう既に達人の域に達してらっしゃるって事なんですかなぁ?」…(^^;)…って思うんですよねぇ~。(口には出しませんよ!(^^;))
もし、先生のいう「危険だ!」という言葉を鵜呑みにして、全く、手を出さずにいたら、それは、神話を信じて何も行動せず、ただ自分の行動に制限をかけている事になるんじゃないかな?…それって自分の成長を自分で妨げているって事にもなると思うんですよねぇ~
でも…
もし…、いつしか…その有名な先生が言ったように、○○というツボを使う時、「ん?これ以上はヤバいな…、あの先生の言っていた通りだ…。気をつけよっ!」って思った瞬間が訪れたとしたら、それは達人の域に一歩、近づいたという事なのかもしれませんねぇ~。
そのレベルまで達すると、古典の意味が分かり始めるのかも知れません。
・山は、優秀なカウンセラー
2022年11月9日
何かの本に書かれてましたが、カウンセリングの基本は、相談者の話しを聞く事であり、アドバイスはするけど、答えを伝えたりする事ではないと聞きます。…常にカウンセラーは受容的・共感的な態度で受け止める。
この1~2年前から、1~2時間で登れる低山に週一で登っているんですが、山に登っていて感じるのが、山登りってカウンセリングに似てるなって感じるんです。
山に登っている1~2時間の間、色々な事を考えながら山に登るわけです。…何となく山に登っている間、口には出しませんが、山に自分の相談事を聞いて貰っている感じがするんですよねぇ~。
もちろん、山は喋りませんし、アドバイスもくれませんが、山頂まで登ると気持が良いんですよねぇ~。低山でも山頂にたどり着くと、一つ事を達成した感じで、リアルに問題が解決したわけでは無いんだけれども、心の中の問題が一つ解決した気分が味わえるんです。
「解決した気分が味わえる」…これって非常に重要な事だと思うんですよねぇ~。自分自身でも気が付いてないんだけれども、心の中の問題が一つ解決した気分を味わう事で、確実に心の中の何かが変わっていると思うんです。
山を登り降りをする事で、確実に体力がつきますし、毎回、解決した気分を味わう事を繰り返す事で、リアルな解決策が見つかると思うんです…。いわゆるペルソナが増えるって事になると思うんですよねぇ~。
でもって…登る時は、あんなにキツかったのに、山を降りるのは登る時より少し楽…。気をつけないと足を滑らしてしまったり、ケガをする時って、降りの時が多いんですけどねぇ~。…なんか山を登って降りるのって、人生みたいだなぁ~…とも思うんです。
そんな事を思いながら山登りをしてると、…だから、山岳信仰って日本に根付いたんだろうなぁ~って思います。
あっ!それと…
山に登っていて感じるんですが…
メンタル的に体調を崩されている人は、今、食べてる食事の量を半分に減らして、週一のペースで低山の登山をすれば、健康的に過ごせるような気がするんですけどねぇ~。
・続…「気と意識」について、もう一度考えてみた。
2022年11月8日
先日、日本伝統鍼灸学会学術大会に行って、刺激を受けたせいなのか?ガラにも無く、今回の学会のテーマ『気と意識』について、「気と意識って主観と客観で分類すると主観に属するものだと思う…etc…僕自身は患者さんを治療する時には、出来るだけ客観的なものの見方で判断したいと思っているんです…」と、僕なりの考えをブログに書いたんですが、書いて数日が過ぎた後、風呂に入り、湯船に浸かりながら、ふと…「気と意識を主観的と捉えるならば、”客観的”…というワードに該当する東洋医学の言葉、もしくは鍼灸の用語って何?」って思ったんです。
前回のブログで「僕は患者さんを治療する時には、出来るだけ客観的なものの見方で判断したいと思っているんです…」と言い放つのであれば、主観的・客観的な分類で分ける時、「気とか意識は主観的…。○○とか○○は客観的…」と,きっぱり言い切れないと、スジが通らないのではないか?
辞書で調べてみると…
主観的とは「判断や行為が個々の人間の認識や意識に依存する事で、自分、一人による個人的な見解に基づく事。」
客観的とは「誰が見ても、もっともだと納得できる考え方…。 個人の考えより、普遍的な妥当性を求められるさま。 主観から独立して存在するさま。」
…とあります。
”客観的”…というワードに該当する東洋医学・鍼灸の用語って何が当てはまるんだろうか?
「客観的とは、誰が見ても、もっともだと納得出来る…」コレって現代医学で言うエビデンスってヤツに近いんでしょうね。
エビデンスとは、証拠・根拠、などの意味で使われますし、医療で使うエビデンスという言葉は「治療法が、病気・怪我・症状に対して、効果があることを示す証拠や検証結果・臨床結果を指す…」とあります。鍼灸の場合、治ったか?治っていないか?の臨床結果は出すことが出来ても、鍼や灸の刺激量を数値化できないため、証拠や検証結果を数値化する事は無理なんですよね!
エビデンスは数値化できる現代医学の用語だと思います。
なので、僕は東洋医学…特に鍼灸にエビデンスを当てはめるのは無理があると思っているので、エビデンスは却下かな…。
となると…、気とか意識を主観的と捉えるならば、客観的に該当する東洋医学・鍼灸の用語は何だろうか?
正直言って…無い僕の知識を捻っても、今の所、客観的に該当する東洋医学・鍼灸の用語が思いつきませんが、ザックリとした…はたまた、ボヤ~とした、感じで客観的な考え方で治療する場合に必要なモノってなんだろう?…と考えた末に、思いついたワードが「学び」でした。
客観的に該当する東洋医学・鍼灸の用語には、当てはまらないとは思いますが、「学び」が思考を客観的にしてくれるのではないか?…と思うんですよねぇ~。
多分、臨床経験が長ければ長いほど、学んでいる事柄も多いはずですし、学んだ分、知識も豊富なはずです。学んで得た知識は、自然と自分の意識の中に入り込み、一人の治療家を形成していくんでしょう…。
よく芸術家や、その道のプロが「これでいいと思ったら終わりだ…。一生、勉強…」というような事を言われます。
学ぶ事で知識が増え、意識が形成される。そうすると積み上げられた知識の上で、第六感的な勘が冴える…。これが「気」という,その人にしか分からない感覚なんじゃないんでしょうかねぇ?
そう考えると…
主観的だの客観的だのと分類する事がバカらしくなってきました。(^^;
・「気と意識」について自分なりに考えてみました。
2022年11月4日
有り…難し…。有る事が難しい…。めったに無い…。
めったに無い事や、普通は、有り得ない事が現実に起こった時に…「ありがたい!どうもありがとう!」…となるらしんですよねぇ~。これが「ありがとう」の語源らしいんですよ…。
先日の学会で、普段聴けない、色々な先生方の話を聴きながら「色々な話しが聴けてありがたいなぁ~」って思いました。
でね…
今回の学会のテーマが『気と意識』というテーマだったので、鍼灸師の術者側の意識だったりとか、気というものが有る?無い?…おおよその鍼灸師が気を意識しながら施術している。…とか、気と意識に関して、色々な先生が話しをされていたんですよね。
話しを聞きながら「気と意識って主観と客観で分類すると主観に属するものだよなぁ~」…って思ったんです。
僕自身は患者さんを治療する時には、出来るだけ客観的なものの見方で判断したいと思っているんですよねぇ~。なので、出来るだけ主観を排除して患者さんを治療したいと常日頃、思っているので、気と意識に頼り過ぎるのはどうだろうか?…って思ったんです。
この学会の先生が、学会の数ヶ月前に、SNSで「気と意識についてのアンケート」というのをやっていたので、そのアンケートに答えたんですが…
僕は「気」というものを感じる人ではないので、ある?ない?でいうと「あるのかもしれないし、無いのかもしれない…」…そんな感じの認識なんですよねぇ~。
僕の勝手な解釈なんですが、気とは感覚の事なんじゃないかな?って思うんですよねぇ~。感覚って修行や鍛錬で研ぎ澄ます事も出来るでしょうし、現代社会にドップリ浸かって人間性をそぎ落とすような生活をしていたら、感覚は鈍るでしょうしね!…感覚を共有出来る瞬間はあるのかもしれないけれども、歴史の中で繰り広げられる離合聚散を考慮すれば、感覚というモノは変化しやすいものだと思うんです。なので、感覚自体は、その人、その人…個人個人の唯一無二のモノなので「気の伝承」は、あり得ないと思っています。まぁ~「気」があるとするならば、それは自分自身で作り上げていくモノなんだと思うんですよねぇ~。
意識に関しては、ある程度、思考というモノは第三者からの影響を受ける事が多いモノなので、それなりに受け継がれていくモノなのかもしれませんね!
意識の中に心意気というモノも含まれるのであれば、意識は代々受け継がれていくモノなのかも知れません。
なので、徒弟制度で受け継がれていくモノは意識なのではないでしょうかねぇ?
「じゃあ…技術はどうなの?技術は伝承しないの?」
…と思われる鍼灸師の人もいると思いますが、物マネできる程度の技術ならば、伝承出来ると思いますが、高度な技術は「感覚」が締める割合が大きいので、高度な技術は伝承しない。…僕はそう思います。
なので、初学者は、物マネできる範疇の技術を真似てみて、その後、高度な技術は自分で練り上げる。
気に関しては、気があるとして…気が実在するとするならば、気のコントロールなど、決してマネ出来るものではないので、自分の中で作り上げていくものだという事なんじゃないでしょうか?…気が実在するとするならば…の話しですが…(^^;)
意識は諸先輩や、先人の本を読んだり、話しを聞き、色々な人の意見と自分の考えをミックスして構成していくもののような気がします。
話しは変わりますが…
今朝、5時頃に目が覚めたので、radikoでニッポン放送の「あさぼらけ」を聴いたら、上ちゃんが復活してましたね!術後の結果も良さそうで…、良かった!良かった!
・何が出来るか?…ではなく、何がやりたいか?
2022年11月1日
先日、土曜・日曜に東京の船堀で行われた日本伝統鍼灸学会学術大会に行ってきました。
学会参加は、コロナ禍以前から、僕自身、少し足が遠のいていて、今回は久しぶりの参加だったんですが、色々な刺激をもらえた2日間でした。
私事ですが…
僕って、あまり帰属意識が高い方ではなく、…どちらかと言えば、帰属意識が無いとは言いませんが、意識が低い方なんです。
なぜ帰属意識が低いのか?…自己分析の範疇で言えば、子供の頃、親の転勤で幼稚園を3回変わり、小学校も3回変わったりしたせいなのか? はたまた、全寮制の高校に入り、寮生活で3年生は神様…、2年生は召使い…、1年生は奴隷…、というような環境で高校生活を送ったからなのか? ただ単に帰属意識が低い性質を持って生まれてきただけなのか? …定かではないけれども、いつからか「僕って、どこにも属してない方が僕っぽいな…」と思うようになったんですよね…。
なので、徒弟制度は肌には合わない…。
でも寂しがり屋ではあるので、時々、「ねぇ~キャッチボールやろうよ!」というような感じで、言葉を交わしたり、相手の懐に飛び込もうと試みるも、基本…そういう事に長けてはいないので、良い関係性が築けない…。そんな感じで大人になったんでしょうねぇ~(^^;)
鍼灸師になって、鍼灸学校の学生の頃から、今に至るまで、色々な勉強会に顔を出したり、ある学会に所属したりしていた経験はあるんですが、やはり、帰属意識の低さが鎌をもたげる瞬間に出くわし「あぁ~僕って○○学会の福田です。というような感じって、何か…似合わないなぁ~…、どこにも属してない方が僕らしいな…」と思い、今に至るという感じです。
じゃあ…何故、今回、日本伝統鍼灸学会学術大会に参加したのか?…というと、理由は一つ…。
今回の学術大会の会頭が石原先生である事と、実行委員長が間先生であったからなんです。
石原先生とは、僕の鍼灸学校の時の同級生が石原先生に弟子入りしていた事もあり、その縁で何度か講義を聴く機会もあったり、酒宴に同席させてもらって色々な話しを聴いたりした思い出もあり、間先生も、ある学会でお世話になったり、僕が学会に参加しなくなった現在でも、カレーのスパイス師匠として、カレー情報をSNSを通じて教えてくれたりしている。そんな先生方が主軸となっている日本伝統鍼灸学会学術大会に、何かお手伝い出来る事はないかな?…と、考えた時に、ホントに微力ですが参加して、あの会場の椅子に座り、いちオーディエンスとなる事が、応援できる事かな…と思い、今回、東京まで行く事にしたんですよねぇ~。
2日間、色々な先生の講義を聴いたんですが、どの先生の話を聴いても、結論として同じ事を言っているな…って感じたんです。ただ、違うのは結論は一つなんだけれども、方法論や手法が違う。
山の頂上は一つなんだけれども、登山ルートがいくつもある。…そんな感じでしょうか。
10年ぶりの日本伝統鍼灸学会学術大会への参加だったんですが、色々な先生方の話しを聴き、今の自分の鍼灸に対する考え方や、健康に対しての考え方が間違っていないことを確認できました。
ただ,2日目の最初の講演で寄金さんが、石原先生の健康状態の事について話された時に、10年前の事が頭に浮かんだんですよ…。
10年前に1年間だけ九鍼研究会の基礎講習と臨床コース…だったかな?、毎月、月イチで千葉の幕張に行ってた事があるんです。
福岡から東京の勉強会に月一で参加する訳ですから、それなりにお金もかかりますし、時間もかかるわけなんですが、あの頃の事を思い返せば、当時、鍼灸師になって9年目くらいの頃で、臨床に行き詰まっていた感じがあったんでしょうねぇ~。
今にして思えば10年前に1年間、九鍼研究会に参加した事で、その後、やってこれている感じはあります。
で…、いつだったか、九鍼の講習会終わりで、恒例の打ち上げ…という食事会が近くの中華料理屋であり…(回斗…って店だったかな?黒酢を使った酢豚が美味しかったなぁ~(^^;))…2次会で幕張駅の近くの沖縄料理の居酒屋に行ったんですよねぇ~。
その時に、石原先生は、だいぶ酔っ払われていて…、僕も酔っ払っていたんですが、酔った勢いで石原先生に「先生…僕、今、47歳で、そろそろ50歳が近づいているんですが、僕に何が出来るんだろうか?って思うことがあるんですよねぇ~」と言ったら、少し間をおいて…
石原先生が「福田さん…何が出来るかではなく、何がやりたいかが問題じゃないでしょうか…。何か自分がやりたい事があれば、それをやり続ける。自分が生きている間に、それはなし得ないかもしれないけれども、必ず誰かが受け継いでくれて、次世代、または、その次の世代が、やりたかった事を成し遂げてくれるんだと思いますよ…」って言われたんですよね。
その時に「あぁ~…福岡から東京まで通って九鍼の勉強会に参加したのは、この言葉を聞く為だったのかもしれないな…」って思ったのを,今でも覚えているんです。
正直、今でも、石原先生が「エーテル体が…」とか「アストラル体が…」とか、気がどうのこうの…と話されると、身構えてしまうんですが…(^^;)、10年前の「何が出来るか?…ではなく、何がやりたいか?」っていう言葉は僕の中で一生モノだと思ってます。
石原先生の体調が心配ではありますが、今回の日本伝統鍼灸学会学術大会は僕にとって、とても有意義な時間を過ごす事ができました。ありがとうございました。
・健康寿命と平均寿命と人生100年時代
2022年10月22日
先日、TVを見ていたら「国民年金の納付期間、40年から45年に延長検討…」というニュースが流れてました。
まぁ~日本の年金制度が、カツカツなのは周知の事実で、年金制度がブッ潰れる事はないけど、現段階では若い人からお年寄りへ…、右から左へお金が流れて行く状態で、このまま老人が増える事を考えると、国の年金という金庫からお金が目減りして、給付する金額が下がるのは明かなので、何とか、それを引き延ばして誤魔化そうとしている…。そんな感じなんでしょうねぇ~。
この「国民年金の納付期間、40年から45年に延長検討…」…給付を65歳にした上で、ゆくゆくは給付を70歳に…という話しも出たりしているようですね…。
その際に、「人生100年時代ですから…」という根拠が無い言葉を貼り付けて、「ど~せ人生100年時代に突入して、100歳まで生きるようになるんだから、年金の給付は70歳からでもいいじゃない?」…的な、妙な理屈で、騙そうとしているような気がするんですよねぇ~。
厚労省のホームページを見ても…
『人生100年時代にむけて…』というような事が書かれていて、「女性は2人に1人が90歳…」だとか、「100歳以上の高齢者は30年前より50倍増えている…」という項目が上がっていているのだけれども、全く健康寿命には触れてないんですよねぇ~。
日本の平均寿命は男性が81歳。女性が87歳。
健康寿命は男性70歳。女性73歳。
健康寿命とは…
「日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間のこと。」とあり、健康で働く事が出来る年齢が、だいたい70~73歳って事なんですよねぇ~。
なので、平均的に70歳代になると、何か体調の不具合が起こり、80歳代で天寿をまっとう…。これが日本の平均的な歳の取り方なんでしょう。
時々、ニュースなどで、存命中の世界最高齢者が日本人だったり、80歳代後半になっても、元気で歌を歌っている芸能人を見たり、山に登ったりする人達を見たりすると「あぁ~…確かに人生100年時代なのかな…」と一瞬、思ったりもしますが、あの人達は氷山の一角ですもんねぇ~。
日本の定年が、今は60歳~65歳くらいですよね…。
60歳で定年を迎えて、収入は下がるけど再雇用で65歳まで働けたとして…、そこに健康寿命を当てはめたとすると、健康でいられる年数って5年なんですよね…。
皆がみんな…、100歳まで生きれるわけはなく、今の所、平均寿命と健康寿命を考慮した上で人生設計を組み立てなければいけない時代に、『人生100年時代…』っいて、詐欺にしか聞こえないのは僕だけでしょうか?
…と、ボヤいても、しょうがないので、出来るだけ健康寿命を延ばすように日頃から、健康に気を使い、鍼灸治療を生活の一部に取り入れてみてはいかがでしょうか?…と、営業トークを絡ましてみました…(苦笑)
・呼吸法
2022年9月14日
台風が幾度となくやって来ますねぇ~。…しゃぁ~ないか…秋だもの。
8月に気温が38℃とか、メッチャ暑かったからか、33℃くらいでも風さえ吹いていれば、涼しく感じる今日この頃…。
でも…寝る時に29℃~30℃あると、やはり寝付けずにエアコンに頼ってしまいますなぁ~。
そうそう!今年は暑かったせいか、秋の果物が甘く美味しい…。
イチジクやら…葡萄やら…先日、20世紀梨も美味しかったし、今度は、赤梨の幸水とか豊水とか…売ってたら買ってこようかな…。
話は変わって…
最近、呼吸で、吸う時間の倍の時間をかけて吐き出す、いわゆるヨガとかで使われる呼吸法にハマっております。…ハマる?…ほどではないけれど、最近、寄る年波か、肩関節とか背中とか…痛くなる事が多いんですよね!
自分の手が届く範囲でしたら、自分自身に鍼や灸をするんですが、いかんせん、痛くなる場所は手が届かない所ばかり…。
今年の初旬に肩が痛くなって依頼、嫁さんがしきりとヨガを薦めるんですが、男性が行けるヨガ教室って、そんなに無いんですよねぇ~。
なので「呼吸法でも試してみるかな…」と思い、知識としてヨガの呼吸法は自律神経の交感神経を抑え、副交感神経を優位にすると言う事は知ってはいましたが、実際、自分の体調が悪くなり、試してみて「おっ!これ…使える!」と体感して、思ったわけなんですよ!
何秒でもいいんですが、例えて言えば4秒かけて鼻から息を吸い、8秒かけて口で息を吐ききる。5秒かけて10秒で…でも、3秒かけて6秒で…でもイイと思います。
ストレスをためない呼吸法としても紹介されてますが、なんだか分からない…ちょっとモヤモヤする痛みのコントロールにも、この呼吸法はイイですね!
・へぇ~!!麻黄湯からエフェドリンを取っちゃうんだぁ~!
2022年8月19日
昨夜の福岡は気温が25~26℃で、エアコン無しで寝れたから、凄く気持ちいい朝を迎えられました。…けど、予報だと日中は35℃まで上がるそうな…
話しは変わって…
葛根湯は誰でも知っている漢方薬で、古典落語にも『葛根湯医者』っていうのがあるし、薬局に行けば、小さな瓶に3本入った液体の葛根湯がカゴの中で売られていたり、顆粒状のものもあれば、タブレッツ的なモノもあったりしますよね…。
たしか…葛根湯にも麻黄って入ってるんですよねぇ~。
麻黄湯がサゲに使われてる落語があったような気がするな…って考えてみたんですが、地獄八景亡者戯のサゲの大黄と勘違いしてました。(^^;)
麻黄湯って、確か…4つの生薬で構成されてるシンプルな漢方薬で、熱が出てるけど寒気がして、身体の節々が痛くて、咳が止まらない…。あと…熱が出てるけど汗が出てない時かな…。そんな時に飲む漢方薬だと認識してます。
あと…
麻黄湯ってエフェドリンっていう交感神経を興奮させる物質が入っているので、血圧上昇とか、眠れなくなったりするんですが、麻黄湯の薬効として、交感神経を興奮させる事で、気管支を拡張させ咳を治めたり、発汗させる事で熱を下げたりするから、こういう副作用もやむなし…といったとこでしょうか…。
先日、TVを見ていたら、そのエフェドリンを麻黄湯から除去した薬が云々…っていうのをやってたんです。
北里研究所の先生が仰るには、なんでも、軽症の新型コロナウイルス感染症の人に、エフェドリン・アルカロイド除去の麻黄エキスを与える事で、新型コロナウイルス増殖を抑制するというお話でした。
へぇ~…麻黄湯からエフェドリンを取っちゃうんだぁ~!
そのTVを見た翌日、知り合いの漢方医の先生に「最近は麻黄湯からエフェドリンを取っちゃったりするんですね!?」って聞いてみたら、「う~ん!そうなの?でも…傷寒論の薬効から考えると麻黄湯からエフェドリンを取っちゃうと、麻黄湯じゃ無くなっちゃうよ!」…って言ってました。
あぁ~…麻黄湯からエフェドリンを取るのって、まだメジャーな感じではないのね!
そう思ってネットで調べてみると、これは、生薬の麻黄からエフェドリンを除去した、新しい生薬エキス製剤で、新型コロナウイルスに感染した細胞が、健康な細胞の表面へ結合し、複製を繰り返す時に、健康な細胞表面へ結合することを阻止するのだそうな…。
ほぉ~…早く、こういうのが広まってくれるといいなぁ~
・延長できますか?
2022年7月30日
はりきゅうふくた では、一人の患者さんに対する治療時間として、おおよそ40分~50分内で終わるようにしています。
時々、治療を受けられている患者さんが、治療を受けている最中…、30分過ぎ位に「この後、他の患者さんの予約が入っていなければ、料金は延長時間分、払いますから、治療時間を延長してもらう事って出来ませんか?」…と言われる事があります。
気持ちよさだけを求めるマッサージなどでしたら、延長した時間分、気持ちよさを味わえるので、延長という考えはありだと思うんですが、鍼灸の治療の場合は「延長」という考え方は無しなんですねぇ~。
これはどういう事かと言うと…
まず、身体を治しているのは、薬でもなく、鍼灸でもなく、自分の身体が病気を治しているんだという考え方が基本です。基本的に身体の治癒力が頼りなんです。
体調不良になった身体を薬が治している。鍼灸が治している…。と思っている人は、毎日、少しづつ薬を飲むより、いつもより多く飲んだ方が薬も効きがいいのではないか?鍼灸も40分~50分治療してもらうより、2時間…いやいや3時間かけて治療した方が効くような気がする。…という考え方になるんだと思います。
でもね…
8割9割は身体が病気を治しているのであって、残りの1割~2割を薬とか鍼灸が、身体が病気を治そうとしているのを手伝ってくれているんですよぉ~。
なので、一気にカタをつけようとするのは、身体に負担をかけるだけなんです。
ぼくら鍼灸師からすると、焦って治そうとせず、もうちょっと身体に治す時間を与えてあげて下さいよぉ!結果ばかり求めると身体が負担を抱える事になりますよ!…って思うんです。
勉強と同じで、学校の先生が、いくら良い話をしても、長時間、聞いてると、生徒は許容量を超えちゃった時点で、話しは右から左へ聞き流し始め、頭には何も残りませんよね!
勉強もコツコツと積み上げるような時間が必要なように、身体の治癒力にも、ある程度の時間の余裕が必要なんですよねぇ~。
周りを見渡せば、早く治したいからと、薬に頼ったりして、身体に負担をかけてる人って多いなぁ~って感じます。
・真菌
2022年6月25日
先日、織田裕二さんがMCをやっている番組で『真菌』の事をやってましたね!
面白かったなぁ~
人間が地球の支配者の如く、振る舞っているように思えてしまう昨今ですが…
本当は真菌が支配している中、人間が住まわせてもらっている…というのが実情なんですね!
鬱やら…腸の難病やら…色々な病気をトータル的に考えるに…やはり、自然の中で人間は暮らしていかないと、身体が変になっちゃうんでしょうねぇ~。
菌と接する生活をしていないと、バランスが崩れちゃって、身体や思考が妙な事になるんでしょう…
あっ!そうそう…、番組内で冬虫夏草の話しをしてましたね!
真菌が虫に寄生したものが冬虫夏草らしいんですが、この冬虫夏草って漢方薬としても高級な部類の生薬でしたよね!?
そう言えば…ひと頃、アラブの金持ちが、冬虫夏草を買い占めちゃって、値段が上がり、手に入らないって、漢方を使う先生が言ってたのを思い出しました。
番組内で言ってましたが…
僕らの身体の中では、細菌と真菌のバランスで均衡が保たれている側面があり、何らかの理由で抗生物質を持続的に服用する事で、細菌が抗生物質によって減り、細菌と真菌のバランスが崩れ、身体の中で真菌が増え始めると、真菌による体調の不調が現れるらしいんです。
冬虫夏草って、見た目…気持ち悪いし…グロイし…、何に効くのかな?って思ってたけど、話しを聞いてると…妄想の範疇ですけど、なんとなく分かったような気がしたんですよねぇ~。
漢方的には…
調べてみると、漢方的には「冬虫夏草には免疫増強作用・抗腫瘍作用・抗菌作用・止咳作用・止血作用・気管支拡張作用・鎮静作用・滋養強壮作用などがあり、 さらに、肺がん・肺結核・喘息などの「肺グループの弱り」、病後の気力体力づけ、インポテンツ、遺精、男女の不妊症の「腎グループの弱り」など、用いられる場面は多岐に渡ります。」…とある。
なんか…免疫増強から肺癌、肺結核、インポテンツ…不妊症…何でもござれ的な感じの解説だけど…(^^;)
僕の妄想の範疇ではあるんですが…
まぁ~これは僕の妄想の範疇ではあるんですが、なんとなく、冬虫夏草が真菌によって作られ、真菌の塊とするならば、細菌と真菌のバランスで均衡が保たれている身体が、感染や病気などで細菌の方が強くなってバランスが崩れた場合、冬虫夏草を身体に取り入れる事によって、身体の中の細菌と真菌のバランスを整えようとしたのかな?…と思うわけです。
でも…、当時の人達が真菌やら細菌やらの認識はしてなかったとは思うけど、何となく、経験的に「これ飲んだら効いたよ!」的な感じで、使い始めたんじゃないんでしょうかねぇ~。
そんな事を妄想させてくれる番組でした。
・腰痛の時の風呂の入り方
2022年6月22日
時々、患者さんから「今夜は風呂に入っていいですか?」…と尋ねられる事があります。
血行が悪くて、痛くなった人は、風呂で温めれば良くなる!…と思われる事でしょう。
でもね…
腰痛に限らずですが、腰痛の場合、特に風呂の入り方も注意しなければいけない時があります。
まず、何が原因で腰痛を起こしているのか?
例えば、打撲の場合…、皮膚表面に炎症が起こっていなくても、筋肉の深い所で炎症が起こっていたり、出血が起こっている場合があるので、風呂は2~3日入らない方がいいでしょうねぇ~。
尻餅や転倒、打撲などが腰痛の原因ではない場合、何らかの筋肉疲労が腰痛の原因となる事が多いので、風呂で湯船に浸かり身体を温める事で、血行が良くなり腰痛の症状の軽減を期待できます。
軽減が期待できるには…できるんですが…
腰の、どの部位の筋肉が原因で起こっている腰痛かによって、風呂の入り方も変わってきます。
表層の腰の筋肉の疲労が原因で起こる腰痛の場合は、多少、熱めのお湯に入っても問題無いんですが、腰の深部の筋肉疲労が原因で起こる腰痛の場合は、熱めのお湯に入ると、湯船から出られなくなるような事が起こってしまう場合があります。
なので…守るべき事は…
表層の筋肉が原因の場合、熱めのお湯はOK。(熱くても、せいぜい41℃~42℃)
深部の筋肉が原因の場合は、ぬる目のお湯(38℃~40℃)
深部の筋肉が原因の場合は、ぬる目のお湯で芯から温まるような、お風呂の入り方をしなければいけないんですね!
歩く事がままならない状態…
深部の筋肉が原因の腰痛の場合、おおよそ腸腰筋の動きが悪くなって腰痛が起こっている事が多いので、起き上がったり、歩く事がままならない状態になりがちです。
こういう時って…
やはり、血行が悪くなる事で腰痛が起こるので、深部の筋肉が原因で起こる腰痛の時に、熱いお湯に入ろうものなら、お湯の熱さによって、深部の血液が表層に集まり、深部の筋肉の血行不良が一段と酷くなり、動けなくなってしまうんですねぇ~。
だから、深部の筋肉が原因の腰痛は、お風呂に入る場合、熱いお湯は御法度なんですよ!
・ハヤシライスの作り方
2022年6月1日
ハヤシライスレシピ…
昨夜、嫁さんが友人との食事会で、晩御飯を自分で作らなくちゃいけなかったので…
さて…何を作ろうか!?
さて…何を作ろうか!?と、前の晩から考えていたら、夢の中でハヤシライスを作る夢を見たのでハヤシライスを作る事にしたんです。
手書きのレシピ
以前、ハヤシライスを作った事があったなぁ~…と思いだし、ファイリングしているレシピを探し出したところ、手書きのレシピが出て来ました。
プリントアウトしているレシピではないところを見ると、多分、これはYoutubeで見たか、TV番組で紹介されていたものを手書きで書き留めたんでしょうねぇ~。
このハヤシライス・レシピ…、簡単なのに本格的な感じで美味しいから、備忘録として、このブログに書き留めておきますね!
よかったら、試しに作ってみてはいかが?(^^;)
用意するもの…
バター30g、牛肉200g~300g(国産牛肉は値段が高いのでアメリカ産・オーストラリア産でOK)、マッシュルーム、玉葱1個~2個、ニンニクひとかけら、小麦粉、赤ワイン(スーパーマーケットにパックで売ってる300~400円くらいのでOK)、ケチャップ、ウスターソース、はちみつ、スープの素、塩。ブラックペッパー。
ハヤシライス・レシピ
①バター10gを深めのフライパン?鍋?に入れ、牛肉、1cm幅の大きさに切った玉葱、スライスしたマッシュルームを入れ、2分ほど強火で炒めて、トレーに取り出す。
②同じフライパンにバター10g入れ、薄切りの玉葱を強火で4分、飴色になるくらいまで炒め、その後、スライスしたニンニクを入れ、炒めて香りが出たら、小麦粉を大さじ1杯ふりかけ、弱火で1分炒め、粉っぽさが無くなったら、赤ワインを1.5カップ入れ、強火の中火で5分ほど煮る。
③赤ワインが半量になって煮詰まったら、トレーに取り出していた①の具材を入れ、ケチャップ大さじ3,ウスターソース大さじ1、はちみつ大さじ1、水1カップ、スープの素小さじ1、を入れ、中火で5分煮る。
④味見して、塩で味を調え、バターを10g加えて出来上がり♪
ブラックペッパー
⑤子供が食べるのなら、このまま食べればいいんだけれども、大人が食べる場合は、御飯に盛りつけた時にブラックペッパーをかけると、味が一段と引き締まりますよ!
《鍼灸師が分かりやすく解説します》
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院長
福田 徹 1965年生まれ
2003年 国家資格 鍼師灸師免許取得