よく聞く質問…。ツボって何?…経絡って何?

治療中に患者さんから、よく聞く質問が…

「経絡って何ですか?」「ツボって何ですか?」

このブログでも、何度か、この話を書いたように記憶しているんですが、正直言って鍼灸師の僕にもよく分かりません…(^_^;)

この質問をされると、僕の頭の中で浮かぶ言葉があって…それが「理解」と「解明」っていう言葉なんですよねぇ~。

辞書で調べると、『理解』は「物事の本質や価値を論理的に把握する事」…。『解明』は「謎や不明な事柄を明らかにする事」…とあります。

患者さんからの「経絡って何?」「ツボって何?」っていう質問は、どちらかと言うと、解明的な答えを求めている質問なのかな?…って思うんですよねぇ~!

教科書的な答えなら…、「経絡は『気』の通り道ですよ!」…とか、「ツボは『気』が集まる所ですよ!」…とか、「経絡の異常を教えてくれる場所がツボですよ!」という感じで、その質問に対して、説明は出来るんですが、正直言うと、「僕自身も、よくわからない!」という答えが、本音です。

だいたい…『気』ってものに対しても、僕は理解はしているけど、見た事ないし…(^_^;) 

まぁ~…見えてる物が、全てではないと思っているので…『気』っていうものは、シックス・センス的な感じで、「予感がする…」とか「嫌な感じがする…」「いい感じがする…」っていう、おぼろげな感じが『気』の一種だとするならば、「あぁ~…これが『気』なのかぁ~」って言うくらいで…

手品のように…、患者さんの体に手をかざして、気を動かすとか… 

念動力のように、物に触れずに物体を動かす事など、凡人の僕には出来ませんしねぇ~…(^_^;)

手品なら仕掛けがあって、観客が分からないように、人を騙してビックリさす事は出来るんでしょうが…、『気』に関しては、何とも言い難い感じなんですよねぇ~。まぁ~…世の中には分からないモノや、理解不能な事は、数多ありますしねぇ~。

紀元前の頃の医学理論などが書かれている有名な書物として、『黄帝内経』という本があるんです。

これは紀元前200年くらい前に編纂された本なんですけど、黄帝という帝が、岐伯など数人の学者と問答をしているような感じで、書かれている書物なんですよねぇ~。

黄帝:「ねぇ~!ねぇ~!…コレってどういう事?」

岐伯:「あぁ~それはですねぇ~…コレコレこういう事で…」

…という感じ…(-_-)

当時は、今のような解剖学とか、生理学とかが確立されていない時代に、大勢の頭の良い人達が、色々と知恵や経験をもとに作り上げた、医学理論や鍼灸の医学知識を、まとめ上げて作られたものが、ツボとか経絡というものだと思うんですね!

そんな偉人・先人達が作り上げたものを、凡人の僕が解明できるわけがないって思うんです…(^_^;)

でも…、解明は出来ないんだけど…

僕ら鍼灸師は、それらを学んで理解しているので、ツボとか経絡の運用方法を知っている。

…そういう事なんでしょうねぇ~。

まぁ~…科学がいくら進歩しようが…世の中の出来事を、全てを解明できるとは思えないんですよねぇ~…(^_^;)

物事には、分からない事があって、当たり前だと思うし、時に「分かった!解明できたぞ!」と…その時は思ったとしても、後で勘違いだったりする事も多々ありますし…、その勘違いが、意外と解明のカギになったりする事もあるでしょうしねぇ~…

まぁ~…分からない事を解明しようとするのは、偉い学者さんに任せておいて、僕ら鍼灸師は、経絡やツボ…および、昔から伝わってきている古典医学理論の理解を深めて、運用方法の精度を高める事に、重きをおいた方が、鍼灸師として社会に貢献できると思うんですよねぇ~。

なので、「経絡って何?」「ツボって何?」…って質問されても、「よく分かりません!」っていう答えが正解のような気がします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です