『「むなしさ」の味わい方 』
きたやまおさむ 著
何年前だっかな?…NHKで九州大学を退官される北山修さんの『最後の授業』という番組を見たのは…。
フォーク・クルセイダーズの「帰って来たヨッパライ」を初めて聴いた記憶があるのは、たしか…、僕が幼稚園児の頃だったと思うんですよねぇ~。
ネットで「帰って来たヨッパライ」を調べてみると、1967年にリリースされているので、僕が2歳の頃に発売されていた曲を、発売されてから数年後、多分…、幼稚園児の頃、商店街のスピーカーから流れていたのを聴いて「面白いなぁ~」って思ってた記憶はあるんですよねぇ~。
北山修さんの『最後の授業』をTVで見て、「へぇ~…北山さんって九大にいたのね!…福岡に住んでらっしゃったんだぁ~へぇ~…」と思った後は、コレと言って情報も耳にせず、数年前からradikoで東京の番組を聴くようになり、早朝の『あさぼらけ』という番組のパーソナリティーの上柳さんが、時々、北山修さんの話しをされるので、…「あぁ~お元気にされているのね!」って思っていたんですよね。
先月から『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』という映画が映画館で上映されていたんですが、観たいなぁ~と思いつつも,スケジュールが合わず、結局、見損ねちゃったんですよねぇ~。
つい最近、ニッポン放送の『あさぼらけ』に北山修さんがゲスト出演されていて、この『「むなしさ」の味わい方』の本の事や、精神科医である北山さんが、友人であり、音楽のパートナーでもあった加藤和彦さんの自死を止める事が出来なかったのか?…という話しをされいたので、読んでみたんです。
本の冒頭で、現代人は「間(ま)」…、間合い…とか、AとBの間の「間(ま)」ですね、…その「間」という時間を無駄な時間と捉えるようになっていて、出来るだけ、その「間」を何かで埋めようとしている節がある…というような事が書かれていましたねぇ~
確かに、地下鉄とか電車に乗ると99%の人はスマホを見て、スマホで「間」を埋めようとしてますもんねぇ~。
人は白か黒かハッキリしない場合、気持ちがモヤモヤして、早くどちらかに決めたくなるらしいんですよぉ〰︎
でも、白か黒の間…いわゆる「間(ま)」…という時間に、「むなしさ」を感じるものらしいんですが、この「間(ま)」のグラデーションの部分は、「むなしさ」という感覚と引き換えに、人との関係性や、自分自身の奥行きや…人としての器の幅を与えてくれるらしいんですわぁ〜
芸術的思考も、この「間」にいる時間に発揮される事が多いんだそうな…。
人は清濁合わせ持つ生き物ですが、「間」は時々「魔」に変わり、良からぬ事を思いついたりもするそうなんです。
過去を振り返ったり、世間を見渡して見ると、白黒つけない方が良かったりする方が良い場合も多々あるわけで…
「むなしさ」を悪い物と捉えず、その時を味わう事で人間的に成長する…って言う事が書いてありました。
あぁ~それと、北山さんは精神科医ですから、精神的な病を治す時には、薬を使う場合もあるにはあるんだけれども、一番大事なのは「間(ま)」…時間が必要だと書かれていました。時間をかけて徐々に治っていくという「間」を経験しなければ治らないって書かれてましたね…。すぐに治らないと,絶望してしまったり、怪しい特効薬に手を出してしまうのは危険だとも書かれてました。
勉強が出来ない子に「なんで100点取れないだ!」怒鳴りつけても100点なんて取れるものでもないのは、誰でも理解出来ると思うんですが…、焦っちゃうと、ついつい怒鳴っちゃうのかもしれませんが、やはり結果がでるまで待つ…という「間(ま)」が必要なんですよねぇ~。
これは鍼灸でも言える事で、早く治りたいという気持は分からないではないけど、身体にも「間(ま)」という治る時間というモノが必要なんですよぉ~。
『心の病気はどう治す? 』
佐藤 光展 著
数ヶ月前にTBSラジオの『プレ金ナイト』で武田砂鉄さんが、この本を紹介していて、以前から気になった、同じ著者の『精神医学ダークサイド』と合わせて2冊購入しまして…
さぁ~…『精神医学ダークサイド』を先に読むべきか?…現代の日本の精神医療オールスターを紹介している『心の病気はどう治す?』を先に読むべきか…?
う〰︎ん…
今回は現代の精神医学のアベンジャーズが紹介されている『心の病気はどう治す?』を先に読む事にして、一昨日、読み終わったんです。
まぁ〰︎、ここで紹介されている先生方は、精神医学の場合、薬物を使わなければならない場合もあるけれど、投薬以前のコミュニケーションや対話が重要だと説いてらっしゃいます。
でもね…、ちょっと気になったのが…
紹介されてた、お医者さんの1人が、過去、このお医者さんにアドバイスをくれた先輩の先生を紹介されている文章で「精神科医に必要な力は、情報収集力、ストーリーを読む力、本人に納得して治療を受けてもらう力、この3つだと思います。◯◯さんは診療にOリングとか経絡とかツボ療法とかを取り入れてきましたが、ベースは手品なんです。若い頃は手品と落語の練習に没頭した人なので、人の心をつかむ事に長けていて、患者の不安を減らしてしまう。不安が減るとプラセボ効果が高まり、薬がものすごく効きます。患者から信頼される優秀な医者は、偽薬を出しても効くんです」…と書かれていました。
人の心を掴み、安心させる事で薬の効果が高まり、その薬が偽薬だとしても身体は健康体に戻っていくという考え方は、僕も同意見で納得できます。
でもね!そこで経絡やツボ療法が手品だと言い切る…必要ってあるのかな?…僕が鍼灸師だから「手品?」って疑問に思うんだと思うんですが、一般の人が、この文章を見ると「優秀な、お医者さんが言ってるんだから間違いないよ!ツボ・経絡治療は、まやかしで手品みたいなものなんだ…」って思いますよねぇ…
全てのお医者さんの考えではなく、このお医者さんの思考がステレオタイプだという事だとは思うんですが…
でも、このお医者さんは、精神科の優秀な、お医者さんなんですよね…。先輩の優秀さを紹介するのに、経絡・ツボ療法を引き合いに出し、手品だと貶す必要があるのかな?…そういう気配りの無さに、患者さんは心傷つくのではないんじゃないかな?よしんば…このお医者さんが経絡・ツボ療法を医療とはかけ離れた手品まがいのものだと思っていたとしても、…酒の席でのリップサービスならいざ知らず…こういう相手を見下すような事は文章として残すべきではないと思うんですよね!
優秀な精神科医なら、その辺…気をつけて欲しいなって思うんですが、自己紹介で「子供の頃の俺は空気を読むのが苦手で『王様は裸だ』とすぐに言ってしまうタイプで…」と書かれていたし…
このお医者さんは子供の頃から性格が変わらないタイプの医者なんだろうな…
…とも思いました。
まぁ〰︎ね…お医者さんだからって全知全能ではないからな…って思いながら最後まで読みましたけど、患者さんとの対話やコミュニケーションって、どの医療にも重要な要素だと思います。
さぁ〰︎次は精神医学のダークサイドかぁ〰︎…読み終わったら、ドイィ〰︎ンって気分が落ちるかも…(^^;)
『「できる」と「できない」の間の人―脳は時間をさかのぼる』
樋口直美 著
ちょっと前に『誤作動する脳』を読んだんです。
『誤作動する脳』は病気に関しての本なので、正直…ちょっと重い内容だったので、この新刊『「できる」と「できない」の間の人』は買ったけど…、読むまで…躊躇してたというか…ちょっと時間がかかったかな…。
そろそろ読んでみようかな…と、先日、ページをめくって読み始めると、(はじめに)で「前作『誤作動する脳』とは文体を変え、コロナ禍で、こんな不安な時期だからこそ、リラックスして笑って読めて、ちょっと元気が出るエッセイにしよう…云々」と書いてあったんです。
なるほど…、じゃぁ~…少し気軽に読める感じなのかな?…って読んでみると、前作の『誤作動する脳』を読み終わった時より、レビー小体型の認知症への理解度が深まったような気がするんですよねぇ~。
あぁ~知らない事だらけだったなぁ~…
レビー小体型の認知症について…知らなかった事は…
レビー小体型の認知症の主症状は記憶障害ではないそうなんんです。本にも書いてありましたけど…
認知症はみんな一緒と思われてるけど、抱える問題は病気によってかなり違っていてレビー小体型認知症は全身病なので身体的な問題が起こりやすいそうなんんです。
気になった言葉を抜粋してみると…
・自律神経が障害されるので、立ちくらみや失神、体温調節の困難、頭痛、不眠などの多種多様な体調不良が起こりやすく、自律神経失調症のような症状が出やすい。
・8割近い人にパーキンソン症状(パーキンソン病とよく似た運動障害)が現れて、歩き方が不安定になったり転倒したりする。
・8割近い人に、レム睡眠行動障害(レム睡眠行動異常症)が起こり、寝ていて夢の通りに大声で話したり、叫んだり、激しく動いてケガをする場合がある。
・薬が効き過ぎる体質になるので、薬が効き過ぎたりと、薬の悩みも深刻で、薬で一度、バランスが崩れると簡単には解決しない。
・高齢者を解剖すると3人に1人の脳かられービー小体が見つかる。
・90歳以上の女性の認知症有病率は71.8%で、レビー小体型認知症の中でも種類があり、アルツハイマー型認知症を併発している場合は通常、高齢者に多く、そうではなく、レビー小体型認知症の純粋型は若年発症に多い。
・アルツハイマー型やレビー小体型の認知症が急激に進行する事は通常なくて、もしあれば、薬の影響や体調、環境の影響などによって、一時的に意識レベルが低下してしまう時に急激な進行がある場合がある。
…などなど、色々な事が書いてあり、読み終わった後、ページが付箋だらけになっちゃいました。まだまだ、目からウロコな事が色々と書いてあったんですよねぇ~
本の終わりの辺りに書いてあったんですが…
結局のところ、どの人が認知症で、どの人は認知症でない…と区別する明確な定義も尺度も、この世には存在していないそうなんです。
昔は「痴呆」とか「ボケた」という言葉で表現され、なんとなく「しょうがないよ!あのお爺さん…(お婆さん)歳だもの…」…と人は、歳を取れば物忘れしたり、妙な事を言ったりものだと、おおらかに捉えていた節が見受けられますが、今は認知症という病気として捉えるので「病気は薬で治すモノ!」と、何とか薬で治そうとする。
幻覚幻聴で本人には見れているモノを「ない!」と言われたら、本人は不安になるし、恐怖を感じるし…、しかも不安の末に声を荒げれば、興奮だの、暴言だのという症状名を瞬時に貼り付けられ、おとなしくさせるという名目で抗精神病薬を処方されれば、あっという間に表情を失い、話せなくなったり、歩けなくなったり、身体が硬直し、ものを飲み込む事も出来なくなる。…レビー小体型の認知症は薬に過敏な体質になる人が多く、過半数の人は抗精神病薬で深刻な副作用が出るそうなんですよ!
なるほどなぁ~…
・「病院に行けば認知症かどうかわかる」「認知症の事は医者が何でも知っている」「病気なら薬で何とかしてもらえる」は幻想であり、過剰な期待だ!…その認識のズレが医療者も患者も家族も不幸にしていると思わすにいられない…。
…って書いてありました。
あと…
ほとんど知られていないそうなんですが、認知症といっても、その原因となる病気は60種類以上あり、一番、患者数が多い病気がアルツハイマー認知症で、次に多いのがレビー小体型認知症。それぞれの患者の脳に溜まる不要なタンパク質は分かっているのだけれども、病気の原因と考えられている、その余計なタンパク質が、なぜ、その人の脳に溜まるのかは、研究者や医師にも説明できないのが現状だそうなんです。
最後に著者の樋口さんから…「最後にもう一つ、あなたにお願いがある」って書いてあって…
『どうか積極的に見つけて欲しい。老いていく事の豊かさ、不思議さ、衰えていく事のおもしろさ、認知症のある人の世界の美しさ、自由さ、新しい価値観を。そしてそれを伝えて欲しい』
…と綴ってありました。
歳を取ると、出来る事が限定されてくるという事を、いつの間にか僕らは忘れてしまっていて「いつまでも元気で若くあり続けよう!」…と、インチキ政治家の選挙演説のような売り文句に踊らされて、『アンチエイジング=善』『老化…歳を取る事=悪』と思い込んではいないだろうか?…って思っちゃいますね。
あと…色々と紹介したい言葉、本には書いてあったんですけど…
・頑張る事の素晴らしさだけを、私達は小さい頃から、いつも教えられてきた。でもそれと同じくらい負ける事、諦める事、逃げる事も大切だと教えられ、練習出来たら良かったと思う。
…って書いてあったんですよねぇ~。
それと…
年齢を重ねるたび、毎回、その年齢の初心者である…という話しからの…
・死ぬまで初心者なんだから、あれも、これも、うまくいかないのは、当たり前だなと思う。周りを見渡すと、自分だけが上手くいっていないように見えるけど、きっとそれこそは妄想…。
レビー小体型認知症の事も多く書かれてましたが、人生訓とも捉えれる事も多く書かれていた本でした。
このブログを読まれて、この本が気になった方がいらっしゃれば、是非『「できる」と「できない」の間の人 ~脳は時をさかのぼる~』…読まれてみて下さい。
『誤作動する脳』
樋口直美 著
なんとなく「認知症=アルツハイマー」…という感じで、情報として頭にインプットされている人が多いと思うんですよね!
僕が鍼灸師になったのは2003年なんですが、2000年から3年間、学んだ鍼灸専門学校でも「認知症のアルツハイマー病は、不可逆的な進行性の脳疾患で、記憶や思考能力がゆっくりと障害され、最終的には日常生活の最も単純な作業を行う能力さえも失われる病気で、原因としてはアミロイドβという、脳内で作られるたんぱく質が脳の中に溜まる事で、神経細胞が障害されるために起こる病気」と、病理学の授業で習いました。
今から7年前くらいでしょうか…、義父の体調がおかしくなり、レビー小体型の認知症だと診断を受け5年前くらいに亡くなったんですよね…。
僕は、この時、初めて認知症にも種類があり、アルツハイマーだけではなく、レビー小体型というタイプの認知症があるという事を知りました。
この『誤作動する脳』にも書いてあったんですが、レビー小体が初めて学会で発表されたのが1996年で、それ以降、10年ほどは一般の医師でも「レビー小体???なにそれ??」という感じで、レビー小体型の認知症に関しては把握していなかったみたいなんですよね…。
この『誤作動する脳』の著者の樋口さんは、僕より2歳年上の作家さんなんですが、41歳で鬱病と誤診され、鬱病治療で悪化した6年間を経験され、その後50歳の時にレビー小体型の認知症と診断を受け、色々と葛藤されつつも御自身の体験談を書かれている本が『誤作動する脳』なんですよ。
僕がこの本を読もうと思ったきっかけは、義父がレビー小体型の認知症だったという事と、以前、鍼灸治療を受けに来られていた患者さんで、最近来られないなぁ~と思っていたら、後日、御家族から「実はレビー小体型の認知症で、施設に入る事になりましたので…」と連絡を受けた事があり「そう言えば、あの患者さん…来られなく前の治療中に「誰かがあそこから覗いている…」と幻覚っぽい事を言ってたなぁ~」という事を思い出したのと…、今、友人が…タイプは分からないんだけど、若年性の認知症ぽい感じになっているので、鍼灸でどうにか治す…とか、そういうのではなく、体験談を読む事で、今、その症状に苦しんでいる人は、どういう気持なのか?どういう幻覚や幻聴を体感しているのかを、いくらか少しでも理解できたら、という気持と…、知っておく必要性を感じたんです。
先日、『武田砂鉄のプレ金ナイト』というラジオ番組で、樋口直美さんの『「できる」と「できない」の間の人 ~脳は時をさかのぼる~』という新刊本が紹介されていたので、それもポチ買いしました。
明日から『「できる」と「できない」の間の人 ~脳は時をさかのぼる~』を読もうと思います。
『ことばのくすり』
稲葉俊郎 著
…面白いなって思った文章を挙げてみますね!
まず…最初の方で「不安には病名が付きません!」と書いてありました。不安には病名が付かないんだけど、誰もが不安を治したいと感じているらしんですね…。
不安って人間存在そのものと深く関わっているそうなんです。それはどういう事かと言うと、諸説あるらしいんですが「ころころ」とした不安定さを語源として「こころ」という言葉が生まれたという説もあったりするそうなんですね…。
「こころ」は本来、コロコロと動き続けるものであって、不安定に動き続ける事は人間を含む自然界の根本・原則なんだけども、都市化された今の社会は、不安定さを嫌い、情報とテクノロジーで社会を固定化してしまった為に、色々と心の不具合が生まれているのだそうな…。
これも文章の中に書いてありましたが、現代の「不安」は情報の多さが原因なのかも知れませんね…。
「こころ」や「からだ」や「いのち」は常に変化し続けると認識しないとダメなんでしょうねぇ~。
…この項目を読んでいて感じたんですが、本来、「こころ」や「からだ」や「いのち」は不安定の上に成り立ってると考えれば、今の日本の現状の不安定さは、この認識の違いから来ているのかも知れませんねぇ~。多分、今の日本…、日本政府…もしくは日本人…は、知らず知らずのうちに完璧なモノばかりを作り上げる事に重きを置きすぎるので、日本中が窮屈な思考で蔓延してるような気がします。
それと…
…眠りの事についても書いてありました。
眠りは人生のメインとなる行為で、起きてる時間は眠りのオマケのようなものなんですって!
起きてる時は社会に適応している時間に過ぎず、ある意味では自分自身を見失っている時間と考え、眠りこそ純粋な内的世界に戻る、かけがえの無い時間。
内的世界が人生のメインとなる理由としては、内的世界が自分の命そのものの世界だから。…なんですって!
現代は社会や人間関係など、あらゆる外的世界に適応する事に多大なエネルギーを費やしている為に、睡眠時間が短くなり、自分の命の世界から、どんどん遠ざかっているんだそうな…。
…なんか…読んでいて、納得できるけど「怖いなぁ~」って思っちゃいましたねぇ~(^^;)
…あぁ~それと、柳田国男さん話しも書かれてました。
今の日本は祭りをはじめとする様々な文化が失われていると、柳田国男さんの本に書かれてたそうなんですね!
私たちは「いのち」を授かって生きているけど、生きてるって事は寿命を消費する事ではなく、誰もが当事者になって「いのち」を創造する事でもある…。
…この文章を読んだ時、何か…目からウロコでしたねぇ~。
現代の課題…倫理観の低下について書かれていたんですが…
古代の祭りは、怖いモノや恐ろしいモノを、おもてなしする事で、その強大な力を正の方向に転換させてきたんだそうです。
いわゆる…御霊信仰と言われ、恐ろしい霊を丁寧に敬い、味方になってもらうように礼節を尽くすという古来の知恵によって成立してきたものが「祭り」なんですね!
死者は恐れられ、敬われていた…。
なので、「生きている私達を見ている死者に恥じない生き方をしよう。」…と誰もが考えていたんだけれども、現代は、死者は私達、生者を見守る存在ではなくなってしまい、そうした死者との関係性を切断した事が、今の倫理規範の一部にマイナスの影響を与えているのだそうな…。
…確かになぁ~その通りだなぁ~。
だから倫理観が希薄なり「今、ここにいる自分さえよければいい」という考え方になってしまうんですって!
…だから闇バイトや、オレオレ詐欺が横行してるのね!
倫理観を含めて、この社会の行き詰まりの改善策として「祭りと新しい関係性を結び直す必要に迫られている…」とも書かれてましたね…。
…子供についても書かれてました。
人間で、もっともナチュラルな状態は3~5歳の時期なんだそうなんです。成長とともに社会規範や、その場のルールが増えて、加齢と共にナチュラル感は徐々に損なわれていくんだそうな…。
ルールも、最初は個の為にあったはずなのに、ルールが増えて、重層的にルールが重なり合うとルールが強固になって、ルールの為に個を犠牲にしてしまう。
そうなると、個人として何を大切にしているのか?…何が好きなのか?…何を喜びに感じているのかが分からなくなり、やがて生きる方向性すら見失っていく事もあるそうなんですねぇ~。
そう言えば…5歳くらいまでの子供って自由ですよねぇ~。
でも…そこに規範を持ち出すのは、いつも大人なんだそうなんです。
例えば…
親が「何がしたいの?…何でもいいよ!」と言い、子供が「泥遊び!」と言うと親は「服が汚れるからダメ!部屋の中で静かに散らかさず、汚さず本を読んでて…」となる。
子供はここから何を感じるかというと…「無力感」「失望」を感じるんですね…。
「この人に何を提案しても意味がない。…何も言わずに、ただ従っていればいい」という悪しき学習をする事になり、それが形を変えて、何年も繰り返されていくと、子供のナチュラルさは跡形もなくなくなってしまうそうなんです。
…近頃の猟奇的な事件や、子供の成長過程における事件を思い起こすと、こういう事が根本にあったりするんだろうなぁ~って想像しちゃいますね…。
…おわりに…で、
「無意識や眠りの世界を大切にして欲しい…。眠りによって獲得した「空白」の中へ、子供時代に大切にしていた感覚や感受性を挿入させ、過去と現在をブレンドさせ混ぜ合わせて、まだ見ぬ未来を創造して欲しい」と締めくくられてました。
『ことばのくすり』…、まだ他にも色々な事が書いてありました。
『師匠、御乱心!』
三遊亭円丈 著
この本の存在を知ったのは、何年前かな?
何かで知って読みたいなぁ~と思ったんだけども、既に絶版になっていて、古本屋で探そうとしても、なかなか見つからなくて、読むのは諦めていたんですよね…。
数年前にAmazonで、思い出したように『師匠、御乱心』って検索したら、電子書籍では販売されていたんですが、僕自身、電子書籍で本を読む気がしなかったので、これまた諦めてしたんです…。
先月だったか…犬が散歩で同じ所にオシッコするようにAmazonで『師匠、御乱心』って検索したら、文庫本で再版されていたんです!!
やったぁ~!…と、即ポチ買い♪
読みたかった本だけに、あっと言う間に読んでしまいました。
円丈さんは、CDやTVでしか落語を聴いた事が無いんですよねぇ~。たしか、随分前に、なにかの展覧会を観に九州国立博物館に行った時、九博のホールから人が、わんさか出て来ていて「はて?何の催し物だったんだろうと?」とポスターを見たら、『三遊亭円丈&柳家喬太郎 二人会』だったんですねぇ~。
円丈さんの名前を見ると、その時「うゎ~!チェックし忘れてたぁ~…見損ねた…」…と後悔したのを思い出します。
話しは変わって…
僕の父が落語好きなので、僕も子供の頃からレコードやラジオで落語を聴いたりしていたんです。確か、父は志ん生が好きだったので、志ん生の『風呂敷』とか、馬生の『笠碁』のビデオテープが家にあったので、子供の頃、動く志ん生はVTRで見た事があったんですが、圓生は…あまり父は好きではなかったのか、映像も音源も、当時は家には無かったんです。今はCDがあったと思いますが…
僕が20歳くらいの頃に、圓生さんの『書きかけの自伝』っていう本を読んだ覚えがあるんですが、たしか…その中で「落語の噺の流れで2~3カ所、クスッと笑えるシーンがあれば、それで十分…。最初から最後までバカみたいに笑いを取るような落語は粋じゃない…」…というような事が書かれていたと思うんです。
…その本を読んで、なんとなく…圓生ってカタッ苦しい人なんだろうなぁ~って思ったのを覚えてますが、『師匠、御乱心』を読んでみて、あぁ~…やっぱりな…って思いました。
思いましたが…、この時代の人ってこういう人が多かったんでしょうねぇ~。江戸っ子で、意地を張る…粋な事を第一義とする。…そんな人だったんでしょう。
それと、この本で「へぇ~」って思ったのは、円楽さんの事…。
僕ら世代からすると、円楽さんって、笑点で…真ん中だったかな?司会が三波伸介で、…歌丸…喜久蔵…円楽…こん平…小圓遊???記憶は定かではないけど、演者だったり司会だったりしていた人で面長な人、後に色々な、良い話しや、悪い話しの逸話を聞いたりはしてました。
…けど、この本で描かれている円楽さんは「策師…策に溺れる」「自己中心的な人気者」。…兄弟弟子からすると、そんな感じだったんでしょうねぇ~。
まぁ~人が集まって、集団を形成しようとすると、色々な想いが交錯するので、内紛は付きものですよねぇ~。
僕が落語好きだから…なのかも知れませんが、いやぁ~この本、本当に面白かった!!!
この本を読んでいて思ったんだけれども…
なんとなく鍼灸業界でも『師匠、御乱心』に近い事って、あるのかもね…って思ったんです。(^^;)
落語中興の祖が三遊亭円朝だとするならば、日本の鍼灸の中興の祖は杉山和一…かな…(諸説あります(^^;))
落語で昭和の名人というと、三遊亭円生とか古今亭志ん生の名前があがると思うんです。僕らの世代からすると、志ん生・円生の生の噺は聞いた事ないし、歴史の1ページって感じなんですよね!…じゃぁ~昭和の落語の名人、志ん生・円生に匹敵する、鍼灸の昭和の名人は…、柳谷素霊なのかな?…(諸説あります(^^;))柳谷素霊さんも本でしか見たことないし…歴史の1ページって感じなんですよね!
柳谷素霊が作った訳ではないけど、その後、経絡治療学会が出来上がって、最初はまとまってるんだけれども、二世代…三世代と代替わりしていくと、分裂していき、新たな流派が生まれていく…。
なんだか、この『師匠、御乱心』で描かれている、落語協会とか落語芸術協会とか、落語三遊協会とか立川流とか…、鍼灸の流派の分派とよく似てるなぁ~って思うんですよねぇ~(^^;)
…あっ!そうそう!川柳川柳さんって円生さんの弟子だったんですね!…知らなかった(^^;)
『シン・養生論』
五木寛之 著
『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』
西 剛志 著
この本…面白かったぁ~(^o^)
歳を取ると睡眠が短くなるものですが、これって脳の老化によるものなんだそうです。
睡眠時間って10歳としを取るごとに10分短くなるんだそうな…。だから20歳と70歳の人の睡眠時間を比べると70歳は20歳に比べて50分ほど睡眠時間が短いですって!
これは脳から分泌されるメラトニンが加齢で分泌が減少するため睡眠時間が短くなるんだそうな…。
アルツハイマー認知症の原因はアミロイドβというタンパク質が脳に蓄積する事で起こると言われてますが、睡眠時間が短いとアミロイドβが脳に蓄積しやすいんですって!
でもね!睡眠時間が短くても睡眠の質が良ければアミロイドβの蓄積は防げるんだそうな…。
あとね…
無理をすると脳は老化するんですって!
長い間、上手くいく秘訣は「無理をしないこと!」成功するには時間がかかるものですからね!成功するためには無理はきんもつなんでしょうねぇ~。
あぁ~それと…
何歳になっても「生きがい」があるだけで脳は大きく変化するそうなんです。生きがいがある人は脳が萎縮していても認知機能が高いそうなんです。
あとね…
ビタミンBが不足している人には脳が萎縮する傾向がみられるそうなんです。ビタミンB12って肉・魚・卵におおく含まれているわけで…、元気な高齢者が、肉や魚や乳製品をよく食べてるっていうのが頷けます。
老化を遅らせたければ魚をたべる…って事も書いてありましたねぇ~。魚にはEPAやDHAが多く含まれていて若返りの遺伝子を活性化するらしいんです。
この本じゃないけど、以前、読んだ本に飲酒はビタミンBの消費を高めるので、飲酒の際は酒の肴でビタミンBを含んでいるモノを食べた方がいいって書いてあったっけな…。
色々と書いてあったんですが…
幸福度が高い人を調べていくと過去の楽しい思い出を振り返る頻度が高いそうな!それと、病気の快復率は楽しい事を振り返ると早くなるんですって!
他にもまだまだ色々な事が書いてあって面白かったです。
『モロッコで断食』
たかのてるこ 著
読んでいて、飽食の時代と言われている昨今…、体をリセットする方法として、ラマダーンって良いかも♪って思った。
それと、日本に住んでるとイスラムの事って、あまり肌感覚で接する事が少ないから、断片化した情報しか知らないんだけれども…
この本の中で、たかのさんがモロッコ人のカリッドにイスラム教に対する疑問を尋ねるシーンで、カリッドが「ユダヤもキリストもイスラムも唯一絶対神を信仰してる一神教で、呼び名は違うけど同じ神を信じていて、聖地も一緒で、三宗教は兄弟宗教なんだけど、兄弟喧嘩みたいな感じで争う事がある…。仏教も宗派がいろいろあるよね!」って言う場面があったんだけど、たかのさんも、「日本も、隣の国、中国や韓国とはよくもめるけど、凄く離れているアフリカの国とは喧嘩しないもんね…」…と話をされてたんです。
コレも書いてあった事だけど…
喧嘩って…お互い、良いとこも悪いとこも知ってるから喧嘩するんだろうなぁ〰︎。
目からウロコでわかりやすいわぁ〰︎。
『悪党諸君 』
永六輔 著
松元ヒロさんの映画『テレビで会えない芸人』で、ヒロさんが紹介していた、永六輔さんの『悪党諸君』という本…。
永六輔さんって全国の刑務所を慰問して講演をされてたらしいんですが、その講演の音源が残っていたらしく、その音源を文字起こしした本らしいんです。
いやぁ〰︎メッチャ面白かったぁ〰︎
『ガンジス河でバタフライ』
たかのてるこ 著
そういえば…定期的に紀行本にハマる時期があるんですよねぇ〰︎。
ちょっと前は、鴨ちゃんとゲッツさんの本だったり、10年ほど前は高野秀行さんの本だったり…
今回は、先日TBSラジオの たまむすび にゲスト出演してた、たかのてるこさんの本…。
最初に『笑って、バイバイ』を読んでみて、ちょっと涙腺崩壊寸前になっちまったので…第二弾として『ガンジス河でバタフライ』を読みました。
いやぁ〰︎!この本も面白かったぁ〰︎!あっという間に読んでしまいました♪ 次は何を読もうかな…。
『笑って、バイバイ!』
たかのてるこ 著
TBSラジオの『たまむすび』で、たかのてるこ さんがゲストで出ていて、赤江さんが一部朗読してたのを聴いて、読みたくなったのでポチ買い♪
まず、この表紙のオジサンの笑顔に、「なんて良い笑顔なんだぁ~」と、一撃をくらい…
周りに誰もいないのを見計らって、黙読ではなく、声を出して朗読してみたところ…不覚にも、読んでる途中で泣けてしまいました…。
昔はそんなでもなかったのに、歳を取ると涙もろくなるってホントなんですね…。
生きる事…死ぬ事について書かれているんですが、とても良い言葉のチョイスに涙腺崩壊ですゎ〰︎!
読み終わった後、この本…色々な人に読んでもらいあいなぁ〰︎って思いました♪
『生物はなぜ死ぬのか』
小林武彦 著
確か…この本は、ラジオの『アシタノカレッジ』で紹介されていて、面白そうだなぁ~って思って読み始めたんですよね…。
世間では、老化防止…とか、アンチエイジング…というワードが飛び交っているけれど、細胞が老化しないと、古い細胞が溜まっていって、時間の経過とともに細胞の構成成分が劣化してしまうのだそうな…。
単細胞生物だと、細胞が劣化して癌化しても、その細胞1つが死んでおしまいだけど、多細胞生物は劣化して癌化し、そのまま増殖すると、その個体が死ぬ。…なので、老化というシステムを受け入れずに敵視して抗っていると、結局の所、身体が劣化してしまうという事なんですね…。
『進化によって獲得された老化』という項目に、細胞が分裂を繰り返すと癌化のリスクが上がるので、これを避けるために、免疫機構や老化の仕組みを利用して、細胞が入れ替わる事でリスク回避が可能になったんだけれども、このシステムが通用するのは55年間なんだそうです。
55歳が限界なんですって!…だから55歳を過ぎると、病気が増えて癌になる人が増える。…それだけ以前より、人間が長生きするようになったって事なんでしょうね…。
『死はヒトだけの感覚』という項目で,人にとって「死」って暗くて怖いという感覚を持っているけれど、多くの生き物にとっての死とは、捕食者に食われるか…、獲物を食べれなくなって餓死するか…、という事が「死ぬ」という事なんですが、命の総量として考えれば、個々の生物は死んでしまうけど、食べられる事で捕食者の命を長らえ、子孫を残せば自分の分身が生きてる事でプラマイゼロって感じで、生と死が存在しているって事らしいんです。
生き物は環境の変化に対応できる多様性を獲得するために「性」という仕組みが出来あがり、多様性を取り入れ、変化しながら進化して生き残ってきたんだそうな…。
あっ!それとね!
『少なめの食事は健康にいい?』という項目に、多くの生物は栄養の摂取量が少し減ると寿命が延びるって書いてありました。なんでも…酵母でも、餌の糖分を4分の1に減らすと寿命が30%延長するんですって!
理由は食餌を減らす事で代謝が低下し、代謝が低下する事で、活性酸素の発生が抑えられるからと考えられるんだそうな…。
ところで…活性酸素って血管を傷つける…とか、至る所で悪者になってますが、リンパ球が細菌などの侵入者を殺菌分解する時に、活性酸素を利用してるんですって!活性酸素も悪さばかりしているわけではないんですね!何事も…ほどほど…っていう事かな…。
この本を読んでいて…「あぁ~生物の授業で習ったっけな…」とか、「二重らせん構造までは分かるけど…、ここから先は難しくて分からん!」というページもあったんですが、この本の最後の方に「死ぬ事で生物は、誕生して、進化して、生き残ってきた…」って書いてあったんですよね!何となくですが…この言葉を見て、「死」に対する僕の考え方が少し変わったような気がしました。
『面白くて眠れなくなる脳科学』
毛内 拡 著
TBSラジオの『たまむすび』を聴いてたらゲストが『面白くて眠れなくなる脳科学』の著者、毛内拡さんが出演されていて、話しが面白かったので読んでみようと本を手にとってみました。
読んでると…「脳は痛みの感覚を支配し、脳が勘違いすることで痛みも消えてしまうのです…」とある。するってぇ~と…、大雑把に言えば脳を騙せば痛みは取れるんですね!…という事は、以前、脳科学の先生が言ってましたが、催眠術にかかりやすい人って、全人口の何割か、特定数存在するらしいんですよね!催眠術にかかりやすい人と、かかりにくい人がいるらしいんです。そう考えると、鍉鍼は脳を騙しているという考え方も成立しないではないな…。
※「騙す」という言葉は、あまり良い意味では使われませんが、病気や症状が緩和したり、治ったりするのであれば、脳を騙す事は良い事だと思うんです。変に薬の成分を身体に入れて肝臓に負担をかけるでもなく、鍼や灸で身体に刺激を与えるでもなく、鍉鍼で症状が治るなら万々歳だと思います。プラセボ万歳!(^^)
それと…この本によると…
「厚労省の調べでは現在65歳以上の5人に1人は、認知症を患っている…」らしいんですよね!
「抗鬱症状はセロトニンの分泌に変化が生じている事からセロトニンをターゲットにした対症療法が主流で、…脳内物質の観点から言うと、歩く・走る・咀嚼するなどのリズミカルな運動はセロトニンの分泌を促す…」
…と書いてありました。
なるほどなぁ~。健康でいるためには「歩きなさい!」「運動しなさい!」「御飯を食べる時は、よく噛んで、ゆっくり食べなさい!」って、よく言われるもんなぁ~。
あと、驚いた情報としては…「脳には隙間が重要」って書いてありました。
脳の細胞は画像で見ると隙間無く埋め尽くされているみたいに見えるけど、脳の細胞と細胞の隙間を測定すると脳の20%くらいは隙間らしいんですよね!
でもって、その隙間は睡眠中は20%程度で覚醒中は14%まで隙間が減少するそうな…。
所謂、その隙間は脳を流れる水の働きに関係していて、老廃物の排出に大きく関係するらしんですよ!
アルツハイマーとか、レビー小体などの認知症は、アミロイドβなどのタンパク質が脳に沈着する事で起こる事は周知の事実ですし、認知症と睡眠と脳の隙間の関係って、とても重要だと思うんです。
「僕は…私は…夜型人間ですから…」とか、睡眠時間を削って仕事や勉強に勤しんでいたり…、早飯も芸のウチ…とばかり、あまり噛まずに食事を摂ってる人って結構、いらっしゃると思うんですが…
何だかちょっとゾッとしませんか?
この本…面白かったなぁ~。
『偉い人ほどすぐ逃げる』
武田砂鉄 著
武田砂鉄さんを知ったのは、つい最近で、ラジオの『アシタノカレッジ』の金曜日を聴き始めてからかなぁ~。
なんでアシタノカレッジを聴き始めたかは覚えてないんですが、なんとなく聴いたら面白くて…
番組で流す曲も、メタルやハードな曲が多く、近頃はハードな曲を、あまり聴かなくなっている僕みたいなオジサンが、昔を懐かしめる感じで、ちょっとニンマリしちゃいますし、砂鉄さんが高知の久保田のアイス好きだという事をラジオで話していたのを聞いて、僕も久保田のアイスが好きなので、妙に親近感を持ち始めたって感じでしょうか…
あっ!そう言えば、NHKの『100分de名著』という番組で、群集心理の時のゲストが砂鉄さんでしたね!
ラジオとかTVとかで、この人、面白そうだなと思ったもので、初めて武田砂鉄さんの本を読んでみようと手に取ったのが、この本『偉い人ほどすぐ逃げる』
読んでいて「だよねぇ~」って思う事が多く、とかく世間の空気に流されがちな僕も、偉い人という付加価値に翻弄されず、しっかりと自分の意見を言わないとな…って思っちゃいますねぇ~。
この本の終わりの方だったかな…、『メディアの無責任』という項目で「メディアの中にいる人間が自分達はまだ偉い、まだ特別だと思っているからこそ…」って書かれている文を見て、頭に浮かんだのが、鍼灸師にも、こういう思考の人がいるよなぁ~って思ったんです。
特に鍼灸師に成り立ての頃、もしくは学生の頃…。経絡とかツボとか脈とか気…とか、ちょっと不思議な感じがする東洋医学を学び、魔法の呪文を手に入れたと勘違いし、自分は一般の人とは違うんだと…、偉い…特別だと勘違いしている鍼灸師。…時々、見かけます。…勘違いしたまま、ず~と鍼灸師をやってる人も時々いますが、そういう人達は、逃げ足が速いのかも知れませんねぇ~。
後書きで、砂鉄さんが「民主主義国家における政治家は、自分達の代わりに政治の仕事をしてくれている人であって、決して「偉い人」ではない。だが、このところ、俺は偉いんだぞ、と叫びながらこっちに向かってくるのではなく、そう叫びながら逃げていく姿ばかり目に入る…」
…と書かれているのを読んで、「だよねぇ~」って、ニンマリしちゃいました。(^^;
『武道論』
内田 樹 著
僕は武道はやらないんですが、鍼灸師という技術屋として、内田樹さんの『武道論』を読んで、腑に落ちる事だらけでした。
色々な事が書かれていたんですが…
「天賦の才」の話し…、「能楽」の話し…、「学ぶ力」という話し…、「天下無敵」の話し…、
面白かったぁ~
『シリウスの高み』という文章で、スポーツと武道の違いが書かれていたんですが、スポーツの場合、大会・競技会があったり、競技が出来る年齢とか…、所謂、タイムリミットがあるため、多くの指導者は人の心身を傷つける事を厭わなかったり、暴力やマインドコントロールやドーピングという選択肢に対して「もう時間が無い…背に腹はかえられない」という論調になる事があるけれど、武道の場合は、タイムリミットというものが無く、「死ぬまで修行」であり、目標は名人・達人の境位に達する」事ではあるけれど、誰もが名人・達人になれる訳ではなく、名人・達人になれなくても、修行した事は、無駄ではなく、修行は生きる知恵と力を身につける事につながるという話し…。これは面白かったなぁ~。
この本も、読んでいくうちに、ポストイットだらけになりました。
『東京四次元紀行』
小田嶋隆 著
6月に亡くなった、コラムニストの小田嶋隆さんの新刊小説『東京四次元紀行』を読んでみました。
小田嶋さんという存在を知ったのは、TBSラジオ『たまむすび 』のコーナーの「週間ニッポンの空気」かな…
僕は福岡に住んでいるので、基本、TBSラジオは聴けないんですが、当時、…2015年くらいかな?…『たまむすび』のコーナーで、ジェーン・スーさんが、月一のゲストで「スー刊現代」という身近な中年の行動を分析するという面白いコーナーが、Youtubeにあがっていて、聴いてみたら結構、面白かったのをキッカケにradikoで『たまむすび 』を聴き始めたんですよねぇ~。
だから、多分、2015年くらいから週一ペースで、小田嶋さんの「週間ニッポンの空気」を聴きながら、「あぁ~、この事柄って、こういう視点で見ると、そんな風にも見れるのね!」とか、「小田嶋さん!そりゃぁ~ちょっと違うんじゃない?」っと思ったり…
ラジオを聴いていて、話しの内容から「あぁ~小田嶋さんって昔、アルコール中毒だったんだぁ~…」とか、「今、箱根?熱海?の温泉で麻雀合宿してるんですが、ちょっと抜けて赤坂まで来ました…」って言ってる小田嶋さんとか、「ちょっと脳梗塞?っぽいので、この番組が終わり次第、病院に行ってきます!…たいした事ないですよ!」って言ってた小田嶋さん。…そんな感じの話をラジオを通して聞いてたら、凡人の僕からすると、小田嶋さんってとっても浮き世離れした人だなって思ってました。
でも、なんか…意見が違っても、嫌いになれないというか、「週間ニッポンの空気」って、聴いていて、「多分、一般の人は、こんな風に捉えてると思うけど、こんな感じの考え方もあるよ!」って教えてくれてるような、僕にとっては、そういう感じで小田嶋さんを捉えてました。
今まで、小田嶋さんの本は『上を向いてアルコール ~元アル中コラムニストの告白~ 』という本しか読んでなかったんですが、TBSラジオ『たまむすび』で、小田嶋さんの小説が発売されて「面白かったぁ~」って赤江さんが言っていたので、すぐにAmazonでポチ買いして、手元に本が届き、「今、読んでる本を読み終えたら読もうかな…」って思った4~5日後に、小田嶋さんの訃報が流れたんですよねぇ~。
僕は本を読むペースが遅い方なので、『東京四次元紀行』を1ヶ月くらいかけて読んだんですが、メッチャ面白かったです。ショートストーリーを何編かにまとめた小説なんだけど、時折、いくつかのストーリーで、この主人公って小田嶋さん本人の事を書いてないかい?って思えたり、「あっ!この主人公は2~3編前の、あの人の過去の話ね!」…とか、読んでいくウチに引き込まれる感じが面白かったなぁ~。
もう、小田嶋さんの「週間ニッポンの空気」が聴けないのは残念だけど、これからは、ちょっと小田嶋さんっぽいモノの見方を、少しだけ真似しながら、世間で起こる出来事を眺めて見ようと思います。
『いのちの車窓から』
星野 源 著
15〜16年前くらいかな…、当時、行きつけだったbarで、音楽好きの常連さんから「SAKEROCKってバンド…面白いよ!」って教えてもらったのは…。
その後、タモリ倶楽部を見ていたら、なんか…草食系な顔立ちで、楽しそうにエロ話を話してる、面白そうなニイチャンが出てるなぁ〰︎って…感じで、星野源さんを認識し始めたんですよね。
そう言えは、曲は聴いた事無かったけど「官能小説を読んだり、春画の解説したりと、オモロイねえちゃんだなぁ〰︎」って、あいみょんを認識したのもタモリ倶楽部だったゎ。
タモリ倶楽部って、曲よりキャラ先行で認識する事って多いなぁ〰︎。今で言うと、トリプルファイヤーの吉田くん…だな
話は星野源さんに戻って…
それからNHK のLIFEで数々のコントをこなす星野源さんを見て、マルチな人だなぁ〰︎って思った頃、「あっ!この人、SAKEROCKの人だったんだぁ〰︎」って認識して…
もしかして星野源って平成の植木等を目指してるのかな?…なんて思っていたら、それ以降、ドラマや映画などなど、もう八面六臂の大活躍を目の当たりにしているわけですが…
彼の本を読むキッカケは、ラジオ番組でジャズピアニストの海野雅威さんと、星野源さんの対談を聞いてた時に、この『いのちの車窓から』の話がチョットだけ出ていたので、読んでみようかなって思って読んでみたんです。
何度も命に関わる病気から復活されているから『いのちの車窓から』というタイトルなのかな?って思ったんだけども、背伸びしてない感じが伝わってくる良いエッセイ集でした。
僕の勝手な希望ですが、星野源さんは平成•令和の植木等になって欲しいなぁ〰︎♪
『ルポ 女性用風俗』
菅野 久美子 著
twitterでジェーン・スーさんが紹介してたから読んでみた。
感想は…
僕の知らない色々な世界があるんだな…って感じ…。
人を性別で、雑に…大まかに分けると男と女に分類されるわけだけれども、どちらも人間である事には変わりないわけで…、食欲があれば、睡眠欲もあり、性欲があるのは当然の事だわなぁ〰︎。
LGBTQが社会的に認知され始めているから、こう言う事もおおぴらに言えるようになってきたんでしょうが、こういうのって、あって当たり前。…至極…当然な事でしょう!
そう言えは、数年前に松坂桃李くん主演の映画で『娼年』って言うのを見た事あるけど、この本の内容と同じようなストーリーだった事を思い出しました。
『磐井の乱の謎』
関 裕二 著
日本は、まだ各地の豪族が力を持っていて、大和朝廷が豪族達を抑えきれず、一つの国として機能していなかった頃…、朝鮮半島は3つ?4つ?の国が争っていた頃…、のお話。
糸島とか伊都国とか、朝倉とか…北部九州と朝鮮半島が舞台の史実なので、読んでいて「へぇ〰︎」の連続でした。
『やめられない心~毒になる「依存」』
クレイグ・ナッケン (著), 玉置 悟 (翻訳)
この本を読んで、初めて「アディクション」という言葉を知りました。
読み進めるうちに、アディクションとは依存という事なのかな?って思ったんですが、何かに依存を深める事で陥ってしまう負のスパイラル状態の事を言うんでしょうねぇ~。
本の中に、アディクションとは「感情や衝動のコントロールが出来ない障害…」とか「自己と他との関係が正しくもてない障害」とあり、3段階に分類してありました。
誰しも何かに依存する傾向にはあると思うんですが、度が過ぎると色々な不具合が起きてくるものですよねぇ~。
よくワイドショーや芸能ニュースで、薬物やアルコールやギャンブル依存の話題を目にしますが、再犯を繰り返す人や、何であんな行動に出るのかな?って思う事を、この本を読む事で理解できるようになりました。
あと…
本の後半に「力(権力)追求型の依存」について書かれていて、それを読んでいたら、プーチンが、ピッタリ当てはまるんですよねぇ~。
彼がこの本を読んで、権力追求型の依存から脱却して欲しいものです。
『脳は平気で嘘をつく』
植木理恵(著)
脳は嘘つきなんですって!まぁ〰︎嘘が全て悪いわけではなく、物事を潤滑に動かす為の嘘もあれば、人を傷つける嘘もあり、優しさの裏返しとしてつく嘘もあれば、人を陥れる姑息な嘘もあるわけで…、一概に「嘘」と言っても千差万別なんでしょうねぇ〰︎。でも、物事、前後の過程を考慮すれば、だいたいの嘘はバレるよね…
『ハリトヒト』
所謂、鍼灸の専門雑誌なんですが、今までの専門誌とは、ちょっとテイストが違う専門誌なんですよねぇ~。
今までの専門誌は○○流の有名な先生や、○○学会のお偉い先生方のインタビュー がメインで、昔からある専門誌は、臨床経験が長い先生をターゲットにしているのか?初学者・学生さんをターゲットにしているのかが分かりにくく、ターゲットの振り幅が広すぎて、イマイチ…読んでいて面白く無いので、次第に読まなくなったし、大坂の学校が出版元の専門誌は専門的なお題を取り上げてはいるものの、初学者や学生さんには少し難しい内容になってしまう為、読者が限定されるのではないか?…と、想像します
。
そんな中、いつからでしたっけ?この2~3年前くらいかな?
クラウドファンディングを使って作っている雑誌があると噂を聞き、Twitterとかでチェックして知ったのが『ハリトヒト』という雑誌。
時々、そのスジでは有名な先生も登場したりしますが、色々な鍼灸師さんにインタビューをして作り上げている感じの雑誌なので、毎回、読んでいて「色々な人がいるなぁ~」と感心しちゃうんですよねぇ~。
それと同時に、僕は出版元でも編集者でも無いんですが「あっ!こういう方法があったかぁ~!今までこういう感じで雑誌を作ろうとしていた人っていなかったよなぁ~」と感嘆してしまいます。
今回も、僕とは意見が違う人や、「へぇ~」と思う経験をした人の話が載っていて読んでいて楽しかったです。
『手の倫理』
伊藤亜紗(著)
「人に身を預ける事の豊かさ…」が、この国には欠けているそうな…。確かに物事、自分で何とかする事を美徳とし、人に手伝ってもらう事は半人前っていう風潮があるよなぁ~。
「多様性」と「不干渉」は表裏一体だと言う事。
「ふれる」と「さわる」の違いを解説している章を読んでいて『グッドウィルハンティング・旅立ち』という映画で、頭脳明晰なマッド・ディモンに、心理学者のロビン・ウィリアムスが「君は本を読んで色々な知識があるが、彼女の香りや暖かさは知らないだろう…」というような事を言ってるシーンを思い出しました。
医療では「さわる」事で、第三者的な思考で病の原因を探り、「ふれる」事で、身体や心の内側に入って身体を正常な状態に戻していく…。そういう感じなのかもしれません。
「ふれられる」事は主導権を手渡す事…と書いてあるのを見て、「なるほどなぁ~」と思ったんです。僕ら鍼灸師は鍼を使って身体や心に「ふれる」事で、患者さんの身体の回復を図るわけなので、まずは患者さんからの信頼が無いと、身体や心の主導権を手渡してはくれないですよねぇ~。
『免疫力を高める 塩 レシピ』
青山志穂(著)
以前、ラジオの「あさぼらけ」という番組で、この本を紹介されていて、面白そうだなぁ〰︎と思い読んでみたんですが、僕らは、数年前から「塩は健康に良くないから減らした方がよい」という呪文に縛られているような気がします。確かに…平成8年頃は塩の摂取量も多く高血圧疾患の総患者数も多いんですが、平成29年では塩の摂取量が減っているにも関わらず高血圧の総患者数の減りが顕著ではない。…あっ!これってタバコと肺ガンの関係でも同じような推移があったなぁ〰︎。確か「8割以上の肺ガンの誘因はタバコだ!」と言われていますが平成元年と平成30年の喫煙率と肺ガンの患者数の推移を見ると、近年は明らかに喫煙率は下がっているのに、今の方が肺ガンの罹患数が多いんですよねぇ〰︎。これって高血圧や肺ガンの原因は塩やタバコ以外にあるのではないか?って偉い人達は考えないのかな?
『哲学と宗教 全史』
出口治明(著)
NHKの『最後の講義』で出口さんの話しを聞いていたら、とても話しが分かりやすかったんですよ!なので、この人が哲学とか宗教の事を解説してくれるなら、僕でも少しくらい理解できるかも…って思ったんですよね!
『京大 おどろきのウイルス学講義』
宮沢孝幸(著)
辛坊さんのラジオで宮沢先生の事を知り、おもろい学者さんだなぁ〜って興味が湧いたので、この本を手に取りました。今までは、抗体が体内にある事は、どちらかと言うと体にとっては良い事だと思っていたんですが、この本によると、抗体には良い抗体と悪い抗体があり、良い方に作用すると異物に抗体がくっ付く事で免疫細胞が異物を食べるわけなんだけど、細胞のレセプターに抗体がくっ付く事で抗体がウイルスを引き寄せて免疫細胞を感染させてしまうケースもあるらしいんですね!
『才能のあるヤツは、なぜ27歳で死んでしまうのか?』
ジーン・シモンズ(著)
ロバート・ジョンソンやジャニスやジミヘンやジム・モリソンなどなど27歳で死んでしまった…所謂…27クラブの話をKISSのジーン・シモンズが回想を交えながら、今、72歳のジーンが若いミュージシャンや芸術家に向けて生きる事へのアドバイスを送っている本でした。
『命の仕組み』
石原克己(著)
この本を読み終わったあと、頭の中に混在している知識の点と点が線でつながった感じがしました。いやぁ~読み終わったあと、本が付箋と蛍光ペンのラインでいっぱいになっちゃいましたよ!でも…凡人の僕には、アストラル体とか…エーテル体というワードが出てくると、いまだにチョイと身構えてしまうんですが、鍉鍼
(テイシン:刺さない鍼です) が効くっていう事は、こういう事なんだろうなぁ~って、受け流すというか、今の僕に理解出来る範疇で納めてますが…(苦笑)
『新型コロナウイルスと私たちの社会』
森 達也(編著)
色んな人が色んな意見を書いていたので読んでみた。難しい事言ってるなぁ〰︎と感じる人もいれば、なるほど…そういう捉え方もあるのね!と思う人もいらっしゃる。…今度、第三弾が出るのかな?出たのかな?頭の中がコロナ情報でお腹一杯になってるので、第三弾は時間を置いて読むことにしようと思いまする。
『教誨師』
堀川 惠子(著)
この本は大杉漣さんの映画『教誨師』と、ラジオの『武田鉄矢 今日の三枚おろし』に影響されて手に取った本です。
本の中で一番印象に残ったのが「被害者意識が強い加害者が一番厄介だ…」というような事が書いてあった事と、死刑は人が行っている行為なので、仕事とはいえ、誰かが、その死刑を執行するという役回りを行っているという事…。色々な葛藤でアルコール依存症で苦しむ教誨師の人が死刑囚に面談中「今、アル中で病院に入ってる」と告白したら、死刑囚から「それは苦しいだろう!覚醒剤も酒も同じだ!…自分で止めるしかありませんよ!」と逆に死刑囚たちから指南されて励まされた。…という話でした。
この本を読み終わった後、善人なおもて往生を遂ぐ、況んや悪人をや…という歎異抄の一節を思い出しました。
いわゆる…そういう事なんでしょうねぇ~。
『感染症の日本史』
磯田道史(著)
この本によると、江戸時代の自粛とは、今とは少しニュアンスが違い、殿様や天皇に感染させないように、下々の行動を制限するという事だったそうなんです。自粛を徹底させ、疱瘡(天然痘)を伝染病と認識していたにもかかわらず、江戸時代に徳川将軍は15人中14人、天皇も15人中7人が疱瘡(天然痘)に罹患しているらしんですよね…。
『漢方 水先案内』
津田 篤太郎(著)
この本を読みながら、コレは大事な事が書いてあるな!…とか、ココは読み直さねば…、と思う所に付箋紙を貼っていたら、読み終わった頃には、付箋紙だらけになってました。
『旅する鍼灸院』
須藤隆昭(著)
本のタイトルと帯に書かれた「何かひらめきたい時は旅に出ろ!」と言う文を見た時……寺山修司の『書を捨てよ!町に出よう』的な感じかな?…なんて思いましたが、…然にあらず。鴨ちゃんやゲッツ板谷さん達の怪人紀行的な感じかなとも思いましたが、あそこまで破天荒な感じではなく…(…ただ破天荒な事は書かれなかったのかも知れませんが…(^-^;)
)著者の須藤先生が生きていく中で旅をしながら得たサクセスストーリー的な、とても羨ましい体験や経歴が書かれてました。鍼灸師って色々なバックボーンを持っている人が多いよなぁ~(^-^;)
『プロセス・エコノミー』
尾原 和啓 (著)
言わんとしてる事はよく分かるのだけれども…全ての職業でプロセスエコノミーなるものが機能出来るのかな?鍼灸師に求められているものはプロセスや過程やストーリーではなく、治るか?治らないか?…の結果しかないんじゃないか?…などと思うところに、自分の頭がオジサン化して、もう凝り固まってるのかな?…とも思いますが… まぁ〰︎…その…オジサン化している自分の頭を揉みほぐし、いま一度、このプロセスエコノミーを鍼灸院に取り入れるとするならば、鍼灸や健康に対する、拘りや情熱や気持ち…なんでしょうねぇ〰︎。
『感染症は実在しない』
岩田健太郎(著)
岩田さんの本は…『絵でわかる感染症withもやしもん』とか『もやしもんと感染症屋の気になる菌辞典』『予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える』『99.9%が誤用の抗生物質:
医者も知らないホントの話』などなど、読んだ事があって、とても分かりやすく書かれた本だなぁ~というイメージを持っていたんですが、この『感染症は実在しない』は、ちょっと僕には難しかったかな…。読み終わった後、論調としては、あらゆるものは存在しているように見えるが、実は神も世界も肉体も言語すらも実在していない…という、所謂、仏教の空の思想で感染症を捉えているのかな?って思ったんですが…、ホントの所…どうなんでしょうかねぇ~?
『治るという前提でがんになった』
高山 知朗 (著)
『治るという前提でがんになった』という本を読んでみました。第4章「がんになることの意味」では「病は気づき」だなと思わせる事がたくさん書いてありました。
『こころに効く 精神栄養学』
功刀 浩 (著)
やはり、体を動かすことが大事なんですね!食生活と運動…これを怠ってはいけないな…と感じます。偏食を避けて、何でもよく噛んで食べて、適度に運動する…。子供の頃から言われ続けていた事ですよねぇ~。
この本の中で「我々は、とかく病気を「治ったか」「治っていないか」で二分しがちである。しかし、病気を持ちながらも、人生を楽しむ、夢を求めて歩み続ける、という新しい考え方がある。それが出来るようになったら、完治していなくても「リカバリー」したということになる。」と書いてあった。
一病息災…という事だろうなぁ~。