いつも腰痛の治療で来られている患者さんが「年末から鼻炎が続いて、耳鼻科に行ったら手術した方がいいと言う事になって、先日、副鼻腔炎の手術をしたら『好酸球性副鼻腔炎』という難病指定の病気らしいんですよねぇ!だから定期的にステロイドの薬を飲まなきゃいけないらしいんです。」…と仰ったんです。
好酸球性副鼻腔炎?????
漢字だけで判断すると、好酸球が原因で副鼻腔が炎症を起こすって事なのか??
好酸球って…たしか、白血球の分類だったよなぁ~…寄生虫やアレルギーの抑制に働くって授業で習った覚えがあるけど、その…免疫システムの一部である好酸球が副鼻腔炎を起こす…。…って事は免疫システムの異常って事か…。だから難病指定なのね…。
…って色々と調べていたら「好酸球性副鼻腔炎は、両側の鼻にポリープ(鼻茸)が多発する慢性副鼻腔炎で、難治性の病気です。」と表記されてる文章にでくわし、「あぁ~…好酸球性副鼻腔炎って鼻茸の事なのね!」って認識出来ました。
鼻茸かぁ~…
そう言えば、僕が鍼灸の専門学校に通っていた時の担任の先生が話しの中で、自分が鍼灸師になろうとしたキッカケとして、御自身が鼻茸に悩まされ鍼灸院でお灸をしてもらったら改善した事がキッカケで…鍼灸師になったって話されてなぁ~って事を思い出したんです。
ただ、どこにお灸をしたのか?…話されていたとは思うんですが、話しを聞いたのは22年以上前の事なので覚えてないなぁ~。
鼻茸の治療に関して書いてある本…
あったっけなぁ~??
…と、本棚から本を引っ張り出して見ていたんですが、鼻茸について書いてある本を持ち合わせていないんですねぇ~。
じゃぁ~鼻茸というワードに囚われず、鼻の不具合としてのアプローチではどうだろうか?…と、深谷伊三郎さんの『お灸で病気を治した話』を手にとって、パラパラとページをめくっていると第2集の『蓄膿症』に目がとまったんです。
『上星』というツボを使うんですが、上星の場所の周りを押してズーンとくる所がポイントらしいんですよねぇ~。
なので、先日、その患者さんが、腰痛治療で来られた際に、鼻の状態を尋ねたら「鼻の詰まりが取れない…」との事だったので、頭のお灸の話しをして、頭皮へのお灸だから多少…1~2本、髪の毛が焦げる事があるかも知れないし、お灸をした場所に一箇所だけ瘡蓋が出来るかも知れませんが、やってみますか?…と尋ねると「やってみたい!」と仰るので、上星へのお灸をしたんです。
深谷先生が書かれている通り、患者さん曰く、教科書通りの上星の位置を押しても、ズン!という感じは無いそうなんですが、上星の右側を押してみるとズンと響く場所があり、そこにお灸を据えると、患者さん曰く「熱さがツーンと詰まっている鼻にきて、ス~と鼻が通るようになった。」…との事。
同じ患者さんが1週間後に来院された時に「先日の頭のお灸…どうでしたか?」と聞いてみると、「あっ!あれから鼻の通りがイイ感じですよ!」と言われてました。
おぉ~~~!深谷灸法…凄ぇ~~~~♪(^^;)
深谷さんが「蓄膿症は体全体を整えないといけない」って書かれてましたが、好酸球性副鼻腔炎は免疫システムの異常であるならば、鼻の異常と捉えるのはなく、体全体を整える事が重要なんでしょうねぇ~。
この、深谷伊三郎さんの『お灸で病気を治した話』は、僕が鍼灸の専門学校に通ってた時に、バイト代をつぎ込み、通販で買った本で、結構…今でも、この本に助けられている事って多いんですよねぇ~。鍼灸学校に通っている学生さんには必修アイテムと言っても過言ではないと思いますよぉ~。
因みに…御存知の方も多いと思いますが、この深谷伊三郎さんって、落語家の立川志らくさんのお祖父さんです。