鍼灸院に初めて治療を受けに来られる人は、最初は「肩が痛い…」「腰が痛い…」「背中が…」「首が…」という、いわゆる…鍼灸院にありがちな症状を訴えて来院されるのですが、通院する回数が増えると、最初の愁訴とは違う、「眠れない」だとか、「喘息が…」とか、「胃腸の具合が…」などなど、色々な症状を訴える人が多いんですよねぇ~。
これも、最近、よく言われているので、御存知の方も多いと思うのですが…、人間って、今、一番痛い痛みや、辛さを感じるようになっていて、2番目、3番目の痛みや辛さは、体に備わっている、痛みを抑制する機能が働いて、2番目、3番目の痛みや、辛さを感じないようにしているから、1番目の痛みが治ると、「次の方!!どうぞぉ~~!」と、順番を待っていた2番目の痛みを感じるようになるので、患者さん的には「痛む場所が変わった!」とか「今までは痛くなかったのに、今度はココが!!」と、体の変化を不思議に思う人も多いかと思います。
体に無理を強いていなくても、日常生活の中で、老化や疲れで、体の不具合は起こりやすいものです。身体が健康体に近い人でしたら、1つの症状が治ると、健康体に戻れるのですが…、体に無理を強いて体調が悪くなった人は、玉葱の皮をむくように、2番目、3番目の痛みが、症状として次から次に出てくるという感じになるんですよぉ~。
ちなみに…
痛みを抑制する機能で働いているのが、ノルアドレナリンとかセロトニンという神経伝達物質なんですけど、慢性的なストレスに晒されると、セロトニンの神経の働きが阻害されるので、痛みに敏感になるんですよねぇ~。鬱病の人って脳内のセロトニンの分泌が少なくなるので、痛みを抑制する働きが機能しなくなり、色々な体調不良を訴える特徴があるんですよぉ~。
余談ですが…
先日、ラジオを聴いていたら「鬱は大人の嗜み…」っていう言葉を聴いて、「あぁ~…なるほどぉ~!」って思ったんです。…今は30年~40年前に比べて、景気も悪いし…、こんなにも混沌とした世の中で…、夢も持てなくなってしまっている今日この頃…、敏感な心を持ち合わせていたら、鬱病になるのも当然だと思うんですよねぇ~。
…鬱も、重症から軽症…と色々な症状がありますが、鬱を一度も経験した事がない人は、精神的にタフなのかもしれませんけど、裏を返せば、何かが麻痺している状態なのかも…とも思えます。
「鬱は大人の嗜み…」かぁ~~~。…この言葉、誰が言い出したんでしょうねぇ? なんか…人の心を感じとれる素敵な言葉だなぁ~って感じたんですよねぇ~。
話が脱線しましたね…(^_^;)
鍼灸院に治療を受けに来られる患者さんに対して、初診を含め、数回の治療だと、その都度、患者さんが訴えている痛みを取る治療をして対応しますが、定期的に体調管理も兼ねて、数年のお付き合いになっている患者さんだと、治療者として、だんだん、その患者さんの体質だとか、性格だとかを、ある程度把握できてくるんですね!
そんななか、先日、数年のお付き合いになっている患者さんから「なんか…最近、色々と体調の不具合が出るんだよねぇ~…なんでかな?」…という言葉を聞いた時に、僕の頭の中に浮かんだ原因は…
『過度なストレス』
そう言えば…以前、森高千里が、ストレス♪ という歌を歌ってましたねぇ~♪(^^♪
ストレスが地球をダメにする♪ ストレスが女をダメにする♪ ストレスが男をダメにする♪
…って歌詞だったと思います。この曲って、何年前の曲でしたっけ? 確か…作詞は森高さん本人じゃなかったけ?…多分、80年代後半の曲だったように記憶してますが、歌になるくらい、ストレスは色々なモノにダメージを与えるという事は、誰もが理解している事ではあるのだけれど、今日…明日、体に大きな異変が起こる代物ではないし、慣れてくれば、やり過ごせる事でもある。…と思っている節もある…。
このくらいのストレスで、ダメージを受けているようでは、精神的に弱い人間だというレッテルを貼られてしまうかも知れない…という意識から、ストレスを跳ね返そうと頑張るんだけど、ストレスが蓄積すればするほど、身体が言う事を聞かなくなっていく…。
…これが、鬱の始まりだと思うんですよねぇ~。
ただ、人の成長過程において、逆境に立ち向かう気力を養うには、ある程度のストレスが必要になりますし、そのストレスに打ち勝つ事で、自分の…今の限界点を超えられたりもしますから、一概にストレスを悪者扱いするのも考えものですけど…
過剰なストレスは、色々な症状を引き起こすと考えていいと思うんです。
やはり…『過剰』というのがキーワードなんでしょうねぇ~。
例えば…
過剰なストレスで起こる体の反応として、筋肉的には、ストレスにより血行不良が起こるので、体のあちらこちらの筋肉が縮み、固くこわばる事で、筋肉痛を感じるようになる。…頭痛だったり、肩こりなどはコレですよねぇ~。
自律神経的には、自律神経は内臓を支配しているので、ストレスにより内臓の働きに不具合が生まれる。心臓に影響が出れば動悸が起こるでしょうし…、胃腸に影響が出れば、消化不良や、吐き気や下痢…、膀胱だと頻尿…。血管系だと血圧…。肺だと喘息…。などなど。
ストレスにより、ホルモンに異常が出た場合は、女性だと、生理不順や、肌荒れや、情緒不安定になったり、睡眠トラブルだったりしますし…、男性だと、イライラして怒りっぽくなったり、疲れやすくなったり、EDになったり、動悸やのぼせとか、不眠とか、多汗とか…
ストレスにより抵抗力も落ちますし、免疫にも影響が出るので、蕁麻疹などのアレルギー反応や…、風邪を引きやすくなったり、風邪が治るのが遅くなったり…
例えを列挙すれば、…正直言って、キリがないんですねぇ~。
探偵ドラマや、探偵漫画のように、原因を突き止めて「真実はいつも1つ!」と犯人捜しをしたら、原因は「ストレス」という回答で、全てが終わりそうですが、このストレスを無くす薬は、ありませんしねぇ~。人それぞれ、何がストレスになっているのかは、千差万別で、掴みどころが無い、定義しにくいものがストレスだと思うんですよねぇ~。
ストレスの原因は、日常生活の中で起こる出来事だったり、家庭の問題だったり、仕事の問題だったり、色々な事がストレスの原因だったりするもので…、各々が自分で解決していくしかないのが、ストレスなんですよねぇ~。
お腹が痛くなったり、喘息が出たり、頭痛がしたり、…何かしらの症状が出ると、モグラ叩きのように薬で症状をやっつけるように対処して、誰しもが健康を取り戻そうとするものです。
薬を飲んで症状が改善して、健康体として日常生活が送れるのであれば、それはそれでOK!…何も問題ないと思います。
ただ…、定期的に色々な症状に悩まされる。…もしくは同じ症状に悩まされたりして、「なんか…最近、色々と体調の不具合が出るんだよねぇ~…なんでかな?」…って感じるようになってきて…、薬の量が増えたり、今まで効いていた薬が効かなくなったり…、体が健康体に戻らない時は、ストレスが原因かも…と考え、御自身の生活を見直して、出来る限りストレスを遠ざけるようにしてみて下さい。
まだ症状が軽度の症状であれば、ストレスを遠ざける事で体調が改善すると思います。
ただ…、無理が祟ってしまって、症状が重症な場合は、現代医学・近代医学の力を借りないといけない場合もあるかもしれません。
でも、そうなる前に、身体は、色々な痛みや症状を発する事で、心や体の異常を教えてくれようとしています。そういう時は、体の声に耳を傾けて体質改善・生活改善をして下さいね!
鍼灸治療は、そういった体質改善をサポートして手助けしていきます。