四十肩・五十肩を鍼灸師が分かりやすく解説します
四十肩・五十肩は40歳~50歳を中心に、肩関節が痛み、可動制限が起こります。
一般的には肩関節周囲炎と言われて、俗称として四十肩・五十肩と呼ばれています。
症状としては、髪を後ろで結ぶ動作や、髪をかき上げるような動作で腕を上げる動きや、帯を結ぶ時や、女性ならブラジャーをする時に、腕を背中の方に持って行くような動作が出来なくなります。
病院では鎮痛を目的とした薬の投与や、運動療法、肩関節の温熱療法、関節包の萎縮や、肩関節周囲の筋肉の拘縮を改善するためのアイロン体操を推奨しているようです。
原因は、ハッキリとは分かっていません…
四十肩・五十肩の原因は、ハッキリとは分かっていませんが、肩コリや首のコリがベースとなっているのは確かでしょう。
やはり、長時間の手作業やパソコン作業などのデスクワークで肩関節の血行が悪くなりますし、長期間、肩へのダメージが蓄積すると、肩関節の動きが悪くなり、自発痛や運動痛、運動制限が起こっても不思議はないですよね!?
四十肩・五十肩は腕が上がらなかったり、肩が痛かったりする症状ですが、放っていけば自然に治るものだという事も知られいています。
1ヶ月くらいで治る人もいれば、2年くらい症状が続く人もいます。…放っておいても治るには治るんですが、早く対処した方が確実に早く治るので、痛い思いで2年間、過ごすより、早く治した方がいいと思うんですよ。
一般の方にはあまり知られてないと思うんですが…
それと…実は…、一般の方にはあまり知られてないと思うんですが、五十肩って専門のお医者さんでも、その肩の痛みが五十肩かどうかの判断は難しいらしいんです。
一般の人からすれば、「腕が上がらない=五十肩」という感じで、御自身で判断して「あぁ…五十肩になっちゃった!」という感じで鍼灸院に来られたりしますが、肩が痛くて腕が上がらないという症状の場合、「五十肩(四十肩)…」「腱板断裂…」「石灰沈着性の腱板炎」を疑うんです。
腱板断裂…石灰沈着性の腱板炎…
「腱板断裂…」「石灰沈着性の腱板炎」は、腱板と呼ばれている筋肉が切れたり剥がれたり、石灰が沈着したり…と、いずれも肩の老化や摩耗(使いすぎ)が原因で起こる症状なんです。
肩が痛くて腕が上がらない症状で、腱板断裂や石灰性腱炎(石灰沈着性の腱板炎)に当てはまらないものを 『五十肩・四十肩(肩関節周囲炎)』 とする、…いわゆる除外して…「あっ!これは五十肩ですね!」となるわけです。
滑液包…腱板…
五十肩は筋肉と肩関節の動きを潤滑にする、滑液包というものが炎症を起こしたり、腱板と呼ばれる筋肉や、それに付随する筋肉が原因で拘縮(関節の可動域が制限される)が起こる事で症状が出ると言われています。
腱板断裂や石灰性腱炎の肩の痛みに対しては、薬で痛みや炎症を軽減する事は出来ますが、治す薬はありません。病院でも腱板断裂や石灰性腱炎は自然治癒にまかせるというのが現状です。
鍼灸で対処する場合…
鍼灸で対処する場合、五十肩・四十肩に対しても、腱板断裂に対しても、石灰性腱炎に対しても痛めている患部にアプローチするのではなく、腱板を構成している筋肉の萎縮をゆるめて、少しでも可動域を広めながら運動療法をやりやすくする事で、症状の改善を図るようにします。
※過去のブログで鍼灸施術・病気の事について書いたものです。
《五十肩と言われる肩の不調…》
2019年1月16日
最近、なぜか五十肩の患者さんが多くなっている気がするんです。
鍼灸施術を受けた事がない方が…
A:「肩が痛くて腕が上がらないんだよぉ~」
B:「あっ!それ五十肩(四十肩)だね!私もなったことあるよ!」
…というような会話を知人とされて、病院に行ったり、整骨院に行ったりするけど、なかなか治らないから、痛そうで怖いけど切腹覚悟で初めて鍼灸院に…なんてパターンが多いかな…。
四十肩・五十肩は腕が上がらなかったり、肩が痛かったりする症状なんだけど、放っていけば自然に治るものだ…という事は知られいていると思うんです。でも早い人は1ヶ月位で治る人もいらっしゃれば、2年くらい症状が続く人もいらっしゃるんですよねぇ~。だから…放っておいても治るには治るんですが、早く対処した方が確実に早く治るので、痛い思いで最長2年間を過ごすより、施術して早く治した方がいいと思うんですよね。
それと…実は、一般の方にはあまり知られてないと思うんですが、五十肩って専門のお医者さんでも五十肩かどうかの判断は難しいらしいんですよ!
一般の人からすれば、「腕が上がらない=五十肩」という感じで自分で判断して「先生!五十肩になっちゃった!」という感じで鍼灸院に来られますが、肩が痛くて腕が上がらないという症状の場合、「五十肩(四十肩)…」「腱板断裂…」「石灰沈着性の腱板炎」を疑うんです。
「腱板断裂…」「石灰沈着性の腱板炎」は、腱板と呼ばれている筋肉が切れたり剥がれたり、石灰が沈着したり…と、いずれも肩の老化や摩耗(使いすぎ)が原因で起こる症状なんですが、肩が痛くて腕が上がらない症状で、腱板断裂や石灰性腱炎(石灰沈着性の腱板炎)に当てはまらないものを 『五十肩・四十肩(肩関節周囲炎)』 とする、…いわゆる除外して…「あっ!これは五十肩ですね!」となるわけです。
五十肩は筋肉と肩関節の動きを潤滑にする滑液包というものが炎症を起こしたり、腱板と呼ばれる筋肉や、それに付随する筋肉が原因で拘縮(関節可動域制限)が起こる事で症状が出ると言われています。
四十肩・五十肩は放っておいても治るんですが、腱板断裂や石灰性腱炎に対しても、痛み止めや炎症を抑える薬はあるけれど、症状を治す薬はありません。症状の強弱にもよるんですが、お医者さんでも薬で痛みを止めて自然治癒にまかせるというのが現状です。
そこで、鍼灸施術ですが、鍼灸の一番の利点はダイレクトに、筋肉にアプローチできるという事なんですよね!お医者さんも基本的に自然治癒にまかせているわけですから、五十肩・四十肩に対しても、腱板断裂に対しても、石灰性腱炎に対しても痛めている患部にアプローチするのではなく、他の腱板を構成している筋肉の萎縮を防ぎ、関節可動域を徐々に広めて運動療法しやする事で、症状の改善を図るのが一番いい方法だと思います。
毎回、言いますが、鍼灸・投薬はあくまでサポート。患者さん自身が運動療法出来るまでのサポートなんですよねぇ~。主役は患者さん自身の身体です。