風邪に対する鍼灸を鍼灸師が分かりやすく解説します

風邪|鍼灸|福岡市早良区|鍼灸|acupuncture|moxibustion

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風邪に対しての鍼灸

風邪の症状と言えば代表的なものとして「喉が痛い…」「頭が痛い…」「鼻水が出る…」「胃腸の調子が悪い…」「発熱…」などがあります。一般的に “風邪” というカテゴリーで一括りにしがちですが、何が原因で、その症状が出ているのか?…がポイントになると思うんですよぉ~。

ウイルスなどが原因で起こる風邪に対して、初期症状ならば解熱剤などで熱を下げるような事はせずに、熱以外の症状を緩和する事がポイントとなりますが、症状が重く、身体の発熱だけではウイルスに対処出来ないようなインフルエンザや、今、流行っているコロナなどには抗ウイルス薬が必須となります。

でも…”風邪”と言っても、季節の変わり目…、春とか、ちょうど、この…秋の季節などに薄着をしていて、うたた寝をしてしまったがために発症する風邪もあるわけです。

薄着や、うたた寝で身体を冷やして発症する風邪も、頭痛や鼻水や胃腸不良や発熱など、ウイルスが原因で起こる風邪の初期症状と何ら変わりない症状が出ます。基本的にウイルスが原因だと思われる風邪の場合、症状が酷かったり、症状が重篤化するスピードが速かったりするので、試薬を使う以外で、どちらが原因か判断する術としては、問診などで症状が出てからの経過時間を考慮して判断する事が多いと思うんですが、医療従事者でない一般の人達の考えとして、一般的に  “風邪=「風邪薬を飲む」” という考えが定着していると思うんですよね!まだまだ根強く「とりあえず、風邪症状が出たら風邪薬を飲んでおけば治る。」と思っている人は多いと思います。

喉が痛かったり、頭が痛かったり、鼻水が出たり、胃腸の具合が悪かったり、発熱したり…、と症状は同じなんだけど、寝冷えとか薄着での身体の冷えが原因で発症した風邪症状と、ウイルスが原因で起こる風邪症状とは発生機序が違う別物の風邪と考えるべきだと思うんですよ!なので、それぞれに対しての治療やアプローチは別なモノになります。東洋医学でいう異病同治・同病異治という考えが当てはまります。

寝冷・薄着で身体の冷えから発症した風邪の原因は、日頃の蓄積された疲れが溜まり、身体が冷えることで免疫力が低下し、体温の調節を行っている自律神経が乱れる事で風邪の諸症状が出ます。身体が冷える事が原因で発症している風邪に対しては、主にお灸を使った施術が効果的です。自律神経の乱れに対しては鍼灸治療は得意分野なので肩首背中のツボを使い交感神経・副交感神経のバランスを整える事で症状を緩和し自己治癒能力を促進させていきます。冷えによる初期症状の場合、薬剤師や漢方医の知り合いの方がいたら漢方薬を処方してもらうのもいいですね!鍼灸治療と共に、症状によって葛根湯とか桂枝湯などを使い分けると一層効果的だと思います。

ウイルスが原因の風邪症状に対しては、初期症状以外は抗ウイルス薬が効果的ではあるんですが、僕の経験上、高熱が出た場合、指先への井穴刺絡が症状の緩和に効果的です。体力を温存するためにも井穴刺絡はオススメですね!

時々…「鍼とか灸とかで風邪が治せるの?」なんて、ちょっと鍼灸を小馬鹿にした事を言う人にお会いする事があるんですが、多分、そういう人は鍼灸を理解していないのと同時に、風邪ってどういうものか理解できて無い人なんだろうなぁ~って思うんですよねぇ~。

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※過去のブログで書いたものです。

・他力本願としての鍼灸

先日、来られた患者さんで「あと何回で治りますか?」と、事あるごとに聞かれる患者さんがいらっしゃいました。

「今日で3回目だけど…、治療した後は楽にはなるけど数日するとまた痛くなる…。あと何回、治療すれば治りますか?」

…まぁ~時々、こういう患者さんがいらっしゃる事もあるので、「治療回数ではなく、患者さんの身体次第ですよ!体力がある患者さんだったら治るのも早いですが、身体が弱っている患者さんの場合だと、治るスピードも遅いです。」というふうにお答えするんですが、自分の身体が弱っていると自覚していない人は「薬を飲めばすぐ治る」「注射を打てばすぐ元気になれる」「手術をして悪い所を取ってしまえば元に戻る」という思考の方が多いので、鍼灸に関しても「あと何回、鍼灸を受けたら?」という考え方になってしまうんでしょう。

『他力本願』という言葉があります。

最近ではどちらかというと、「自分自身では何もせず他人任せ…」という意味合いで使われる事が多い言葉ではありますが、本来の意味は、そうじゃないと思うんですよねぇ~。自分で出来る事は自分でするんだけれど、自分ではどうしようもない、…自分の力ではどうにも出来ない事に対して、手助けして欲しいと他の力を借りて、事を成そうとするのが他力本願だと思うんです。多分、仏教用語だろうから「他力=お釈迦さんの力」という事なんだろうけど、患者さん自身が自分ではどうしようもない肩コリだったり、頭痛だったり、腰痛だったり…、めまいだったり…、腹痛だったりする時の『他力』は医療なんですよね。

ただ、ここで注意しなきゃいけないのが「全てを丸投げしちゃダメ!」っていう事です。他力に丸投げしちゃう状態になると、「自分自身では何もせず他人任せ…」という、揶揄する形で使う『他力本願』になってしまいます。他力を使う場合においても、生活改善だったり、食事の改善だったり、姿勢をなおす事だったり…と、患者さん自分自身で出来る事は必ずあるはずなんですよね。

「あと〇〇回で…」と具体的な回数や時間経過予測を聞いて安心したいという気持ちも分からなくは無いんですが、患者さん自身もやるべき事をやり、他力である医療も、それに力添えをする。これが本来の医療のあるべき姿だと思うんです。

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※過去のブログで書いたものです。

・インナーバランス

先日、漢方薬の本を読んでましたら、「漢方薬はインナーバランスを整えるものだ…」という事が書いてありました。

確かに漢方薬や鍼灸はインナーバランスを整える側面が強いですよね!現代医学で使われる薬は、どちらかというと切れ味が鋭い刃のような感じで、外側の突起(症状)をスパッ!と綺麗に切り落とす…。そんな感じなんですが、コアな部分のバランスを整えるのは苦手としているのが現代医学の薬物療法。(※漢方薬も鍼灸も即時効果が無いわけではありません)

なので現代医学的な治療でインナーバランスを整える常套句としては「ストレスがかからないように…」だとか、「食事をバランスよく、しっかり食べて…」とか、「睡眠をしっかりとって…」とか、「規則正しい生活習慣を身につけて…」 というような感じで、薬を出した後は患者さん任せなのが現状なんじゃないでしょうか?

…確かに、この常套句はどれも間違えではないんだけれども、1日~2日…生活習慣を変えたからといってインナーバランスが整うはずもないわけで、やはりインナーバランスを整えるには長期的な視野で取り組む必要があるんですよね!そこを手助けするのが漢方☆療であったり鍼灸であったりするんですよぉ~。なのでそう言った側面を理解されたうえで漢方薬とか鍼灸を選択肢の一つとして生活の中に組み込まれると、今以上に健康状態を維持できる事、間違いなしなんですよねぇ~。

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※過去のブログで書いたものです。

・自律神経のバランス

人間の身体って自律神経に支配されている事は周知の事実ですが、僕らの仕事は鍼と灸を使って、交感神経と副交感神経のバランスをいかに保つようにするか…が、一番のポイントなんですよね!例えば「交感神経10:10 副交感神経」が超!体調が良い状態だとすると、調子が悪い人は「交感神経7:3 副交感神経」だったり「交感神経4:8 副交感神経」だったりするんですよ。

年齢や体調を考慮しつつ「交感神経7:7 副交感神経」だったり、「交感神経4:4 副交感神経」だったり…もしくは、「交感神経7:6 副交感神経」だったり「交感神経4:5 副交感神経」と、交感神経と副交感神経が近い位置でバランスを取ることが出来れば体調は次第に良くなってくるものなんです。

鍼灸は肩コリや腰痛などの治療だけだと勘違いしている人も多いかも知れませんが、コリや強ばりを取る事で、自律神経のバランスを整えているんですよ!

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※過去のブログで書いたものです。

・すぐ効く薬が良い薬???

A:「この薬を飲んだらすぐ治ったよ!」
B:「へぇ~そうなの!今度、買って飲んでみようかな…」
…という会話が、そこかしこで交わされていたりします。

また一方では…

A:「この薬を飲んだけど、全然効かないんだよね!」
B:「あっ!それ私も飲んだけど即効性がないんだよね!」
…という会話もよく聞かれます。

すぐに痛みや病気の症状が無くなるのは確かにありがたい事ではあるんだけれども、即効性があるものほど身体にとってリスクが大きい事を知らずに薬の効果や即効性を求めている人が多いように思えます。

よく漢方薬がやり玉に挙げられて「あれはじんわり効く薬だから…」とか「慢性の病気には効くけど即効性がない…」とか言われたりしてますが、いつもそう言う会話を耳にしたときに「チョッ待ったぁ~!」って言いたくなるんですよねぇ~。

「薬が効かない…」とか「即効性がない…」と薬のせいにする前に、まず自分の身体が、その薬が効かなくなってる身体なんだと自覚する必要があると思うんですよねぇ~。漢方薬も即効性はありますし、現代医学の薬も効果はあります。手前味噌ですが鍼灸治療も効果は確実にあります。でも、即効性を感じられなかったり、効果を実感できない方は薬や鍼灸を疑う前に、まず自分の身体が薬や鍼灸治療が効かなくなっているほど悪くなっているんだと自覚すべきだと思うんです。

「じゃぁ~、ど~すればいいの?」

…という声が聞こえてきそうですが、薬や鍼灸が効く身体に戻すには、生活習慣の改善や食事の改善に尽きると思うんですよね!多分、薬や鍼灸が効かない身体の方は「生活習慣の改善や食事の改善を自分でやるのが面倒くさいから、薬を飲んだり鍼灸治療を受けたりしてるんだよ!」って言われるかも知れませんが、セルフコントロールに勝るものなしなんですよね!

御自身でセルフコントロールしながら、補助的な役割として鍼灸治療や投薬治療を取り入れる方が、健康的な身体を手に入れる近道だと思うのですが、どう思われますか?

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※過去のブログで書いたものです。

・扁桃腺炎・咽頭炎の鍼灸

先日、電話で「扁桃腺が腫れて痛いんですが、鍼灸で喉の痛さをとる治療をされたりはしてませんか?」という問い合わせがあったんです。

肩コリや腰痛で来られている患者さんが 「腰や肩が痛いんですが、ここ最近…ちょっと喉も痛くて扁桃腺が腫れているんですよねぇ~、鍼灸でなんとかなりませんか?」 と、喉の不具合を訴えられる事は、ちょくちょくあるけど、喉の痛みだけを愁訴として鍼灸を受けたいという患者さんは、そんなにいらっしゃらないんですよねぇ~。

基本的に鍼灸で喉の痛みや扁桃腺の腫れを治療する場合、首回りや喉周りの血液循環をよくする事を目的に鍼灸をするのと、足の指の特効穴で喉の痛みを取る治療をします。基本的に扁桃腺が腫れる状態は身体の免疫力が低下している状態ですから、どんどん喉の周りの血液循環をよくして免疫システムを高めるように身体を導いていきます。

基本的に扁桃腺ってどんな働きをする場所なのかというと、関所や税関みたいなところで、ウイルスや細菌から身体を守る為の場所なんですよねぇ~。病原体が扁桃腺に付着して増殖すると炎症を起こし、扁桃腺が腫れて熱が出る。…身体は発熱することで病原体の活動を抑えようとするわけですけど、扁桃腺が腫れると喉も痛いし、高熱が出やすいので、結構…体力が消耗してしまいます。

病原体と一言で言っても、色々とウイルスや細菌の種類も数多くあるんですが、おおよそ…扁桃腺炎や咽頭炎を起こす病原体はインフルエンザウイルスとか単純ヘルペス。その他にアデノウイルスや溶連菌などがあげられます。特殊なモノとしては性感染症などで感染する淋菌やクラミジアや梅毒が原因の場合もあるんですよね。医学書によればアデノウイルスや溶連菌が原因の場合、喉の痛みや腫れが強いとありました。

私事ですが、僕自身、子供の頃から扁桃腺をよく腫らして熱を出していましたし、10年前だったかな…、強烈な扁桃腺炎を患った経験があるんです。ある朝、喉がキンキンに腫れて、水を飲むのも痛くて涙が出ちゃうくらいで、食事もできず、発熱も40度近く出ましたかねぇ~。自分で通常、喉の痛みを訴える患者さんにする鍼灸で、首回りのコリを取り、喉や首回りの血液循環をよくして、足の指の特効穴にもお灸しましたが、喉の痛みが取れるのは数時間だけでした。

鏡で喉を見たら、膿が扁桃腺から滲み出ていたので、耳鼻科に駆け込み、錠剤の抗生剤をもらうも症状は改善せず、翌日にステロイドの点滴をしてもらうと、痛みが嘘のように取れるんですが、その効果も半日ほどしかもたず、3ヶ月ほど喉の痛みに苦しみましたねぇ~。今にして思えば、そうとうな痛みでしたし、インフルエンザや単純ヘルペスではなく、アデノウイルス…もしくは溶連菌の感染だったのかもしれません…。

喉が痛くなる原因がなんなのか?菌やウイルスを培養して判断する事は、今の技術をもってすれば可能なことなのかも知れませんが、ホイホイとすぐに結果がわかるものではなく、病院などの現場では所見で症状から判断する事が多いんじゃないでしょうかねぇ~。

いつもブログに書いてますが、病には「程度」があり、病原体が同じでも症状が軽かったり、重かったり、と症状も人それぞれだと思うのですが、僕が経験した3ヶ月ほどの喉の痛みで、即時効果があったのはステロイドの点滴でした。しかしステロイドも実質、6時間~半日ほどしか効果はなかったので、平行して自分で首のコリを取る鍼をして、足の指の特効穴にお灸をすることで、免疫力を徐々に上げて3ヶ月後のある日、「あれ?喉が痛くない!やったぁ~」と喉の痛みから解放されたわけなんです。

僕の経験上、軽い喉の痛みであれば鍼灸で治すことは可能です。でも酷い場合は抗生剤やステロイドや抗ウイルス薬を併用しながら、免疫を高める目的で鍼灸をされた方が、早く治ると思いますね!

以上…備忘録的な事柄でございました。おしまい。

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※過去のブログで書いたものです。

・どうやって鍼灸で免疫力を上げるのか?

先日、患者さんから「鍼でカゼがなおるんですかぁ~????何かカゼの菌みたいなのを刺すんですか???(笑)」と素朴な疑問を投げつけられたので、どうやって鍼灸で免疫力を上げるのかって言う事を簡単に説明しますね!

少しでも東洋医学や鍼灸に関して理解がある人ならそんな事はないと思いますが、東洋医学や鍼灸に縁遠い人は「鍼を刺すくらいで…、とか灸をするくらいで治るわけ無いじゃん!鍼灸って肩こりや腰痛を治すだけのモノでしょ!!」って誤解してる人も多いんじゃないでしょうか?

僕がいつも患者さんに説明してる事なんですが、基本的に病気や体の不具合を治しているのは、薬や鍼灸じゃなく、皆さんの体自身が…体の不具合を治そうとしてるんですよね!でも体に治す力が無い場合、体の背中を後押ししてあげるように薬や鍼灸で体が治そうとしているのを手伝ってあげる。この考え方は現代医学でも変わりません。例えは悪いですが、生きる力が無くなってる人には何を施してもダメなんですよね!少しでも体に生きる力が残っていれば元気になる可能性が残っている。その可能性に望みをかけて手助けするのが医療だと考えます。

鍼灸でどのように免疫をあげるのかというと、まずは体をニュートラルな状態に戻してやる。ニュートラルの状態というのは肩や首や背中や腰にコリなどがなく、体が免疫力を高めるのに何も障害が無い状態を作ってあげる。そのために経絡の走行やツボの効能を考慮し、ツボの選択をして鍼とお灸を使いコリを取る事で免疫を上げるというか…身体を良いあんばいに戻してあげるんですよね!要はバランスを取ってあげるって感じです。

鍼やお灸でウイルスや菌を刺したり焼いたり…(笑)っていうのじゃなくて、体をメンテナンスする事で間接的に病気を治すという事なんですね!

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(外部関連リンクサイト)

風邪(Doctors File)
風邪とはどんな病気?(山田養蜂場)
今さら人に聞けない「かぜ」の○○(大正製薬)
「かぜ」とはどういう病気なのか(京都府立医科大学)
医師が教える、漢方の基本・活用術

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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】

※ 首の痛みや頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

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