鬱と首の動きを鍼灸師が分かりやすく解説します

鬱病|可動域|首|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

鬱病|可動域|首|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

首の可動域を良くする事は、鍼灸の得意技の一つです。

ツボで言うと『天柱』や『風池』を使い後頭下筋群を緩め…、『百労』や『肩中兪』を使い、頭板状筋や僧帽筋を緩め、あとは諸々のツボを使い背中を緩めたり、肩甲挙筋を緩めたりすると、首の筋肉によほどの損傷がない限り100の痛みを30(←だいぶ謙遜が入ってます…(^-^;) )にする事は簡単に出来ます。

まぁ~時々、凄い寝違いやら…薬の副作用による手強い首痛もありますが、精神的な事柄から起こる首の痛みは緩みやすいですね。

昨日の夜、【ホンマでっかTV】というTV番組を見ていたら、心理評論家の植木先生が「冬季うつ病は日照時間が短いからとか、色々な原因があげられているけれど、冬の時期は首の可動域が狭くなる為、鬱状態になりやすい」という事を言ってました。

なんでも…実験として、Aチーム100人、Bチーム100人に別れ、Aチームには20分間、階段を上り、エレベーターで降りて、また階段を上るという、首を上に向けて20分間、階段を上る運動をさせ、BチームにはAチームと逆バージョンで、20分間、階段を降りてエレベーターで上がり、また階段を降りる。という首を下に向けて20分間、階段を降りる運動をさせたそうなんです。

すると、首を下向きにしていたBチームは、実験中に、気分が滅入ったり、実験を棄権する人が出たり、嫌な事を思い出す人が多かったそうなんですよね!それに反して、首を上向きにしていたAチームの方は、実験中に昔の良かった事を思い出す人がBグループの6倍多かったそうなんです。

なるほどなぁ~…

このTV番組では「冬季うつ病の原因は首の可動域が狭いから…」という感じで、話しが進んでいましたが、今まで僕が治療した鬱病の患者さんや、過去に鬱の経験があり、体調を崩してしまっている患者さんは100%と言っていいほど、首や肩や背中がガチガチに凝ってました。

なので、鬱と首の可動域の関係は、季節性なものではなく、冬は特に寒いから首の可動域が狭くなるって事なんでしょうねぇ~。まぁ~…鬱の人って、性格的なものも含め、色々な事で根を詰める事が日常になっていたり、同じ姿勢でパソコンと睨めっこしなきゃいけない仕事だったりと、首に負担をかけている人が多いですよねぇ~。

何も知らない人は「鍼灸で鬱病が治るの…?」なんて鼻で笑う人もいますが、首の可動域を広げるだけで鬱状態から脱する事も出来るわけです。しかしながら、病には程度というモノがあり、軽い症状の鬱病もあれば、重い症状の鬱病があるので、首に鍼をしたら鬱が治るなどと軽々しく言う事はできません。僕が思うに鬱を治す一番のポイントは生活環境を変える事だと思います。

生活環境を変える事を前提に、首の可動域を広くする。…コレが一番いいんじゃないでしょうかね…。

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※過去のブログで書いたものです。

・東洋医学のフィルターを通して…

現代医学の優れている所と言えば、緊急的な疾患に対応出来る事。細かい分析が出来る事。データを数値化して今後の病の進行具合を分かりやすく説明出来る事。他にも例を上げればキリなく「○○○○出来る事…」と優れている面をいろいろと強調できると思います。

何も考えずに列挙している優れている事を見れば、現代医学さえあればパーフェクトだとも思えてきたりもしますよねぇ~。

でも病院に行って検査したけど、「お医者さんからは検査数値に異常が無いと言われるんだけど…」と、体の不調は改善せずに「鍼灸って熱くて… 痛そうで… 怖いんだけど… 」とワラをも掴む感じ…(切腹覚悟)で鍼灸院を訪れる患者さんがいるって事は、いくら細かな検査結果を数値化が出来ても、病のひな形とでも言いますか、ある病気の型枠に当てはまる数値が現れない限り、分かりやすく説明も出来ない。…パーフェクトでは無いという事だと思うんですよねぇ~。

東洋医学は…というか、漢方薬の場合は数値化は可能ですが、特に鍼灸の場合、刺激量など数値で表現するのは難しいですしね…。現代医学のように検査結果を数値化する事はできません。

やはり東洋医学の優れている所は経験医学とでも言いますか、2000年以上前から「あ~でもない!こ~でもない!」と試行錯誤して作り上げられたものなので、緊急を要する外科的疾患以外のモノ全てを網羅できる事だと思います。しかしながら、今の世の中みたいに、パソコンも無ければ、印刷技術も無かった時代から面々と受け継がれてきているものなので、色んな人が色々な考え方を付け加えたり、削ったりして伝わってきてるものでもあります。

なので、理解しにくい部分も数多くあるから、1+1=2…的な、明快で分かりやすい現代医学を信奉されてる方には「分かり辛い!怪しい!…医学じゃ無い!」と敬遠しちゃうんでしょうねぇ~。でも「パーフェクトじゃ無い」と全否定してしまうのではなく、現代医学と東洋医学…それぞれ優れている所は、お互いを利用し合うべきだと思うんですよね。(まぁ~今さら言う事では無いんですが…)理想としては現代医学の検査データの数値を東洋医学的な考えを織り交ぜながら東洋医学のフィルターを通して治療をするのが、僕らのあるべき姿なのかなぁ~と思うんですよ!

まぁ~僕は鍼灸師なので、最終的には東洋医学的思考で鍼とお灸を使いどこまで出来るのか?という所が腕の善し悪しの指標になると思うんですよね!お医者さんの指示で鍼灸したりとか…、現代医学の検査数値だけを崇め奉るだけなら、僕ら必要ないですよね。

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※過去のブログで書いたものです。

・自律神経…アクセルとブレーキと…鍼と灸と…

内蔵だったり…神経だったり…血管だったり…精神的な事柄も含めて、僕らの行動には全て自律神経が関わってるわけなんですよねぇ~。

自律神経の失調で体調が不安定になる事は、情報社会の今の御時世、誰でも知っている事だと思うんですが…「じゃぁ~何で自律神経が失調しちゃうの?」っていう事を理解しているか?理解していないか?が慢性的な体調不良を改善できるポイントになると思うんですよねぇ~。

交感神経と副交感神経を総称して自律神経と言うんですが、所謂、交感神経は車で言うとアクセルで、副交感神経はブレーキみたいなものなんですよぉ~。ガンガン活動したい場合は体の中のアクセルを踏み込む事で交感神経を優位にして精力的に働いたり、遊んだりするわけです。そんでもって、リラックスしたなぁ~とか…ちょっと疲れたなぁ~という時は体の中のブレーキを踏んで副交感神経を優位にする事で体や気持ちを落ち着かせるんですよぉ~。

このアクセルとブレーキのバランスとでも言いますか、アクセルとブレーキの操作の仕方が上手な人は体調不良とは縁遠い人なんですよねぇ~。でも、おおよそ慢性的に体調不良を訴えている人は長年、アクセルとブレーキの操作を間違えて使ってしまった事で体調不良になるわけです。

車の運転で例えると、通常の感覚だとアクセルを踏み込み過ぎたなと感じたら、アクセルを緩めてブレーキを軽く踏む事で安全運転できるわけなんですが、自律神経が失調しやすい人の生活パターンは、アクセルを踏み込み過ぎたと感じた時にアクセルを緩める事はせず、ブレーキを踏み込む事でスピードを調節しようとするんですよねぇ~。

いわゆる…アクセルとブレーキを同時に踏み込むような生活パターンを続ける事で日常を過ごそうとしてしまう。そういう生活をしていれば、車で言えばブレーキパッド(ブレーキの部品)が削れてブレーキが効かなくなるし、タイヤは空回りして白煙を上げてる状態になるのでタイヤ自体の耐久性も著しく低下してしまいます。こんな運転していたら車はボロボロな状態になっちゃう事は誰でも想像出来ますよねぇ~。体もボロボロになっちゃう事はあきらかです。

まず自律神経の失調で体調不良を訴える人は、体の中でこういう事が起こっていると自覚しなければいけなんですねぇ~。鍼灸は腰痛や肩こりなどの痛みを取るだけと認識している人が多いと思うんですが、トータル的なバランスを調える意味においても、自律神経にアプローチするツールとしては最適な療法の1つなんですよね!

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※過去のブログで書いたものです。

・東洋医学はバランスの医学

近頃はTV番組でも健康や病気を題材に取り上げるモノも多く「○○は肝臓に良い!」と番組内でお医者さんが言えばスーパーマーケットの陳列棚から商品が消えたり、患者さん自身もTVを見て「TVで紹介された症状は自分の症状と同じだから、自分は○○病だ!」と決めつけてかかったり、自分は「腎臓が…」とか「肝臓が…」というように、ある特定の臓器だけが悪いんだと思われている人が多いと思いますが、そういう話を聞くたびに「勘違いされてるなぁ~」って感じるんですよねぇ~。

例えば病院で「肝臓の数値が…良くないですねぇ~!」とお医者さんに言われたとします。そうすると患者さんは「自分は肝臓が悪いんだ…」と認識すると思うんですが、ある特定の臓器が悪くなっているという事は、その臓器に付随する臓器も弱ってきていると考えていいと思うんですよねぇ~。例えば消化器系(食道~胃~腸)という括りだったり、血管系(肝臓だったり腎臓だったり…)という括りだったり…。他の臓器はメッチャクチャ健康で何も問題無く、特定の臓器だけが悪くなるって事は無いと考えた方がいいと思うんですよ。1つ1つの臓器はそれぞれ、機能は違いますが、必ず他の臓器と影響し合って動いていると認識すべきだと思います。

なぜそういう事を言うかというと、人…というか、生き物ってバランスを保つことで生きていけてると思うんです。若者は若者なりのバランス…老人は老人なりのバランスを保つことが出来ているからこそ生きていけてるわけなんですよねぇ~。

でも近頃の風潮として年を取っていても若い人と比較してみたり…。昔と違い長生き出来る世の中だから…と「まだ老人とは呼ばせない!」的な感じで「若い者には負けん!」と年齢を意識せずに若さをアピールする生活をされている人って多いと思うんですよねぇ~。

ホントに高齢(80歳~90歳)になれば、いやが上にもバランスを自覚せざる終えない状況になると思うので、高齢の人には当てはまらないと思うんですが、40歳くらいから60歳?…70歳くらいまでの人はバランスを保つという事を心がけた方が良いように思うんですよぉ~。40代…50代…60代…と10年タームでステージが変わると理解すれば、年齢のステージによって生活環境を変える事でバランスを崩すリスクは少なくなると思います。

東洋医学は基本的にバランスを重視する医学ですから、一箇所だけを治療するという事ではなく、全体的に底上げをしながら陰陽のバランスだったり、精神的なものと体力的なもののバランスだったり…色々なバランスを取りながら健康状態を維持改善する、自然の流れに沿ったとても理にかなった医学なんですよねぇ~。ですから漢方薬も即効性があるモノから、長期的に服用しなければならないモノもあったり、鍼灸でも痛みを取るだけではなく、患者さんが感じていない微妙な体の変化を体表から察知して調整したり、患者さんが痛みを感じる前に、その痛みの原因になるものを取り除いたりします。

やぱり…機械と違い基本的にパーツ交換が出来ない体の健康を、いかに維持していくかを考えた時に、重要なワードとしてバランスってとても大事だと思うんですよねぇ~!

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※過去のブログで書いたものです。

・基本的な考え方…

僕が患者さんに例え話として、よくする話なんですが…

「最近、この車…ブレーキの効きが悪いんですよぉ~!ちょっと修理してもらえませんか?」って自動車修理工場に車を持って行くとブレーキパットの交換やらブレーキオイルの交換や補填をしてくれて、またブレーキが効くようになるわけですが、原因として経年劣化で起こる場合と、何か別な原因があって起こる場合の2通りが考えられると思うんです。

車の場合は部品交換も可能ですし、車自体を乗り換える…買い換える事も可能ですが、身体はそういう訳にはいきませんよね!

この「ブレーキが効かない…」という現象には経年劣化、整備不良、という原因の他に、ドライバーの運転技術というのも当てはまると思うんですよ。いくら新車でも…いくら整備を万全にしていても、急ブレーキばかりかけてるような運転をしていたり、あり得ないけど…ブレーキを踏みながらアクセルを吹かしていたらブレーキパットは摩耗しますし、故障の原因になる事は誰でもわかる事ですが、これを身体に置き換えて考えてみましょう。

例えば…下痢や咳…。これは身体の中に留め置いていてはいけないモノを外に排出するために、下痢や咳などで体外に悪いモノを出そうとしているわけですが、下痢止めや咳止めの薬で、咳や下痢を止めちゃうとマズい事になるのは明らかですよねぇ~。咳や下痢で日常生活が出来ないようであれば、下痢止めや咳止めの薬を使うのは仕方がありませんが、とりあえず体力を奪うような咳や下痢でなければ、ある程度、身体に悪いモノが体外に排出されれば咳や下痢は自然に止まるものです。

「汗を人並み以上にかいてしまいます」っていう人にとっては、シャツがビチョビチョに濡れたり、女性だと化粧もできなかったりと、汗は異常なものに思えてしまうでしょうが、こういう症状の患者さんを治療する場合、僕らは、患者さんの訴えより、まず身体の声に耳を傾けます。「これって…身体は汗をかく事で気化熱を利用して体温調整しようとしてるのではないのかな?」…とか、…「という事は、東洋医学で言う内熱だから体に熱がこもるような状態を改善しないと、汗をかく症状は治らないぞぉ~!」…などなど…色々と探っていくわけですが、こういう場合は、鍼灸の治療や薬の効果を高める為に、患者さん自身が食生活を変える必要性が生じてきます。

腰痛…、肩コリ…、首のコリ…、頭痛…、膝痛…、足首の不具合などなど…姿勢だったり、癖だったりと必ず原因はあります。所謂、医療というモノは総じて身体の整備屋さんなので、できるだけ身体のポテンシャルを高く維持出来るように鍼灸師は鍼とお灸を使って…、お医者さんや薬剤師は薬を使って、患者さんの身体を整備するわけですが、車の例え話で言うドラーバーは患者さん本人なので、整備は万全でも患者さんが無理な体の使い方をすると、やはり劣化も早まりますし、治るものも治らなくなります。

「自分の身体なんだから放っておいてよ!いちいち、うるさいなぁ~!」…なんて言われる方は、いらっしゃいませんが、こと…生活改善の話をすると「…わかってますよ!でもねぇ~」ってな感じで煙たそうな顔をされる方は、結構いらっしゃいます。でも基本的な考えとして、患者さんと治療者が二人三脚で治療に取り組む事が何よりも大事だと思うんですよね!(…だから煙たがらないでね!)

患者さんが生活改善や食生活の改善をされなければ、やはり治療効果も片輪走行になってしまいます。
身体は1つですから、上手に使っていきましょうよ!

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(外部関連リンクサイト)

鍼灸によるうつ病の治療 心に効く「ツボ」の効果とは(NHK健康ch)
うつに有効な鍼灸のツボとその作用機作に関する考察(J-Stage)

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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】

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