症状は二の次…

医療関係の人から「症状は二の次…」と聞いたら、どう思われますか?

9割くらいの人が「…ん?…どういう事?????」って思うかも知れませんね。

よく、このホームページでは、現代医学と東洋医学の思考の違いを、分かりやすく書いているつもりなんですが…

今回もそのパターンです…(^_^;)

例えば…、どこかが悪くなって病院に行く時は、何かの症状を訴えて…「ここが痛い…」とか「咳が出る…」とか「便が出ない…」とか、体調の変化に伴う、色々な症状を治して欲しくて、病院や治療院に行くと思うんです。

でも、その症状を取って欲しいのに、治療者側から「症状は二の次…」と言われたら、患者さんとしては「この人は何を言っているんだ?」「こいつは藪医者なのか?」と疑念を感じると思うんですよね…。

ここで患者さんに理解してほしいのが、これは「治療する側の人が、どういう思考で治療をしているのか?」…という考えの違いが明確に表れる分岐点のようなもので、多少のグラデーションはありますが、治療方法って、大きく分類すると、現代医学的思考と東洋医学的思考に分かれるんですよね!

これは医者とか鍼灸師とかの区別ではなく、どういう思考で治療を行っているのか?という分かれ道なんですよ!

現代医学的思考が強い治療者は、エビデンス(科学的根拠)を重視して、症状を取る事を優先すると思うんです。

簡単に言えば…「症状を取る事で、体は楽になるので、健康体に戻る」…という考えですね!

確かに症状を取れば、患者さんも喜ぶし、「あそこに行けば、あっという間に治してくる!」と噂にもなりwin winの関係が出来上がり、言う事なしなんですが…

薬剤に関して言えば…、裏を返せば…「症状がすぐに取れる=強い薬を使っている」という事でもあったりします。

でも…、症状が、すぐ取れる事は、健康体を維持するうえで、患者さんにとって、全てがプラスになるのかというと、そうでは無い場合も多々あるんですよね!

症状が取れると、患者さんは、また…すぐに…体や精神的に無理を強いる生活に戻ってしまう…。いわゆる、病気を発症した環境に戻ってしまいがちになる…という事です。

例え話としては…

「癌」…、御存じの通り、遺伝的や突発的なものは別として、癌は自分の細胞が暴走することで発症する病気ですよね!なので、食生活や生活パターンの乱れが大きな要因の一つと考えて間違いないと思うんです。

随分、癌治療も昔より進歩はしてますが、未だもって、日本での癌治療は、抗がん剤や放射線やホルモン療法といわれる、三種の神器的な治療法が癌治療の主な治療です。…その治療で…、体に負担をかける厳しい治療により、運よく癌の治療が成功したとしても、以前と同じような生活をしていたら、再発という事になりかねない事は、医療従事者ならずとも、身内に癌を患った事がある人がいる人もなら、容易に理解できる事だと思うんです。

ですから…、癌治療や大病の場合は、症状を取るよりも、体の根幹とでも言いますか、食生活や生活パターンの改善が重要になってくるんですよね!

でもって…

現代医学では、痛みを取ったり…、咳を止めたり…、排便を促したり…と、症状を止める事が、薬を使うことで容易に出来るという強みがあります。

なので、適量を与えるのであれば、毒も薬になるわけで…

「症状を取り、患者さんを楽にする事は悪い事ではないはずだ!」という理屈から、現代医学的思考で治療する人は、症状を取る事を第一義としているように見受けられます。

たぶん…、色々な患者さんを診ていて、話を聞いていると病院通いをしてる人は、色々な薬を大量に飲んでいる人が多いので、そんな風に感じるんですよねぇ~。

お医者さんだったら患者さんが訴える症状の数だけ薬を処方するでしょうし、鍼灸師でも「このツボは、この症状に効く」という感じで、症状とツボの穴性を照らし合わせて鍼や灸をする人達も、現代医学的思考が強いと思うんです。

それとは別に…

東洋医学的思考で治療する人は、体が治れば症状も治るはずだという考えで、体を治す事を第一義としますし、経験と感覚を重視するように思えます。

例えば、木の幹が体の本体で、葉っぱが症状だとします。紅葉の時期でもないのに、葉が黄色くなって、葉が落ちる原因は基本的に木の幹に原因があるので、落ちる葉を落ちないように維持するのではなく、落ちる葉は無視して、幹の状態を改善して、新たに若葉が芽吹きやすいようにする。

「咳が出る…」とか、「ここが痛い…」とか、「便が出ない…」とう症状は、体が健康になれば治る症状なので、その症状を取る事よりも、いかに体をいい状態に戻すか!?…という事を目標に治療します。

ここで重要なポイントとなるのは「症状に踊らされはいけない…」という事ですね。

臨床をしていていて、これは…よく感じます…。

患者さんは色んな症状を訴えるんですが、その一つ一つに対して治療をしていると、結果的に堂々巡りに、なりがちになっいてしまうんですよねぇ~。

なぜ、その症状が起こっているのか?…と原因を探って原因を突き止めて、それが治せるものなのか?どうなのか?を思考する。

なので…「症状は二の次…」という事になるわけなんですよね!

よく鍼灸業界で「本治」「標治」という言葉が飛び交いますが、これでいうと症状を取るのが「標治」で、体、本体を治すのが「本治」という事になります。

でも…、体の回復力が強い人は、症状を取る事で、重い荷物を降ろして体を軽くして身動きがとりやすくなるかの如く、症状を取る事で、一気に治る人もいるので、まんざら「本治」が良い治療で、「標治」がいい加減な治療という訳ではないんですよねぇ~。

ここで考えて欲しいのは、症状を取る事が体にとって良い事なのか?症状は二の次として、症状に耐えながら、体を労わる治療をするのが良い事なのか?…という事なんです。

喘息とか、アレルギー反応のような、緊急を要する場合は症状を取る事が最優先事項ですが、そうではない場合はどうしたらいいのか?

先ほど書いたように、回復力がある人なら症状を取る事で、早く健康体に戻れるわけなので、現代医学的思考も、まんざら悪い事では無い。…と思うんです。

患者さんの体の具合による…という事なんでしょうねぇ~ 。

あっ…あと、人間の体って、後戻りできるボーダーラインみたいなものがあって、そのボーダーラインの圏内であれば、どんな病気になったとしても自力で健康体に戻れると思うんです。でも…、警報が鳴っているにも関わらず、いつしか、そのボーダーラインを越えてしまった場合、癌とか大病を発症して、現代医学的な治療に頼らざる負えなくなる。東洋医学的思考は後戻りできるボーダーライン圏内で有効な治療法だと思うんですよね…。

それと…、医療者側だけではなく、患者さんも東洋医学的思考な人と、現代医学的思考の人に分かれると思うんですよねぇ~。

まぁ~基本的に、鍼灸院に来られる患者さんは東洋医学的な思考の人が多いんですが、時々、現代医学的思考の人が、あの病院に行っても、その整骨院に行っても、治らないから、しょうがなく…切腹覚悟で鍼灸院の敷居をくぐって来られる人もいらっしゃいます…(^_^;)

ちょっと前の話ですが…、うちの鍼灸院でも、以前、開業当時から数年通われていた患者さんが久しぶりに来られて…「御無沙汰してます…最近、家の近くの整骨院や病院に通っているんですが、思うように治らないので…鍼でも刺したら治るかな?…と思って…」っていう人がいたんですが、「針を刺せば治るかも…」という思考の人って現代医学的思考が強い患者さんなんですよねぇ~…(-_-;)

鍼灸師も東洋医学を勉強してはいますが、現代医学的思考の人も大勢いますし、お医者さんなどは、特に東洋医学的思考になるのは難しいかもしれません。

医者になるためには、現代医学の知識を頭に叩き込んで、医師免許を取得するわけですから、東洋医学的思考にチェンジするのは並大抵な事ではないと思うんですよねぇ~。

邪推ではありますが…、東洋医学的な思考で治療しているお医者さんは、現代医学の治療に限界を感じて、東洋医学的思考に、新たな道を求めた人のような気がします。

先日、ある漢方医が…「下剤で有名な大黄という生薬があるんだけど、あれは気を動かす薬なんだよ!石膏とか附子とかも気を動かす薬ではあるんだけども、漢方を勉強していない医者は、症状と薬の名前を覚えて、コレにはコレ!的な思考でしか処方しないし、そういう使い方しか知らないんだよね!附子とか大黄とか石膏を使って、気を動かすことで病気を治せるようになったら、漢方医としては一流だね!」

…って言ってました。

まず…現代医学のお医者さんにとっては「気を動かす?」…「気ってなに?」…っていう感じになるんだろうし…、現代医学的思考の人にとっては「気」って謎だろうなぁ~…って思いますねぇ~。

それと…、「症状を取る事を優先すると、患者さんの期待に応える事にもなるので、東洋医学的思考が体にとって、いくら優しいと分かっていても、病院を維持する為には、症状を取る事も必要になるわけだから、西洋医学的思考と東洋医学的思考の選択って、…難しい選択だよね!」

…とも言ってましたね!

まぁ~現代医学的思考と東洋医学的思考を上手に使いこなす事が一番いいわけなんですが…

日本人って、「臨機応変」って、とっても苦手な国民性ですし、すぐ…何かと何かを比較して「こちらが正しい!」と結論を出したがる国民性ですしね…

難しいとこでしょうねぇ~。

僕…個人の考えとしては、遠回りにのようには見えるけど、体に優しい治療は、東洋医学的思考の方が、身体を重要視しているように思えるんです。まぁ~…これは…、僕が鍼灸師で、東洋医学的思考よりの治療をしているからなのかも知れませんが…、やはり、医者であろうが、鍼灸師であろうが、現代医学的思考と東洋医学的思考を上手に使いこなす人が良い治療家だと思いますねぇ~。

そのうえで…、治療を今より充実したものにする為の下準備として、必要だと思う事が一つあるんです。

良い治療って、治療家と患者さんの思考がリンクする必要があると思うんですね!

難しい事ではあるんですが…、患者さん自身が、自分の体の状態を把握する必要性を感じるんですよぉ~。

自分の体は、症状を取ればすぐに回復できる体力を兼ね備えている状態なのか?それとも、地固め・基礎固めをするように治療しないと体調を崩してしまうような状態なのか?を認識する必要があると思うんですね!

そうじゃないと、治療家がプロの視点で「この患者さんは東洋医学的思考で治した方がいい…」と判断しても、患者さんが「私は体力には自信がありますから、症状だけ取ってくれれば、それでいいです。」というように言い張っていたとすると、もうその時点で、患者さんとの連携が取れず、治療が上手くいかなくなるのは目に見えてますよね!

ただ…長年、臨床をしていると…、患者さんって、体の疲れ具合や、老化度合いを認識してはいるんだけれど、気分的に「まだいける!」って感じで、気持ちだけは若さのモチベーションを維持している人が、体調を崩しがちだなって感じるんですよね…。

なので、治療する前に、まず患者さんに、自分の体の状態を認識してもらう事から始めないといけない事も多々あるんですよ。

まぁ~…その時点で、患者さんが納得するか?しないか?…で、治療が上手くいくか…上手くいかないか…が決まりますけどねぇ~。

『なぜ人だけが幸せになれないのか 小林武彦(著)を読んでみた…』

この本によると、「幸せ」は「死からの距離が保ててる状態」なのだそうな…。

人というか…生物は、いつか死ぬ運命にあると、誰でも理解しているけれど、若い人…、老いた人…、病気を患っている人…、健康な人…、人それぞれ死からの距離は違うわけで…、幸せの度合いは人それぞれだから、幸せの定義としては「幸せは死からの距離が保てている状態」という考えは、とても腑に落ちる感じがします。

ただ、この本に書いてあるように、最近は歩かず…動かず…PCやスマホですべて事たりる生活がメインになってきているので、自然と自ら死との距離を縮めているのも事実なんですよねぇ~。

「幸せ」というのは「死からの距離が保ててる状態」…と同時に、安心と平穏な気持ちを持続した状態をいうのだけれども…

人って、本来、何かと比べたり、すぐに飽きたり、他人を妬んだり、絶望したりする性質を持ち合わせているので、人は死の恐怖から逃げられないらしいんだそうな…。

…たしかに…。

でも…これを回避する方法が1つだけあって、何かに没頭したり、好きな事をすることで、自分を肯定して、死からの距離感を維持して、幸せを感じるのが、死の恐怖から解放される方法…との事。

…なるほどな…

…でもって…

…あと…、「豊かさと幸せは一致しない。」…という事も書いてありました。

太古の昔から比べると、現代は平均的寿命は延びてるんだけど、寿命が延びて肉体と精神が喜んでいるのかというと、そんな事はなくて、肉体と精神は、人が作り出している人工的な生活環境にもがいているのが現状なんですって!!

…確かに、近年、鬱病をはじめ、原因不明の病気も増えてますもんねぇ~…

この本によると、人間ってね…、新しいモノをありがたがるんだけど、ユーザーとしては、全く進歩していないそうなんです。テクノロジーを発明して、色々なモノを作り出すんだけど、使い方をよく知らない。

…耳が痛い話ですねぇ~。確かに、スマホの機能を100パーセント使いこなせている人って、何人いるんでしょうねぇ~???

技術的な進歩って、新しい価値観を生み出すんだけれど、技術が進歩すればするほど、ますます格差が生じてしまい、結果的に科学の進歩は格差の助長に働いてしまうらしいんですよ…。

まぁ~科学を進歩させるためには、ある程度の経済的な格差は容認されてもいいとは思うんだけど、一番やってはいけない事は、知識や技術を一部の人が独占して、権益が固定化される事。…って書いてありました。

…これって、今の日本社会というか、今の世の中、そのものじゃん!頭の中に、あの経営者や、この経営者。あの企業や、この企業の名前が浮かんできますね!

あと…、ドーパミンの事も分かりやすく色々と書いてありました。

ドーパミンは、快楽ホルモンと呼ばれて、気分を良くしてくれるので「幸せホルモン」とも呼ばれたりするんだけど、時と場合によっては、死との距離を縮めてしまう場合もあるんだそうな…。

…確かに…ドーパミン過多になると依存症になりやすくなるし、依存度が高くなれば、高くなるほど、健康とか幸せとかは、二の次になってしまいますもんねぇ~。

…ドーパミンの本来の仕事は、動物の本能…食欲や性欲をサポートする役割として使われるもので、〇〇依存症や〇〇中毒で働くための物質では、ありませんもんねぇ~。

…本の最後の方に書いてあったんですけど…

「幸せ」を「死からの距離が保ててる状態」と定義するならば、現代人は肉体的に寿命は延びても、死からの距離感が短くなっている社会だから、現代人は幸せとは縁遠い生活をしている。

…という事らしいんですね。

その理由としては、格差や生活様式や価値観の変化に対応できていない為に、自分達で作り出したものの使い方を知らない。…もしくは、使い方を間違っている事に気が付いていない。…と同時に、幸せになりにくくなった分、寿命を持て余すようになって、快楽を欲するようになったけど、快楽のみで幸せになる事はない。

…というような事が書いてありました。あぁ~これが本の『なぜ人だけが幸せになれないのか』というタイトルの答えなのね!

最近、自分自身…、年を取ってテクノロジーについてけなくなりつつある事を自覚し始めている昨今…、幸せを感じるには、ある程度の原点回帰な生活と、適切なテクノロジーの使い分け…(どっぷりテクノロジーにハマるのではなく…ね!)…を心がける事と、好きな事に没頭して幸せを感じることがポイントなんだろうなぁ~…って思いましたね!

ちょっと気になっている「哲学対話」…

ちょっと前に、podcastの『COTEN RADIO | 歴史を面白く学ぶコテンラジオ』を聴いていたら、「哲学対話」という事を話されていたんです。

「哲学」…と…「対話」…

はて?

学が薄い僕は「対話」という言葉は素直に受け入れる事が出来ますが、「哲学」というワードを聞くだけで、「あぁ~頭の良い人がやる学問ね!…」的な感じで、自然と遠ざけたくなるワードではあるんですよねぇ~…(^^;)

でも、話しを聞く限りでは、この「哲学対話」って、何となく「良いなぁ~」って思えるんですよぉ~。

ネットで「哲学対話とは」で検索してみると…

「発言をしなくてもよくて…、何を言ってもいいけど、知識で話す事はせず、体験をベースにして、否定的な態度は取らず…、対話的に、お互いの立場を理解する事で、自分の価値観を形成しつつ、他の人の価値観を尊重できるように心がけ、自由で心理的な安全性を確保するのが基本…」というような事が書いてありました。

COTEN RADIOを聞く限りでも…

ルール的には…

①否定しない

②知識ではなく経験で話す

③無理に話しをしなくても良い

…というのを基本として、一つのテーマについて話す。…っていう感じだったと思うんです。

知識で話さず、全て経験で話す事になるので、自分の言葉で話す事になり、お互いの意見がちゃんと出て、心理的な安全性が高まるというものらしいんですよね!

COTEN RADIOの人が言うには「これをやると、終わった後、メッチャ仲良くなる…」って言ってました。

…この話しを聞いた時に…、

会社の会議とか…

学会とか…

勉強会…

これらに、一番欠けている部分じゃないかな?…って思えたんですよね~。

学会とかは、知識の発表会のような場所だから、致し方ないのかも知れませんが、「最近、学会に行っても面白く無いなぁ~」って思う理由の一つが「自分の言葉」ではなく、知識自慢の場になってる事が…僕が学会から足が遠ざかっている理由のような気がします。

2010年頃くらいからでしょうか…「論破」という言葉が、カッコイイ…的な感じで世間で飛び交うようになり、子供までが「…それってあなたの感想ですよね?」…と言うようになったりして…(^^;)

「哲学対話」って「論破」とは真逆な事柄のように思える…と同時に、僕は過去…、人と話をする時に、自然と知識を中心に話しをしていなかっただろうか?…と、少し不安を感じ…

もう60歳にもなったんだから、「哲学対話」的な会話を心がけるようにしなきゃだな…って思うと同時に、ちょっとづつでも良いから、自分を変えていこうかなぁ~って思ってます。

一方を聞いて沙汰するな…

最近、大人になれば…なるほど、色々なトラブルや出来事に出来わす度に、よく頭に浮かぶ言葉があります。

「一方を聞いて沙汰するな」

何年前だったかな…、NHKの大河ドラマ『篤姫』で聞いた言葉なんですが、ず~っと頭に残ってる言葉なんですよねぇ~。

「あちらには、あちらの言い分があるのだから、それを聞かないうちに、軽々しく判断をするのはよくない…」…というシーンで使われていたセリフだったと記憶してます。

これだけネットが普及して、多くの情報が飛び交っている昨今、何が本当で?何が嘘なのか?…を見極める事すら難しくなっているのが実情で…、僕らが常に心がけておきたい事と言えば「情報を鵜呑みにしない事…」…なのかも知れません。

なぁ~んとなく…「右向け右!」って言われたら右を向く国民性というか…、今までは、号令に従いがちなのは日本人の性格か?…って思ってましたけど、今の世界情勢を見ていると、日本人に限らず、人間って、あるボーダーラインを超えるまでは「一方を聞いて沙汰するな」的な思考が機能していても、ボーダーラインを超えると指導者の「右向け右!」…もしくは「左向け左!」の号令に従うようになり、そうなると思考が停止したかの如く「コレは正しい!」「あれは間違ってる!」と、すぐ判断を下してしまいがちになる傾向にあるみたいですね。

最近の出来事をニュースなどで見てると、すぐに判断を下してしまうのは、今も昔も変わらず、人間の性なのかもしれないなぁ~…って思うようになりました。

イジメも、この図式で成り立っているように思えるんですねぇ~。

Aという人物がBという人物の悪口を皆に流布する事で、皆がAの意見を信じてBを無視し始めたり、嫌う事でBが集団の中で孤立し始める…。AがBの悪口を皆に言ってる時に、皆の心の片隅に「一方を聞いて沙汰するな」という思考が機能していれば、AがBを嫌っているというだけで、イジメは成立しないはずなんですよねぇ~。

人には色々なタイプがありますから、AがBを虐める理由も、Aは何かBから嫌な事をされたのかも知れないし、Bに対する、嫉みや嫉妬が原因なのかも知れません。

世界情勢からイジメに至るまで、人間には「気が合う…気が合わない…」って、大なり小なり…あると思うので、「自分には合わないな…」って感じたら、人とか、その事案には近づかない事が、ポイントになってくるんでしょうねぇ~…。

でも、近づかない事案が増えてくると、これまた…確実に孤立しますし…、全ての人や事案が、自分の思考に合わない訳ではないので、対策としては、そうなる前に環境を変える努力は必要になってくると思うんですね!

先日、見たTV番組で、ゲストの人が悩み相談のメールに対して言ってたんですが…「自分も、以前、世の中が全員、自分に背中を向けているって感じてる時があったんだけど、友人曰く、そんなふうに思う時は、…実は自分が世の中に背中を向けている時なんだよ…。世の中の人が全員、自分を拒否しているわけでは無いんだから、そういう時は自分が後を向いているだけなので、その時は、嫌かも知れないけど…頑張ってコッチを向きなさい…」って言われた事がある。…って話しをされてたんですが…

ホントに「そうだなぁ~」って思うんですよねぇ~。

それと…

人って、歴史を見ても、戦争はしてはいけない…って分かっていながら、戦争をやってしまうものなので、他人の思考を変えるのは難しいとは思うけど…、自分の思考は、如何様にも自分次第…、考え方次第で、どうとでも変えれると思うんですよねぇ~。

環境を変えるのも必要だけど、自分自身も変えてかないと…って思うんですよぉ~。

小さな事からコツコツと…ではあるのだけれど、ホントに…最近…「一方を聞いて沙汰するな」って思考は、常に持ち続けたいなぁ~って思う、今日この頃でございますよ♪

物にお金を払うのか?技術にお金を払うのか?

「お金を払う」…とネットで検索すると、AIが…

【「お金を払う」とは、商品、サービス、債務などの対価として金銭を相手に渡す行為です。これは「支払う」「代金を支払う」「納める」などの類語があり…云々…】

…と返答してきます。

まぁ~…一般的に物を売り買いする場合、野菜だったら野菜に対して…、肉だったら肉に対して、服だったら服に…、いわゆる商品にお金を支払うわけなので「物」に対してお金を支払うというのが、一般的な感覚だと思うんですね!

では「技術」にお金を支払うって…どういう事なのか?…言葉や頭では理解出来ていても、心で理解出来ていないというか…、技術料を払う場合、自分には出来ない事を代わりにやって貰うお駄賃…。…そんな感じでだと思うんですね。

ただ…技術に、お金を支払った後、「物」を買った時のように、技術は手元に残らないので、なんとなく…損をした感じというか…、腑に落ちない感覚を抱いてしまいがちなのかもしれません。

以前、TVだったか…YouTube?…どちらかで見たんですが…、建築家の安藤忠雄さんが「日本は創造力にお金を支払わない!だから僕は外国で仕事をするようになった…」って仰ってました。これを聞いた時、確かに!…日本人って、物に対してはお金を払うけど、技術にも…創造力にも、お金を払わない傾向にあるように思えたんですよねぇ~。

なので…物を買う場合は、高い物と安い物があった時、安い物を買う事で、物も手に入った上に、「得をした!」というプラスアルファな気持も加味される…。

この感覚で物を買うとするならば、小物や文具用品や生活雑貨を買うなら、ダイソーとか、Can★Doとか、Seriaなどの100円ショップで買う事で、心は満たされるでしょうし、…物も手に入る。

洋服も…ブランド物を買わなくても、安く買えるユニクロとか、しまむら…で買えば、心も満たされ、物も手に入る。

食べ物も同じですよねぇ~

…寿司を例として考えてみれば…

「物」として寿司を考えるなら、スーパーマーケットの惣菜コーナーにパック詰めされてる、にぎり寿司も寿司ですし、板場で寿司職人が握る寿司も寿司なわけで…。安い方が良いと考えるなら、スーパーの惣菜コーナーの寿司…、もしくは回転寿司で事たりるわけなんですよねぇ~。

ここで…思うんですけど…

「物に対してお金を払う?技術に対してお金を払う?」…を考えた時に、寿司屋さんの暖簾をくぐって、板場の香りを嗅ぎながら食べる、寿司職人が握る寿司には技術が込められていると思うんですよねぇ~。

…回転しない、本来の寿司屋…。板さんや寿司職人が握る寿司を食べる場合は、物に対してではなく、その職人さんの技術に対して、お金を払っていると思うんです。

技術を売りにしている職業は数多あります。

僕ら鍼灸師も、技術にお金を支払って頂いている訳なんですよねぇ~。

まぁ~…何でもそうなんですが…、物が出来上がる時…、物作りには必ず技術が必要な事は誰だって知ってはいるものの…「なんとなく技術にはお金を払いたくない…」「けど…物は安く買いたい…」という意識が、どこかで働き、技術が軽視されてきたのが、失われた30年と言われている時間なんじゃないでしょうかねぇ~。

なので、この30年間、安く物を売るために、技術料が低く設定されて、技術を糧とする職業が立ちゆかなくなってしまったのが、今の日本だと思うんですよ!

そんな中、政治家は「生産性向上の為に賃上げを…」なんて言ってますが、「無い袖は振れない…」のが今の日本の実情なんでしょう。

「技術」っていうと、先進的な何かを開発したり、高度な精密機械や、今でいうAIなどネットワーク関連の…、凡人の僕には理解出来ない事柄に着手している、頭の良い人達が、何かを作り上げる時に使われる技のようなイメージを持ちがちですけど…

今更の話しですが…

野菜や食肉を作るにも農業従事者の技術…、服を作るには縫製工場やパターンナーの技術…、料理には料理人の技術…、建物を建てるには建築従事者の技術…と、全ての職業の基礎には「技術」が関わっているわけなんですよねぇ~。

なので…

この景気の悪さを改善したいと、皆が思っているのであれば、景気を良くする一つの方法として、これから何か、商品を買ったりお金を支払う場合『技術や創造力にお金を払う…』という意識を持って、買い物をするように心がけてはどうかな?…って思うんです。

…振り返れば、この30年「安物買いの銭失い…」を繰り返して、現在に至っているような気がするんですよねぇ~。

もうちょっと、技術や発想力や創造力に目を向けていけば、日本の未来は少しは明るくなると思うんですよぉ~。

今のままでは、ダメダメな日本の未来しか想像できないんですよねぇ~。

なぁ~んて…

TVで自民党の総裁選のニュースを見ていて…「どの人が総裁になっても、何も変わらんだろうな~」って、思えちゃう虚しさを吹き飛ばしたくて、ガラにも無く、日本の将来の展望を空想してみましたとさ! 

…おしまい。

現代医学と東洋医学の思考の違い

現代医学と東洋医学の違い…ってね…

一言では説明しにくいし…、簡単に…分かりやすく解説するのは、難しいと思うんです。

見方によっては、同じようなモノにも見えたり、全く別物にも見えたりする…って、感じるんですよね。

まぁ~…僕の私見で現代医学と東洋医学の違いを、患者さんに説明するつもりで解説したいと思います。

まずは「医学」…という言葉が、現代医学にも東洋医学にも付いてますが、病気の原因やケガの原因を探って、病気を治す学問が医学とするならば、ココは現代医学も東洋医学も共通している部分だと思います。

明確な違いがあるとするならば…

現代医学はあらゆるモノ(薬や手術…先進的な医療機器)を使って、早く治そうとする傾向にあり、東洋医学は身体が本来、持ち合わせている身体の治癒力を高める事で治そうとする。…この違いでしょうかね…。

何かの本に書いてあった話しですが…、150年~200年くらい前は、東洋医学も西洋医学も、同じように身体が持ち合わせている治癒力を高めて病気と対峙する感じで、治療を行っていたのですが、現代医学の発展は、戦争で傷ついた兵士を、素早く治して回復させ、再び戦場へ兵士として送り込む事を目的として、…特に外科分野が発展していったらしんですね!

まぁ~…政治家や軍人など…戦争を、やりたい側の立場からすれば、戦争で傷ついた兵士を、東洋医学のように、身体の自己治癒力を高める為に、身体を長期間休ませて、回復を待っていたのでは、戦争も終わってしまい、らちがあかないので、早い回復を求められた…って事なんでしょう。

そもそも、戦争をする事は良くない事なんですが、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な感じで、時代の流れの中、医学の発展に拍車が、かかった背景があったりするみたいです。

ただ…時代背景は、そんな感じですが、医学が進歩していく上で、現代医学には東洋医学には無い優れた部分も多々あります。

手術だったり…、薬品の開発だったり…、つい最近では ips細胞などの再生医療など…、昔は無かった医療技術が進歩して、これらの恩恵を受ける事で、健康な生活に戻れている人も多いと思うんですよねぇ~。

ただ…、

「早く治して欲しい!」「早い社会復帰を!」「元通りに戻して欲しい!」…と、患者さんが現代医学に求めるものが、厳しいモノになればなるほど、攻める感じの治療になりがちなので、その場合、副作用が強かったり、チャレンジ的な治療になれば、予後がどうなるか分からない…という事も、あったりします。

東洋医学は、患者さん…個々の身体に備わっている治癒力を高める事で、病気を治したり、予防したりする事が基本なので、早く治そうにも患者さんの身体の状態が頼りなんですよね!

よく患者さんに説明する際に話す事なんですが…

人間の身体は健康でも、日常の生活を送る上で疲れる事は多々あります。…疲れると、何かと不具合が起きやすくなるものですけど、身体が健康な人ならば、疲れが取れれば、身体の不調もすぐに治るものなんですよね…。

でも…身体が健康体ではない人の場合。疲れた時は、身体の不調が増幅して、…疲れが取れたとしても、身体の不調は改善しないものなんです。

東洋医学的に、病気を治す場合は、症状を取るというより、健康体への身体作りを考えながら、身体のバランスを立て直してもらうようにしつつ、身体に無理のないように症状の軽減を試みるような治療をします。

なので…、治るのに時間は、かかるのだけれど、どちらかと言うと、身体には優しい…というか、自然の流れに沿った治し方なんですよねぇ!

あとは…

年齢的な事も加味して考えないと、いつまでも若い頃と同じパフォーマンスを維持するのは難しいわけで…、どこかで生活パターンの、何かを変えていかないといけなくなる時期が必ずやってきます。

例えば…

新車で車を購入した場合、エンジンも新品で、寒かろうが暑かろうが…どんな状態でもエンジンはかかり、いついかなる時でも走り出す事は可能ですが、古い車になればなるほど、暖機運転が必要になったり…,メンテナンスしないと走れなくなったりするものですよね!

これって、人間の身体も同じなので、ある程度の年齢を超えると、必ずと言っていいほど、身体のメンテナンスが必要になってきます。

そこで、どう考えるか?…なんですが…

身体に無理を強いる治療を選ぶか?…身体に優しい治療を選ぶか?

これは、おのおの…患者さんが、決める事になると思うんですけど…、「早く治りたい!」という意識が強い人だと、身体に無理を強いても、早く治る治療を選択するでしょうし、身体が発する声に耳を傾ける人だと、出来るだけ、治療に於いても無理はしない方を選ぶと思うんです。

先日、アスリート系の患者さんが来られて、治療をしながら色々と話しを聞いたんですが…

その患者さんは、膝が痛くて…、専門医の意見では…「半月板の縫合が可能なら、半月板縫合術で縫合した方がいいけど、無理そうならば半月板の損傷部位を切除する方法を内視鏡で行う…」って説明を受けたらしいんです。手術を経験したアスリート仲間で、半月板の切除をした人は、痛みが無くなり「早く、この手術をしておけば良かった…」と言ってたけど「定期的に水が溜まるっていう人もいたし…」…どうすべきか悩んでいるという内容の相談だったんですねぇ~。

この時、ウチの治療院では、この患者さんに対して、膝に関係している筋肉を緩める治療をしたんです。

理由は、アスリートとして筋トレで鍛える事で、膝に負担がかかっている訳だから、必要以上に膝に負担をかけている筋肉を緩めれば楽になるのでは?…と思ったからなんです。…結果、案の定、治療後は「楽に膝が曲げれる!」と言われてました。

ただ…、その効果は、その時だけなのかも知れませんが、理屈としては筋肉を緩めて、関節にかかっている負担を減らすと良いという理屈は、間違っていないと思うんですよね!

半月板の事に関しては、僕より、専門医の方が、勿論、経験も知識も豊富ですし、現代医学の恩恵を受ける事で、痛みなく膝の曲げ伸ばしが出来て、日常生活を送れるのであれば、手術を受けるべきだと僕は思います。

ただ、アスリートとして膝に負担がかかっているのであれば、今までと同じような筋トレは避けるべきだと思うんですよねぇ~。

僕がアドバイスする場合は、どうしても東洋医学的な思考で話す事になるので、まずは、痛みなく日常生活を送る事を第一義と考えて、その上で、アスリートとしてトレーニングをしたいのであれば、鍛えると言うより、筋肉を緩めて可動域をあげる事で、関節への負担を減らす…新たなチャレンジが必要になってくると思うんですよぉ~。

こういう事を患者さんと話していると、上手に東洋医学と現代医学を使い分ける感覚って持っておくべきだと思うんですよねぇ~。

それと、前にもブログに書いた事があるんですが、現代医学って…、切り札というか…、奥の手というか…、頼りの綱というか…、ラスボス的な必殺技みたいなモノだと思うんです。

何でもそうだと思うんですけど、必殺技のような奥の手は、最初に使うべきモノではないとおもうんですよねぇ~。

現代医学に頼る前に、自らの生活パターンや食事…、適度な運動…の改善をして、健康を維持するようにし…、何か少し不具合を感じたら、東洋医学的な思考で、漢方や鍼灸を利用して対処し、それでもダメなら奥の手の現代医学に頼る。

この流れで生活していくと、健康でいられる時間を確保出来ると思うんですけどねぇ~。
まぁ~若い頃に出来ていた事が出来なくなる不安や…
鍛える事で健康が維持出来ると感じている人に「その鍛え方は、もう無理なのでは?」…って言うのは、なかなか難しいですよねぇ~。

でも、どこかで変えなくてはいけなかったり、新たなチャレンジをしなければいけない時って、必ず来るものだと思うんですよねぇ~。

スライダー体質

治療中の患者さんとの会話で、ある患者さんが…「私…もしかしたら、スライダー体質かもしれないんです」…と仰ったんですよぉ~

はて?…スライダー体質とは??????

何…?????

話しを聞いてみると…

なんでも、身の回りにある家電というか…、PCや電話やスマホなど、電気関係の家電が、よく壊れてしまい、仕方なく買い換えるんだけども、2~3年で、不具合が出てしまい、また買い換える。…を繰り返すらしいんですよねぇ~。

その方がネットで調べた情報なんですが…「体に電気が帯電して、タッチパネル系の電化製品に不具合を起こすらしい。」…という事らしいんです。

あぁ~…、なんか…そういう人がいるって聞いた事はあるけど、それを『スライダー体質』って言うんですね!…知らなかったぁ~(^^;)

まぁ~…近頃の電化製品は壊れやすいと言えば…壊れやすいしねぇ~。

昔の感覚で言えば、日本のメーカーの家電製品は10年くらいは壊れない!…って感じで、長持ちが取り得というか…頑丈で、安心して使えるのが常識だったんですが、最近は違うみたいですよねぇ~。

近頃の日本は「安心・安全」が標語というか、目標になってますもんねぇ~。「安心・安全」と言われれば言われるほど、疑わしく思えてしまう…(^^;)

まぁ~それだけ、家電もICがたくさん使われていて、デリケートな作りになっているので、壊れやすくなっているのかも知れないし…、技術者の職人魂が希薄になり、商売重視で何度も買い換えさせる事で、商売として成立させているのでは?…と、そんな事を想像してしまうくらい、最近のモノはよく壊れますよね!

人間の体は、元来…電気を通しやすかったり、帯電しやすい性質を持ち合わせているので、乾燥している環境や、着ている服の素材や、体質として生活習慣の乱れが原因で、静電気を溜めやすくなったりするものだから、デリケートな家電は、体が帯電した静電気が影響して壊れちゃったりする事もあるのかな?…とも思いますけど…。そんな体質の人が大勢いたら大変ですが…、一部の人に、そういう現象が現れる事があるのかも知れない…。

そう言う事でしょうねぇ~。

そう言えば…、昔…、白装束の…パナ…何とか…っていう集団が「蛍光灯からの電磁波が悪さをする!」って言ってたっけな…!?

「科学的根拠は?エビデンスは?」…と言われると、この件に関して大学の教授とか、著名の先生が、本腰を入れて研究しているわけではなさそうですし「なぜそうなるのか…」と明言は出来ないと思うんですけど…

ストレスがかかると、体が酸化するという事は、今では常識になってますが、この…「スライダー体質ではないか?」と言われる患者さん曰く、「ストレスが増えると、周りの電化製品が壊れる確率が高くなる…」って言ってたんですよね。

なるほどな…

という事は…

ストレスで体が酸性化して…、体に電気が帯電して…、外界の色々なモノに不具合が起こるとするならば…

身体の中の、細胞内のミトコンドリアは影響を受けないのかな?…って思ったんです。

ミトコンドリアについて、僕も、そんなに詳しくはないんですが…

電気系の不具合という事と、身体の構造というか、身体を構成する最小単位の細胞の事が、何だか気になったんです。「確か…ミトコンドリアって細胞のエネルギー工場のような感じで、細胞内の発電所…って覚えていた気がするな…」…って事が頭に浮かんだもので…

身体の外に発せられる、帯電された電気が家電に影響を与えるのであれば、体内の細胞にも影響を与えるのではないだろうか?

細胞が影響を受けても不思議じゃないよねぇ?

細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアが影響を受け不具合が起こると、細胞が維持出来なくなるので、色々な病気を発症しやすくなるのではないか?…って思うんですよねぇ~。

想像の範囲内ですけど、あり得なくはないよな!…って思えるんです。

人の身体って、人それぞれ許容範囲があって、何かが原因で、その許容範囲が狭くなると、今まで何も感じなかった事や、色々な事が気になり始めて、体調に変化が現れるって事は、長年、生きていれば2度…3度はあると思うんです。

気圧の変化もそうですよね!…低気圧や高気圧で首が痛くなったり、頭痛が起きたり…。「首が痛くなってきたから雨が降るよ!」と、雨降りを予測してみたりネ!

気圧で体調に不具合が起きるならば、身体の帯電でも身体に不具合が起こっても不思議ではないと思うんですよぉ~。

この患者さんのように「自分はスライダー体質かも…」って思われる場合、所謂、身体のバランスが不安定な状態だという事になるので、出来るだけストレスがかからない状況に身を置く事が、一番大事だと思うんですよねぇ~。

この患者さんは、過去に一度、癌を患った経験をお持ちですし…

スライダー体質が身体に及ぼす影響って、無きにしも非ずだと思うので「非科学的…」という言葉で一蹴するのは、やめた方が良いような気がするんですよねぇ~。

60歳なのに五十肩とは、これいかに…

四十肩…五十肩に関しての解説は、はりきゅうふくたのHPで解説してますので、そちらをご覧下さいね!

まぁ~…ちょっとだけ…簡単に説明するならば、四十肩・五十肩とは、所謂、肩関節周囲炎という、肩関節が炎症を起こして、可動域に制限がかかる症状の通称としての呼び名が「四十肩・五十肩」と呼ばれる症状なんですよねぇ~。

ある時…そんな、肩関節周囲炎の症状が…、我が身に降りかかったんですゎ!

「鍼灸師なのに五十肩になるんだね!…紺屋の白袴…じゃん!」…て言われるかも知れませんが、そんな事を言う人には「人間だもの…by 相田みつを」…とでも答えておきましょう…(^^;)

症状が出始めたのは、ちょうど1週間前の火曜日…、朝起きたら、右腕の可動域に違和感を感じて…「おや?ペインフルアークサインっぽいぞ…!?シャツの袖に腕を通すのが、少し辛いな…」と思い、右肩だから…自分の左手で右肩には鍼は刺せないし…、出来るとしたら…せんねん灸くらいだから、腕を伸ばすストレッチをしたり、アイロン体操をしたりしていたら、可動域はある程度確保でき、痛みも軽くなってきてはいたのですが、半日おきに痛くなる場所が変わるんです。大円筋・小円筋の辺りが硬くなってるなぁ~と思えば、夕方には上腕二頭筋の短頭の部分が痛くなったり…

そんな…こんなで、その都度、対処していたら5日目くらいには、ほぼ治った感じになってたんですね…。

そしたら…その2日後の昨夜…、明け方3時頃から、右肩が痛くなり、右腕が棒のように重く、痛くて眠れなくなったんですよぉ~(>_<)

「まじかぁ~!!??」

…と、眠い目を擦りながら、「あぁ~でもない…」「こ~でもない…」と試行錯誤していた時に…「はて?…今回…なぜ右肩が痛くなったんだろうか?…右肩を酷使するような事をしたっけ?」…と記憶を呼び戻してみると、頭に浮かんだ言葉は…

「雑草取り!」

そういえば…休日…、先週の日曜日と…、今週の日曜日と月曜日の午前中の炎天下の中、2時間ほど雑草取りをした事を思い出しました。

僕は右利きだから、右手に移植ゴテ…、もしくは、テコを利用したフォークのような雑草取りの道具を持ち、先週の日曜日と、今週の日曜日と月曜日、毎回2時間ほど炎天下で、汗をダラダラ流して作業したんです。

雑草自体は小さいんですが、雑草を根こそぎ取ろうとすると、土も少し掘らなきゃいけないので、結構、肩に負担がかかるんですよねぇ~。

下手をすれば手袋をしていても、手のひらにマメが出来て,水ぶくれが潰れちゃったりするんですよぉ~。

まぁ~おかげで、治療院の駐車場も、玄関先も綺麗にはなりましたが…、この右腕の酷使が肩関節周囲炎の原因を作ったのかも知れません。

御存知の通り、大量に汗をかけば、体内の電解質…所謂…ナトリウムやカリウムやマグネシウムが失われ、この状態が脱水と電解質異常を引き起こして、筋肉の異常な収縮や痛みを引き起こすんですよね!

今回、毎回2時間、炎天下で作業してると、汗でグシャグシャになるので、作業終わりに、シャワーをするんですが、シャワーの前に体重計に乗ると、いつもより1kg~1.5kg体重が減ってますもんねぇ~。…と言う事は、1リットル~1.5リットルの汗が出ていると言う事でしょうし、ナトリウムやカリウムやマグネシウムなどの電解質が汗に混じって、たくさん失われているって事でしょう。

成人だと体内の水分量は体重の60%くらいだそうですが、老人になると体内の水分量は体重の50%くらいまで低下するらしいんですよね!…若い頃に比べると、歳を取ったら筋肉量も落ちるので、水分を保持する能力が低下してしまう為、若者に比べて老人の方が脱水症状を起こしやすくなるし、歳を取ると腸の水分保持能力も低下するので便秘がちになる。

で…、もうちょっと突っ込んで話しをすれば、高温の中での作業や運動が続くと、筋肉はオーバーワーク状態になって、筋繊維が傷つきます。これに代謝産物の蓄積が重なると、筋肉に軽度の炎症が起きて、筋肉痛のような症状が出るんですよぉ~。

ど~も、僕の肩関節周囲炎の原因は、炎天下での雑草取りによる筋疲労により肩関節の炎症が起こった…って感じだと思うんですよね…(^^;)

毎回、作業中、作業後の水分補給は、しっかりやっていたつもりなんですけどね…(^^;)

名探偵コナンの推理ではないけれど、この肩の痛みの過程を推理するに…

先週の日曜日は1日限りの2時間作業だったから、筋肉が損傷しても軽度で、回復が早かったんだけども、今週は日曜日・月曜日と2日間、まだ先週の炎症が完全に治りきっていないのに、連チャンで右腕を酷使したものだから、夜、眠れないくらいの痛みに襲われた…。

これが全容のような気がします。

「それだけの知識があって…こうなるって分かってるんなら、しなきゃいいのに…」

…って言われそうだし…、中には、

「もう若くはないんだから…」…とか、

「無理するからだよ!」…

…っていう声が聞こえてきそう…(^^;)

でも…「人間だもの…」やらかす事もありますよ!

今の時期…去年落ちた雑草の種がシレェ~っと生えてくるし、放っておくと、また雑草が花を咲かせて、知らない間に種が落ちてコロニーを作り始めるから、今のうちに雑草を取っておきたかったんでえすよねぇ~。

僕自身…高校も農業高校だったし、大学も農学部で畜産関係の学部に行ってた手前、炎天下の2時間作業なんて、昔は何て事なかったんですが、ここ数年の暑さが尋常ではない事と、歳を取って、大学生や高校生頃のように無理は出来ないって事を身をもって実感した…って感じですねぇ~。

以後…気をつけま~~~す。…(^o^)

しかし…、肩が上がらないと、シャツの袖に腕を通すのって…こんなに辛いものなのね…。

患者さんの痛みを身に染みて感じております。

でも、一つ身につけたというか、腕を上げると痛い時のシャツの着方として、まず先に、痛い腕の方に袖を通すと、比較的、楽にシャツが着れる事に気が付きましたよ…♪

○○寿命…と食事と運動。

寿命とは…命がある期間を寿命って言う…って誰かが言ってたっけな…。

先日、読んだ本には、「幸せ」は「死」からの距離が保たれている状態で定義される…って書いてあったっけ…。

寿命って、平均寿命と健康寿命があって、平均寿命は死ぬ平均というか、余命というか…、たしか日本の平均寿命は男性が81歳で、女性が87歳だったと思うんです。

健康寿命って、いつから言い出したのかな?…僕が子供の頃には「健康寿命」って言葉は存在していなかったと思いますが、多分、20~30年前くらいからですかね…。健康上、問題無く生活が出来る年齢を健康寿命って言うみたいです。

でもって…、日本の健康寿命は男性が72歳で、女性が75歳。

…って事は、81-72=9 87-75=12

平均して、男性は72歳から81歳の間の9年間…、女性は75歳から87歳の間の12年間…、健康に問題が起きて、病院に通ったり、薬を飲んだり、…介護のお世話になったりする可能性が高くなる…。

…という事になるんですよねぇ~。

まぁ~…いくら、医学が進歩しても、現段階では老いを止める事は出来ないと思うんです。

これから、僕が書こうとしている事は、平凡な…、いち…鍼灸師の僕なんかが言うより、……権威ある学者さんとか、著名なお医者さんが、言う方が、説得力はあると思うんですけどね…(^^;)

人って、老け具合にも個人差がありますよね!

遺伝的なものもあるんでしょうが、病気などの遺伝は50%と言われているので、半分は遺伝的な事だとしても、残り半分の要因って何だろう?…って考えてみたんです。

多分ね…、内臓が弱ると老けるのも早くなると思うんですよねぇ~。あと…筋力の衰えも老けを促進させると思うんです。

「遺伝的な…」という枕詞が入ると、生まれ持った宿命的なものを感じるし、もうどうしようも無い事…。全てを受け入れなくてはいけない事柄で、如何ともしがたいモノだという認識が生まれると思うんです。

でも…残りの50%に関しては、自分の思考や行動で決まる事柄ではあるので、生活改善や食生活の改善で対処できる事だと思うんですよね。

ただ…、昨日や今日、○○を改善したとて、すぐに体が変化する訳ではありませんし、生きている時間や…寿命に関しての事ですから、1年間の時間を費やして食生活や生活改善したとて、すぐには結果が出るモノでは無いと思うんですよねぇ~。食生活や生活改善の結果が寿命に反映されるのって、10年…20年のタームで行動しないと、結果としては表れないと思うんです。

だから…分かっていても、生活改善や食生活の改善は、面倒くさくて長続きしないんでしょうねぇ~。

でも、老化や体調の不具合の原因を突き詰めて考えると、食事ってとても大事だし、普段の運動も、とても大事だと思うんです。

食事に使う食材に関しても、旬や季節感を感じない、保存料や調味料が大量に入っている食品を、日常の食事として常用している人や、運動をせずに、どんどん筋力や体力が落ちてる人が、健康でいられる訳は無いと思うんですよねぇ~。

若い人には「何のことやら?」っいう感じでしょうが、50歳代から60歳代になり「老い」というものを実感すると、如実に感じる事柄だと思います。

今の段階で、健康寿命と平均寿命の差が、男性は9年。女性は12年ですけど…、今の日本人の食生活を考えると、景気が悪いから、旬な素材は値段が高くて買えないので、できるだけ安いスーパーマーケットで買い物をする。そうなると…、必ず保存料や調味料がたっぷりな食材ばかりになってしまうわけで…。「腹一杯になれば良い!」「食材の事など気にかけてる余裕はない…」…と、食事に関して、お座なりな感じで過ごしていると、必ず内蔵は弱ると思うんですよねぇ~。

そうなると老けるのが早くなる。…って事は健康寿命も短くなる。

運動に関しても同じですねぇ~。「面倒くさい…」とか「昔はやってたんだけどね…」とか言って、運動量が減っていく…。

若い頃は感じないと思うけど、徐々に歳を取り、老化を感じ始めても、…偏った食生活や、運動不足で、どんどん体調が悪くなると思うと、ゾッとしませんか?(>_<)

このままいくと…、老化を防いだり、不老不死は無理だとしても…、医学は進歩し続けるでしょうから、人間の体が弱くなっても、あの手この手で…チューブに繋がれたり、胃瘻したり、新薬を開発したりして平均寿命は現状維持できるのかもしれない。…もしくは少し伸びたりするかもしれないけれど、何にでも限界というモノはありますしね!今の世の中の流れが変わらないのだとすれば、健康寿命は絶対、今より低くなると思うんですよねぇ~。

あぁ~…なんか、こんな事を書いていて、怖くなっちゃった…(^^;)

今の健康寿命は男性が72歳で、女性が75歳なんだけども、コレが65歳とか60歳に下がったら…って考えると、腹を満たすだけの食事は、極力避けないと…って思うんです。

仕事が忙しいから…、時間が無いから…、パッパと食事を済まして…という思考は、後々の事を考えれば避けるべきですよねぇ~。

寿命とか、死ぬか生きるかの局面になると、正直言って、鍼灸という医療は蚊帳の外で、そんなに役に立てるモノではないと思うんですよね…。

なので今回は「鍼灸…良いですよ!」という事ではなく、その前段階として、健康を維持するには、健康でいられる為にはどうしたらいいか?…を考えた時に、やはり食事と運動が本当に重要だなぁ~って、鍼灸治療に興味を持ったり、鍼灸治療に通われてる方々に伝えたくなったんですよねぇ~。

今朝、早朝のラジオを寝ぼけながら聴いていたら、リスナーからのメールに対して、パーソナリティの上柳さんが「病気になった時の気持ちの5段階」について話しをされていたんです。

大病を患った時の、気持の第一段階として、病気の事実を認めようとせずに、現実から目を背けようとする【否認】という気持になり…、その次に「なぜ自分がこんな状態になってしまったのか?…」と不満や怒りが湧き上がって、周囲に八つ当たりしてしまったりする【怒り】という気持になる…。その次は、病気を治す為に神頼みしたり、状況を好転させようと色々な治療を試みる【取引】という段階に入り…、その次に、病気を受け入れざるを得ない状況になり、絶望感や喪失感を強く感じる【抑うつ】という段階に入る…。そして、病気を現実として受け入れて、それまでの感情を整理したり、残された時間をどのように過ごすかを考える【容認】という段階に移行する…。

…というような事を話されていたんです。

これって、死を間近にした患者さんを観察した精神科のお医者さんが提唱した気持の5段階らしいんですが、パーソナリティの上柳さんが「これって病気になった当事者以外の…その家族とか、近しい友人も感じる事なんでしょうねぇ~」って言われていたのを聞いていて…

「もう命も、この段階に入ると医療が出来る事も限られてくるんだよなぁ~」って、ふと…思ったんです。

そうなる前に出来る事と言えば…

やはり…

生き物には寿命というモノがあるわけだし…、健康寿命と平均寿命の差を少なくしたいモノだよなぁ~…って、そう考えると…、やはり、重要なのは、食事と運動だよなぁ~って思うんです。

食事が大事と言う事から、考えを広げてみると…

今、農業に従事している人の高齢化や、日本の食料自給率の問題や、米不足…、高温による作物の不作など…、僕らの口に入るべき食料を生産する段階で、色々と改善しなくてはいけない事が山のようにあるわけで…。

日本の政治家さん達って、この事を、どう考えてるんだろうか?…って思うんですよねぇ~。

誰がリーダーになってもかまわないけどさ…、ちゃんとやるべき事をやってくれよ!って思うんですよねぇ~。…政権を取る事ばかり考えてる集団に見えちゃうんだなぁ~…(-_-;)

話しが脱線しちゃいましたね…(^^;)

安かろう…悪かろう…というような食事を摂っていても、満腹にはなるでしょうけど、体調は悪くなるし、老化は早まる。

体調が悪くなる人が増えれば、健康保険が逼迫するだろうし、若者であろうが、歳を取っていようが、体調が悪くなると、働く意欲も削がれるので、景気が回らなくなるでしょうし、少子化なんだから、働き手も減っちゃいますよね!

やはり、「食」というものを、軽く考えると、人も…、国も…、ダメになるんでしょうねぇ~。

ジャーナリング…。 ~徒然なるままに、蝉の鳴く夏…「お試し…」について考えてみた~

暑いですねぇ~…。曇ったりはするんですが、雨が降りませんねぇ~。夕立でも降ってくれると少しは涼しさも感じられるんですけど、無い物ねだりなんですかねぇ~。

何となく「ジャーナリング」というワードが頭に浮かんだので、感じた事を、そのまま書いてみましたよ♪

先日の話しです…

2ヶ月前から耳鳴りの治療で来られている、ある患者さん…。

「体調はどうですか?」と治療前に尋ねてみると、「最近は、家の近所に大きな木があるんだけど、蝉の鳴き声が凄くて、耳鳴りなのか?蝉の鳴き声なのか?…が分からなくなる…(^^;)」…とのこと。

付け加えて…

前回の治療の時に、両肩に皮内鍼を入れておいたんですが「左の肩が凄く柔らかくなった感じがするせいか、左側で感じる耳鳴りも、軽くなってきた…」…とも仰ってました。

治療する側の僕も、少しずつ患者さんの体が変化しているのが分かりますし、…あとは、患者さん御自身が体を動かす…所謂、運動をされるようになると、もっと体の変化を感じられると思うんですよねぇ~。

まぁ~これだけ、気温も高いですし、御本人も「分かってるんですけどねぇ~」と、運動をしなくてはいけない事は理解されているので、治療する側の僕としては…、

あとは…「時を待つ…」…って感じですねぇ~。

そんな、暑い日が続く昨今…、

また別な日に…

新患の患者さんから「お試しで治療を受けたいので、福岡市の鍼灸費助成を使いたい」と、電話で問い合わせがあったので、ウチの治療院の料金体系と、治療にかかる時間の話を説明したんです。

ウチの治療院では通常、初診の場合、問診の時間を含め、約90分くらいの時間をかけて治療しています。これは患者さんの体質や病気の具合、痛みの原因を探るためには、丁寧に問診する事が必要だと考えますし、治療も、弱い刺激の方がいいのか?強めの刺激の方がいいのか?…を、探り探り治療するもので、初診の場合は、これくらいの時間は必要になるんですよねぇ~。

2回目からは約40~50分くらいを目安に治療しますが、なぜ、そこまで時間をかけるのかというと、例えば…患者さんが「痛い」という所に鍼を刺して「はい!終了!」ってな感じでは終われないんですよぉ~。

中には…

「なんで?痛い所に鍼を打ってくれるだけでいいのに!」

…って思われる人がいるかも知れませんが…

例えとして、基本的に肩が痛い人は、背中や腰や首など、色々な要因が重なり、体を酷使したり、姿勢の悪さが原因で、肩が痛くなっている事が多いので、肩だけに鍼を刺したら「はい!おしまい!」という訳にはいかないんですよねぇ~。

なので、ウチの治療では、ある程度の治療時間が必要ですし、その時間に見合った金額を頂いています。

通常、初診の場合は¥5400。2回目からは半年以内ならば¥3900で治療しているのですが、それを「福岡市の鍼灸費助成制度を使ってお試しで…」と言われると、鍼灸費助成制度の場合、ウチの治療院には¥2000しか入らなくなるので、どうしても治療時間を短くしなければいけなくなります。

なので…

鍼灸費助成制度のみで治療を希望される場合は、約15分くらいの治療になってしまうんですね。それを初診で…となると、問診もしっかり出来ない上に、治療時間が短くなる。…正直言って、100%のパフォーマンスを患者さんに提供出来ない状況が生まれるわけです。

それは、治療する側からすると、いくら患者さんが「お試しで…」と言われていても、治療効果を感じてもらえる確率が低い上に「あぁ~鍼灸って、この程度のものなのか…」という判断を下されやすくなる事に、ちょっと…躊躇というか、初診で鍼灸費助成制度を使われるのは、どうかな?…って思うんですよねぇ~。

治療を受けるか?受けないか?は患者さんに決定権があるわけなので「鍼灸費助成を使って、お試しで!」と、ゴリ押しされると、こちら側としては、やるしか無いわけなんですけどね…。

僕が、この『福岡市の鍼灸費助成制度』を上手に使う、使い方を患者さんに提案するのなら…、治療者側の鍼灸師が、患者さんの体質や病状を十分、把握している条件のもとで、使うのが良いと思うんです。

鍼灸費助成制度は月に8回使えるわけですから、例えとして…、

ちょっと専門的な話になりますが、「気」が不足して病気を起こしている場合があるんですね…。

所謂、「真気不足」という状態なんですが、この場合は補法という治療方法を用います。足り無いものを補うという治療です。こういう場合は1回の治療で「ド~ン!」と一気に治療するのではなくて、1回で行う治療を2回、もしくは3回に分けて治療する必要性が生まれてくるんです。

例えとしては、1回の治療で、お灸を何壮もすえるのではなく、1回の量を減らして、週に2回とか3回にわけてお灸をすえる…。

イメージ的には、植物を育てるのに、水や肥料を大量に与えると、根腐れを起こしたり、肥料焼けを起こしたりして枯れてしまいますよね!…そういう事を防ぐ為に適度な水やり、適度な肥料の散布が必要になるのと同じで、治療も一気に行うのでは無く、回数を分けて適度な治療を行う。

こういう治療なら1回15分の治療で十分だと思うんです。鍼灸費助成制度は月に8回使えるわけですから、平均して週2回の治療が受けられます。

なので、こういう治療の場合に鍼灸費助成制度を使うのが良いと思うんですよねぇ~。

「お試し…」についてですが…

近頃は服を買うにも、実物に袖も通さず、ネットで買って、届いた実物が思っていたのと違うと、返品可能だったり、メルカリで売ったりするのが、常識になっている昨今…、「お試し…」は消費者の権利の一つかのように横行しているのが実情だと思いますが、治療で「お試し…」って、なんだか、鍼灸治療、そのものを軽く見られている感じがして、ちょっと閉口してしまいます。

近頃は恋愛に於いても、お試し期間があるとか…、無いとか…、(^^;)

これも時代の流れだと言われれば、それまでなんですが…

何でもかんでも、同じ定規で全ての物事の善し悪しを測るのは、良くないと思うなぁ~。

お土産を選んだり、惣菜を選んだりする時の試食と同じように、鍼灸治療を「お試しで…」って感覚って、どういう感覚なんだろうか?って思うんです。病院に行って、お医者さんに「ネットで、こんな症状には、この薬が良いって書いてあったんですけど、この薬…お試しで使いたいので、処方してもらえません?」…って言うのかね?…(^^;)

あっ!その…、問い合わせの「お試しで…」の患者さんが治療を受けに来られたか?どうか?…ですって?

勿論、来られませんでしたよ!

以前、鍼灸院を開業した当初、鍼灸師の先輩が「電話で施術料を最初に聞く人は、まず来ないと考えていい…」って言ってたのを思い出しますが…、ホントにその通りですわぁ~…(^^;)