刺絡を鍼灸師が分かりやすく解説します

刺絡|井穴刺絡||猫背|福岡市|早良区|acupuncture

血管も太いのもあれば細いのもあるわけですが、刺絡の場合は毛細血管の血行改善を目標にしています。皮膚刺絡では吸玉というガラスの器具を使うんですが、このガラス器具を使い陰圧をかける事により「血液をたくさん取る」と勘違いしている人も多いように思うんです。

実はそうではなくて、陰圧をかけることで血流改善の効果を倍増させる目的で吸玉を使います。毛細血管の内圧を変化させる事で血流の改善をはかる道具が吸玉なんですよね。刺絡の場合、刺絡初心者の鍼灸師や刺絡を行った事がない鍼灸師は、血液を取る事にとらわれがちですが、出血はあくまで副産物的なモノだと考えた方がいいと思います。

老人の猫背に刺絡

”猫背” と“円背” …厳密にはカテゴリー分けがあるみたいですが、一般の人からしてみれば「背中が丸くなる事」という括りで知られている症状ですよね…。

猫背になる原因としては年齢別で色々とあると思いますが、年配の方で背中が丸くなっている人って結構、多いんですよ。年を取ってなくても30代~50代で肩凝りや首凝りや腰の痛みの原因を探れば、だいたいの方が徐々に骨盤が後ろに倒れる “骨盤後傾” という状態になり、前傾姿勢で動く方が楽になるので自然と腰や肩甲骨内側や肩や首が凝っちゃうんですよねぇ~。

若い頃なら丸まった猫背も自力で伸ばす事が出来ますが、年を取ってくると少しずつ変形が起こってくるので、だんだん背スジを伸ばすことも出来なくなり背中が丸くなってしまうんです。そうなってしまうと背中や肩や首の凝りが普段以上に強くなり、鍼灸院に駆け込まれる方が多くいらっしゃいます。

初期の症状の頃なら鍼やお灸の施術で対応することができますが、だんだん猫背や円背が酷くなり、肩や背中や首への負担が強くなり慢性化すると、今まで鍼や灸の施術で取れていた痛みも、なかなか取れなかったりするんですよね。

刺絡|井穴刺絡||猫背|福岡市|早良区|acupuncture

今まで丸まっていた背スジがピン!とすぐに伸びる訳ではありませんし、猫背や円背の老人が術後に急に背スジを伸ばしてシャキシャキ歩くわけではないんですが、背スジを伸ばして歩かなくても筋肉の負担を軽くする事で日常生活が随分楽になる事は確かです。

「なんとなく楽だゎ」…というような感じです。

猫背や円背の患者さんに鍼灸をしていて感じるんですが、鍼やお灸でも症状を軽くする事が出来なくなってきた場合、猫背や円背の患者さんに対しての刺絡って患者さんから結構、歓ばれるんですよ。刺絡は強制的に血液循環を良くする方法ですから、背中や肩の筋肉を緩ませるにはもってこいなんですよね!

猫背が治る訳ではありませんが刺絡をする事で筋肉の負担を軽くして日常生活を楽にするって、とても重要な事だと思います。老化を止めることが出来ないのは誰もが理解してる事ですが、日々の暮らしを楽に過ごせるようにするってとても大事な事だと思うんですよね。

 

高熱の時の井穴刺絡

井穴刺絡という指先のツボに対して行う刺絡があります。

この井穴刺絡は色々な症状に使えるんですが、僕が学会に所属してた頃、「体温の調整に好影響を与える」と教えられました。(当時は熱が出た時に上がった体温を下げる時に使う!…って教えていた先生もいらっしゃったように記憶してます…。)

しかしながら、僕の経験上、風邪で37~39度出た熱が井穴刺絡をしたからと言って、数時間後に36度の平熱になる事はありませんし、よく考えてみればウイルスや細菌感染に対して体が発熱する事で対応しようとしている訳ですから、体が発熱してウイルスを撃退出来たら体温は自然に下がるはずですよね。

たとえ井穴刺絡で体温が下げれたとしても、ウイルスを撃退する発熱過程において無理矢理、熱を下げるのは良くないはずです。

刺絡|井穴刺絡||猫背|福岡市|早良区|acupuncture

僕自身が経験してる事なんですが、井穴刺絡で熱は下がりませんが、呼吸が楽になるんですよねぇ~。風邪での発熱で、37度や38度で呼吸がつらくなる事って無いんですけど、体温が39度を超えると呼吸がつらくなります。「フゥ~……フゥ~」って感じの呼吸の辛さです。(オノマトペで言うと「フゥ~……フゥ~」よりもっと呼吸がつらくなると「ハァ~…ハァ~」になるのかな…)発熱で39度を超えて呼吸がつらくなった時に井穴刺絡をすると、熱は下がらないけど呼吸は楽になるんですよ!…呼吸が楽になるとゆっくり眠れるんですね…。

僕はインフルエンザの時と食中毒の時に、自分で井穴刺絡をして呼吸が楽になる事を4回ほど経験しました。そう言えば、まだ僕が刺絡の勉強をし始めた頃に読んだ本の中で、第二次大戦中に南方の戦地でマラリアを発症した兵士に対して特効薬のキニーネが無くなった時、井穴刺絡で対応していたというくだりを読んだ事がありますが、この事と僕の実体験を合わせると、基本的に高熱の時に井穴刺絡を行えば、熱が下がるというのではなく、呼吸を楽にする事で体力を温存させ乗り切るという解釈の方が正しいように思います。

まぁ~高熱が出て鍼灸院に来られる方はいらっしゃいませんし、鍼灸師でも刺絡をされる方は少ないので、この発熱に対する井穴刺絡の効果や、恩恵を実感できるのは刺絡をしている鍼灸師…もしくはその家族くらいしかいないんでしょうが、高熱が出た時に呼吸が楽になるのは事実です。

捻挫に刺絡

まずは捻挫と打撲の違いについてですが…
捻挫は可動域以上の負荷が関節にかかり傷めてしまうものを言い、捻ったりした方向に動かすと痛みが酷くなったりします。打撲は転んだり、何かにぶつかったりして組織を損傷してしまったものを言うんですが、ともに症状が酷い場合には靱帯や骨にまで損傷する事があるんです。

まぁ~どの症状や病気にも程度というモノがあるので、軽い捻挫や打撲もあれば、重傷化する捻挫や打撲もあるわけです。基本的には、軽度のものだとRICEと言って

1.Rest(安静)
2.Ice(冷却)
3.Compression(圧迫)
4.Elevation(挙上)

を基本処置としています。

皮膚表面に腫れや炎症などの変化が見られなくても、内部で内出血や炎症が起こっている場合もあるので、損傷部位を拡大させない為にも、とりあえず初期の処置として” 安静・冷却・圧迫・挙上” を行います。

ケガをして24~48時間以内は風呂などに入って患部を温めない方がいいですし、RICEの処置をしても痛みが増すようなら病院でレントゲンなどの検査を受けて骨折が有るか?無いか?を調べる方がいいと思いますが、レントゲンで骨折がなくても腱の損傷などの場合は時間の経過とともに痛みが増す場合もあります。

軽い捻挫や打撲の場合は鍼灸療法で対応できるので、「転けてココが痛いんだけど…」とか「打ち身が出来てしまって鬱血して痛いんだけど…」という場合は症状の程度を見極めて、鍼灸で対応できるモノは施術しています。

しかし…、骨折が隠れている場合があるので、出来れば病院で骨折の有無を判断してもらってからの鍼灸施術が望ましいんですが、「病院より鍼灸の方が効果があるから…」と捻挫や打撲で鍼灸施術を受けに来られる人もいらっしゃるんですよねぇ~(苦笑)

 

以前来られた患者さんで…1年前の春頃に腰痛で3回ほど来られていたんですが、久しぶりに連絡があり「昨日、娘の電動自転車に乗っていて転んでしまい自転車の下敷きになり右の足首を捻って、昨夜は痛くなかったんだけど、今朝から急に痛くなってきて…鍼灸で何とかなりませんか?」と仰る。

患部を見ないとわからないので、とりあえず来院してもらって患部を見たら、明らかに左の足首に比べて右の外踝が腫れていて、痛いと言われる場所に内出血がありました。

話を聞くと、乗り慣れていない電動自転車で転けてしまい、足首を底屈した状態で自転車の下敷きになってしまったらしく、1日過ぎた状態でも足首を底屈すると痛いので、歩くときにつま先を着かないように、踵だけで歩いているとの事…。御本人曰く、「体重を足首にかけても痛くないから骨折はしてないと思う…」との事でした。

まぁ~僕としては万全をきす為に、骨折が有るか?無いか?レントゲンを使って病院で骨折がないか調べてきて欲しかったんですが、患者さん曰く「以前、こんな感じで病院に行ってもレントゲンで骨折がなくても、牽引されたり、湿布を出されたり、リハビリさせられたりで、治るのに時間がかかったから…鍼灸ならなんとかなるかな…って…」…と仰る。

腫れてはいるんだけど、体表観察した限りでは軽傷の捻挫と判断したので、「もしも明日までに痛みの軽減が無かったり、痛みが酷くなっていたら整形外科に行って下さいね!」…という条件で、腫れている患部に皮膚刺絡を施しました。足首だったので2号の吸角が役にたったんですが、施術後に歩いてもらうと「足首の底屈をしても、まだ少しは痛みはあるけど、とても楽に歩ける!」と言われるので、3日後にもう一度、来てもらったんですが、日に日に良くなっていて、今は患部を押せば少し痛いけど、歩くのには何も問題ないとの事でした。

刺絡…。ここぞ!という時に役にたちます。

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(外部関連リンクサイト)

刺絡療法について(J-Stage)
日本における刺絡鍼法の歴史的背景について(日本刺絡学会)
刺絡(日本医史学会)
日本刺絡学会
鍼術における刺絡鍼法に関する質問主意書(参議院 第162回 国会)
荻野元凱 刺絡編(京都大学貴重資料デジタルアーカイブ)

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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】

※ 首の痛みや頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 肩こりや腕の痛みを鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 四十肩・五十肩を鍼灸師が分かりやすく解説します

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※ 逆子のお灸を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 耳鳴りを鍼灸師が分かりやすく解説します

※ めまいとメニエルを鍼灸師が分かりやすく解説します

※  刺絡療法を鍼灸師が分かりやすく解説します

 

はりきゅうふくた
☎092-407-7746
福岡市早良区野芥6-1-4(アクセス)

営業時間
午前の部 8:30~13:00
午後の部 15:00~19:00
(休診:日曜日・月曜日・祝日)

鍼灸への疑問にお答えします|体の治し方

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はりきゅうふくた  では、患者さんの悩める症状がなぜ起こっているのかを探り、その症状を改善するために最善の方法を選択します。

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鍼灸は、いかに患者さんの体の持つポテンシャルを引き出すかがポンイントとなる療法です。ですから、毎回、違うツボにアプローチする事もあれば、根気強く同じツボにアプローチする事で地固めしていく場合もあります。

なので施術後、すぐ効果が出る場合もあれば、効果が出るのを根気よく待たないといけない場合があります。

 

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痛みや体調不良はストレスや疲れが溜まる事で色々な症状として現れます。

誰でも具合が悪い時は薬で症状を治そうとするものですが、体調の善し悪しで薬の効き具合も変わってきます。

薬を飲まなくても健康でいられる身体作りを心がけて、どうしても体調が悪く、薬に頼らなければいけない時の為に、まずはストレスや疲れを感じた段階で、鍼灸のアプローチで体調を整える事から始めてみませんか?

 

【予約制】
 来院される方は前もって電話で御連絡下さい。

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当院では患者さん、お一人お一人の症状としっかりと向き合う時間を確保するために、予約制にしています。

 

《どのくらい通ったら治りますか?…とよく聞かれます。》

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体力がある人でしたら1回の鍼灸施術で回復する場合もありますし、急性症状の場合は、すぐに効果が現れ、5~6回の施術で症状が取れる場合もありますが、冷えや疲労感、その他の慢性症状(発症してから時間が過ぎている場合…例えば、半年前に腰が徐々に痛くなった…。)などは3~5ヶ月を目安に症状の改善をはかる必要があります。

急性症状(首が回らない・手が上がらない・腰が痛くて立ち上がれない)の場合は、週3回の施術を受けるような短期集中で療養される方がいいと思います。

症状が改善しても病気治っている訳ではありません。症状の改善は病気が治るための過程の一つと考えて下さい。

例えば痛みが取れても、コリは残っていたりします。肩・首・背中・腰などに、痛みを感じない凝り(痛みの種のようなもの)が残り、身体が疲れると、また痛みが再発するという事は、よくある事です。ですから鍼灸で痛みが取れても、体の凝りが取れるまで療治は続けられて下さい。

 

《初めて鍼灸を受けたら…気分が悪くなったぁ~!》

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たまにいらっしゃいますが、これは瞑眩(メンゲン)現象と言って、体が「休憩したい!」という信号を送っ ている状態(好転反応とも言います)ですから、このような時は1~2時間ほど横になって仮眠をとって下さい。

「鍼灸を受けたら体調が良くなるどころか悪くなったような気がする!」…と言う人も、初めて鍼灸を受けられた患者さんの中にはいらっしゃいます。)

こういう患者さんは今まで身体のことを無視して「あれをやらなきゃ!これをやらなきゃ!」と身体を休める事をせずに、無理を承知で突っ走った生活をした為に、体力が低下してしまっている方に多く見られる現象です。

鍼灸師は患者さんの身体を治す事が仕事ですから、今、患者さんの身体がどうなっているのか?…弱っているのか?…弱っているのなら、どうすれば健康な状態に戻せるだろうか?…を考えて鍼をしたりお灸をしたりします。

結果的に患者さん御自身が身体を休めなければ、体力が戻らない…、もしくは病気が治らないな…、と判断した場合、出来るだけ身体が休息できるように体を導いていきます。

でも、患者さんは「分かっているんだけど、休んでる場合じゃないんだよ!」と、身体が休もうとしている意識を振り切って動き出すと体調が一段と悪くなってしまうんですよね!

…これも瞑眩現象の一つですので御心配なさらないでください。

症状の進行過程を階段で例えると、下図のようになります。鍼灸に来られる方は慢性症状の方が多いのですが、2段目の症状としては、強い痛みや、とても不快な感じが、このエリアの特徴です。そして病が進むと2段目から3段目の慢性症状に移行します。慢性症状の特徴としては、不調ではあるけれど、痛みや体調不良に体が慣れている感じです。理想としては鍼灸で3段目から、一気に1段目の健康体に戻れればいいのですが、人間の体はそこまで器用ではありません。

カゼで高熱を出して、治っていく過程で、徐々に平熱に戻っていくのと同様、身体が健康体に戻る場合、昇った階段を一段一段、降りるように3段目から必ず2段目の「痛み・体調不良のゾーン」を通らなければ健康体には戻れません。(風邪が治る段階では体力が戻ってきているので、2段目の痛み・体調不良の状態を感じる事が無い場合もありますが、熱が下がって通常の生活に戻り無理をしてしまうと、また体調が悪くなる…。2段目の痛み・体調不良のエリアは風邪でいうとこの状態です。)
この2段目のエリアが瞑眩(体が変化する)と言われる状態です。

もうちょっと、瞑眩現象(好転反応)と言われる現象を分かりやすく説明しますね!

a) まっすぐな状態が健康な状態です。

b) 体調が悪い時はどちらかに傾いている状態です。

c) 鍼灸の施術でまっすぐの状態に戻そうとします。もともと体力がある方は、この状態で症状が取れて回復しますが、慢性症状で体力が低下されている方は、まっすぐが維持できず…

d)反対側に倒れてしまいます。鍼灸の施術を受けたら体調が悪くなった!と感じられる時はこの状態です。これは身体が病気を治す事に専念している状態ですので、心配なさらないでください。

e) 施術を繰り返す事で、揺れ戻しの幅が狭くなりもとの、まっすぐな状態(健康な状態)に戻ります。急激な施術は刺激も強い為、揺れ戻しの幅も広くなりがちですので、出来るだけ最小限の刺激で揺れ戻しの幅を少なくする為、数回に分けての施術が必要となります。

 

【鍼灸って痛くないんですか?】

鍼灸を受けた事が無い人なら誰でも「鍼って痛くないの?」という疑問を持たれると思います。「そりゃ~尖った鍼が皮膚に刺されば痛いに決まっとろ~もん!(福岡弁:決まってるでしょ!)」と未経験者の方、もしくは鍼灸を嫌ってる方は言われると思います。ついでに尾ひれはひれが付いて「こんな太い鍼をズバッと!…」なんて話になり、聞いてる人は「わぁ~怖い!やっぱり…鍼灸を受けるのはやめておこう…」という事になるかもしれません。僕も、よく鍼灸を受けた事が無い知り合いから「鍼って痛くないの?」と、質問される事がありますし、色々な鍼灸院のHPの質問コーナーを見ると「細い鍼を使ってるから痛くないですよ!」的な事が書かれています。…間違いではありませんが、下手くそな人が鍼を刺すと、細い鍼でも痛いものです。

“尖った鍼が刺さる=痛い” この発想は間違ってないと思います。尖った鍼を痛くなく刺す技術を持つ人…それが鍼灸師の技術の一つなんです。

献血に行ったり、病院で予防注射をする時でも注射が上手な看護師さんは、太い注射針でも、まったく無痛で注射してくれる人がいるかと思えば、看護師になりたての人、もしくは注射をするのが苦手な看護師さんに注射をされた経験がある方は御存知とは思いますが、何度も注射を打ち直されるという事もあったりします。鍼灸師も同じで、臨床経験が浅い人、または鍼を刺すのが苦手な人(鍼灸師で鍼を刺すのが苦手…というは致命的になってしまうとは思いますが…(笑))では痛くなく鍼を刺す技術に差が出るのは当然の事だと思います。

「鍼灸って痛くないの?」という質問をされた時の答えとしては「自分で自分の皮膚を軽くツネッてみて下さい」とお願いして軽くツネッてもらいます。痛いと感じたとしても痛みの程度はそのくらいです。もしくは鍼を刺しているのに気づかれない患者さんもいらっしゃいます。あとは患者さんの「鍼って痛くて怖いもの…」という恐怖心が、軽くツネった痛みを100倍にも1000倍にもしてしまう。…そういうものだと思います。

鍼灸師は痛くなく鍼を刺す技術を持っている技術者なので安心して鍼灸院に来られて下さい。

 

【何回通えば良くなりますか?】

簡単に、この質問に答えるとするならば「患者さんの体力次第です」とお答えするのが一番正確な答えかもしれません。

鍼灸に限らず、病院で処方される薬や注射、手術にいたるまで全て患者さんの体力…、詳しく言えば自己治癒力を手助けするものと考えてイイと思います。いくら高価な薬や新薬を用いても患者さんの生きる力と言いますか…回復する力が低下していると効果は半減してしまいます。

お金を出せば健康が買える…とまではいきませんが、これに似たような考え方で「薬を飲めば病気がすぐ治る。」「手術で悪いところを切ってしまえば病気がすぐ治る。」「薬を飲んだり、手術をしても治らないから、ツボとか経絡とか…神秘的な感じがする鍼灸に行けば病気がすぐ治る。」…というような考え方で、自己治癒力を低下させている人から、身体の不調を訴えられても、「何回で治りますよ!」などと簡単に請け負える事はできません。

鍼灸師も最善を尽くす。患者さんも日々の生活を改善して病気の改善に専念する。この二人三脚の体制が上手く組み合えば効果も上がっていきますので、日頃から疲れを溜め込んで体力低下をさせない為に、定期的に鍼灸をされて身体の手入れをされる事をオススメします。

 

【鍼灸って癖になるってきいたんですけど…】

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「癖になる…」という事の裏を返せば   “よく効くから癖になる…”  という事が言えるのではないでしょうか?

食事や洋服…、娯楽にはお金を使っても、自分の,体の事になると「気合いで治す!」と精神論で乗り越えようとされる人が多いように思えます。

車のタイヤ交換やオイル交換…、整備点検を、小まめにすると故障することなく長く乗り続けられるのと同じで、身体も定期的に点検をして手入れしておけば病気の芽を摘む事ができます。

小まめに部屋の掃除していると、ゴミや塵が落ちてる事に気がつきやすいものですが、掃除もしていない部屋ではゴミや塵が落ちていても気がつかないものです。

やはり定期的に鍼灸をして小まめに身体の掃除をしてあげた方がイイ。だから鍼灸を癖にしていた方が、なにかとイイという事ですね!

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(外部関連リンクサイト)

鍼灸の歴史(東京有明医療大学)
ハリトヒト
せんねん灸~その質問にお答えします~
MOXAFRICA ~お灸は世界を変える~
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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】

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めまいとメニエルを鍼灸師が分かりやすく解説します

めまい|メニエル|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

めまい|メニエル|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

”めまい”  の原因は、耳の場合と、脳の場合とに分類されています。

おおよその割合ですが、 “めまい” は耳が原因の場合が60% 脳が原因の場合が40%らしいんですよね。脳が原因の  ”めまい”  は、もちろん鍼灸対象外ですので、鍼灸で  ”めまい”  の対象となるのは、残りの60%の耳が原因で起こる  ”めまい”  になります。

耳が原因の  ”めまい”  は「良性発作頭位めまい症」と「メニエル」と「前庭神経炎」に分類されるようですが、前庭神経炎はウイルス感染によって第8脳神経の分枝が炎症を起こす事で起きる  ”めまい”  と考えられているので、鍼灸の対象としては除外すべきだと考えます。前庭神経炎の症状としては、突然の激しい回転性のめまい発作が特徴で、耳鳴りや聴力に影響はないようです。

…という事は、鍼灸で対応できる  ”めまい”  は良性発作頭位めまい症とメニエルによる  ”めまい”  という事になります。

ある…お医者さんによると、患者さんが「私… ”めまい”  がするので、メニエル病ではないですか?」と言って病院に来られる人が多いらしんですが、90%はメニエル病ではなく、残り10%がメニエル病だそうです。

良性発作性頭位めまい症とメニエル病の発生機序は違うんですが、共通しているのがストレスが強く関わっています。…という事は、鍼灸の得意とする自律神経の調節が効果を発揮するわけです。

良性発作性頭位めまい症とメニエル病ともに、症状は回転性の  ”めまい”  であったり、症状が酷い人は吐き気が起こったりしますが、良性発作性頭位めまい症の場合は  ”めまい”  は数分で治まり、メニエルの場合は症状が数時間続きます。

良性発作性頭位めまい症の発生機序

良性発作性頭位めまい症の場合は耳石というカルシュウムの塊が、通常、位置している場所から剥がれてしまい、平衡感覚をつかさどる三半規管に耳石が入り込む事で  ”めまい”  が起こるんですね!

めまい|メニエル|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

 

耳石はカルシュウムで出来ているので、数週間で自然に消失するのですが、消失するまでの数週間は、頭を動かす事で耳石が動き、突発的に ”めまい” が起こるので、日常生活に支障をきたしてしまいます。

骨粗鬆症などは、カルシュウム不足とされているので、閉経後に女性ホルモンの分泌が低下して、さらにカルシュウム不足となり、耳石が剥がれやすくなる場合と、外的刺激など頭にケガをしたり、頭に衝撃を受けた人に起こりやすです。

メニエルの発生機序

メニエル病は浮腫で起こります。内耳リンパの浮腫で起こる病気です。

内耳には音を聞く細胞が詰まっている「蝸牛」と、平衡感覚をつかさどる「三半規管」と、耳石がある「耳石器」があるんですが、蝸牛の部分が浮腫むと ”めまい” は感じずに、難聴っぽくなったり、浮腫が弱いと耳が詰まった感じや、耳鳴りを感じる事があります。

めまい|メニエル|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

三半規管や耳石器が浮腫むと難聴や、耳が詰まった感じや、耳鳴りを感じる事なく  ”めまい”  のみを自覚します。主に片耳が原因の人が多く、両耳の場合も20~30%はあるようです。

以上の事を考慮すれば、メニエル病は浮腫が原因なので、蝸牛の部分に浮腫が起こり、難聴や耳が詰まった感じや、耳鳴りがする人は、浮腫の症状が悪化すれば三半規管も浮腫む可能性が高いために、出来るだけ耳の周囲や首回り、肩などの血流改善を行った方がいいと思います。

どのように”めまい”を治すのか?

良性発作性頭位めまい症の場合は、頭や体の位置を変えて三半規管の中に入っている耳石を、三半規管から取り除くエプレイ法という方法があります。(例えて言えば、頭を動かして平行器の空気の泡を動かすような感じです。)

エプレイ法のやり方

※耳石が動く時に必ず ”めまい” の症状が出ます。

仰向けに寝て首を左右に動かす。…または寝返りをするように、体を左右に傾けて寝てみると、どちらかで  ”めまい”  が起こります。もし右側を向いた時に ”めまい” が起これば、右側の三半規管に耳石が入っていると考えられます。

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例)右側の三半規管に問題があるとすれば…

①まず…ベッドに座った状態で、体はそのまま….。頭を45°くらいの角度で右を向き、首はそのままで仰向けに寝る。

②仰向けに寝た状態で首は右向き45°くらいの角度を10~30秒キープする。(この状態で ”めまい” が起こり気持ち悪いかもしれませんが、 ”めまい” が消えるまで我慢して下さい。おおよそ10~30秒間で ”めまい” は治まりますが、基本は  “めまい”  が消えるまで維持します。)

③”めまい” が治まったら、仰向けに寝た状態で、左斜め45°に首を動かし10~30秒キープする。(この時点でも、 ”めまい” を感じても、 ”めまい” が治まるまで我慢して下さい。)

④次に首は左斜め45°を維持した状態で、寝返りをうつ感じで体を左に向け10~30秒キープする。

⑤次に頭は動かさず…首は左斜め45°を維持し、手を使い体を起こして、座った状態になります。

⑥座ったまま頭は下を向き10~30秒キープする。

⑦…以上で終了。

鍼灸院でも良性発作性頭位めまい症の患者さんにはエプレイ法を取り入れてますし、良性発作性頭位めまい症の患者さんは、共通して肩や首のコリが酷い状態の方が多いので、エプレイ法に加えて鍼灸で肩や首のコリを取る事で効果を高めています。

メニエル病の場合は原因がリンパ浮腫ですから、浮腫を取るために、血液循環を良くしなければいけません。鍼灸で首まわりのコリを取り、耳まりの血流を良くしますし、刺絡で直接、血流にアプローチして浮腫を取り除く方法もあります。

良性発作性頭位めまい症、メニエル病ともに、”めまい” の発作前は交感神経が緊張して、呼吸が浅くなってる事が多いようです。三半規管はストレスに弱く、疲れや寝不足、季節の変わり目が引き金になって  ”めまい”  が起こると考えられます。

鍼灸は自律神経の調節に効果的ですから、交感神経が緊張して、呼吸が浅くなり、ストレスを感じた時や、疲れや寝不足だな…と感じた時などは、”めまい” が起こる前に出来るだけ早く鍼灸を受けて  ”めまい”  を回避した方がいいと思います。

対策が手遅れになって、”めまい”  が起こっても、浮游する耳石を移動させるエプレイ法や、リンパ浮腫を早く終息させるように、鍼灸を受けられる事をオススメします。

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(外部関連リンクサイト)

めまいと循環器病(循環器病情報サービス)
浮動性めまいと回転性めまい
めまいとメニエール病(サワイ健康促進課)
まずは安静に-めまいが起こったら(日本医師会)
めまいについて(逓信病院)
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四十肩・五十肩を鍼灸師が分かりやすく解説します

四十肩|五十肩|肩関節|福岡市早良区|shoulders

四十肩|五十肩|肩関節|福岡市早良区|shoulders

四十肩・五十肩は40歳~50歳を中心に、肩関節が痛み、可動制限が起こります。

一般的には肩関節周囲炎と言われて、俗称として四十肩・五十肩と呼ばれています。

症状としては、髪を後ろで結ぶ動作や、髪をかき上げるような動作で腕を上げる動きや、帯を結ぶ時や、女性ならブラジャーをする時に、腕を背中の方に持って行くような動作が出来なくなります。

病院では鎮痛を目的とした薬の投与や、運動療法、肩関節の温熱療法、関節包の萎縮や、肩関節周囲の筋肉の拘縮を改善するためのアイロン体操を推奨しているようです。

四十肩・五十肩の原因は、ハッキリとは分かっていませんが、肩コリや首のコリがベースとなっているのは確かでしょう。

やはり、長時間の手作業やパソコン作業などのデスクワークで肩関節の血行が悪くなりますし、長期間、肩へのダメージが蓄積すると、肩関節の動きが悪くなり、自発痛や運動痛、運動制限が起こっても不思議はないですよね!?

四十肩・五十肩は腕が上がらなかったり、肩が痛かったりする症状ですが、放っていけば自然に治るものだという事も知られいています。

1ヶ月くらいで治る人もいれば、2年くらい症状が続く人もいます。…放っておいても治るには治るんですが、早く対処した方が確実に早く治るので、痛い思いで2年間、過ごすより、早く治した方がいいと思うんですよ。

四十肩|五十肩|肩関節|福岡市早良区|shoulders

それと…実は…、一般の方にはあまり知られてないと思うんですが、五十肩って専門のお医者さんでも、その肩の痛みが五十肩かどうかの判断は難しいらしいんです。

一般の人からすれば、「腕が上がらない=五十肩」という感じで、御自身で判断して「あぁ…五十肩になっちゃった!」という感じで鍼灸院に来られたりしますが、肩が痛くて腕が上がらないという症状の場合、「五十肩(四十肩)…」「腱板断裂…」「石灰沈着性の腱板炎」を疑うんです。

「腱板断裂…」「石灰沈着性の腱板炎」は、腱板と呼ばれている筋肉が切れたり剥がれたり、石灰が沈着したり…と、いずれも肩の老化や摩耗(使いすぎ)が原因で起こる症状なんです。

肩が痛くて腕が上がらない症状で、腱板断裂や石灰性腱炎(石灰沈着性の腱板炎)に当てはまらないものを 『五十肩・四十肩(肩関節周囲炎)』 とする、…いわゆる除外して…「あっ!これは五十肩ですね!」となるわけです。

五十肩は筋肉と肩関節の動きを潤滑にする、滑液包というものが炎症を起こしたり、腱板と呼ばれる筋肉や、それに付随する筋肉が原因で拘縮(関節の可動域が制限される)が起こる事で症状が出ると言われています。

腱板断裂や石灰性腱炎の肩の痛みに対しては、薬で痛みや炎症を軽減する事は出来ますが、治す薬はありません。病院でも腱板断裂や石灰性腱炎は自然治癒にまかせるというのが現状です。

鍼灸で対処する場合、五十肩・四十肩に対しても、腱板断裂に対しても、石灰性腱炎に対しても痛めている患部にアプローチするのではなく、腱板を構成している筋肉の萎縮をゆるめて、少しでも可動域を広めながら運動療法をやりやすくする事で、症状の改善を図るようにします。

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※過去のブログで書いたものです。

・五十肩と言われる肩の不調…

最近、なぜか五十肩の患者さんが多くなっている気がするんです。

鍼灸施術を受けた事がない方が…

A:「肩が痛くて腕が上がらないんだよぉ~」
B:「あっ!それ五十肩(四十肩)だね!私もなったことあるよ!」

…というような会話を知人とされて、病院に行ったり、整骨院に行ったりするけど、なかなか治らないから、痛そうで怖いけど切腹覚悟で初めて鍼灸院に…なんてパターンが多いかな…。

四十肩・五十肩は腕が上がらなかったり、肩が痛かったりする症状なんだけど、放っていけば自然に治るものだ…という事は知られいていると思うんです。でも早い人は1ヶ月位で治る人もいらっしゃれば、2年くらい症状が続く人もいらっしゃるんですよねぇ~。だから…放っておいても治るには治るんですが、早く対処した方が確実に早く治るので、痛い思いで最長2年間を過ごすより、施術して早く治した方がいいと思うんですよね。

それと…実は、一般の方にはあまり知られてないと思うんですが、五十肩って専門のお医者さんでも五十肩かどうかの判断は難しいらしいんですよ!

一般の人からすれば、「腕が上がらない=五十肩」という感じで自分で判断して「先生!五十肩になっちゃった!」という感じで鍼灸院に来られますが、肩が痛くて腕が上がらないという症状の場合、「五十肩(四十肩)…」「腱板断裂…」「石灰沈着性の腱板炎」を疑うんです。

「腱板断裂…」「石灰沈着性の腱板炎」は、腱板と呼ばれている筋肉が切れたり剥がれたり、石灰が沈着したり…と、いずれも肩の老化や摩耗(使いすぎ)が原因で起こる症状なんですが、肩が痛くて腕が上がらない症状で、腱板断裂や石灰性腱炎(石灰沈着性の腱板炎)に当てはまらないものを 『五十肩・四十肩(肩関節周囲炎)』 とする、…いわゆる除外して…「あっ!これは五十肩ですね!」となるわけです。

五十肩は筋肉と肩関節の動きを潤滑にする滑液包というものが炎症を起こしたり、腱板と呼ばれる筋肉や、それに付随する筋肉が原因で拘縮(関節可動域制限)が起こる事で症状が出ると言われています。

四十肩・五十肩は放っておいても治るんですが、腱板断裂や石灰性腱炎に対しても、痛み止めや炎症を抑える薬はあるけれど、症状を治す薬はありません。症状の強弱にもよるんですが、お医者さんでも薬で痛みを止めて自然治癒にまかせるというのが現状です。

そこで、鍼灸施術ですが、鍼灸の一番の利点はダイレクトに、筋肉にアプローチできるという事なんですよね!お医者さんも基本的に自然治癒にまかせているわけですから、五十肩・四十肩に対しても、腱板断裂に対しても、石灰性腱炎に対しても痛めている患部にアプローチするのではなく、他の腱板を構成している筋肉の萎縮を防ぎ、関節可動域を徐々に広めて運動療法しやする事で、症状の改善を図るのが一番いい方法だと思います。

毎回、言いますが、鍼灸・投薬はあくまでサポート。患者さん自身が運動療法出来るまでのサポートなんですよねぇ~。主役は患者さん自身の身体です。

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※過去のブログで書いたものです。

・コツコツと…

四十肩|五十肩|福岡市早良区|鍼灸院|はりきゅうふくた疲労が蓄積すれば、色々とダメージがある事は皆さん御存知ですが、疲労が蓄積しているのは分かっているけど、無理しなければいけない時ってあると思うんです。疲労が蓄積している事を自覚しているのであれば、ダメージも少なめで、早めに休息を取ることで、回復も早まるんですが、疲れが慢性化すると疲労が蓄積している事すら気づかず、ダメージが大きくなり、ギックリ腰やら四十肩やら五十肩など、生活に支障をきたす痛みを伴った症状が出るものです。

慢性的な疲労を抱えている人達の口癖は「普段、たいした事をしてないのに…、なんで、こんな症状になったのかわからない」…なんですよね。

でも…厳しい事を言うようですが、普段、たいした事をしていないなら、ギックリ腰や四十肩や五十肩にはなりません。ついつい身体のダメージを、そのままにして回復させること無く、疲労が蓄積して、その蓄積した疲労に気づかないで無理をしいる為にギックリ腰や四十肩や五十肩になるという事を理解されて、日頃から鍼灸や運動で、疲れをダメージの少ないものでとどめる事が重要なんですよねぇ~。

大きく、急な変化を求めても、物事…急に変わるものではありません。
西川きよしさんじゃないですが 「小さな事からコツコツと…」…。コツコツと生活パターンを変えるように心がけ、コツコツと鍼灸院でコリを取りる事が、健康への近道だと思うんですよねぇ~。あっ!最後…ちょっと営業トークが入ってしまいましたが…(笑)、運動したり、食生活を変えられないのであれば、定期的に鍼灸で疲れを取った方がいいと思いますし、運動したり食生活を変えつつ、鍼灸で運動や食生活の変化に拍車を掛けることは可能です。

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(外部関連リンクサイト)

わかりやすい 五十肩・肩の痛み(東北大学整形外科教室)
五十肩とは?なりやすい人の特徴と主な症状(NHK健康ch)
四十肩・五十肩におすすめカンタン体操
その肩の痛み、本当に四十肩、五十肩ですか?~腱板断裂~
五十肩を治す体操、症状をやわらげるセルフケア(NHK健康ch)
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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】

※ 首の痛みや頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 肩こりや腕の痛みを鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 四十肩・五十肩を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 鬱と首の動きを鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 風邪に対する鍼灸を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 顔面神経麻痺や帯状泡疹を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 逆子のお灸を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 耳鳴りを鍼灸師が分かりやすく解説します

※ めまいとメニエルを鍼灸師が分かりやすく解説します

※  刺絡療法を鍼灸師が分かりやすく解説します

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多くの方が鍼灸療法を望まれる場合は「肩が痛い…背中が痛い…腰が…首が…」という症状を訴えて来院されます。この場合、鍼灸療法では手・足・背中・お腹・頭など、身体のあらゆるツボを使って治します。

初めて鍼灸療法を受けられる方は「肩が痛いのに何で足に鍼をしているんだろう?」と訝しがられたり、不思議に思われるかもしれませんが、これは肩こりや腰痛に効くツボ(特効穴)が足や手にある場合もありますが、鍼灸療法の場合”なぜ肩や腰が痛くなったのか”…という根本的な原因を探り、その原因を改善しないと、症状だけ取っても再発する可能性があるんですよね!

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初めて来院される方へ
はりきゅうふくた では、予約優先で施術しておりますので、来院される前には必ず電話で予約を入れてください。
施術中の場合、電話を取りづらい事がありますので6~7回コールしてみて下さい。

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はりきゅうふくた
☎092-407-7746
福岡市早良区野芥6-1-4(アクセス)

営業時間
午前の部 8:30~13:00
午後の部 15:00~19:00
(休診:日曜日・月曜日・祝日)

耳鳴りを鍼灸師が分かりやすく解説します

耳鳴り|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture|moxibustion

耳鳴り|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture|moxibustion 

耳鳴りは大きく分けて「消失しなくても気にならない耳鳴り」と「消失しない為に生活に支障をきたす耳鳴り」の2パターンに分類されます。

一般的には耳鳴りは消失しにくいもので、耳鳴りを完全に消失させる特効薬は、まだ無いようです。

耳鳴りで耳鼻科に行った際に処方される薬は、ビタミン剤や循環改善剤で、理論的には感覚細胞を回復させて、血液循環を改善させようとするものなんですが、全ての耳鳴りには有効ではないようです。

…まだまだ原因が分からない事が多いんでしょうね。

動脈瘤、腫瘍、高血圧、糖尿病など、放置しておくと、命に関わる危険な他の病気が影響している耳鳴りの場合、症状より原因を治さない限り、耳鳴りは改善しないので、こういった耳鳴りは鍼灸は適応外です。

基本的に、これ以外の耳鳴りの原因は加齢・老化の場合が多いです。…若くて耳鳴りがする場合は心因性が原因な事が多いですね。

病院での命に危険が無い耳鳴りへのアプローチは「普段の生活で、耳鳴りがしても苦痛を感じる事が少なく、生活に支障がないようにする。」という事だそうです。やはり耳鳴りは消失しにくいものだから、出来るだけ苦痛を取っていこうという事なんでしょう。

それと苦痛度が高い耳鳴りは心理的影響が大きく、耳鳴りを訴える患者さんの大部分は、自覚の有無に関わらず聴覚障害が起こると考えられています。

耳鳴り|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture|moxibustion 

聴覚の老化は、内耳の蝸牛の感覚細胞や、神経に酸素を供給する血管の老化と、脳の加齢変化によって起こるので、女性より男性の方が難聴になる人が多いらしく、一般的に50~60歳以上の男性に耳鳴りが最も多くみられるようです。

(※…かく言う、僕自身も数年前から疲れるとキーンと耳鳴りがするようになりました。)

耳鳴りを自覚してる方は高音域の障害がある可能性があり、本人に難聴の自覚は無く、自覚していない程度の聴覚障害がある場合もあり、通常の聴力検査では異常が無いと言われる “無難聴性耳鳴り” と言われる場合もあるようです。

(※…僕が病院で検査した際は聴覚には異常が無いと言われたんですが、一人でTVを見ていると「音量が大きい!」と嫁さんに叱られます…(苦笑)。多分、僕は 無難聴性耳鳴り予備軍なのかも知れません。)

耳鼻科では聴覚障害がなければ、その耳鳴りは無難聴性耳鳴り…もしくは、心因性の耳鳴りを疑うようです。ストレスが耳鳴りを起こす機序については解明されていませんが、ストレスは色々と不思議な症状を引き起こします。

確かにストレスが続くと、自律神経の障害が起こり、血管の収縮を引き起こして首の筋肉が緊張して、肩こりや目眩や耳鳴りを引き起こすので心因性耳鳴りに関しては鍼灸は適応ですね!

難聴が無いのに耳鳴りがする方は、正常の人の中にも13%くらいはいるそうです。それと、静かな部屋で「シーン」と聞こえる音は周囲の雑音が無くなるために、体内の雑音が聞こえたり空気の振動が聞こえたりする音なので心配いらないようです。

耳鳴りの症状が軽度の場合は、疲労と寝不足が関係していると思われますが、その場合、疲労が原因ならば疲れを取ればいいし、寝不足が原因ならば充分な睡眠を取れば耳鳴りは治るはずです。

耳鳴りと血圧の関係性については、高血圧の人が全員、耳鳴りを訴えているわけではないし、高血圧の人が全員、聴覚障害があるわけではないので、血圧と耳鳴りの関係性については明らかになっていないようです。

どの病気の人にも言える事なんですが、ストレスをかかえていない人など誰一人としていないのも確かです。患者さんが訴える症状が、何%、器質的な問題が関わっていて、何%、心因的なモノが関与しているのか?その割合によって鍼灸の効果が随分変わってきます。老化は誰にも止められませんが、心因性な原因であるならば、鍼灸で体を緩めれば心も緩みます。

例えば、いくつかの条件が重なり100になると痛みや体調不良が起こるとします。この場合だと耳鳴りですね!

例えば加齢・老化を歳の数と仮定しましょう。僕の場合は56歳なので老化は56。あとは疲労やストレス。例えば今、仕事が忙しく、ちょっと疲れているので疲労やストレスが30だとします。もう一つの条件が気候や季節の変化。温度や湿度です。例えば、最近寒暖の差が激しいので、気候の変化の指数を20とします。合計で56+30+20=106なので、100を超えてしまうために耳鳴りが起こると考えれば、対応策として老化は止められないので、疲労やストレスを10に軽減して、気候や季節の変化に対しては暖かい服装で防寒につとめる事で10とすれば、56+10+10=76となるので、耳鳴りの条件から外れる。

このような生活の改善が必要になると思うんです。そこにサポートとしてバックアップ出来るのは鍼灸です。ストレスや疲労を軽減する事で、なんとか乗り切っていきましょう!

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※過去のブログで書いたものです。

・病気には程度というものがある

僕らは現代人ですから、普通の環境で育つと基本的に現代医学の考え方で育ちます。子供でも「心臓は血液を送り出すところ…」「胃は食べたモノを消化するところ…」という感じで解剖学的な事柄は色々な情報を得て知っていますし、その臓器の働きが悪くなると病気になると言う事も現代医学の基礎中の基礎として誰でも知っています。

でも、僕らに一つ欠けている事柄があるとしたら「病には程度というものがある」という考え方だと思うんですよね…。

「病気には程度というものがある」…と、頭では理解していても病名を聞くと、どうしても病気に関しての知識に引きずられるとでも言いますか…、病名を中心に物事を考えてしまいがちになり「病には程度というものがある」という事はどこえやら…。そういう考えは消えてしまうみたいです。

確かに現代医学は進歩しているので病気の判断基準がハッキリしているモノや、遺伝子解析で判断できるモノも増えてはいますが、判断基準が曖昧な病気も多いし、なかには検査で病名は判明するんですが、治療方法が無いというような病気も多いですよぉ~。

僕が鍼灸師になる前…、東洋医学とか鍼灸の事を勉強する前までは「今の現代医学は、随分進歩してるんだから、治せない病気なんて、もう少ないんだろなぁ~」なんて思ってましたが、この仕事をやり始めて今の医学の現状を知ると、治せない病気の方が多いんですよねぇ~。

まぁ~江戸時代や明治時代に比べると治せる病気は増えてますが、今でも治せない病気があるのは事実です。

チョット話が脱線しました…
「病気には程度というものがある」…ですが、

例えば癌という病気があります。癌という病名を聞くとラスボス(ゲームでいう最終的な局面で出てくる強いボスキャラ)が出てきたイメージが強いので、病気に関しての知識に引きずられ、病名を中心に物事を考えてしまうと思うんです。(※注意:僕は鍼灸で癌が治るとは思ってませんし、鍼灸で癌が治るという話ではありません。)

ただ、病気には程度というものがある訳ですから、癌にも軽いモノもあれば重い物もある…、弱いモノもあれば強いモノもある…。と考えます。時々本屋さんで「絶食したら癌が消えた…」とか「湯治に行ったら癌が治った…」といような本を見かけますが、癌専門のお医者さん曰く「あれは癌ではなく、癌もどきだ!治療しなくても治る良性の腫瘍を誤診しただけの話…」と言われたりもしますが、誤診された側にとっては迷惑な話だと思うんですよねぇ~。

「風邪」って、病名を聞いたら軽い病気のイメージを持ちがちですが、こじらせて肺炎でも併発したら命に関わる事になりますし、昔から風邪は万病の元と言われるように、風邪が元で色々な病気になりかねないモノでもあるので、風邪を軽く考えるのもどうかと…思うんです。

このブログで再三再四、言ってますが…
「病には程度がある…」

風邪にも重いモノもあれば軽いモノもあり、癌にも重いモノもあれば軽いモノもある。共通して言える事は、軽いモノは比較的に身体の自己治癒力で治ると言う事なんですよねぇ~。

健康な人の身体でも癌細胞は1日に5000個くらい出来ているんですが、免疫細胞が癌細胞を攻撃してくれるので癌を発症せずに生活出来ているという事を考えれば、病気の知識や病名で物事を考える前に、病には程度があるものなんだから、もしも病気を患って病名を告げられても、この病気は、どの程度のものなのか?三段階に分けるとするならば、重いのか?軽いのか?中間くらいなのか?…という思考を巡らせた方がいいように思えるんですよねぇ!

これは患者さんへのアドバイスでもありますが、鍼灸師もこの考え方を持つべきだと思うんです。

僕の勝手な思い込みかも知れませんが、鍼灸の場合は…身体の治癒力を手助けする治療なので、病名は関係なく、病の程度で言うと「軽~中の中」くらいの病が守備範囲のような気がしますし、漢方薬は「~中の下」くらいが守備範囲のような気がします。重い病に関しては、やはり現代医学の方が優れているとは思いますが、優れているとは言っても、治せない病気も山のようにあるのが現実です。

そう考えると、やはり自分の身体に備わっている自己治癒力で治せる内に治しておいた方が得策だと思うんですよねぇ~。その自己治癒力を手助けする鍼灸は、やはり重要な役割を担っている療法だと思うんです。

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※過去のブログで書いたものです。

・病の原因は癖にあり

時々「治療した直後は楽なんだけど、翌日からまた痛くなる…」もしくは「2~3日は楽だけど、それ以降は辛くなる…」という患者さんがいます。

「お前(鍼灸師)の腕が悪いんだ!」と言われてしまえば、それまでなんですが…(苦笑)

いかなる物事にも、結果には必ず、そうなる課程というものがあるはずです。痛くなるには痛くなる原因…。体調が悪くなるには悪くなる原因というものがあり、痛くなったり悪くなったりする行程を経て結果として痛みや体調不良が起こるわけです。

なので、鍼灸を受けると身体がフラットな状態に近づくから身体が楽になるんだけれども、原因が改善されてない為に「翌日からまた痛くなる…」もしくは「2~3日は楽だけど、それ以降は辛くなる…」という事になるわけです。

こうなる原因は何か?という事なんですが、僕は『癖』が原因だと思うんですよね!

『なくて七癖』と言いますが、人は多かれ少なかれ癖を持っています。その癖があまりにも過剰になりすぎると病を生む…。ある人にとっての癖は姿勢だったり、またある人にとっての癖は偏った食生活だったりします。

まぁ~病気の根源は癖だと言っても過言では無いと思うんですよねぇ~。

ただ、この癖というヤツは厄介で、なかなか直せないものなんですよぉ~。クレイジーキャッツの「分かっちゃいるけどやめられない♪」っていう感じで、「言われなくても分かってるんだけどさぁ~…」って感じの代物です。

でも、原因を取り除かなければ、必ず結果としての痛みや体調不良になるのは必然ですしね!やはり過剰な癖は直していかなければいけないんですよねぇ~。

…かといって、政治でも何でもそうですが、急激な変化は歪みを生むものなので、意気込んで癖を直そうとしても続かなかったり挫折したりするものです。

やはり病の根源である過剰な癖を直すには、日々の生活でぶれがちな身体の歪みを鍼灸でフラットな状態にしながら、患者さん自身が少しずつ姿勢を直したり…、偏食を治したり…、生活パターンを変えたりして癖をなおす事で病が癒えていくものだと思うんです。

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(外部関連リンクサイト)

耳鳴りについて
耳鳴りとは? 原因・発症メカニズム
耳鳴りの受診目安
耳鳴りが教えてくれる難聴対策
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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】

※ 首の痛みや頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 肩こりや腕の痛みを鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 四十肩・五十肩を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 鬱と首の動きを鍼灸師が分かりやすく解説します

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※  刺絡療法を鍼灸師が分かりやすく解説します

 

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頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

頭痛|偏頭痛|群発頭痛|鍼灸院|福岡市|acupuncture

頭痛|偏頭痛|群発頭痛|鍼灸院|福岡市|acupuncture

頭痛持ちの人って多いですよね!

頭痛に悩まされている人の共通点と言えば『痛み止めの薬を常用している』『肩と首がガチガチに凝っている』『目の疲れがある』といったところでしょうか…。

頭痛も命にかかわる頭痛と、命の関わるものではない通常の頭痛に分類されます。

命にかかわる頭痛とは、脳疾患などが原因の危険な頭痛で、特徴的な症状としては…

 

・頭痛が徐々に強くなる、
・いままでの頭痛とは少し違う
・身動きできないほど激しい頭痛

こんな症状の場合は、すぐに病院に行くべきなので、もちろん鍼灸の適応外です。

こんなに酷い症状ではなくても「もしかしたら脳に異常があるのかも?」と不安になり、脳神経外科に行き「異常ありません」と言われたけど、頭痛が続くんですよ!と言われて鍼灸院に来られる患者さんも多くいらっしゃいます。

僕ら鍼灸師としても、脳神経外科のお医者さんから「異常なし」と言われた頭痛に関しては、脳疾患の疑いを除外できるので、安心して患者さんの頭痛に対処できます。

鍼灸が対応できる頭痛は、『緊張性頭痛』『偏頭痛(片頭痛)』『群発頭痛』の3つが挙げられると思います。

緊張型頭痛⇒凝り⇒血行不足
偏頭痛・群発頭痛⇒血管拡張

緊張性頭痛は首と頭の周辺の筋肉の凝りを取れば治ります。偏頭痛(片頭痛)に関しては発生機序がだいぶ解明されていて、自律神経の不調が大きな割合で関わっています。群発頭痛は偏頭痛(片頭痛)の発生機序に似ていて、偏頭痛と同じく原因は血管の拡張なんだけども、場所が特定されていて、目の後ろの血管が拡張することで起こるのではないか?…と言われていますが、まだハッキリと原因は解明されていません。

『緊張性頭痛』『偏頭痛(片頭痛)』『群発頭痛』と分類されてますが、臨床的には、緊張性頭痛だけの頭痛もあれば、緊張性頭痛と偏頭痛(片頭痛)がミックスされている頭痛もあり、複雑な感じの頭痛も少なくないので、ミックスタイプや偏頭痛(片頭痛)群発頭痛の場合は治すのに時間がかかる場合も多いです。

緊張性頭痛の人は筋肉の凝りが原因で起こるので、筋肉への血流を良くするために、自律神経の副交感神経を優位にして血行を良くする事で改善できます。

偏頭痛(片頭痛)や群発頭痛を訴える人って、血管が拡張し血管周りの神経が過剰に反応する事で頭痛が起こるわけですから、自律神経の交感神経を刺激すると血管が収縮して血管拡張が抑えられるので頭痛から解放されます。

偏頭痛(片頭痛)の場合、リラックスしてる休日になると頭痛が起こるけど、仕事モードで集中すると頭痛を感じなくなるという人の話をよく聞きますが、仕事中は交感神経優位で戦闘モードなので血管拡張が抑えられ、休日になるとリラックスするために、副交感神経が優位になり血管が拡張する事で頭痛が起こる。…こういう機序になる訳ですよね!

…と言う事はリラックスすると頭痛が起こるわけですから、ず~とリラックスできずに、息つく暇もなく生活するしかなくなる訳です。そんな生活を続けていると体が参ってしまうので、体が体調不良という危険信号を発し、色々な症状が現れたりします。

こうなってしまうと、症状が複雑になり、治すのに時間がかかってしまうので、頭痛を痛みを止めの薬でやり過ごすような事はせず、早めに対処した方がいいですね!

痛みを感じてなくても首や肩が凄く凝ってる人など山ほどいらっしゃいますし、偏頭痛の前兆で起こる閃光暗点(目のチカチカ)も、脳の虚血症状(脳への血流の悪さ…)で起こるとされてます。

緊張型頭痛も偏頭痛(片頭痛)も群発頭痛も、始まりは血行不良が原因と考えてよさそうです。この血行不良を放っておくと、筋肉を弛緩すればすぐに治るような緊張型頭痛から一段階上の、症状が重い偏頭痛(片頭痛)や群発頭痛に移行してしまう可能性もあります。

緊張型頭痛がなぜ起こるか?緊張性頭痛の治し方

これに関しては、姿勢でしょうねぇ~。他のページでも同じような説明をしていますが…、

頭痛|偏頭痛|群発頭痛|鍼灸院|福岡市|acupuncture

正常な姿勢の場合、頭の重さは4.5kg~5kgあるそうなんですが、頭が5cm前に出ると、正常な姿勢で4~5kgの頭の重さを支えている首や肩の筋肉にかかる重さが13.5kg。7.5cm前に出ると18kgの重さが肩や首の筋肉にかかるわけです。

18kgって4~5歳の子供の体重ですから、デスクワークで座り仕事…、骨盤が後ろに倒れて背中が丸まり頭が前に傾くような姿勢で1日中過ごすと言う事は肩首に4~5歳の子供を肩車した状態で18kgの負荷を首や肩にかけて、毎日仕事をしている事になるわけです。

この話しを聞けば、首や肩が痛くなる理由はおわかり頂けると思います。

じゃあ…首の痛みを無くすには…、姿勢を良くする事!!!

…なんですが、癖と一緒でなかなか姿勢を直すのは難しい。

なので、鍼灸で固くなっている筋肉を緩め、姿勢を直すよう指導していきます。首が痛くなる理由は骨盤・背中。肩と多岐にわたりますので、首が痛いから…首が凝ってるから、首だけに鍼灸をして首の筋肉を緩めても、ひと時は楽になりますが、土台が歪んでいると上物が不安定になる道理と一緒で、すぐに首が痛くなります。

ですから、緊張性頭痛を治す場合、土台である骨盤の後傾や猫背を治す必要があります。

もう一つ言うと、首が痛くなり、首にコリが生まれると目の痛み、目の疲れが酷くなり、それと同時に頭痛が頻繁に起こるようになるんですよね!

首に痛みやコリを感じたり、目の疲れを感じた場合、まず首のコリを鍼灸で取る事をオススメします。コリを取って筋肉をフラットな状態に戻しながら姿勢に気をつける。これが一番いい方法だと思うんですよねぇ~。

偏頭痛(片頭痛)・群発頭痛の治し方

偏頭痛(片頭痛)や群発頭痛の場合は、「血管拡張で頭痛が起こる」「リラックスすると頭痛が起こる」訳ですから、リラックスできない状態を保たなければ頭痛が起こる状態って、どう考えても変ですよね!?

人…動物は自律神経に支配されて生きているので、その自律神経がアンバランスになっているって事は、自律神経のバランスを整えてやらない限り偏頭痛(片頭痛)や群発頭痛からは解放されません。

…という事は生活パターンを変えていく必要があります。

因みに…鍼灸で交感神経を優位にする場合は強刺激を体に与える施術になるので、いわゆる響きといわれる、通常のズ~ンとかビ~ンって鍼をした際に少し感じる軽い刺激の、もっと強いバージョンの刺激を体に与えると交感神経は優位になります。鍼灸で交感神経を優位にすることは一時的には可能ですが、基本的に動物が生きていく上で交感神経を優位にし続けて生活していくなんて無理な話しです。

鍼灸で交感神経を優位にしたとて一時的なものなので、根本的に偏頭痛(片頭痛)や群発頭痛を治す場合は運動したり、早寝早起きだったり、ストレスを溜め込まないような生活改善が必要ですね!

生活改善をしていると、普段慣れない生活を強いる訳ですから、疲れや色々な体調不良が現れるので、鍼灸でバックアップしてサポートしていきます。

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(外部関連リンクサイト)

頭痛体操のすすめ!
頭痛からの解放、パートⅡ ~首肩リラックス編~
緊張型頭痛の対策・治し方 効果的なマッサージと姿勢・血流改善
頭痛体操
ストレッチ&マッサージで解消
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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】

 

※ 首の痛みや頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 肩こりや腕の痛みを鍼灸師が分かりやすく解説します

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※  刺絡療法を鍼灸師が分かりやすく解説します

 

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多くの方が鍼灸療法を望まれる場合は「肩が痛い…背中が痛い…腰が…首が…」という症状を訴えて来院されます。この場合、鍼灸療法では手・足・背中・お腹・頭など、身体のあらゆるツボを使って治します。

初めて鍼灸療法を受けられる方は「肩が痛いのに何で足に鍼をしているんだろう?」と訝しがられたり、不思議に思われるかもしれませんが、これは肩こりや腰痛に効くツボ(特効穴)が足や手にある場合もありますが、鍼灸療法の場合”なぜ肩や腰が痛くなったのか”…という根本的な原因を探り、その原因を改善しないと、症状だけ取っても再発する可能性があるんですよね!

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初めて来院される方へ
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逆子のお灸を鍼灸師が分かりやすく解説します

逆子|お灸|福岡市|早良区|鍼灸院||moxibustion

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逆子を治すタイミングとしては28週~31週の方が矯正率が高いようです。初めて出産される妊婦さんと、何度か出産を経験されている妊婦さんとでは、逆子の矯正率の違いがあったりもすると言われています。

なぜ逆子になるのかと言うと…

胎盤の位置、羊水の量…などなど色々と原因があげられますが、まだ全てが解明されているわけではないようですね。

それぞれ母子共に個体差がありますし、赤ちゃん自身もお母さんのお腹の中で一番居心地のいい姿勢を探しているわけで、偶然…逆子の状態が赤ちゃんにとって心地よかったりする事もあるのかもしれません。ただ逆子は分娩時に影響を及ぼす可能性が高くなるので28週~34週の間にお灸と逆子体操で逆子に変化が起こるようにチャレンジする価値はあると思います。

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なぜお灸で逆子がなおるのか?

逆子の場合、至陰と三陰交というツボにお灸をするわけですが、至陰のお灸は臍動脈や子宮動脈の血管抵抗が低下して子宮の緊張を和らげると古くから言われています。

近代で一般的に逆子へのアプローチとして至陰や三陰交にお灸をするようになったのは昭和25年に石野信安先生という産婦人科の先生が『異常胎位に対する三陰交施灸の影響』という論文を学会誌に投稿されたのをきっかけに三陰交・至陰のお灸が一般の人へ広まったのが始まりのようです。

鍼灸師の深谷伊三郎先生の本『お灸で病気を治した話』の中で「胎児の位置異常と灸」という項目があり古典の『鍼灸説約』『名家灸選』『図翼』に至陰への灸を指示している事を紹介されてますし、石野先生の論文も紹介されていて、深谷先生も「古来から妊娠禁灸穴とされている三陰交施灸で副作用があるどころか、異常胎位の矯正や安産にまで良好な結果をもたらすことに注目したい。」と書かれてます。

雑学としてですが深谷伊三郎さんは、現在、活躍されている噺家の立川志らくさんの御祖父様です。

もともと、至陰穴は分娩の時に子供が逆子で出てきた時、至陰にお灸をする事で分娩をスムーズに行うようにするツボであったらしいんですよね!

はりきゅうふくた では来院された際には、お灸や灸頭鍼でツボに刺激を与え、御自宅で棒灸を使って毎日、至陰と三陰交にお灸をしてもらってます。

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鍼灸院に逆子のお灸を受けに来られる方の特徴として、共通しているのが妊娠33週とか35週で駆け込み寺的にお灸を希望される方が多いんですよね…。統計的にも妊娠28週~31週の方が逆子が治る確率が高いという事は知られているはずなんですが、何となくですけど、逆子だと分かった時点で「お灸は熱いだろうし、まずは逆子体操で…」というような感じで、逆子矯正に取り組まれている方が多いように思うんですよねぇ~。逆子体操でひっくり返らなかった場合、既に33週とか35週目に入っていて「お灸で何とかなりませんか?」となる。

どうせなら逆子が分かった時点で逆子体操とお灸を同時に行った方が良いと思うんですよねぇ~。お灸の方が治る!…体操の方が治る!…とか、手柄争いのような事は、ど~でもいい話で、結果、逆子が治れば母胎の負担が減るわけですしね…。回るか?回らないか?結果は2つに1つですし、やれる事は全てやる体制で妊娠28週~31週の間に臨んだ方が良いはずなので、逆子だと知らされた時点で逆子体操とお灸の同時進行を試されてみてはいかがですか?

 

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・結果として逆子が治ればいい話だと思うんです。

ここのところ、逆子のお灸を希望される患者さんがいつになく多いのはなぜかな?

ホームページを見たり、紹介されたり…と、色々なルートで来院されるんですが、いつも一方通行というか…、治療はしたけど結果がどうだったのか?…逆子が治ったのか?…逆子が治らず帝王切開する事になったのか?僕ら鍼灸師は患者さんからの報告が無ければ分からないのが現状ではありますが、出産後に肩こりや腰痛の治療で、以前、逆子のお灸を受けられた患者さんが来られて、どうだったか結果を知ることになる。…という感じなんですよね。

逆子がお灸で治らなかったら鍼灸への信頼感は低下するはずですから、逆子が治らなかった場合、その後、肩こりや腰痛をおこしても鍼灸には来てくれない可能性が高くなると考えれば、出産後に腰痛や肩こりで鍼灸に来てくれる確率が高いという事は、逆子が治ってる事が多いという事だと思います。

鍼灸院に逆子のお灸を受けに来られる方の特徴として共通しているのが妊娠33週とか35週で駆け込み寺的にお灸を希望される方が多いんですよね…。統計的にも妊娠28週~31週の方が逆子が治る確率が高いという事は知られているはずなんですが、何となくですけど、逆子だと分かった時点で「お灸は熱いだろうし、まずは逆子体操で…」というような感じで取り組まれている方が多いように思うんですよねぇ~。逆子体操でひっくり返らなかった場合、既に33週とか35週目に入っていて「お灸で何とかなりませんか?」となる。

う~~ん…

どうせなら逆子が分かった時点で逆子体操とお灸を同時にやった方が良いと思うんですよねぇ~。お灸の方が治る…体操の方が治るとか、手柄争いのような事は、ど~でもいい話で、結果、逆子が治れば母胎の負担が減るわけですしね…。回るか?回らないか?結果は2つに1つですし、やれる事は全てやる体制で臨んだ方が良いはずなので、逆子だと知らされた時点で逆子体操とお灸の療治の同時進行を試されてみてはいかがですか?

 

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※過去のブログで書いたものです。

・逆子

時々「逆子なんですが…治療されたことありますか?」とか「逆子ってお灸で治るって聞いたんですけど…」…と問い合わせがあったりします。僕ら鍼灸師からすると逆子のお灸療治は普通なんですが、意外と知られていないんですよねぇ~。肩こりで来院されてる年配の患者さんに逆子へのお灸の話をしたら「へ~~そうなの?知らなかった!」って仰ってましたから、昔から知られている療法じゃなかのかな??でも、最近の産婦人科でもお灸を取り入れている所もあったりして広まっている感じはするんですよねぇ~。

逆子のお灸…。足の小指にある至陰というツボをつかったりするんですが、やはりこれにもタイミングがあるんですよ。統計を見ても28週~31週までの方が32週~35週より矯正率が高いとか…。初産婦と経産婦でも効果の違いがあったり。35週目までだったら矯正が期待できるというデーターがあったりと、様々なんですが概ね28週から34週辺りでのお灸療治が効果が高いように思います。

先日も以前、肩こりとかで治療に来られていた方から「逆子なんですがお灸で治せませんか?」と1年ぶりに連絡があり、お灸をさせてもらったんですが、1回のお灸で逆子が治っちゃったみたいなんですよねぇ~。その後は、足の浮腫とか手のしびれとかがあったようなので週1回ペースで、足や肩首の鍼をさせてもらっていたのですが、もう来週あたり生まれそうと言うことで、9月1日にお灸療治を終えられたんですよ。あれから1週間以上経ちますから、そろそろ赤ちゃんと御対面されてるでしょうねぇ~。

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※過去のブログで書いたものです。

・なるほどなぁ~!

はりきゅう ふくた のホームページの「逆子」のページに東洋医学の解説を入れようと、色々と資料を読んでいたんですが「へ~!」と感じる事がテンコ盛りでした!

僕が鍼灸学校の学生だった15~16年前、学校でも「逆子は至陰、三陰交のお灸で治りますよ!」という事を授業で教えてもらったし、なぜ至陰というツボへのお灸が逆子に効くのか?という事に関しても至陰のお灸は臍動脈や子宮動脈の血管抵抗が低下して子宮の緊張を和らげるという事も本を読んで学んだわけなんですが、時々、古い本などに堕胎の際に使うとか、鍼やお灸をやってはいけない禁鍼穴・禁灸穴とも書かれていたりして、学生の頃から正直言って「いいの?悪いの?…どっちなんだ?」と思ってたんですよねぇ~。

で……、今回、まず……いつから逆子への治療として至陰や三陰交のお灸をやり始めたのか?って調べてみたら石野信安先生という産婦人科の先生の名前が浮上してきました。この石野先生の『女性の一生と漢方』という本…以前、読んだ事があるのと、僕の父が以前、新宿の病院で石野先生に鍼を教えてもらった事があるとい話を聞いた事があるので、おっ!石野先生!ここで登場かぁ~!と資料を眺めていたら、結局のところ現在、一般的な治療として逆子に対して至陰や三陰交にお灸をするようになったのは昭和25年に石野先生が『異常胎位に対する三陰交施灸の影響』という論文を東洋医学会誌に投稿したのをきっかけに三陰交・至陰のお灸が一般の人へ広まったのが始まりのようですね!

鍼灸師の深谷伊三郎先生の本『お灸で病気を治した話』の中の「胎児の位置異常と灸」という項目では古典の『鍼灸説約』『名家灸選』『図翼』に至陰への灸を指示している事を紹介されてますし、石野先生の論文も紹介されていて、深谷先生も「古来から妊娠禁灸穴とされている三陰交施灸で副作用があるどころか、異常胎位の矯正や安産にまで良好な結果をもたらすことに注目したい。」と書かれてます。至陰や三陰交へのお灸は鍼灸師は古典を読んで知っていたけど、「やっちゃダメ!って言う人もいるし、やったら効くよ!って言う人もいるし…どっつなんだ?」そんな感じだったんでしょうねぇ~。

もともと、至陰穴は分娩の時に逆子で出てきた時、至陰にお灸をする事で分娩をスムーズに行うようにするツボであったらしいんですよ!

「鰯の頭も信心から…」という諺がありますが、昔の本に書いてあるからと言って、それを鵜呑みにしてしまうと前に進めなくなる…という事の良い例のような気がします。よく僕が話す話ですが、立川談志さんの落語のマクラで「昔の人は偉い!凄い!って言うけど、昔の人は飛行機も作れなかったし、空も飛べなかったでしょ!現代人は飛行機を作って空を飛ぶわけだから…私は今の人の方が凄いと思うねぇ~」って言うネタがあるんですが、まったくもって至陰と三陰交のお灸はこの例えにピッタリ当てはまるものだと思います。

そう言えば、去年の今頃、京都であった不妊鍼灸ネットワークっていう勉強会の公開講座に行った時にその勉強会を主催している中村先生が「血行など環境を整え子宮の状態を良くしてあげるためにやっている鍼灸なのに、妊娠したらやっちゃダメって変でしょ?」って言ってましたけど、まったくもってその通りなんですよねぇ~!

先人の知恵や古典の本に書いてある事は、確かに宝物ではあるし、大事な事ではあるのだけれども、当時では分からなかった事…、今となっては正しくない事…、想像で書かれている事もあるという事を踏まえた上で読まないと、何でも信じちゃったらダメなんですよねぇ~

話が脱線しちゃいました…

明治の頃から比べると現在は妊産婦の死亡率って凄く低くなっているんですよね!これはやはり産科医の技術の向上が要因だと思われるのですが、この産婦人科医の石野先生が昭和25年に至陰・三陰交のお灸を推奨して、それ以降、至陰・三陰交のお灸が定着した事も妊産婦死亡率低下の一翼を担っていると思われます。

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(外部関連リンクサイト)

逆子の原因や直し方は?帝王切開になる?
意外と知らない「逆子(さかご)」の話
逆子の原因、母体や胎児への影響は?
逆子って
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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】

※ 首の痛みや頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 肩こりや腕の痛みを鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症を鍼灸師が分かりやすく解説します

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多くの方が鍼灸療法を望まれる場合は「肩が痛い…背中が痛い…腰が…首が…」という症状を訴えて来院されます。この場合、鍼灸療法では手・足・背中・お腹・頭など、身体のあらゆるツボを使って治します。

初めて鍼灸療法を受けられる方は「肩が痛いのに何で足に鍼をしているんだろう?」と訝しがられたり、不思議に思われるかもしれませんが、これは肩こりや腰痛に効くツボ(特効穴)が足や手にある場合もありますが、鍼灸療法の場合”なぜ肩や腰が痛くなったのか”…という根本的な原因を探り、その原因を改善しないと、症状だけ取っても再発する可能性があるんですよね!

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初めて来院される方へ
はりきゅうふくた では、予約優先で施術しておりますので、来院される前には必ず電話で予約を入れてください。
施術中の場合、電話を取りづらい事がありますので6~7回コールしてみて下さい。

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はりきゅうふくた
☎092-407-7746
福岡市早良区野芥6-1-4(アクセス)

営業時間
午前の部 8:30~13:00
午後の部 15:00~19:00
(休診:日曜日・月曜日・祝日)

顔面神経麻痺や帯状泡疹を鍼灸師が分かりやすく解説します

顔面神経麻痺|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

顔面神経麻痺|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

※ 事故や手術の後遺症や脳の中枢障害による顔面麻痺は鍼灸の対応外です。

鍼灸院で対応出来る顔面神経麻痺は基本的にBell麻痺とラムゼイハント症候群と言われる顔面神経麻痺です。

数十年前まではBell麻痺は寒冷刺激、疲労、あるいは顔面神経への血流の障害が原因で起こるとされていましたし、ラムゼイハント症候群はウイルスが原因とされていましたが、現在では、Bell麻痺・ラムゼイハント症候群どちらもウイルスが原因だと言われ、Bell麻痺は単純ヘルペスウイルスが原因で、ラムゼイハント症候群は水疱瘡のウイルスが原因だといわれています。

ですから基本的に、子供の頃に水疱瘡に罹患した人ならば、誰でも帯状泡疹や顔面麻痺を起こす可能性があるんですよね。

ラムゼイハント症候群と帯状泡疹に関して言えば、水疱瘡が治っても水疱瘡のウイルスは完全に体の中から消滅するわけではなく、感覚に関係する神経節でウイルスは休眠状態で存在します。免疫機能が正常に働いている限りは、このウイルスは悪さを起こしません。ただ、免疫力が低下し始めると、胸椎などの神経節で悪さを起こす帯状泡疹を起こしたり、顔面神経で悪さを起こす顔面神経麻痺を起こしたりします。

時々、ウイルスが休眠状態から再活性化する事はあるのですが、その時は免疫の働きで通常は抑え込まれてしまって帯状疱疹や顔面神経麻痺は発病しません。

Bell麻痺とラムゼイハント症候群ですが、これはウイルスが発見される前に付けられた病名で、Bell麻痺はイギリスのチャールズ・ベルさんが命名した病名。ラムゼイハント症候群はアメリカの、ジェームス・ラムゼイ・ハントさんが命名した病名なんですよね!

認識としてはBell麻痺は、比較的に治る確率が高く、ラムゼイハント症候群は障害が残りやすいという特徴があります。

注意点ですが、顔面神経麻痺が発症した場合、第一の選択として、鍼灸院に行くのではなく、まず病院で抗ウイルス薬を処方してもらって下さい。

理由はBell麻痺のような単純ヘルペスウイルスが原因の顔面神経麻痺もあれば、水痘-帯状疱疹ウイルスが原因の帯状泡疹やラムゼイハント症候群もあるわけですが、顔面神経麻痺も麻痺の症状が先に出るものもあれば、痛みの症状が先に出るものもあり、ラムゼイハント症候群の中でも耳や口腔内に疱疹が出るものあれば、出ないものもあったりと、初期段階では判断出来ない事が多い症例もあるようです。

抗ウイルス薬は発症3日以内に投与する事が重要とされてますし、ラムゼイハント症候群の場合は発症後10日以内の療治が予後を大きく左右するとされています。

実際、ウチの鍼灸院に来られた顔面神経麻痺の患者さんでも、3日以内に抗ウイルス薬を投与されていた患者さんと、10日以上経ってから抗ウイルス薬を投与された患者さんとでは予後に明らかな差がありました。

統計によると、ベル麻痺の場合、自然治癒で良くなる確率は70%、ラムゼイハント症候群の場合は30%。 罹患初期から抗ウイルス薬の処方を受けていても治る確率は、ベル麻痺の場合90%、ラムゼイハント症候群の場合は60%という数値が出ています。

ですから、ベル麻痺の場合10%~30%。ラムゼイハント症候群の場合40%~70%の方に麻痺が残る可能性があるという事なんですね!

顔面神経の変性は発症後7~10日で終わるらしいので治るポイントは、その変性をいかに食い止めれるかなんですよね!

顔の痛みや麻痺の予兆を感じたら、まずは病院で抗ウイルス薬を処方してもらって下さい。

病院では、抗ウイルス薬でヘルペスウイルスを抑え、ステロイドの投与で神経浮腫や神経内圧の軽減により血流改善をはかって、ビタミンB12やビタミンEなどの薬で神経修復の促進を促します。

顔面神経麻痺(Bell麻痺)は、早く治る方では3週間~3ケ月以内に完治すると言われています。割合的に80%くらいの方は完全に治るのですが、10~15%の方に後遺症として麻痺が残ると言われています。

完全な顔面神経麻痺が出た場合、3週間以内に少しでも改善のきざしが出ない時は、治りにくいとも言われます。この場合はBell麻痺ではなく別な病気が潜んでいる可能性を疑います。

ラムゼイハント症候群は麻痺が残る可能性が高いのがBell麻痺と大きく違う点です。ラムゼイハント症候群では病院において抗ウイルス薬を投与されても、違和感が残ったりする場合もあります。

もう一つ、付け加えると…

出来る事は早い内に全てやるべき!…という事です。

先ほど書いたように、抗ウイルス薬を投与しても、ベル麻痺の場合10%~30%。ラムゼイハント症候群の場合40%~70%の方に麻痺が残る可能性があるわけですから、病院の治療を行って、それでも治らないなら鍼灸を…と考えるのではなく、顔面神経の変性は発症後7~10日で終わるので、その変性を食い止める期間に、出来るだけの事をした方がいいと思うんですよね!

最初の方にも書きましたが、免疫力が低下する事で休眠していたウイルスが悪さを引き起こすわけです。

顔面神経麻痺の方って必ずといっていいほど、首や肩がガッチガチに凝ってます。首と肩のコリってストレスフルな生活の象徴のようなものなので、顔面神経麻痺の患者さんに鍼灸をする時、首と肩のコリを取る事が重要なポイントなんです!

患者さんの中には「私は首のコリもありませんし、肩の凝りもありません!」と仰る方がいらっしゃいますが、僕の経験上、九割九分、患者さん自身がコリの自覚を持ってらっしゃらない事が多いです。例えコリが無くても、患者さん本人が気が付かない反応が体に表れているはずです。

体に異常がない限り、顔面神経や三叉神経の異常は現れません。

体のコリを鍼灸で取って血流を良くする事で体に本来備わっている免疫力が正常に機能するようにするのが最善の方法だと思います。

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※過去のブログで書いたものです。

・顔面神経麻痺(ベル麻痺・ハント症候群)を患っている方へ…

鍼灸師として、病んでいる身体をもとに戻そうとする時に、まず何を考えるか?…というと、「なぜその症状が出ているのか?」という事を推理していきます。患者さんとしては今が辛いわけなので「この症状さえ取ってくれたら…」的な思考になるのも分からないではないんですが、必ず原因はあるので、その原因を改善しないと、また同じ症状…もしくは、その原因が引き起こす別な症状が現れるものなんですよねぇ~。

例えば、外傷や手術の後遺症ではない、ベル麻痺やハント症候群での顔面神経麻痺の方は、往々にして、この症状の患者さんはストレスフルな生活をしている方が多いので、患者さん自身に「自分はストレスフルな生活をしていたんだ…」と自覚してもらい、生活改善を促します。(…でも、経験上、このタイプの患者さんは「これくらい自分にとってはたいした事は無い…」と自分に厳しく、回遊魚のように泳いでいないと死んじゃうような感じで長年、生活されているので、「生活改善」なんて、なかなか素直に聞き入れてもらえないんですけどね…。)

個々の症状を別物として病気を捉える鍼灸師の場合、顔面神経麻痺の患者さんの場合、顔に鍼を刺すだけのような感じの施術になるんでしょうが、現在ではベル麻痺もハント症候群も身体に潜伏しているウイルスが原因で起こると考えられています。誰の身体にも潜伏しているウイルスが悪さを引き起こす原因として考えられるのは、やはりストレスフルな生活による免疫力の低下でしょう。

顔面神経麻痺の方って必ずといっていいほど、首や肩がガッチガチに凝ってます。首と肩のコリってストレスフルな生活の象徴のようなものなので、顔面神経麻痺の患者さんに鍼灸をする時、首と肩のコリを取るって重要なポイントなんですよね!

なので、顔面神経麻痺の場合は、まず病院で抗ウイルス薬を処方してもらい、同時に鍼灸院で身体のストレス反応である肩と首のコリをほぐす事に専念されるのがベストだと思うんです!

ベル麻痺の場合、自然治癒は70%、ハント症候群の場合は30%。 初期から抗ウイルス薬の処方を受けていても治る確率は、ベル麻痺の場合90%、ハント症候群の場合は60%という統計的な数値が出ています。なのでベル麻痺の場合10%~30%。ハント症候群の場合40%~70%の方に麻痺が残る可能性があるという事なんですね! 顔面神経の変性は発症後7~10日で終わるらしいので治るポイントは、その変性をいかに食い止めれるかなので、早期に抗ウイルス薬の効果を期待するのがお医者さん達の基本的な考えのようです。

でも、抗ウイルス薬の効果なく、麻痺が残ってしまった方への対応としては、外科的手術という方法もあるようですが、リスクも伴いますし、そこまでする必要はない麻痺の場合、身体の自己治癒力に期待するほか無いと思うんです。自己治癒力を高める方法としての選択肢の一つとして鍼灸療法は適してると思います。

鍼灸は、いかに患者さんの体の持つポテンシャルを引き出すかがキーポンイントとなる療法です。まずは患者さん自身が諦めずに自分の身体の治癒力を信じて、身体が治癒する方向に向かうように生活改善し、自己治癒の妨げになっているストレスを取り除く方法として鍼灸療法を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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(関連外部サイトリンク)

顔面神経麻痺(日本頭蓋顎顔面外科学会)
ベル麻痺
顔面神経麻痺(メディカル・ノート)
ラムゼイ・ハント症候群(日本医事新報社)
ラムゼイ・ハント症候群の 初期診療のポイント
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多くの方が鍼灸療法を望まれる場合は「肩が痛い…背中が痛い…腰が…首が…」という症状を訴えて来院されます。この場合、鍼灸療法では手・足・背中・お腹・頭など、身体のあらゆるツボを使って治します。

初めて鍼灸療法を受けられる方は「肩が痛いのに何で足に鍼をしているんだろう?」と訝しがられたり、不思議に思われるかもしれませんが、これは肩こりや腰痛に効くツボ(特効穴)が足や手にある場合もありますが、鍼灸療法の場合”なぜ肩や腰が痛くなったのか”…という根本的な原因を探り、その原因を改善しないと、症状だけ取っても再発する可能性があるんですよね!

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初めて来院される方へ
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施術中の場合、電話を取りづらい事がありますので6~7回コールしてみて下さい。

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腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症を鍼灸師が分かりやすく解説します

腰痛|坐骨神経痛|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

腰痛|坐骨神経痛|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

腰痛と言ってもギックリ腰もあれば、坐骨神経痛や脊柱管狭窄症などなど…、色々な症状があり、それぞれ発生機序が違います。ギックリ腰は急性腰痛と言って、急激に発症して動けなくなる腰痛をギックリ腰と呼びます。

希に内臓疾患から起こる腰痛もありますが、心配で気になるようなら専門医に診てもらってから腰痛を治すのがいいでしょう。

腰痛|坐骨神経痛|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

慢性腰痛や急性腰痛は基本的に姿勢が悪くなった事で腰に関係する筋肉が疲弊して腰痛を引き起こします。骨盤が前に倒れ過ぎたりする事で起こる腰痛もあれば、骨盤が後ろに傾く事で起こる腰痛もあります。

基本的に骨盤が前に倒れたり、後ろに倒れたりする事で腰に疲労が溜まり、緩やかに痛みが起こるのが慢性腰痛。腰に疲労が溜まって急激に筋肉が拘縮してガチッと固まって痛みが起こるのが急性腰痛です。

坐骨神経痛の場合も、基本的は骨盤が後ろに傾く事で、臀部…いわゆる、お尻の筋肉に負荷がかかり筋肉の隙間を縫うように通っている、パスタの平打ち麺のような坐骨神経が筋肉の拘縮で圧迫を受ける事で、足に痺れが起こります。

脊柱管狭窄症の場合は、基本的に老化によるものが多いです。脊柱管と呼ばれる脊椎の中の脊髄からの神経の通り道が脊柱管を構成する骨や靱帯の肥厚や椎間板の突出などで脊柱管が圧迫を受けて狭くなる事で起こる病気です。

正直な所、鍼灸で脊柱管を構成する骨や靱帯の肥厚や椎間板の突出などで起こる脊柱管の圧迫を無くす事は無理だと思います。時々、本屋さんで『脊柱管狭窄症は自分で治せる』なんて本を「一般・健康」などの本棚で見かけたりしますが、正直言って、脊柱管狭窄症は自分で治せる代物ではないです。ただ、病には程度と言うモノがあります。脊柱管狭窄症でも軽症もあれば、重い症状もある。

重い症状の脊柱管狭窄症の場合は、正直なところ…手術じゃないと対応出来ないと思います。軽症の場合だと脊柱管の圧迫も軽度な訳ですから、圧迫を受けている腰椎に関係している筋肉を緩め症状を軽くする事は可能です。

付け加えると…

腰痛を起こすと、関連的に膝や腿、フクラハギや足首に負荷がかかるので、膝や腿、フクラハギや足首が痛くなります。

よく年配の患者さんが、お医者さんから「歩きなさい!」と言われたから、一生懸命歩いているんですが、腰痛や腿や足の痛みが無くならない…と言われる方がいらっしゃいますが、そういった方は、たいがい外側に重心がかかるような歩き方で歩いてらっやるんですよね!

いわゆるガニマタ・O脚の状態で歩くと、自然と骨盤は後ろに傾きます。そうするとお尻の筋肉にも負担がかかりますし、猫背を助長します。

腰痛|坐骨神経痛|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture

歩き方を意識するならば、こなん感じです。腿の内側に重心を意識して、着物を着た時の歩き方を意識して下さい。

腰痛の場合でも姿勢を直す事が重要です。鍼灸で腰に関係する筋肉を緩めてフラットに状態に戻して、日頃の姿勢と歩き方に気をつけながら、腰痛と無縁な生活を手に入れましょう。

 

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※過去のブログで書いたものです。

・段階をふんで…

鍼灸院に来られる方は、「痛みを何とかして欲しい!」「痛くて動けない!」と “痛み” を訴えて来られる方が8割で、残りの2割が「痛くはないけど体調不良で…」という感じだと思うんですよね…。

痛みを訴えてくる方は急性疾患かな…(でも、鍼灸を受けようと思う方は、だいたい病院行っても、整骨院に通っても治らないから怖いけど… 痛めたところが痛いし…。と切腹覚悟で来られる方が多いから急性疾患といっても痛めてから3ヶ月…もしくは半年くらい経ってる場合が多いんですけどね…)

痛みを取るという方法……、痛みをコントロールする方法は色々あるんですが、やはり一番重要なのは痛めている部位の組織の回復を促す事なんですよねぇ~!痛みだけを取るなら病院で処方される痛み止め?麻酔?で取れるはずなんですよ…。でも薬が切れるとまた痛みだすという事は、痛めている場所の組織回復が出来てない状態なのでまた痛み出す。痛み止めを常用すると身体が薬に慣れてくるので効果が薄れ、もっと強い痛み止めを必要とするようになる。

損傷部位が軽度の損傷なら痛み止めで痛みを感じない状態にしている初期段階の間に、身体自体が損傷部位を治してくれるので、その場合は「痛み止めの薬を飲んだら治った!」という事になるんですが、損傷部位が軽度では無い場合は、組織の回復には時間がかかるんですよね!

鍼灸というのは身体が組織の回復をはかろうとしているのを後押しするような療法なので、患者さんの体力に合った後押しの仕方をします。なので若い人と年配の人へのアプローチは変わってくるのも当然ですし、その成果が現れる経過時間も違ってきます。

その事を理解されていない方は、まるで機械の部品の交換でもするような感じで「この痛みを取ってくれさえすればいい!」みたいな気持ちを前面に出して来院されたりしますが、移植とかは別の話として、基本的に人間の身体は部品交換がきかないものなので、身体は大事に使っていかないといけないんですよねぇ~。登山でも高山病を避ける為に身体を慣らしながらゆっくり登っていくように、身体を治す場合も段階をふんでゆっくり治していくようにしなければ治るものも治らないんですよね!

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※過去のブログで書いたものです。

・痛み止め

飲み薬…、塗り薬…、注射…、と様々な方法で薬の成分を体内に入れて痛みを止めるわけですが、痛み止めの薬は痛みを止めるのがお仕事なわけで、治さなければいけない部分を治すのは痛み止めの仕事の内に入ってないんですよねぇ~。

じゃぁ~基本的に何が患部を治しているのかというと、身体自身が治してるわけなんですよね!

痛み止めの薬が、痛みを止めていてくれる間に身体が不具合を治す。例えて言うなら、痛みの伝達物質が車だとして道路工事の交通誘導警備員さん(痛み止めの薬)が道で車を止めてる間に、身体自身が工事箇所を短時間で修復する。…そんな感じでしょうか…。

痛み止めの薬が、痛みを止めていてくれている間に治る程度の不具合なら、痛み止めの薬を使う事で問題解決なんですが、不具合の程度が深刻な場合は痛み止めの薬を使っても、薬の効果がなくなると痛みがぶり返して…結果…「何をしても治らない!(怒)」…という事になるわけですよね!でも、痛み止めを飲んでる間は痛みを感じないので薬に頼るようになる…、薬の効果に対して身体が馴れてくると、だんだん効かなくなるので徐々に強い薬が必要になる。まぁ~こんな負のループにハマっている人も多いのではないでしょうか…。先日、来られた患者さんも、このパターンで首・肩にもの凄い凝りがあり辛そうにされてました。

鍼灸は、この身体自身が治している作業を手助けする治療ですから、理想としては痛み止めで痛みを止めてもらって、鍼灸や漢方薬で身体が持つ回復力をサポートするっていうのが一番いいと思うんですが、痛みを感じない状態になると、みんな治ったと勘違いしちゃうんですよねぇ~。

「症状が無くなる状態と、病気が治るのは別物ですよ!」って、患者さんにはいつもお伝えしてるんだけれど、鍼灸に対する信頼度が低いせいか…なかなか理解してもらえないんですよぉ。

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※過去のブログで書いたものです。

・その週の疲れは、その週のうちに…

昨夜、歩いていて空を見上げたら立派な、まん丸のお月様が見えたので、満月かな?って思っていたんですが、今朝、暦を見ると、今日が満月みたいですね!それと暦には「旧6/16」と書いてありました。旧暦で言うとまだ6月中旬なのねぇ~。そう考えると6月なのに、この暑さはなんなんでしょうねぇ~。(汗)

昨日、来られた患者さんのお一人で、3年前から治療させて頂いてる方がいらっしゃるんですが、最初の頃は細い鍼か鍉鍼じゃないと、治療後にダルくなって辛いような状態だったのが、近頃では刺絡した後でも、吸角の痕も残らないくらいの体調の良さで、治療に来られる時の表情や姿勢も随分、シャキ!としてらっしゃいます。

昨日も、この患者さんに刺絡をしている時に患者さんから「最初に、この刺絡を受けた時にスッキリした感覚があったんだけど、治療後はダルくて、起き上がるのが辛いな~って感じだったんですよね!…でも最近は、刺絡の後、あまりスッキリした感覚はない分、治療後の怠さは全く無く、なんか体調は良い感じなんです。」…との事。

週に1回のペースで治療に来られているんですが、体調の基礎的な部分はパワーが上がっているというか、随分、いい状態に戻って来ている典型的な例だと思います。でも基礎的な部分のパワーは上がっていても、やはり加齢に関する体力低下は無視できませんし、日常生活を送っていると疲れる事はあれば、無理する事もあるので、「その日の疲れは、その日のうちに…」じゃないけど、その週の疲れは、その週のうちに復活させてあげると、随分、体調も変わってくるはずなんですよねぇ~。

鍼灸を受けられる方の半分以上は、即効性を求められる方が多いような気がするんですが、3年くらいのスパンで鍼灸を生活の一部に組み込まれると、体調って変わってきますよ!

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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】

※ 首の痛みや頭痛を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 肩こりや腕の痛みを鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症を鍼灸師が分かりやすく解説します

※ 四十肩・五十肩を鍼灸師が分かりやすく解説します

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※ 鬱と首の動きを鍼灸師が分かりやすく解説します

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はりきゅうふくた
☎092-407-7746
福岡市早良区野芥6-1-4(アクセス)

営業時間
午前の部 8:30~13:00
午後の部 15:00~19:00
(休診:日曜日・月曜日・祝日)

肩こりや腕の痛みを鍼灸師が分かりやすく解説します

肩こり|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture|moxibustion|

肩こり|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture|moxibustion|

肩こりが酷い人もいれば、全く肩こりが無い人もいらっしゃいます。

血行の善し悪し…?体質的なモノ?遺伝?人種の違い?と色々な事が言われてますが、知り合いのアメリカ人の友人が言うには「アメリカにいる頃は、肩こりというものを感じた事は無かったけど、日本で暮らすようになってから肩こりを感じ始めた…」って言ってました。

…という事は、肩は凝るモノだという概念が生まれた瞬間に肩こりを認識し始めるのかも知れませんね!

別ページの「首が痛い」でも書きましたが、なぜ肩が凝るのか?臓器の病気の反応として肩が凝る事もありますが、基本的には姿勢の悪さが原因で肩がこり始めます。

あっ!あと…鬱の人は、たいがい肩がガチガチになってます。鬱は心と体の乖離で起こるモノなので、体が防御するというか、一体であるべき体と心が別々になる事で、筋肉が知らず知らずの内に固くなるんでしょう。

どちらにしても、姿勢が悪くなる事で、肩に関係している筋肉に負荷がかかり肩がガチガチにコリ始めます。原因は座っている時などに、骨盤が後傾するような姿勢になり、腰に負担がかかると同時に猫背の状態になります。

猫背の状態が続くと肩関節が前に傾き、首も前に倒れるので肩甲骨に関係している筋肉がパンパンに張って、肩甲骨の動きが悪くなります。そうなると肩関節や腕や肘や手首に負担がかかるので、肩甲骨の動きが悪くなったのを放っておけば、いずれ肩や腕や肘や手首を痛めます。

腕を使う動作には、必ず肩甲骨の動きが関わっています。肩甲骨が動かなくなると肩甲骨が行っている仕事を肩や腕や肘や手首が担う事になるので、いわゆるオーバーワークになってしまうんですね!

肩こりは、だいたい肩関節と首をつなぐ稜線の辺りが凝ると思うんですが、猫背の状態が続くことで頭が前に傾きます。

肩こりを鍼灸師が分かりやすく解説します|福岡市早良区|鍼灸院

肩こりを鍼灸師が分かりやすく解説します|福岡市早良区|鍼灸院

正常な姿勢の場合、頭の重さは4.5kg~5kgあるそうなんですが、頭が5cm前に出ると、正常な姿勢で4~5kgの頭の重さを支えている首や肩の筋肉にかかる重さが13.5kg。7.5cm前に出ると18kgの重さを肩や首の筋肉が支えるという事になるわけです。

18kgって4~5歳の子供の体重ですから、デスクワークで座り仕事…、骨盤が後ろに倒れて背中が丸まり頭が前に傾くような姿勢で1日中過ごすと言う事は肩首に4~5歳の子供を肩車した状態で18kgの負荷を首や肩にかけて、毎日仕事をしている事になるわけです。

そりゃぁ~肩もコリますわなぁ~。

肩の凝っている部分に鍼灸をして、凝ってる部分の筋肉を緩めれば、ひと時は肩こりから解放されますが、骨盤や腰・背中が丸くなる猫背を治さなければ、肩こりは解消できないんですよねぇ~。

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※過去のブログで書いたものです。

・インナーバランス

先日、漢方薬の本を読んでましたら、「漢方薬はインナーバランスを整えるものだ…」という事が書いてありました。

確かに漢方薬や鍼灸はインナーバランスを整える側面が強いですよね!現代医学で使われる薬は、どちらかというと切れ味が鋭い刃のような感じで、外側の突起(症状)をスパッ!と綺麗に切り落とす…。そんな感じなんですが、コアな部分のバランスを整えるのは苦手としているのが現代医学の薬物療法。(※漢方薬も鍼灸も即時効果が無いわけではありません)

なので現代医学的な治療でインナーバランスを整える常套句としては「ストレスがかからないように…」だとか、「食事をバランスよく、しっかり食べて…」とか、「睡眠をしっかりとって…」とか、「規則正しい生活習慣を身につけて…」 というような感じで、薬を出した後は患者さん任せなのが現状なんじゃないでしょうか?

…確かに、この常套句はどれも間違えではないんだけれども、1日~2日…生活習慣を変えたからといってインナーバランスが整うはずもないわけで、やはりインナーバランスを整えるには長期的な視野で取り組む必要があるんですよね!そこを手助けするのが漢方☆療であったり鍼灸であったりするんですよぉ~。なのでそう言った側面を理解されたうえで漢方薬とか鍼灸を選択肢の一つとして生活の中に組み込まれると、今以上に健康状態を維持できる事、間違いなしなんですよねぇ~。

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※過去のブログで書いたものです。

・患者さんの身体次第です

施術者として一番「ホッ!」とする瞬間って、患者さんが笑顔で帰られる時ですね!

すぐ治る症状もあれば、改善するのに時間がかかる症状もあり、全ての患者さんが笑顔で帰られる事はないんですが、症状が取れたり、少しでも楽になれた状態ならば、笑顔で帰られる確率は高くなりますし、患者さんが直後に効果を感じられなくても治療して2~3日後に症状の改善がみられる事もありますので、2~3日後に症状の改善を感じられた場合は2回…3回と来院されます。

一番、治療に根気がいるのが、長期間かけて症状が悪化していらっしゃる患者さんです。

こういう患者さんは普段の生活で、自分の身体に無理を強いて体調を崩してらっしゃる方が多いうえに、自分の生活パターンを変えずに早く治したいという願望がとても強いので、よくキレる刃のように切れ味が鋭い現代医学的な投薬治療でスパッ!と症状を切り取る治療を好まれるんですが、インナーバランスが崩れて体調を壊している方がほとんどなので、現代医学的な投薬治療で症状を取っても第二波…第三波…と、似たような症状…もしくは様々な症状に悩まされ、西洋医学的な投薬治療に疑問を持たれ、東洋医学(鍼灸や漢方)の扉を叩かれるパターンが多いように思います。

東洋医学(鍼灸・漢方)の場合、患者さんの体力次第ではあるんですが、体力がある患者さんでしたら症状をスパッ!と取る事も可能です。しかし、体力が無い患者さんの場合は身体に無理がかからないように徐々に症状を緩和し、体調の核となるインナーバランスを整える事に重きをおきますので、患者さんの根気と治療者の根気が必要となってくるんですね!だから「何回の治療で治りますか?」という問いかけに対しては「患者さんの身体次第です。」とお答えしています。

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※過去のブログで書いたものです。

・「2割~3割、治れば御の字」…について考える。

最近、国家資格を必要としない揉み療治系(ホントは揉み療治は国家資格が必要なんですけどね…)やヒーリング系のチラシを色々なお店のレジ横で目にする事が多いんですが、時々「病院が諦めた痛みを完治させます」…というようなキャッチコピーが書かれていたりするんですよね。

こういうキャッチコピーは、人の目を引くには、もってこいの言葉なので、キャッチコピーとしての効果は大きいんでしょうが、鍼灸師の僕としては「このチラシを作った人って、本当に人の身体の事を理解しているのかな?」って思っちゃうんですよね!

以前、あるお医者さんと話をしていて、その方が「最近の患者さんは病院に来て治療を受ければ機能が100%回復すると思っている人が多すぎる! 正直、2割~3割治れば御の字と考えないとダメですよ!」と言われてました。

「2割~3割、治れば御の字…」という言葉の真意は「老化を止める事は出来ない…」という事なんですよね。身体の疲労が原因で起こる場合の病気は、治療や薬で身体が本来持ち合わせている回復能力を鼓舞し、機能が100%回復する事もありますが、老化が原因で起こる場合の病気は2割~3割、治れば御の字…と考えるべきなんですよね!

いくら医学が進化して…ips細胞で臓器を作る事が出来るようになっても、老化を止めたり、人が死ななくなる事はないと思います。

それでも、2割~3割の回復では満足いかない人達は、強い薬を使ったり、身体にメスを入れて無理な治療にチャレンジしたりするんですが、老化は止められないので、次第に医療に不信感をいだくようになり、最終的に「病院が諦めた痛みを完治させます」…というキャッチコピーに期待をいだくようになる。…そんな図式でしょうか…。

「どこに行っても治らないので…」と、鍼灸院に来られる患者さんも、現代医学に不信感をいだいていらっしゃる方も少なくはないんですが、いくら数千年の歴史を持ち合わせている鍼灸でも「老化が原因で起こる病気の場合は2割~3割、治れば御の字…」というのは変わりません。

しかしながら、飛行機が着陸態勢に入って、その機体を上手にランディングするかの如く、老いていく身体に合った動作が出来るように手助けするには鍼灸はとても適している治療です。

真摯に病気と対峙していれば、気軽に「病院が諦めた痛みを完治させます」…という言葉は使えないはずなんだけどなぁ~。

患者さんにとっては自信なさげに感じるかも知れませんが「2割~3割、治れば御の字…」という言葉を言えるお医者さんって、僕からすると信頼出来る人のように思えます。

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※過去のブログで書いたものです。

・インナーバランス(精神面や内臓のバランス)を整える

頭が痛くて…
喉が痛くて…
胃が痛いんです。

…と、患者さんが訴えると、普通の人なら「頭痛薬と喉の薬と胃薬を飲めばいいじゃないの?」という考えになると思います。鍼灸師でも、この普通の考え方で治療してる鍼灸師の場合は、頭が痛いなら頭痛に効くツボ…。喉が痛いなら喉痛に効くツボ…。胃が痛いなら胃痛に効くツボに鍼やお灸をすると思います。

症状が軽く、身体の治癒力はしっかり働いてはいるけど、ここのところちょっと無理をしちゃって…頭痛が…とか、ちょっと胃が…という感じであれば、頭痛に頭痛薬、胃痛に胃薬、頭痛に効くツボ、喉痛に効くツボ、…という治療で治ってしまうものなので、それはそれで問題はないんです。

でも…慢性疲労みたいな感じで、若くても毎日の仕事や生活での疲労が取れず、体力が低下していたり…、歳を取るにつれ自己治癒力が低下してしまっている人が「頭が痛くて…喉も痛くて…胃も痛いんです」という症状になった場合、各症状別に薬を処方されると最低でも頭痛薬、風邪薬、胃薬、と3種類の薬を飲まなければいけなくなっちゃいます。…もしも、その患者さんの血圧が高かったりしたら血圧の薬もプラスされますし、血液をサラサラにする薬を常に飲まれている方も多いですよね!

特に現代医学の薬は症状を即座に取る側面が強い分、長期間服用すると諸刃の剣的な副作用が出ることも多いので、体力が低下してる方は、多くの薬を飲むことを躊躇されている方も多いと思うんです。

東洋医学や漢方や鍼灸の考え方では、なぜ頭痛や喉痛や胃痛が起こっているのか?という事に重きを置いて鍼灸をしたり漢方薬を処方したりするものなんですよねぇ~。

頭痛や喉痛や胃痛などの症状は身体が発しているサインであり、インナーバランス(精神面や内臓のバランス)を整える事で症状を取り去り治していきます。(先日読んだ『知識ゼロからの薬膳入門』という本で、異病同治や同病異治がインナーバランスという言葉で説明されていて、とても分かりやすかったので、今からはインナーバランスという言葉を使いますね ♪ )

漢方薬は基本的にインナーバランスを整えるためのものなので、症状が違うのに同じ薬を処方されたり、症状が同じなのに隣の人と違う薬を処方されたりするものなんですよ。ですから、漢方医が漢方薬を処方する場合は、現代医学の薬のように症状別に漢方薬が処方され、種類が違う多くの漢方薬を飲まなければいけないという事はないと思います。(ただ症状の変化により処方が変わることは多いと思いますけどね…。)

鍼灸もインナーバランスを整える事に重きをおく治療なので、患者さんからすれば「頭が痛いのに、なんでお腹に鍼をするの?」とか、不思議がられる事も多いとは思いますが、これってインナーバランス(精神面や内臓のバランス)を整えているんですよねぇ~。

ただ、インナーバランスは漢方薬や鍼灸で、すぐに変化を起こせるものではないんです。インナーバランスに変化をもたらす一番のファクターは、患者さん自身の生活パターンの改善だったり、食事の改善だったりするんですよぉ~。「うわぁ~それが出来てりゃ~苦労しないよ!( ̄▽ ̄;)」って苦笑いしてる人も多いかもしれませんが…(;^△^)漢方薬も鍼灸も健康への道筋をサポートして誘う役割しか出来ないので、健康への道を歩み出すのは患者さんの身体自身なんですよねぇ~。

そこを十分理解して、治療の選択をしないと「あの病院に行ったけどダメだった!!」「あの鍼灸院に行ったけどダメだった!」「あの薬を飲んだけどダメだった!」と、負のスパイラルに陥ってしまう事になるんですよね!

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