耳鳴り|福岡市早良区|鍼灸院|acupuncture|moxibustion
耳鳴りは大きく分けて「消失しなくても気にならない耳鳴り」と「消失しない為に生活に支障をきたす耳鳴り」の2パターンに分類されます。
一般的には耳鳴りは消失しにくいもので、耳鳴りを完全に消失させる特効薬は、まだ無いようです。
耳鳴りで耳鼻科に行った際に処方される薬は、ビタミン剤や循環改善剤で、理論的には感覚細胞を回復させて、血液循環を改善させようとするものなんですが、全ての耳鳴りには有効ではないようです。
…まだまだ原因が分からない事が多いんでしょうね。
動脈瘤、腫瘍、高血圧、糖尿病など、放置しておくと、命に関わる危険な他の病気が影響している耳鳴りの場合、症状より原因を治さない限り、耳鳴りは改善しないので、こういった耳鳴りは鍼灸は適応外です。
基本的に、これ以外の耳鳴りの原因は加齢・老化の場合が多いです。…若くて耳鳴りがする場合は心因性が原因な事が多いですね。
病院での命に危険が無い耳鳴りへのアプローチは「普段の生活で、耳鳴りがしても苦痛を感じる事が少なく、生活に支障がないようにする。」という事だそうです。やはり耳鳴りは消失しにくいものだから、出来るだけ苦痛を取っていこうという事なんでしょう。
それと苦痛度が高い耳鳴りは心理的影響が大きく、耳鳴りを訴える患者さんの大部分は、自覚の有無に関わらず聴覚障害が起こると考えられています。
聴覚の老化は、内耳の蝸牛の感覚細胞や、神経に酸素を供給する血管の老化と、脳の加齢変化によって起こるので、女性より男性の方が難聴になる人が多いらしく、一般的に50~60歳以上の男性に耳鳴りが最も多くみられるようです。
(※…かく言う、僕自身も数年前から疲れるとキーンと耳鳴りがするようになりました。)
耳鳴りを自覚してる方は高音域の障害がある可能性があり、本人に難聴の自覚は無く、自覚していない程度の聴覚障害がある場合もあり、通常の聴力検査では異常が無いと言われる “無難聴性耳鳴り” と言われる場合もあるようです。
(※…僕が病院で検査した際は聴覚には異常が無いと言われたんですが、一人でTVを見ていると「音量が大きい!」と嫁さんに叱られます…(苦笑)。多分、僕は 無難聴性耳鳴り予備軍なのかも知れません。)
耳鼻科では聴覚障害がなければ、その耳鳴りは無難聴性耳鳴り…もしくは、心因性の耳鳴りを疑うようです。ストレスが耳鳴りを起こす機序については解明されていませんが、ストレスは色々と不思議な症状を引き起こします。
確かにストレスが続くと、自律神経の障害が起こり、血管の収縮を引き起こして首の筋肉が緊張して、肩こりや目眩や耳鳴りを引き起こすので心因性耳鳴りに関しては鍼灸は適応ですね!
難聴が無いのに耳鳴りがする方は、正常の人の中にも13%くらいはいるそうです。それと、静かな部屋で「シーン」と聞こえる音は周囲の雑音が無くなるために、体内の雑音が聞こえたり空気の振動が聞こえたりする音なので心配いらないようです。
耳鳴りの症状が軽度の場合は、疲労と寝不足が関係していると思われますが、その場合、疲労が原因ならば疲れを取ればいいし、寝不足が原因ならば充分な睡眠を取れば耳鳴りは治るはずです。
耳鳴りと血圧の関係性については、高血圧の人が全員、耳鳴りを訴えているわけではないし、高血圧の人が全員、聴覚障害があるわけではないので、血圧と耳鳴りの関係性については明らかになっていないようです。
どの病気の人にも言える事なんですが、ストレスをかかえていない人など誰一人としていないのも確かです。患者さんが訴える症状が、何%、器質的な問題が関わっていて、何%、心因的なモノが関与しているのか?その割合によって鍼灸の効果が随分変わってきます。老化は誰にも止められませんが、心因性な原因であるならば、鍼灸で体を緩めれば心も緩みます。
例えば、いくつかの条件が重なり100になると痛みや体調不良が起こるとします。この場合だと耳鳴りですね!
例えば加齢・老化を歳の数と仮定しましょう。僕の場合は56歳なので老化は56。あとは疲労やストレス。例えば今、仕事が忙しく、ちょっと疲れているので疲労やストレスが30だとします。もう一つの条件が気候や季節の変化。温度や湿度です。例えば、最近寒暖の差が激しいので、気候の変化の指数を20とします。合計で56+30+20=106なので、100を超えてしまうために耳鳴りが起こると考えれば、対応策として老化は止められないので、疲労やストレスを10に軽減して、気候や季節の変化に対しては暖かい服装で防寒につとめる事で10とすれば、56+10+10=76となるので、耳鳴りの条件から外れる。
このような生活の改善が必要になると思うんです。そこにサポートとしてバックアップ出来るのは鍼灸です。ストレスや疲労を軽減する事で、なんとか乗り切っていきましょう!
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※過去のブログで書いたものです。
・病気には程度というものがある
僕らは現代人ですから、普通の環境で育つと基本的に現代医学の考え方で育ちます。子供でも「心臓は血液を送り出すところ…」「胃は食べたモノを消化するところ…」という感じで解剖学的な事柄は色々な情報を得て知っていますし、その臓器の働きが悪くなると病気になると言う事も現代医学の基礎中の基礎として誰でも知っています。
でも、僕らに一つ欠けている事柄があるとしたら「病には程度というものがある」という考え方だと思うんですよね…。
「病気には程度というものがある」…と、頭では理解していても病名を聞くと、どうしても病気に関しての知識に引きずられるとでも言いますか…、病名を中心に物事を考えてしまいがちになり「病には程度というものがある」という事はどこえやら…。そういう考えは消えてしまうみたいです。
確かに現代医学は進歩しているので病気の判断基準がハッキリしているモノや、遺伝子解析で判断できるモノも増えてはいますが、判断基準が曖昧な病気も多いし、なかには検査で病名は判明するんですが、治療方法が無いというような病気も多いですよぉ~。
僕が鍼灸師になる前…、東洋医学とか鍼灸の事を勉強する前までは「今の現代医学は、随分進歩してるんだから、治せない病気なんて、もう少ないんだろなぁ~」なんて思ってましたが、この仕事をやり始めて今の医学の現状を知ると、治せない病気の方が多いんですよねぇ~。
まぁ~江戸時代や明治時代に比べると治せる病気は増えてますが、今でも治せない病気があるのは事実です。
チョット話が脱線しました…
「病気には程度というものがある」…ですが、
例えば癌という病気があります。癌という病名を聞くとラスボス(ゲームでいう最終的な局面で出てくる強いボスキャラ)が出てきたイメージが強いので、病気に関しての知識に引きずられ、病名を中心に物事を考えてしまうと思うんです。(※注意:僕は鍼灸で癌が治るとは思ってませんし、鍼灸で癌が治るという話ではありません。)
ただ、病気には程度というものがある訳ですから、癌にも軽いモノもあれば重い物もある…、弱いモノもあれば強いモノもある…。と考えます。時々本屋さんで「絶食したら癌が消えた…」とか「湯治に行ったら癌が治った…」といような本を見かけますが、癌専門のお医者さん曰く「あれは癌ではなく、癌もどきだ!治療しなくても治る良性の腫瘍を誤診しただけの話…」と言われたりもしますが、誤診された側にとっては迷惑な話だと思うんですよねぇ~。
「風邪」って、病名を聞いたら軽い病気のイメージを持ちがちですが、こじらせて肺炎でも併発したら命に関わる事になりますし、昔から風邪は万病の元と言われるように、風邪が元で色々な病気になりかねないモノでもあるので、風邪を軽く考えるのもどうかと…思うんです。
このブログで再三再四、言ってますが…
「病には程度がある…」
風邪にも重いモノもあれば軽いモノもあり、癌にも重いモノもあれば軽いモノもある。共通して言える事は、軽いモノは比較的に身体の自己治癒力で治ると言う事なんですよねぇ~。
健康な人の身体でも癌細胞は1日に5000個くらい出来ているんですが、免疫細胞が癌細胞を攻撃してくれるので癌を発症せずに生活出来ているという事を考えれば、病気の知識や病名で物事を考える前に、病には程度があるものなんだから、もしも病気を患って病名を告げられても、この病気は、どの程度のものなのか?三段階に分けるとするならば、重いのか?軽いのか?中間くらいなのか?…という思考を巡らせた方がいいように思えるんですよねぇ!
これは患者さんへのアドバイスでもありますが、鍼灸師もこの考え方を持つべきだと思うんです。
僕の勝手な思い込みかも知れませんが、鍼灸の場合は…身体の治癒力を手助けする治療なので、病名は関係なく、病の程度で言うと「軽~中の中」くらいの病が守備範囲のような気がしますし、漢方薬は「~中の下」くらいが守備範囲のような気がします。重い病に関しては、やはり現代医学の方が優れているとは思いますが、優れているとは言っても、治せない病気も山のようにあるのが現実です。
そう考えると、やはり自分の身体に備わっている自己治癒力で治せる内に治しておいた方が得策だと思うんですよねぇ~。その自己治癒力を手助けする鍼灸は、やはり重要な役割を担っている療法だと思うんです。
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※過去のブログで書いたものです。
・病の原因は癖にあり
時々「治療した直後は楽なんだけど、翌日からまた痛くなる…」もしくは「2~3日は楽だけど、それ以降は辛くなる…」という患者さんがいます。
「お前(鍼灸師)の腕が悪いんだ!」と言われてしまえば、それまでなんですが…(苦笑)
いかなる物事にも、結果には必ず、そうなる課程というものがあるはずです。痛くなるには痛くなる原因…。体調が悪くなるには悪くなる原因というものがあり、痛くなったり悪くなったりする行程を経て結果として痛みや体調不良が起こるわけです。
なので、鍼灸を受けると身体がフラットな状態に近づくから身体が楽になるんだけれども、原因が改善されてない為に「翌日からまた痛くなる…」もしくは「2~3日は楽だけど、それ以降は辛くなる…」という事になるわけです。
こうなる原因は何か?という事なんですが、僕は『癖』が原因だと思うんですよね!
『なくて七癖』と言いますが、人は多かれ少なかれ癖を持っています。その癖があまりにも過剰になりすぎると病を生む…。ある人にとっての癖は姿勢だったり、またある人にとっての癖は偏った食生活だったりします。
まぁ~病気の根源は癖だと言っても過言では無いと思うんですよねぇ~。
ただ、この癖というヤツは厄介で、なかなか直せないものなんですよぉ~。クレイジーキャッツの「分かっちゃいるけどやめられない♪」っていう感じで、「言われなくても分かってるんだけどさぁ~…」って感じの代物です。
でも、原因を取り除かなければ、必ず結果としての痛みや体調不良になるのは必然ですしね!やはり過剰な癖は直していかなければいけないんですよねぇ~。
…かといって、政治でも何でもそうですが、急激な変化は歪みを生むものなので、意気込んで癖を直そうとしても続かなかったり挫折したりするものです。
やはり病の根源である過剰な癖を直すには、日々の生活でぶれがちな身体の歪みを鍼灸でフラットな状態にしながら、患者さん自身が少しずつ姿勢を直したり…、偏食を治したり…、生活パターンを変えたりして癖をなおす事で病が癒えていくものだと思うんです。
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(外部関連リンクサイト)
・耳鳴りについて
・耳鳴りとは? 原因・発症メカニズム
・耳鳴りの受診目安
・耳鳴りが教えてくれる難聴対策
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【 鍼灸師が分かりやすく解説します シリーズ 】
※ 腰痛・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症を鍼灸師が分かりやすく解説します
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