基礎の習得と個性と魅力…

YouTubeを見ていたら、千原ジュニアさんと立川談春さんの対談を見つけたんです。

内容は落語や芸人さんの話なんですが、芸の伝承や、技術の構築という所にフォーカスすると、この話は鍼灸の技術の構築や、伝承にとても通ずる話だと思うんですよねぇ~。

・上手さが武器にはならない。

・上手いというのは面白い。面白くない人は上手くない。

・上手さと魅力は違う。

・上手さは魅力にかなわない。

落語が上手か…下手か…という話しなんですが、これって鍼灸にもあてはまるんですよねぇ~。

(上手さが武器にはならない)⇒ 治療が上手な鍼灸師が儲かっているとは限らないんですよね!…「何言ってるの?治してるから患者さんが大勢くるわけでしょ!」って言われるかも知れませんが、流行ってる鍼灸院って、その治療院の立地条件だったり…、宣伝が上手だったり…、学歴の高さを売り物にしていたり…、値段だったり…、代々続いて名前を継承している治療院だったり…と、色々な要素が関係してくるので、一概に、腕の良さだけが武器にはならなかったりするものなんですよねぇ~。

でも…

(上手いというのは面白い。面白くない人は上手くない)⇒ 治せるか?治せないか?…で言えば、当然、治せる方が良いわけで、腕が良い事に越した事はない。

(上手さと魅力は違う / 上手さは魅力にかなわない)⇒ 魅力って何なんでしょうねぇ~(^^;) 人間性とでも言いますか…、顔の良さなのかなぁ~(-_-;) 選挙に於いて顔の美醜で投票数が変わるっていう統計も出てますしねぇ~。所謂、魅力っていうのは「華がある」って言われている感覚なのかも知れません。

談春さんが『基礎』について話されていたんですが、これは一理あるな!…って思いました。今は4月なので、3~4年間、専門学校や大学で勉強し、今年の2月の国家試験に合格した新米鍼灸師が意気揚々と希望を抱いている時期だと思います。今、患者さんで来ている鍼灸の学生さんとか、新米鍼灸師の知り合いはいないので、伝える術がないんですが、新米鍼灸師の人達に、この談春さんの『基礎』についての話しを聞いて、理解してもらいたいなぁ~って思うんですよねぇ~。

コレって、とても大事な事だと思うんです。

・基礎は誰でも習得できる。

・特別な才能がないと習得できないものは基礎にはなり得ない。

・基礎の習得は千回で出来なければ、1万回やればいい。

・基礎を習得する時に個性が入り込む余地は絶対にない。

・自分の魅力を考えちゃいけない。自分の魅力を考えていいほど基礎というのは簡単には習得はできない。

・基礎は必ず習得できるけど、簡単には習得できない。

・基礎の習得は人生の半分を使ってもおかしくない。

・人生の半分を使うという事は時間の問題だから、どうすれば良いのかというと、繰り返せばいい。10万回やると出来るというなら、10万回を10年でやるのか?1年半でやるのか?…の差だから、その時間内に、魅力だの個性だの考えなくていい。そのまま出来るようになるまでやれ!何も考えるな!

談春さんのお弟子さんは続かないって話しを聞くけど…、なるほどな…と思う反面、何も間違ってないなぁ~って思うんですよねぇ~。

後半で「前座で覚えたものを二つ目で忘れなければいけない…」っていう話しと「自分が手に入れたと思った基礎が邪魔をする…」っていう話しも面白かったなぁ~。

いわゆる「守・破・離」の話しですが、10万回やって基礎を身につけた後、個性や魅力を出さなければいけないなるので、守破離の葛藤が始まるわけですよねぇ~。

基礎っていうのは、滲み込んでいるわけだから、忘れようにも忘れられない…。新しい発想をする上で基礎にもなるが、発想を邪魔する事もあるわけですよねぇ~。

なるほどなぁ~

よかったら、YouTubeで【千原ジュニアYouTube】立川談春の葛藤…時代の波に揺れる落語・お笑い界の未来図<後編>…見られてみて下さい。

『使い過ぎ…』と『使わなさ過ぎ…』と『健康への近道』

原因が事故であったり、遺伝であったりする要素を排除したうえで、身体の不具合が起こる原因は何かな?

…と、考えると。

基本的に「使い過ぎ…」と「使わなさ過ぎ…」が原因だと思うんです。

使い過ぎ…。⇒ いわゆる、仕事のやり過ぎ…、過労も使い過ぎですよね!トレーニングのやり過ぎ…、食べ過ぎ…、何でも、そうなんですが…使い過ぎると不具合は起こります。

…それに反して、

使わなさ過ぎ…。⇒ これも、お分かりの通り、運動不足とか…、座り過ぎだとか…。

でも、座り仕事での座り過ぎや、立ち仕事での立ち過ぎは、動かずにジッ~としているという意味においては、身体を動かしてないので『使わなさ過ぎ…』となるけれど、筋肉的には、座っていたり、立っている姿勢でも、長時間、伸びている筋肉と縮んでいる筋肉が同じ状態を維持しているわけなので、思い切り力を入れている訳ではないけど、弱い力が長時間、筋肉に影響を及ぼしている事になるんですよね!…なので、ある意味『使い過ぎ…』にもなるんですよぉ~。

座りすぎを例にあげると…、座り過ぎると、太ももの裏側のハムストリングと呼ばれる筋肉(半腱半膜様筋・大腿二頭筋)は長時間の収縮で固まり、立ち上がると、半腱半膜様筋・大腿二頭筋は伸びきれずに骨盤を後に引っ張る事になってしまう。…そうなると骨盤が後に傾き、猫背になり…肩・首が凝る。

ウイルスや細菌による感染症においても、基本は身体の免疫力が働くか否かで、感染する…感染しない…が左右されるわけですよね!免疫力も「使い過ぎ…」だと疲労により免疫力が低下してしまいますし、「使わなさ過ぎ…」でも、身体の免疫力は平和ボケ状態になり、免疫力は低下してしまうんですよね!

まぁ~人間の身体は本来、使わなければ機能が低下してしまうし、使い過ぎても不具合が起こってしまう。…そういうモノなんですよねぇ~。

あとは…「使い過ぎ」と「使わなさ過ぎ」を改善する際に、加齢による経年劣化を考慮しないと、運動した方が良いのか?…運動しない方が良いのか?…食べた方がいいのか?…食べない方がいいのか?…運動した方が良いのなら、どのくらい運動したらいいのか? 食事は1日3食がいいのか?2食がいいのか?食べる量は?

…などなど、どうしたら良いのか分からない!?という人も、大勢いらっしゃると思います。

若い人と、歳を取った人では運動量も筋肉量も食事の摂取量も違いますしねぇ~!

基本的に「使い過ぎ」も「使わなさ過ぎ」も良くないわけで、御自身が「丁度、良い」という加減を判断する必要があるんですが、多くの人は、この「ちょうど良さ」を判断する事が苦手なんでしょうねぇ~。

…っていうか、人間って丁度、良い加減を見極めるのが下手な生き物なのかもしれません。

意外と、良かれと思ってやっている事が、実は裏目に出ていたりする事も多々あったりしますしねぇ~。

解決策としては…

ちょうど良い加減を把握するには、自分の身体との対話というか、直感とでも言いますか…、自分でやってみて、「これ…ちょうど良いなぁ~」と感じ、体調が少しでも…、ほんの少しでも良くなったような気がしたら、それは続けるべきだと思うんですよねぇ~。

ただ、全てに言える事ですが、基本的には、何に於いても短期間で結果は出ないものなので、3ヶ月くらいは試してみる。…それで、少しでも良さを感じたなら、それは身体にとって良い事だと思うんです。

それと…、皆が皆、同じ事をする必要はないんですよねぇ~。それぞれ、個人個人の体質の違いがあるわけで、同じ臓器や同じ体格をしていても、弱かったり…強かったり…若かったり…老いていたり…、それぞれ個々の身体は別物ですからね…。

ただ、永年の経験から得た知恵や知識は、時々、まやかしな部分もあったりはしますが、使える有益な情報も多く含まれているのは確かです。

なので人から「これ…良いよ!」と言われる事を一度、試してみるのは有りだと思うんですよねぇ~。で…それを続けるか、止めるかは、自分の直感にまかせる。

あの人が言うからやっている…。有名人が良いってCMで言ってるから続けてるっていうのは、やめた方が良いと思うんですよね!

でも、「自分の身体としっかり対話」「直感」って?…どういう事?

…って思われると思うんですが、これは日頃の生活パターンの改善という事なんですよ!

「自分の身体としっかり対話」とは、食生活だったり、睡眠だったり、運動だったり…、労働時間だったり…、自分の身体にとって良い事と悪い事を見極めた上で、出来るだけ自分の身体に良い事を、生活の中に取り入れるって事なんです。

そうすると、自然と、良い・悪いの判断が自分自身で出来るようになり、直感が閃き、自己判断出来るはずです。

食生活や睡眠や運動などの、生活パターンの改善もせず、身体に悪いと分かっていながら、生活して体調不良になってしまうと、直感など思い浮かぶはずもなく、どうしてイイやら分からない…。だから、人の言う事を鵜呑みにして「あの人が言うから…」「この人が良いって言っていたから…」ってなっちゃうんだと思うんですよねぇ~。そうなってしまうと、お薬信仰とでも言うか…「薬は全て効くものだ!」「薬を飲んでいれば治る!」…と思い込むようになり、どんどん飲む薬の量が増えていく…。

生活パターンを改善し、自分の身体としっかり対話したうえで、閃く直感を信じる。…これが健康への近道だと思うんですよねぇ~。

NHKを見ていたら…

先日、溜め録りしていたTV番組を見ていたら、日本酒の獺祭の会社の社長さんが、アメリカに酒蔵を作り、アメリカの米と水を使い、現地のスタッフで日本酒を作ろうとしている….そんな番組をやっていました。

経験者として日本人のスタッフはいるものの、文化も違う新しい場所での日本酒造りは色々なトラブルが多く、大変だろうなぁ~と思う反面、獺祭を作っている蔵元だから出来る事なんだろうなぁ~…って思いましたねぇ~。…たしか、獺祭って杜氏の制度では無く、スタッフがデーターを取って酒造りをしている会社だと聞いた事があります。

昨今では、杜氏さんも勘に頼らず、データを取っての酒造りが主流なんでしょうが、日本酒業界も、この20年くらいで、随分と良い具合に変わりましたもんねぇ~。

ただ、海外に日本酒を紹介する時に、ワイングラスに入れて飲むのって…、なんだか抵抗があるというか、外国の文化に日和ってるなぁ~って思えちゃうんですよねぇ~。。

酒は、その土地の文化だと思うので、ワインを飲む時はワイングラス。ビールを飲む時はビアグラス…。日本酒を飲む時は徳利だったり、ぐい呑み・おちょこ…だったり、日本酒の香りを楽しむのであれば、陶磁器屋さんや窯元にワイングラスのような陶器のカップを作ってもらって、それで楽しむとかね…、日本ならではの文化も、日本酒とともにワンセットで紹介して欲しいなぁ~って思うんですよねぇ~。

一人勝ちをするんじゃなくて、周りの業種も共に繁栄するって、大事な事だと思うんです。今の日本の経済がV字回復するには、一人勝ちばかり望んでいては駄目だと思うんですよねぇ~。

話しは変わって…

先日の日曜日…『NHKスペシャル Last Days 坂本龍一 最期の日々』という番組を見ました。

御家族…多分、お子さんが撮られているんでしょうが、酸素マスクをしておどけた表情をしているけど、それは亡くなる2日前の映像だったり…、番組の最後の方で、亡くなる1時間前のタクトを振っているような動きをしている手だけの映像…なども衝撃的でした。坂本龍一という人の…生きていた証というか…、僕にとっては中3の頃、初めてYMOを聴いて以来、何かと楽しませてくれた人の最後の姿…。

坂本龍一さんの手記を朗読する田中泯さんの声と、坂本さんの曲が、なんとも言えなかったな…

いずれ、誰にも訪れる『死』と向きあい、どう死んでいったのかという記録映像は…なかなか見れるものじゃない。…そんな番組でしたね。

「生まれるのも日常、死ぬのも日常」…これは桂米朝さん言葉だったかな…

「生きるのも日常、死んでいくのも日常」…たしか、これは樹木希林さんの言葉だったと思います。

『坂本龍一 最後の日々』を見終わったあと、米朝さんと希林さんの言葉が、頭に浮かびました。

なんか…少し…分かったような気がする…鍉鍼編♪

鍼灸師になったのは2003年だから…鍼灸師になって、今年で21年目…

ず~と疑問に思っていた事があったんです。

正直に言います…

本当に…ず~と疑問に思っていたんです。

何を疑問に思っていたのかと言うと…

それは『鍉鍼』

いわゆる…刺さない鍼です。

因みに…鍉鍼の『鍉』って漢字には、どんな意味があるんだろうか?…と調べてみたら、

※ 誓いをたてる際に、血を入れるための器。
※ 医療用に用いる針。
※ 矛や矢の先端のとがった部分。ほこさき。やじり。
※ 錠前を開けるための鍵。

…と書いてありました。へぇ~~~知らんかった…(゜_゜)

国家試験を受ける為に、鍼灸の専門学校に通うようになって、そこで鍉鍼の存在を知り…「へぇ~刺さない鍼っていうのがあるのね!ほぉ~…」って感じで、鍼灸学校に通っていた頃、学生として個人的に色々な勉強会に参加し、鍉鍼を使う先生方に「どうやって使うんですか?」「どこで買えるんですか?」「どんな種類があるんですか?」…などなど、色々な話しを聞いたりして、その後、物珍しさも踏まえて、何本か鍉鍼を買ったりしたんですよね…。

まぁ~基本的に、僕は珍しい物を集めたりするのが好きなんでしょうねぇ~(^^;)

今、所持してる鍉鍼は…鑱鍼・圓鍼も合わせると、合計で7本くらいかな…

でもね…、鍼灸師になって21年ですが、正直言って、今まで臨床で鍉鍼を使っていなかったんですよ…。

何となく、趣味的な…とでも言いますか…、そんな方法もあるのね!?…という感じ…。例えて言うと…、ロックバンドをやってるけど、実は演歌にも興味があって、周りの人には演歌が好きなんて一言も言わず、一人でコソコソと演歌の音源を買ってきて、一人で聴いている…。

僕の中の鍉鍼って、そんな演歌な感じ…(^^;)…だったんです。

なぜ…今まで鍉鍼を使わなかったのか?…って事ですが…

…う~ん…正直言って、僕は、あまり…『気』というものを感じた事がないんですよ!

…で、この鍉鍼を使う場合、…色々な使い方があるんですが、学生時代に最初に体験したのが、身体のツボと言われる部分に鍉鍼を当てたり、近づけたりして「来てますか?」…とか、「今、気の流れが変わって…」とか、「少し温かくなってきたでしょ?」…と、施術者に言われて…、なんとなく、その場の空気を読むなら…、忖度して「来てる…ような気がします…」とか「はい…温かくなってきた…かも…」って言った方が良いんだろうなぁ~(^^;)…って感じだったので、正直…???????疑問だらけ…っていうのが、鍉鍼の初体験という感じだったんです。

…感覚が研ぎ澄まされてる人?…もしくは気を感じやすい人?…霊が見れる人?(^^;)…ならば、正直に…施術者の先生の問いに「来てます!」とか「今、気の流れが変わりましたね!」と、感じた事が言えるんでしょうが、僕には分からないというか…、正直言って、何も感じなかったですよねぇ~。

でも、その後も、なんか…鍉鍼には、興味があったんですよぉ~。…なので、理解しているような顔をして勉強会に行ってたりしましたねぇ~…(^^;)…そこは僕の中で忖度モードが起動したんでしょう…(-_-;)

鍼灸師になって、数年後に大師流の小児鍼の存在を知り、本を読んだり、講習にも数回ですが行った覚えがあります。あれも独特な鍼で、使い方にもコツがあって、すぐに運用できるものではないと思うんですが、…今の大師流の小児鍼も刺さないので、あれも鍉鍼と言えば…鍉鍼ですよねぇ~。

鍼灸の専門学校の時の同級生が、卒業と同時に千葉の石原先生の所に、弟子入りしていたので、その同級生から、鍉鍼も含め、九州にいながら色々な鍼法の情報を教えてもらってたなぁ~。

その同級生の影響もあって、鍼灸師になって10年目に1年間、月イチで東京に九鍼研究会の講習を受けに行って、その時に「あぁ~鍉鍼や鑱鍼や圓鍼って、そんな使い方があるのねぇ~」って思ったんですが…、鍉鍼に対しては、なんだか…まだ、学生時代の最初に体験した、鍉鍼のイメージが頭に焼き付いていた為か、臨床で鍉鍼を使う気にはならなかったんですよねぇ~。

なので、九鍼研究会の講習で得た知識を臨床で即、使ったのは火鍼とか大鍼とか長鍼かな…。刺絡も九鍼の講義に取り込まれてましたが、もう…その頃は、刺絡学会に参加していたので刺絡や灸頭鍼は既に臨床で使ってました。

なので、鍉鍼に関しては、いくつかの知識は持っているんだけども、臨床では使う気にならないというか、自分自身が納得できていない手法を、患者さんに施術するわけにはいかない…。そんな感じだったんです。

…で、今回、鍉鍼の何が…「少し…分かったような気がする…」って思い始めたのか?って事ですが…。

まぁ~…ここからは、言葉を選ばないと、鍉鍼を臨床で使っている鍼灸師の先生方から「まだ…そんな事を言ってるの?」とか「全然違うよ!」とか、すぐに否定されるんだろうなぁ~…という事を予想しながらも…、別に、たいした話しじゃないですしね…、思った事を正直に書きますね!…(^^;)

いやぁ~、今、僕は59歳なんです。…でね…、この1年前辺りから、五十肩になったり、腰が痛くなったり…、五十肩が治りかけて腕が上げれるようになったと思いきや、右足や右膝や右足首が痛くて、蹲踞が出来なくなったりと、…なんだか加齢による筋肉不調とでも言いますか…、調子がよくなかったんですよねぇ~。

知り合いの鍼灸師の友人の所に行って、治してもらおうとも思ったんですが、なんだかスケジュールが合わなくて、どうしようかな~?(>_<) …って思っていたところ、ふと…、以前、20数年前くらいに北京の東直門にある国際針灸培訓中心に行った時に、門の横にあった鍼灸用品の専門店で買った、刮痧に使う水牛の角を加工した物…。端的に言うと、ただの水牛の角の根元を球状に加工したものが、僕の机の上のペン立て刺さってたんです。

あぁ~…そういえば…こんなの、買ってたよなぁ~…

そうだ、この牛の角で足とか、腰とか、肩とか、足首とか、ただ軽く摩ってみてはどうだろうか?…と、ふと…閃いたので、やってみると…

あれ?…まだ動きに硬い部分はあるけど、蹲踞が出来るし、肩の可動域も広がっている。…(゜_゜) おっ!コレ…いいんじゃねぇ~!?!?。…って実体験したんですよねぇ~。

その時に、ふと、頭をよぎったのが、九鍼の講義の時に、石原先生が圓鍼の操作で「分肉が…どうのこうの…」って言ってたなぁ~。とか…鑱鍼も疎通という事で、皮膚表面を刺激していたよなぁ~。…って事を思い出したんですよねぇ~。

刺さずとも効果を得る方法…、これって鍉鍼や圓鍼や鑱鍼の理屈だよなぁ~。

牛の角でも効果が出る…という事は、鍼じゃ無くても…何でもイイという事か?…いやいや…そうじゃなかろう。…身体に合う素材ってものがあるはずだ…。

とりあえず、持ってる鍉鍼を使って、同じ事をやってみようと、自分の肩や腰や膝や足首を、鍉鍼を使って軽く摩ってみたところ、イイ感じなんですよ!

あっ!そうそう…いつもブログに書いてるので、耳にタコ…かもしれませんが…

基本的に、主動として身体の不調を治しているのは身体自身なので、運動や食事や睡眠が一番大事であって、医療・治療はサポートとして身体が治ろうとしているのを手助けする役割を担っている。これが体調不良を改善する為の初期段階での基本的な考え方なんです。

でも、これが逆転してしまい、医療や治療を主動として病気を治さなければいけない状態となれば、相当、大変な病気になってしまっている場合なので、そうならないように、普段からの身体のケアが必要なんですよねぇ~。

運動や食事や睡眠を、おざなりにして医療・治療のみで身体の不調を治そうとすると、最初は身体の修復が容易に可能なんですが、この方法を継続すると、複雑な症状に変化していき、容易に治せなくなってしまうんです。

『なぜ鍼が効くのか?』…って、よく患者さんから質問されるんです。

僕は、治療の基本は手当だと思うんですよ!…どこかが痛いから、痛いところに手を当てる…、人肌で温める…、手で優しく摩ってあげる…、これが治療の基本だと思うんですよね!

野生の動物は、体調が悪くなると、ジッとして動かず、体力の回復を待つか、痛い箇所を舐めますが、猿とか類人猿辺りになると、手を当てる…手当をするようになると思うんですよねぇ~。

いわゆる…猿人から進化していき、ホモサピエンスになった段階でも、まずは患部を摩ったり、温めたりすると思うんです。鍼自体は、鉄が加工されないと存在しませんしね…。

まずは、患部を摩ったり、温めたり…いわゆる、この行為は現代での、按摩・マッサージです。

その後、尖った石とか、片方が削れて刃のようになっている石…、砭石(へんせき)と言われてる尖った石が鍼の起源となるらしんですよ!…患部を摩ったり、温めたりしても治らない時に、この尖った石で患部を傷つけて鬱血した血液を外に出した方が治りが早い…というような事を、生活の知恵の中で発見したのが、後の鑱鍼や兎鍼や刺絡なんでしょうねぇ~。

その尖った石で皮膚を傷つけないまでも、摩ったり揉んだりするよりも強い刺激を皮膚に与える事で治ったりする事を発見したりして、鍼へと発展していったんでしょう。

その後…、鉄の加工が容易になり、今の鍼の形状が出来上がると、患部を皮膚の外から摩ったり、温めたりするよりも、身体の中に鍼を入れて刺激した方が効果が高いんじゃない?…っていう発想が、今の鍼の形態なんじゃないでしょうかねぇ~。

鍼の材質も、今はステンレスが主流ですが、金を使った金鍼や、銀を使った銀鍼を使っている先生もいますよねぇ~。

鍉鍼の場合も色んな素材で作られた鍉鍼が存在します。

金やら銀やら、チタンやらプラチナやら、銅やアルミの鍉鍼があったりします。

いつだったか…、江戸時代の頃の鍼の歴史を調べた事があるんですが、その時に何かの本に、ある江戸時代のお医者さんが言ってた言葉が紹介されていて…「近頃は、治療技術ではなく、金の鍼の方が良く効くとか、銀の鍼の方が良く効く…とか、鍼に付加価値をつけたがる…。嘆かわしいことだ…。」と書いてあったのを思い出しました。…(^^;)

まぁ~色々な考え方があるとは思いますが、なんにせよ…、鍼の素材は身体との親和性が重要だと思うので、身体に適した素材というのがあると思うんですよねぇ~。

鍼の歴史って、紀元前○○○年???からなのか?…よく分からないけど、その頃から現代までの時間の経過の中で、色々な素材が試され、採用されたり淘汰されたりを繰り返し、今の鍼の形態になっていると思うんですよね~。

鍉鍼の場合も金でもイイし、銀でもイイし…、プラチナでもチタンでも良い訳です。僕の身体との親和性で言えば、牛の角でも良かったわけですよねぇ~。僕の身体は自然的なモノとの親和性が高いのかも知れません。

何となく、惰性でここまで書いてみましたが…、結局の所、自分で体感して、実体験した事で「これは臨床で使えるぞ!」と確信を持てたという事なんですよねぇ~。

鍼灸師になって21年目の春…♪

「なんか…少し…分かったような気がする…」という…お話でした。

自分で効果を実体験した事で気分が高ぶり「コレは悟りか?…悟ったのか??開眼したのか???」…(゜_゜) と、その時は気持ちが高揚しましたが、多分、これって…ようやく21年目にして入り口に立つ事が出来た。…ただそれだけの事なんでしょうねぇ~…(^^;)

110年ぶり…

いやぁ~…先日の相撲…面白かったですねぇ~。

ここのところ、相撲に関しては、色々な問題が表沙汰になり「なんだかなぁ~」って感じだったんですが、尊富士と大の里の活躍で、TVで相撲を観ていて楽しめた…って感じです。

九州場所の時に何度か、ウチの鍼灸院に来られた竜電さんは6勝9敗で負け越しちゃったけど、…まだ本調子じゃないなぁ~って感じでしたねぇ~。

僕みたいな素人が言うのも何ですが…去年の九州場所の時、10勝5敗で勝ち越した時の竜電さんの相撲を思い出すと、彼の持ち味は、下から突き上げるように攻めて、右で回しを取る…って感じの攻めが定番だったはずが、この2場所、まったく下からの攻めが出来てないですもんねぇ~。次の場所は頑張って欲しいなぁ~♪

そうそう!

尊富士の新入幕での優勝は110年ぶりらしいですね!110年前って大正時代らしく、両国勇治郎って言う力士が、新入幕での優勝をしたらしいんですよねぇ~。この時は年2場所の開催だったらしく、1月の春場所と、5月夏場所で各10日間行われていたそうなんです。

嫁さんが…「大正時代の両国っていう、相撲取りさんの白黒の印刷写真がネットで見れるけど、けっこうイイ男だよ!」という情報と「110年前に日本で何があったと思う?」…って聞いてくるので「知らん…」って答えたら、嫁さん曰く「110年前に鹿児島の桜島が大爆発を起こして、その時に大隅半島と桜島がくっついたんだてよ!」…と教えてくれたんです。(゜_゜)

あぁ~そう言えば、桜島って「島」っていうのに陸続きだよなぁ~

大正時代に、くっ付いたんだぁ~。って言う事は、西郷隆盛や大久保利通は桜島が大隅半島つながっているって知らないんだねぇ~。…なんて事を思ったんですが、そう考えると…

今も頻繁に地震が起こってますが、今後、100年後に日本の形が変わっていても不思議じゃないよなぁ~…って思ったんです。

先の事なんて誰も分からないよねぇ~(^^;)…って言う、ただそれだけの…お話でした。(-_-;)

未来への礎…

先日、ニュースを見ていたら『東京のベンチャー企業が開発した小型ロケットの初号機が、爆発して打ち上げ失敗…』っていうニュースが流れてたんですよねぇ~。

なんとなくですけど…

このニュースを見て、思ったのが…「あぁ~やっぱ…、日本の技術って低下してるんだろうなぁ~」って頭に浮かんだんです。

ニュースでは専門家のコメントとして「ロケット開発では失敗自体は珍しいことではないんです…」というような事を言ってました。…まぁ~新しい事にチャレンジする場合は失敗はつきものなんだろうし…確かにそうなんだろうけどねぇ~

今現在、一般の日本人は財布事情が厳しく、気軽に海外旅行にも行けなくなっているし…、安売企業ばかりが幅を効かせている経済状況だし…、海外の半導体企業の誘致で景気が良くなっているニュースも耳にはしますが、裏を返せば労働力として日本の賃金が安いから、誘致されている側面もあるわけで、他人のフンドシで相撲を取ってる感は否めない…。

まるで日本がバブルの頃に労働賃金が安いからと、アジアの国々に工場を作っていた頃の状況が、しっぺ返しのように今現在、襲いかかってきている感じですよね!

バブルの頃に労働賃金が安いからと、アジアの国々に工場を作った事で、日本各地にあった中小企業の工場の仕事が無くなり、後継者がいなくなる事で、今の日本の技術の低下に拍車がかかっているわけなんですけどね…

たしかに…30年前~50年前の日本の技術は世界に誇れるものだった事は、紛れもない事実なんですが、最近よく言われている「失われた30年」といわれている間に、景気も悪くなり、技術者や研究者の海外流出が多くなり、確実に今の日本の技術は低下してると思うんですよぉ~。

だから、今の日本はインバウンドに頼るしかない。

世界的にみて観光を主軸にしている国って、経済的に国力が弱く、景気が悪い国なんですよねぇ~。

この状況が、いつか回復すると仮定して…、回復するには、どのくらいの時間がかかるんだろうか?…と、学者でも無く有識者でもない、いち…鍼灸師が考えてみたんです。…(^^;)

…まず、落ちる所まで落ちているという自覚を持たないと駄目だと思うんですよねぇ~。いつまでも「日本の技術は最高!」…とか、「気配りや…おもてなしが…」…とか、いつまでも中流意識を持ってる限り、飛躍した回復は見込めないと思います。

なんとなくですが、しっかりした技術の復興や、景気の回復には50年くらいかかると思うんですよねぇ~。一度失われた技術や商売を復興させるにあたって…商売を構築する上でのスタッフの育成や、経営者の育成…、および、一流の技術者を育成するのって、それくらいの時間は必要だと思うんです。

…あっ!あとは、…政治家も、今の世代の人達では、何もなし得る事は出来ないと思うので、一から国民が政治家を育成していかないとねぇ~…(^^;)

…そう考えると、景気回復や、より良い政治が行われるには、やはり50年はかかるかなぁ~…仮に、今のままの状態で体制を立て直せたとしても、歪なルールが出来上がって、今まで以上に身動きが取れなくなるんだろうなぁ~…(-_-;)

今現在、主軸としての労働の中枢、…経営者とか財界、政治家は30歳後半から60歳?70歳?くらいまでの人達だと思うんですが、その人達が、どれだけ、自分達が未来への礎となる覚悟を持っているかがキーポイントになると思うんですよねぇ~。

今の状況をみると、未来への礎というより「現状をいかに乗り切るか…、自分達の利を、どう得るか…」という事しか視野に入っていないのが今の現状じゃないんでしょうかねぇ~。

今に始まった事じゃないけど、大勢の政治家が裏金を着服してるのに「知らなかった…」と、子供のような言い訳で世間の目を欺こうとしていたり、景気が悪かったりと、良いニュースが少ない世の中でも、10代~20代の若者の中には、シッカリとした考え方の人はいるはずなんです。

その人達を、どのように育てるか…?

そこがポイントなんでしょうねぇ~。

今の日本を果樹農家に例えると、果樹が経年劣化で幹が弱ってきているのに、毎年、同じ収穫量を維持しようと、過去30年間、同じ樹に化学肥料を大量に与えて、なんとか収穫していたけど、どうしても収穫量が減ってしまって「さぁ~大変!」って騒いでいるのが、今の日本の現状なんでしょうねぇ~。

収穫量を減らしたくないのであれば、接ぎ木したり、品種改良した苗木を育てたりする必要があるんですが、多分、日本は失われた30年の間、この作業をしてこなかったんでしょう。

これを鍼灸師として、病気や治療に例えると…

身体の礎って…やはり健康なんですよ。基本的に健康を害するから病気になる。

…中には遺伝的なものや、今の医学では解明出来ない病気もありますが、一般的には老化することで肉体が衰え病気になる。

もしくは若くても、乱れた生活をおくる事で病気になる。ストレスにも肉体的なストレスもあれば、精神的なストレスがあり、病気になる要因って数限りないわけなんですよねぇ~。

じゃぁ~病気にならないようにするのは、どうすればいいのか?

老化は止められないものなので、老いに関しては、しょうがない事だとして…

やはり、『食事』と『睡眠』と『運動』…この3つが、病気から遠ざかる三種の神器じゃないけども…、大事な事なんですよねぇ~。…これに尽きるんじゃないでしょうかねぇ~。

この、食事と睡眠と運動…の補助として、投薬とか鍼灸とかマッサージなどの医療があるわけなんですよ!

食事とか睡眠とか運動をおざなりにして、今、この辛さや痛みだけを取れればいい。…というような考えの人は、まず投薬に頼るでしょうねぇ~。

最初は、薬が効くけど、薬は土台を治してはくれないから、投薬を続けて誤魔化していると、症状が複雑になり、身体が元に戻らなくなってしまう。…そうなると、今まで以上の効力を求めて、強い薬を飲み始めるか、病院を転々と変えていくか…、もしくは薬と医者に不信感を抱き、東洋医学に救いを求め鍼灸院の門を叩くか…

これって、最初に書いた、失われた30年で技術が低下して、景気が悪くなっている日本の状況と似てませんか?…(-_-;)

今の日本も…、病気になった人も…、基本的に土台を治さないと駄目なんですよねぇ~。

状況や症状によっては「今さら…土台をと言っても…手遅れかも…」って言う場合もあるとは思います。

でもね…、どんな時でも、手遅れの場合は、どうあがいても無理なんですよ。

しかしながら、1%の希望に賭ける場合においても、荒療治と同時並行で土台は整えるべきだと思うんです。

健康においての土台は身体です。

精神的にメンタルがダメージを受けていたとしても、身体は、いつでも健康に近づくように動いてくれています。

できるだけ、荒治療をしなくていいようにするために…。

日常生活を健康体で送れるようにするために…。

まずは土台作りの、食事と睡眠と運動…に重きを置く。

その上で、補助としての医療(投薬、鍼灸、マッサージ)。

この流れが未来への礎になるんですよねぇ~。

「できる」と「できない」の間の人 ~脳は時をさかのぼる~…読んで。

ちょっと前に、樋口さんの『誤作動する脳』を読んだんです。

『誤作動する脳』は、レビー小体型認知症に関しての本で、初めてレビー小体に関して詳しく知る事ができた本でした。

この本は医者や学者の研究書やハンドブック的な本ではなく、著者自身の体験談でもあるので、認知症と対峙するリアルで不安な気持ちが綴られていて、読んでいて、正直…ちょっと重い内容も多かったかな…。

だから、この新刊『「できる」と「できない」の間の人』もポチ買いしたけど…、『誤作動する脳』を読んだ後、新刊『「できる」と「できない」の間の人』を読むまで…少し躊躇してたというか…ちょっと頭の整理がつくまで時間がかかりました…。

『誤作動する脳』を読み終え、1ヶ月過ぎた頃…、そろそろ読んでみようかな…と、先日、ページをめくって読み始めると、(はじめに)で「前作『誤作動する脳』とは文体を変え、コロナ禍で、こんな不安な時期だからこそ、リラックスして笑って読めて、ちょっと元気が出るエッセイにしよう…云々」と書いてあったんです。

なるほど…、じゃぁ~…少し気軽に読める感じなのかな?…って読んでみると、前作の『誤作動する脳』を読み終わった時より、レビー小体型の認知症への理解度が深まったような気がするんですよねぇ~。

ホントに認知症に関して…知らない事だらけだったなぁ~…

レビー小体型の認知症について…知らなかった事は…

レビー小体型の認知症の主症状は記憶障害ではないそうなんんです。本にも書いてありましたけど…

認知症はみんな一緒と思われてるけど、抱える問題は病気によってかなり違っていて、レビー小体型認知症は全身病なので身体的な問題が起こりやすいそうなんですよ…。

気になった言葉を抜粋してみると…

・自律神経が障害されるので、立ちくらみや失神、体温調節の困難、頭痛、不眠などの多種多様な体調不良が起こりやすく、自律神経失調症のような症状が出やすい。

・8割近い人にパーキンソン症状(パーキンソン病とよく似た運動障害)が現れて、歩き方が不安定になったり転倒したりする。

・8割近い人に、レム睡眠行動障害(レム睡眠行動異常症)が起こり、寝ていて夢の通りに大声で話したり、叫んだり、激しく動いてケガをする場合がある。

・薬が効き過ぎる体質になるので、薬が効き過ぎたりと、薬の悩みも深刻で、薬で一度、バランスが崩れると簡単には解決しない。

・高齢者を解剖すると3人に1人の脳から、レービー小体が見つかる。

・90歳以上の女性の認知症有病率は71.8%で、レビー小体型認知症の中でも種類があり、アルツハイマー型認知症を併発している場合は通常、高齢者に多く、そうではなく、レビー小体型認知症の純粋型は若年発症に多い。

・アルツハイマー型やレビー小体型の認知症が急激に進行する事は通常なくて、もしあれば、薬の影響や体調、環境の影響などによって、一時的に意識レベルが低下してしまう時に急激な進行がある場合がある。

…などなど、色々な事が書いてあり、読み終わった後、ページが付箋だらけになっちゃいました。まだまだ、目からウロコな事が色々と書いてあったんですよねぇ~

本の終わりの辺りに書いてあったんですが…

結局のところ、どの人が認知症で、どの人は認知症でない…と区別する明確な定義も尺度も、この世には存在していないそうなんです。

昔は「痴呆」とか「ボケた」という言葉で表現され、なんとなく「しょうがないよ!あのお爺さん…(お婆さん)歳だもの…」…と、人は歳を取れば物忘れしたり、妙な事を言ったりものだと、おおらかに捉えていた節が見受けられますが、今は認知症という病気として捉えるので「病気は薬で治すモノ!」と、何とか薬で治そうとする。

幻覚幻聴で、本人には見れているモノを「ない!」と言われたら、本人は不安になるし、恐怖を感じるし…、しかも不安の末に声を荒げれば、興奮だの、暴言だのという症状名を瞬時に貼り付けられ、おとなしくさせるという名目で抗精神病薬を処方されれば、あっという間に表情を失い、話せなくなったり、歩けなくなったり、身体が硬直し、ものを飲み込む事も出来なくなる。…レビー小体型の認知症は薬に過敏な体質になる人が多く、過半数の人は抗精神病薬で深刻な副作用が出るそうなんですよ!

なるほどなぁ~…

・「病院に行けば認知症かどうかわかる」「認知症の事は医者が何でも知っている」「病気なら薬で何とかしてもらえる」は幻想であり、過剰な期待だ!…その認識のズレが医療者も患者も家族も不幸にしていると思わずにいられない…。

…って書いてありました。

あと…

ほとんど知られていないそうなんですが、認知症といっても、その原因となる病気は60種類以上あり、一番、患者数が多い病気がアルツハイマー認知症で、次に多いのがレビー小体型認知症。それぞれの患者の脳に溜まる不要なタンパク質は分かっているのだけれども、病気の原因と考えられている、その余計なタンパク質が、なぜ、その人の脳に溜まるのかは、研究者や医師にも説明できないのが現状だそうなんです。

最後に著者の樋口さんから…「最後にもう一つ、あなたにお願いがある」って書いてあって…

『どうか積極的に見つけて欲しい。老いていく事の豊かさ、不思議さ、衰えていく事のおもしろさ、認知症のある人の世界の美しさ、自由さ、新しい価値観を。そしてそれを伝えて欲しい』

…と綴ってありました。

歳を取ると、出来る事が限定されてくるという事を、いつの間にか僕らは忘れてしまっていて「いつまでも元気で若くあり続けよう!」…と、インチキ政治家の選挙演説のような売り文句に踊らされて、『アンチエイジング=善』『老化…歳を取る事=悪』と思い込んではいないだろうか?…って思っちゃいますね。

あと…色々と紹介したい言葉が、この本には書いてあったんですけど…

・頑張る事の素晴らしさだけを、私達は小さい頃から、いつも教えられてきた。でもそれと同じくらい負ける事、諦める事、逃げる事も大切だと教えられ、練習出来たら良かったと思う。

…って書いてあったんですよねぇ~。

それと…

年齢を重ねるたび、毎回、その年齢の初心者である…という話しからの…

・死ぬまで初心者なんだから、あれも、これも、うまくいかないのは、当たり前だなと思う。周りを見渡すと、自分だけが上手くいっていないように見えるけど、きっとそれこそは妄想…。

レビー小体型認知症の事も多く書かれてましたが、人生訓とも捉えれる事も多く書かれていた本でした。

このブログを読まれて、この本が気になった方がいらっしゃれば、是非『「できる」と「できない」の間の人 ~脳は時をさかのぼる~』…読まれてみて下さい。

タラレバ…de…憂う

ロシアがウクライナに侵攻して先月の24日で2年が過ぎ…

プーチンがTVのニュースに出るたびに「なんでこういう事をするかなぁ~」と思いながら…あれから2年過ぎたのかぁ~…と思う日々…。

この2年の間…、今までは知らなかった、ウクライナとロシアの近代史を、色々なメディアの解説や説明を聞いて「あぁ~そういう感じなのね…」と、薄っすらと理解した気分になったけど…「やっぱ…戦争しちゃぁ~いかんよな!」…この戦争に関して、ロシアの国民はどう思ってるんだろう?…やっぱ…、無言の圧力で何も言えないのかな…って思いながらTVのニュースを見ていたんです。

そんななか…最近、TVのニュースでプーチンを見るたびに、タラレバな事を思うようになったんですよねぇ~。

もしも、今の日本にプーチンのような人物が現れて、今のプーチンと同じような事をし始めたら、僕らは、それを止めれるんだろうか?

ロシアでは反体勢力の重要人物を暗殺しているのは明かなのに、分かりきった言い訳で乗り切ろうとしてる政治の中枢の暴走を、国民が止めれるものなんだろうか?

今の日本は裏金疑惑を、のらりくらりと交わして、何事も無かったような顔で飄々と国会に臨んでいる岸田政権&キックバックをもらっていた自民党の政治家達を、僕ら国民はどうする事もできないでいるのに…

もしも日本の総理大臣が、突拍子も無い事を言い出して、暴走し始めたら…(今も十分…暴走していると思うのだけれども…(-_-;))僕らはそれを止める手段を持っているんだろうか?

止める手段が選挙の投票だけしかないのならば…

プーチンのように粛々と暴走の準備をして…、トランプのように最高裁判事を過半数味方に付け…、権力だけを誇示したいが為に台湾を手中に収めたい習近平のように…、政治が暴走し始めた時に、いったい誰が止めれるんだろうか?

…って、プーチンがTVのニュースに出るたびに思うようになったんですよねぇ~。

デモとか、ハンストとかの手段はあるけれども、そんな事をやっても暴走する政治家達にとっては、どうでも良い事で、気にもとめないだろうしね…

やっぱ、選挙の段階でしか、国民の意思が反映されないのであれば、シッカリと選挙で投票して意志を示すしかない訳だし…、しっかりと政治家の一挙手一投足を監視して「おや?」と思う事があれば、その出来事を記憶して、次回の選挙に反映させる事って大事だなぁ~…って思うんです。

…去年の年末だったかな?

youtubeの番組で、田中真紀子さんが…

「自民党はケシカランし、嫌だと思うけど野党が育っていないし、どうも信用できないから、結局投票するとなれば自民党に投票する。…でなかったら棄権しちゃうと…。でも私が申し上げたい事はですね…、嫌でも野党に投票するしかない。3ヶ月で潰れるかも知れないし…、前回もそうだったし…。 何年も、もたないでグルグルと代わるかもしれない。でもそうやって有権者が政治家を鍛える!政党を作る!そういう努力をね…有権者が投票によって示すと段々成長して、最終的にはイギリスのような政権交代の二大政党になっていくと思うけど、それには何十年もかかると思いますよ。」

…って言ってたけど、ホントに、その通りだと思うなぁ~。

今度の国政選挙が楽しみだゎ!

ヒール&トゥ

「最近のブログはTVネタばかりだね!」…とよく言われます。

…確かに!根っからのテレビっ子なんもので…(^^;)

先日、TVを見ていたら「座り過ぎの死亡リスク」というのをやってたんです。

なんでも座り過ぎの人は血管障害、癌、糖尿病、認知症のリスクが高くなるんだそうな…

まぁ〰︎、確かに動かない事は身体にとって罰ゲームと同じなので、然もありなんって感じですが、かく言う僕も、どちらかと言うと、座り過ぎの部類に入るので、何かした方が良いな!…と思いついたのがコレ♪

ドラマーの人は得意だと思うんですが、メトロノームのリズムに合わせて、左右交互にバスドラのダブルキックのヒール&トゥをイメージする感じで足でリズム♪を刻む。

→右のつま先→左のつま先→右の踵→左の踵→右のつま先→…いわゆる、足の踵とつま先で四拍子(汽車のシュッ・シュッ・ポッ・ポッ…)を刻むって事です。

YouTube を見てる時とか、何かボ〰︎っとしている時などに、メトロノームのリズムを120くらに合わせて、15分から30分くらいやってたら、フクラハギや足先への血液の流れを半端なく感じれるし、足先の冷えともオサラバできますよ♪(^o^)

ただ…自分のリズム感の悪さに直面して「あぁ〰︎俺…リズム感、無かったんだぁ〰︎」って自覚するハメになりますが…(^^;)

歳をとって理解したこと…

若い頃は、何もしていないのに…、膝が痛いとか…、腰が痛い…ってあまり理解していなかったというか…、そういう実体験がなかったんです。

クラブ活動の練習がキツくて…とか、昨日、引っ越しの手伝いで重い物を持って階段の上り下りをした…とか、祭りで神輿を担いだ…とか、若い頃は、何か体に無理をして、肩や膝や肘や腰が痛いというのは体験していたから、理解出来たけど…

特別な事は何もしていなくて、ただいつもの日常生活を過ごしていただけなのに、朝起きたら膝が痛いだとか、腰に違和感が…とか、肩が痛い…などなど。

意味分からん!…って、若い頃は思ってたんです。

で…、僕が鍼灸師になったのが21年前…。

国家試験に受かって鍼灸師になる以前の3年間、学校で身体の事や、解剖学・東洋医学の考え方を学び、教科書的というか、文字で学んだ知識の上では、肩や膝や肘や腰が痛くなる理屈は理解出来ますが、まだ当時の僕は30歳代後半だったので、何もしなくて、急に肩や膝や肘や腰が痛くなるという事は、自分の身体には起こらなかったんですよねぇ~。

その後、鍼灸師として患者さんの症状と向き合う時、年配の患者さんがよく言うセリフが「何も特別な事はしていないのに痛くなって…」とか「何で痛くなったのかね?先日までは元気でピンピンしてたのに…」と言いながら、あそこが痛い!…ココが痛い!と痛みを訴えられるんです。

その都度、僕は「若い頃は無理しても快復力があるので、早く治っていたけれど、今までの無理の蓄積が出て来たんですよ!」と伝えながら治療してました。

そんな僕も、もうすぐ59歳…。

最近ね…何も特別な事をしていないのに…、神輿を担ぐでもなく…、引っ越しの手伝いをするでもなく…、サッカーの試合に出る事もない。…普段の生活をしているだけなのに、朝起きたら膝が痛くなってたりするんですねぇ~(^^;)

あぁ~これかぁ~!

自分が体験してみて、年配の患者さん達が言う「何も特別な事はしていないのに痛くなって…」…の意味が分かりました。…(^^;)

人って、歳を取ったら、どこかしこが痛くなるものなんですよねぇ~。

歳を取れば、筋肉は衰えてくる。

筋肉が衰える事で、体のバランスが崩れる。

体のバランスが崩れると、負担がかかる場所が増えてくる。

歳を取れば、あちらコチラが痛くなる。

だから、歳を取った人は、なおの事、身体を動かして、運動しないと駄目だという事なんでしょう。

ただ、筋肉が衰えて身体のバランスが崩れた状態で、何の指導も無しに、がむしゃらに運動してしまうと、身体のバランスが崩れている分、無理な負荷が身体のどこかにかかるものなので、筋肉の衰えを感じ、身体のバランスが崩れ、痛みを感じた場合、鍼灸で身体のバランスを調えたうえで運動をしないと、余計にいたい場所が増える結果になってしまうんですよねぇ~。

歳を取ったら鍼灸を生活の一部に組み込んだ方が、良いと思います。

まぁ~営業トークはさておき…(^^;)

自分が歳を取らないと…、体験しないと…、理解出来ないものってありますよねぇ~(^^;)